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中村 勤也*; 尾形 孝成*; 菊地 啓修; 岩井 孝; 中島 邦久; 加藤 徹也*; 荒井 康夫; 魚住 浩一*; 土方 孝敏*; 小山 正史*; et al.
日本原子力学会和文論文誌, 10(4), p.245 - 256, 2011/12
「常陽」での照射試験を目的として、金属ウラン,ウラン-プルトニウム合金及び金属ジルコニウムを原料に、U-20Pu-10Zr燃料スラグを射出鋳造法により製造した。いずれの燃料スラグも表面は滑らかであり、合金組成,密度,長さ,直径,不純物濃度も製造仕様を満足した。製造した燃料スラグを、熱ボンド材,熱遮へい体及び要素反射体とともに下部端栓付被覆管に充填してTIG溶接を行い、ナトリウムボンド型金属燃料要素6本を組み立てた。これらの燃料要素は、今後B型照射燃料集合体に組み立てられた後、「常陽」に装荷されて国内で初めてとなる金属燃料の照射試験が実施される予定である。
中村 勤也*; 尾形 孝成*; 菊地 啓修; 岩井 孝; 中島 邦久; 加藤 徹也*; 荒井 康夫; 小山 正史*; 板垣 亘; 曽我 知則; et al.
Proceedings of International Conference on Toward and Over the Fukushima Daiichi Accident (GLOBAL 2011) (CD-ROM), 8 Pages, 2011/12
電力中央研究所と原子力機構の共同研究の下で、国内では初めてとなる照射試験用のNaボンド型U-Pu-Zr金属燃料要素を製造した。高速実験炉「常陽」での照射試験は、被覆管最高温度が873K以上の条件における燃料挙動とステンレス鋼被覆管の内面腐食の評価を目的としている。燃料要素1本あたり200mmのU-20wt%-10wt%Zr金属燃料スラグは、U金属,U-Pu合金及びZr金属を原料に用いて、射出鋳造法により製造した。この金属燃料スラグを、ボンドNa及び熱遮へい体や要素反射体などの部材とともに被覆管に挿入したうえで、上下端栓を溶接することにより燃料要素を組立てた。引続きNaボンディングにより、ボンド材のNaを、金属燃料スラグと被覆管の空隙に充填した。製造した6本の金属燃料要素は、検査により製造仕様を満足していることを確認した後、「常陽」の照射装置組立検査施設に運搬された。
前田 茂貴; 山本 雅也; 曽我 知則; 関根 隆; 青山 卓史
Journal of Nuclear Science and Technology, 48(4), p.693 - 700, 2011/04
高速実験炉「常陽」では、運転用燃料に比べて核物質量の少ない照射試験用集合体を多く装荷しつつ、運転用燃料の利用効率を向上できるようにするため、炉心燃料の高燃焼度に関する炉心改造を計画している。改善方策として、(1)径方向反射体要素の材質をステンレス鋼からジルコニウム合金に変更することで、中性子反射効率を高め、(2)性能試験及びその後の運用実績に基づき、制御棒価値の設計余裕を合理化することにより制御棒の本数を削減し、炉心の平均燃焼度を増加できることを核計算により確認した。これらの方策により、運転用燃料の利用効率改善と「常陽」の照射能力を向上させることができる。
堂野前 貴子; 勝山 幸三; 舘 義昭; 前田 宏治; 山本 雅也; 曽我 知則
Journal of Nuclear Science and Technology, 48(4), p.580 - 584, 2011/04
長寿命制御棒開発における課題のひとつとして吸収材-被覆管機械的相互作用(ACMI)がある。高速実験炉「常陽」での制御棒寿命は、吸収材料である炭化ホウ素ペレット(BC)のスエリングとリロケーションによって引き起こされるACMIによって制限されている。そこで、このACMI抑制のためにBCペレットと被覆管の間のギャップにシュラウド管を挿入した。さらに、ペレット温度を下げるために、ナトリウムをボンド材として採用した。これらの改良の結果、「常陽」制御棒寿命はこれまでの2倍と評価された。本論文では、これらに関する照射後試験結果を報告する。
前田 幸基; 伊藤 主税; 曽我 知則
Transactions of the American Nuclear Society, 102(1), p.742 - 743, 2010/06
高速実験炉「常陽」は日本で最初に建設された高速増殖炉である。「常陽」は1977年の初臨界以来、順調に運転されてきており、1982年には照射試験用のMK-II炉心に改造され、高速原型炉「もんじゅ」や後続炉のための種々の照射試験が実施された。2003年には照射試験能力を向上させるため、より高性能なMK-III炉心への改造が行われ、MA含有MOX燃料の照射試験やODS鋼の照射試験等が行われた。これらの成果は、FaCTプロジェクトをはじめGEN-IV等の国際協力にも活用される。今後も「常陽」は世界でも数少ない高速中性子照射炉として高速増殖炉開発に貢献していく。
松井 義典; 高橋 広幸; 山本 雅也; 仲田 祐仁; 吉武 庸光; 阿部 和幸; 吉川 勝則; 岩松 重美; 石川 和義; 菊地 泰二; et al.
