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高村 秀一*; 門 信一郎*; 藤井 隆*; 藤山 寛*; 高部 英明*; 足立 和郎*; 森宮 脩*; 藤森 直治*; 渡辺 隆行*; 林 泰明*; et al.
カラー図解,プラズマエネルギーのすべて, P. 164, 2007/03
核融合並びにプラズマに興味を持ってもらい、またその有用性,将来性を広く理解してもらうための一般向け解説書として、プラズマ・核融合学会の企画(日本実業出版社から出版予定)に共同執筆で出版するものである。読者の対象範囲は、理科に興味を持つ高校生,大学生・一般社会人,ある種のプラズマに仕事で関連している人で、他分野からのヒントを求める人など、広い層に読んでもらえることを想定している。(目次:はじめに/プラズマってなんだ?/プラズマ技術のひろがり/実験室の超先端プラズマ/核融合プラズマエネルギーとは?/プラズマエネルギーへの道/核融合プラズマエネルギー発電所を目指して/プラズマエネルギーと未来社会)
倉田 有司; 斉藤 貞一郎*; 辻 宏和; 高津 玉男*; 新藤 雅美; 中島 甫
JSME International Journal, Series A, 45(1), p.104 - 109, 2002/01
クリープ強度の高いNi-Cr-W超合金は、1000付近の高温で使用可能な鍛造合金であるが、溶接割れ感受性が非常に高い。この合金を実用化するためには、溶接性の優れた溶加材を開発することが必須である。微量元素量の異なるNi-18.5Cr-21W合金の数多くのヒートを用いて、ビードオンプレート,肉盛溶接,曲げ試験などの溶接性試験を行った。Ti,Mgの適量添加は改善効果をもたらす一方、Zr,Y,Bのような元素は溶接割れ感受性を著しく高める。このような知見をもとに、Ni-Cr-W超合金用に溶接性の優れた溶加材を開発した。これらの溶接ワイヤを用いてTIG自動溶接により製作した溶接金属について、900~1050でクリープ特性を評価した。溶接金属は、1000,10万時間で10MPaのクリープ破断強度をもつ母材と同程度のクリープ破断強度を有すことがわかった。
倉田 有司; 斉藤 貞一郎*; 辻 宏和; 高津 玉男*; 新藤 雅美; 中島 甫
Proceedings of the 7th International Conference on Creep and Fatigue at Elevated Temperatures (CREEP7), p.93 - 99, 2001/06
クリープ強度の高いNi-Cr-W超合金は、1000付近の高温で使用可能な鍛造合金であるが、溶接割れ感受性が非常に高い。この合金を実用化するためには、溶接性の優れた溶加材を開発することが必須である。微量元素量の異なるNi-18.5Cr-21W合金の数多くのヒートを用いて、ビードオンプレート、肉盛溶接、曲げ試験などの溶接性試験を行った。Ti,Mgの適量添加は改善効果をもたらす一方、Zr,Y,Bのような元素は溶接割れ感受性を著しく高める。このような知見をもとに、Ni-Cr-W超合金用に溶接性の優れた溶加材を開発した。これらの溶接ワイヤを用いて、TIG自動溶接により製作した溶接金属について、900~1050でクリープ特性を評価した。溶接金属、1000、10万時間で10MPaのクリープ破断強度をもつ母材と同程度のクリープ破断強度を有することがわかった。
倉田 有司; 斉藤 貞一郎*; 辻 宏和; 高津 玉男*; 新藤 雅美; 中島 甫
日本学術振興会原子炉材料第122委員会資料集, p.279 - 282, 2000/11
クリープ強度の優れたNi-Cr-W超合金は、1000付近の高温で使用可能な鍛造合金であるが、溶接割れ感受性が非常に高い。この合金を実用化するためには、溶接性の優れた溶加材を開発することが必須である。微量元素量の異なるNi-18.5Cr-21W合金の数多くのヒートを用いて、ビードオンプレート,肉盛溶接,曲げ試験などの溶接性試験を行った。Zr,Y,Bのような元素は溶接割れ感受性を著しく高めるが、Ti,Mgの適量添加は改善効果をもたらす。このような知見をもつに、Ni-Cr-W超合金用に溶接性の優れた溶加材を開発した。これらの溶接ワイヤを用いてTIG自動溶接により製作した溶接金属について、900~1050でクリープ特性を評価した。溶接金属は、1000,10万時間で10MPaのクリープ破断強度をもつ母材と同程度のクリープ破断強度を有することがわかった。