JAEA-Technology 2009-072, 144 Pages, 2010/03
日本原子力研究開発機構は、平成17年10月に日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構との統合によって誕生した。この統合を最大限に利用したプロジェクトが、旧電源開発促進対策特別会計法及び特別会計に関する法律(エネルギー対策特別会計)に基づく文部科学省からの受託事業「長寿命プラント照射損傷管理技術に関する研究開発」である。この「長寿命プラント照射損傷管理技術に関する研究開発」において、材料の照射損傷評価指標の確立に重要な、世界で類のない、高速実験炉「常陽」と研究用原子炉であるJRR-3を利用した組合せ照射材を平成18年から平成19年の約2年間の短期間で取得した。本報告は、これら常陽,JRR-3の実験炉施設及びWASTEF, JMTRホットラボ,MMF, FMFのホット施設を利用した組合せ照射における作業計画から作業結果及び照射試験における照射温度と照射量の評価をまとめたものである。
曽我 知則; 関根 隆; 田中 康介; 北村 了一; 青山 卓史
Journal of Power and Energy Systems (Internet), 2(2), p.692 - 702, 2008/00
原子力機構では、「常陽」を用いたマイナーアクチニド含有混合酸化物燃料の照射試験を進めている。2回の照射試験が、「常陽」MK-III炉心の第3サイクルにおいて実施された。試験用燃料ピンは、Amを含むMOX燃料(Am-MOX)、又はAm及びNp含むMOX燃料(Np/Am-MOX)を装填した6本である。燃料溶融の有無を確認するため、約430W/cmの高線出力密度で10分間保持する最初の試験が2006年5月に実施された。本試験の後、試験用集合体内の1本のAm-MOX燃料ピンと1本のNp/Am-MOX燃料ピンがダミーピンに交換された。残り4本の試験燃料ピンは2006年8月にMAの再分布挙動を確認するため、「常陽」において24時間再照射された。各試験燃料ピンの線出力密度は、モンテカルロ計算コードMCNPを用いて解析し、その解析値をMK-III炉心で測定されたドシメータの反応率により補正した。これらの試験燃料ピンの燃料溶融の有無,MAの再分布を確認する照射後試験が進行中である。
曽我 知則; 関根 隆; 高松 操; 北村 了一; 青山 卓史
UTNL-R-0453, p.13_1 - 13_8, 2006/03
「常陽」では、Amを最大5%含むAm-MOX燃料と、Np及びAmを各々約2%含むNp/Am-MOX燃料について、キャプセル型照射装置B11による短期及び長期の照射試験を計画している。照射燃料試験施設(AGF)で製造されたAm-MOX燃料ピンとPu燃料技術開発センターで製造されたNp/Am-MOX燃料ピンは、照射燃料集合体試験施設(FMF)にてB11に装填される。本試験では、「常陽」の試験許可の範囲内で、設計上の燃料溶融を許容することにより、約430W/cmの線出力を達成するとともに、燃焼初期の段階では、燃料挙動を考慮した特殊な運転を計画している。B11照射試験は、2006年5月から開始する計画である。
曾我 知則; 飛田 公一; 三次 岳志; 宮川 俊一
サイクル機構技報, (8), p.13 - 22, 2000/09
「常陽」制御棒の寿命はB4Cペレットのスエリング及びロケーションに起因する吸収材-被覆管の機械的相互作用(ACMI)によって約40E(+26)cap/m3に制限されている。この問題を解決し長寿命化を図るため、シュラウド管を装着したNaボンド型制御棒の開発を進めてきた。本構造におけるACMI及び吸収材-被覆管の化学的相互作用(ACCCI)等の挙動評価の結果、 約120E(+26)cap/m3までの高燃焼度化が可能であるとの結論を得た。また一連の試験研究によって炉内Na充填機構の信頼性を確認し、使用済制御棒の処理についても見通しを得た。本制御棒は2002年以降、「常陽」での運用を開始する計画である。
曾我 知則; 宮川 俊一; 三次 岳志
JNC TN9400 99-052, 355 Pages, 1999/06
現在、「常陽」制御棒の寿命は、B4Cペレットのスエリング及びリロケーションによるB4Cペレット-被覆管の機械的相互作用(ACMI)によって決定されている。このため、長寿命化を目的に、シュラウド管の装着によってリロケーションを抑制し、伝熱性を向上させてB4C-被覆管ギャップの拡大を図るナトリウムボンド型制御棒の実機採用を目指し、開発を進めてきた。この成果は下記のとおりであり、第9次取替制御棒から、ナトリウムボンド型を採用する計画である。(1)熱流力設計により、ギャップ拡大の検討を行い、主要仕様を定めた。本仕様において、定常状態及びヘリウム気泡が滞留した状態での使用中の最高温度履歴を解析し、ナトリウムボンド型が熱的に成立することを確認した。(2)炉内ナトリウム充填機構を開発し、充填判定式(実験式)を作成した。炉外ナトリウム中試験を行い、充填機構設計の妥当性を確認した。(3)ACMI評価の結果、従来のヘリウムボンド型の約3倍に相当する4.6at%までの高燃焼度化の見通しを得た。最終目標燃焼度10at%は、今後、実機による国産データの拡充と設計の見直しによって達成を目指していく。(4)B4C-被覆管化学的相互作用(ACCI)は、被覆管温度の制限及びCrコーティング施工によって低減できる。また、ACCIを被覆管減肉として考慮した強度評価の結果、10at%までの機械的な成立性を確認した。(5)使用済ナトリウムボンド型制御棒の洗浄貯蔵方法として、「常陽」設備での試験成果等を踏まえ、湿式法を選択した。その他、ナトリウムボンド化に伴う、ほう素、炭素の移行やトリチウム放出に関するプラントへの影響は、軽微であることを確認した。
宮川 俊一; 高津戸 裕司; 曾我 知則
PNC TN9410 97-068, 113 Pages, 1997/07
「常陽」MKII制御棒は、当初の設計から約20年経過した現在までに、44体の制御棒が主として寿命延長を目的とした種々の改良を経て製作され、このうち34体がその使用を終え、そのうちの16体の照射後試験(以下PIE)がほぼ完了している。これらの使用実績とPIE結果に基づく評価から、次のような知見が得られた。(1)「常陽」MK-I制御棒は密封型であったため、制御棒の寿命はBの10乗の(n,)反応によって制御棒要素内に蓄積するHeガスの圧力のために短く制限されていた。このためMKII炉心用の制御棒では、Heガスの制御棒要素外排出が可能で簡素な構造のダイビングベル方式のベント型を採用し、その有効性と信頼性を確認した。(2)MKII炉心では6本の制御棒全てにスクラム機能と出力抑制機能を持たせた設計としたため、地震時のスクラム機能確保と流力振動による炉出力振動防止の両立が必要になった。その解決策として、制御棒の下部に流力振動防止用の突起状の流力振動防止機構を設け、さらに突起の段数や形状を改良し、それらの両立性を確認した。(3)スクラム緩衝機構である制御棒下端部のダッシュラムは、原子炉運転中はほぼ炉心中心面に位置して高速中性子の照射量が非常に大きく、ダッシュラムのスエリングによる下部案内管の同緩衝機構の受け側との干渉が問題となった。これを解決するため、ダッシュラムの構造を中空として20%冷間加工を施す等の耐スエリング対策を確立し、長期使用条件下におけるスクラム緩衝機構での干渉の課題を克服した。(4)中性子吸収体(B4Cペレット)と被覆管との機械的相互作用(Absorber-Cladding-Mechanical-Interaction:以下ACMIと称す)は、制御棒の寿命制限因子として現在も世界的に最も注目されているテーマである。「常陽」制御棒の使用実績とPIEの評価によって、ACMIはB4Cペレット破片の再配置(リロケーション)により加速されること、それによるACMIの開始燃焼度は54510の26乗cap/m3乗と大きくばらつくことなどのメカニズムの詳細を把握し、より合理的な設計基準を明らかにすることができた。この設計基準に従い、従来型の制御棒の経験的な燃焼度管理法の妥当性、リロケーション防止の簡易対策(シュラウド管つきHeボンド型制御棒)の効果、さらにACMI吸収のため
高松 操; 板垣 亘; 曽我 知則; 関根 隆; 青山 卓史
no journal, ,
高速実験炉「常陽」では、低除染TRU燃料サイクル技術開発の一環として開発を進めているMA-MOXの照射試験を開始した。MA-MOX照射試験は、(1)燃焼初期の熱的挙動を確認する短期照射試験,(2)高燃焼度での挙動を確認する定常照射に大別される。平成18年度には、上記(1)の短期照射試験の実施を予定している。平成18年5月24日26日には、燃焼初期の熱的挙動を確認するための短期照射試験を実施し、必要な試験条件を満足する運転を達成した。
曽我 知則; 北村 了一; 阿部 和幸; 小山 真一; 加藤 正人
no journal, ,
低除染TRU燃料サイクル技術開発の一環として、高速実験炉「常陽」を用いたMA含有MOX燃料照射試験が計画された。本計画に基づき、Amを最大5%含むAm-MOX燃料ピンと、Np, Amを各2%含むNp/Am-MOX燃料ピンを装填した試験用集合体を製作し、「常陽」での照射試験を2006年5月に開始した。実験規模ではあるが、自主技術によってMA含有MOX燃料ピンを製造し、「常陽」での使用を開始したことは、低除染TRU燃料サイクル実用化開発におけるマイルストーンに位置付けられる。
Wootan, D. W.; 関根 隆; 曽我 知則; 青山 卓史
no journal, ,
高速実験炉「常陽」では、低除染TRU燃料サイクル技術開発の一環としてMA含有MOX燃料の燃焼初期の熱的挙動を確認するための短期照射試験を実施した。解析はモンテカルロ計算コードMCNPにより燃料ペレットの構造まで詳細に模擬した体系を用い、即発・遅発の中性子及び線等による発熱量を考慮した。解析結果をB(n,)の反応率のC/Eで補正することにより、線出力密度として425434W/cmを得た。
大川内 靖; 杉野 和輝; 関根 隆; 曽我 知則; 北村 了一; 青山 卓史
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、低除染TRU燃料サイクル技術開発の一環として、高速実験炉「常陽」を用いたMA含有MOX燃料照射試験を進めている。「常陽」では、Amを3%又は5%含むAm-MOX燃料ピンと、NpとAmを各2%含むNp/Am-MOX燃料ピンを装填した試験用集合体を炉心に装荷し、2006年5月に、10分間の照射試験、同年8月に24時間の照射試験を実施し、必要な試験条件を満足する運転を達成した。今後、ホットラボ施設では、照射後試験データの取得を継続し、「常陽」では、2008年半ばから定常照射試験を開始するための準備を進める。一連の照射試験を通じて、FBRにおけるMA含有MOX燃料の挙動と燃焼特性を明らかにし、燃料設計基準の整備と設計手法の高度化を進めていく。
関根 隆; 曽我 知則; David, W.*; 小山 真一; 青山 卓史
no journal, ,
原子力機構では、「常陽」においてMA-MOX燃料の照射試験(Am-1計画)を進めている。この計画の一環として、MK-III炉心の第3-1'及び3-2'cyにおいて2回の短期照射試験を実施した。今回の照射試験では、Amを約3. 5%含有したAm-MOX燃料要素と、Am及びNpをそれぞれ約2%含有したNp/Am-MOX燃料要素をそれぞれ3本照射した。第3-1'cyでは、燃料溶融の有無を確認するため、約430W/cmの高線出力密度で10分間保持する照射試験を実施し、試験終了後、Am-MOX燃料要素及びNp/Am-MOX燃料要素それぞれ1本を照射後試験のために取出し、残りの4本については第3-2'cyでさらに24時間の照射試験を行った。照射後試験で実施したNd法によるAm-MOX燃料の燃焼率に基づいて評価した線出力密度の最大値は44419W/cmである。この結果はHAFM法に基づく線出力密度の事前予測値と3%以内で一致し、目標とした線出力密度を達成したことを確認した。破壊試験の結果、燃料ペレットの溶融は見られず、また、中心空孔の形成等の組織変化挙動が進展していることが確認され、今後のMA-MOX燃料の設計評価に向けた貴重なデータを取得することができた。
板垣 亘; 曽我 知則; 山本 雅也; 関根 隆
no journal, ,
「常陽」では、高速炉の実用化に向けた燃料・材料開発のための照射試験を行っている。これまでの照射試験の成果として、試験燃料で最高燃焼度144GWd/tを達成したほか、燃料溶融限界線出力試験をはじめとする数多くの燃料及び材料の照射試験を実施し、FBR開発のためのデータを蓄積してきた。炉心を高性能化したMK-III炉心では、自己作動型炉停止機構の炉内試験,温度制御型材料照射装置(MARICO)を用いたODS鋼のインパイルクリープ試験,MA含有MOX燃料の照射試験等を実施した。今後は、高速増殖炉サイクル実用化研究開発(FaCT)の一環として、高燃焼度燃料の開発を目的としたODS鋼被覆管MOX燃料の照射試験,高い増殖性能が期待されている金属燃料の照射試験,環境負荷低減を目的とした長寿命核分裂生成物(LLFP)核変換の照射試験等を実施する。また、軽水炉等の高速炉開発以外の原子力分野や、広範な科学分野における研究開発にも「常陽」を活用していくため、照射機能をさらに拡大するための研究開発を進めている。
曽我 知則; 山本 雅也; 関根 隆; 青山 卓史
no journal, ,
高速炉制御棒は、通常ステンレス鋼被覆管内に中性子吸収体の炭化ほう素(BC)ペレットを装填して制御要素とし、これを束ねた構造である。「常陽」制御棒寿命は、BCペレットのリロケーション及びスエリングに起因する吸収材-被覆管の機械的相互作用(ACMI)によって、約4010cap/cmに制限されていた。高速炉制御棒開発の一環として、この問題を解決し、「常陽」制御棒の長寿命化を図るため、シュラウド管を装着したNaボンド型制御棒の開発に取り組んできた。Naボンド型制御棒は、MK-III炉心第1サイクルから使用を開始し、従来の約2.5倍となる燃焼度約10010cap/cmを達成した。
大川内 靖; 前田 茂貴; 伊藤 主税; 曽我 知則; 青山 卓史
no journal, ,
炉心を2領域にし、高速中性子束を従来の1.3倍に増加させた高速実験炉「常陽」の高性能炉心(MK-III炉心)の照射場特性評価法の高度化研究の成果を2件のシリーズ発表にて報告する。本研究は、「常陽」MK-III炉心の核熱特性を評価するため、ドシメータ及び温度モニタを炉内に装荷して、MK-III炉心の照射場特性を測定し、本試験結果に基づいて計算法を検証し、炉心管理手法の高度化と高品質な照射データの提供に反映するものである。本発表では、シリーズ発表の総括として、当該研究の全体計画を報告する。
佐々木 新治; 前田 宏治; 曽我 知則; 大里 行弘*; 小沼 康博*; 額賀 貞芳*
no journal, ,
高速炉における制御棒の長寿命化のため、Naボンド型の制御棒を開発し、常陽にて照射した。照射した制御要素の金相試験を実施した結果、燃焼度が最も高いスタック下部の試料においてはシュラウド管はクラックが入っているが、ペレットリロケーションは抑制されており、シュラウド管と被覆管のギャップは、ほぼ等方的に閉塞していることから、シュラウド管によりペレットリロケーションによるオーバリティが抑制されていることを確認した。