斉藤 貞一郎*; 倉田 有司; 高津 玉男*; 辻 宏和; 新藤 雅美; 中島 甫
JAERI-Research 99-036, 99 Pages, 1999/05
1000Cでの使用を目指した高温ガス炉用Ni-Cr-W合金の開発研究では、溶接用溶加材の開発が残された重要な課題である。Ni-18.5Cr-21Wを基本組成とした合金について溶加材の開発を行い、以下の結果を得た。(1)Ni-Cr-W合金では微量元素の量や熱処理条件が溶接割れ感受性に大きな影響を及ぼし、母材と同じ組成の合金では安定して良好な溶接性が得られない。(2)脱酸効果や脱硫効果のある元素の量を増加させても、耐溶接割れの改善効果はあまり認められないが、Ti,Mgの適量添加により若干の改善効果が得られる。(3)Zr,Y,Bなどの元素が溶接割れ感受性を著しく高めていることがわかり、これらの元素の量を低く抑えることにより良好な溶接性を持った溶加材を開発することができる。
佐藤 聡; 高津 英幸; 関 泰; 内海 稔尚*; 山田 光文*; 飯田 浩正; Plenteda, R.*; Santoro, R. T.*; Valenza, D.*; 小原 祥裕; et al.
Fusion Technology, 34(3), p.1002 - 1007, 1998/11
3次元モンテカルロ及び2次元S解析により、ITER/NBIポート周辺の遮蔽解析を行った。ITERトーラス全体の1/4(90分)を詳細にモデル化し、MCNP及びDOTを用いて解析を行った。NBIポート周辺の超電導コイルの核的応答を評価すると共に、2次元解析においては、運転中の中性子及び線輸送解析に加えて、放射化解析及び停止後の線輸送解析も併せて行い、停止後生体線量率の評価も行った。これらの核的応答の評価に加えて、詳細な3次元モンテカルロ解析により、2次元S解析に対する誤差評価も行った。モデル化の詳細な概要及び解析結果等を、本発表において報告する。
秦野 歳久; 佐藤 聡; 橋本 俊行*; 喜多村 和憲*; 古谷 一幸; 黒田 敏公*; 榎枝 幹男; 高津 英幸
Journal of Nuclear Science and Technology, 35(10), p.705 - 711, 1998/10
被引用回数:1 パーセンタイル:15.03(Nuclear Science & Technology)核融合炉における遮蔽ブランケットの第一壁は、アルミナ分散強化銅の熱シンク層とステンレス鋼の冷却管を拡散接合の一種であるHIP接合により一体化する複合構造を有する。このような異材接合複合構造体の疲労寿命を評価するため、第一壁部分モデルをHIPにより製作し、低サイクル疲労試験を行った。全ての試験片において初期き裂はステンレスの冷却管内部に発生し、これは解析において得られた最大歪みの発生位置と一致した。試験及び解析結果の比較より第一壁HIP構造体の疲労寿命はステンレス母材の疲労データよりも長寿命側であることが明らかとなった。また、第一壁構造体のHIP接合部の疲労寿命も材料試験で得られた疲労データよりも長寿命側であった。このことは、材料試験で得られる設計疲労曲線に基づいた第一壁疲労寿命が十分な安全率を有することを示唆しているものと考えられる。
倉田 有司; 斉藤 貞一郎*; 辻 宏和; 高津 玉男*; 新藤 雅美; 中島 甫
JAERI-Research 97-032, 20 Pages, 1997/05
Ni-Cr-W系超耐熱合金を実用化する上で、残された課題である溶接用溶加材を開発するため、微量添加元素の量を調整して溶接割れ感受性を低下させ、手動TIG溶接により試作した3種類の溶接継手F,P5,P6の900~1050Cにおけるクリープ破断特性の評価を行った。試作継手のクリープ破断時間は、母材(1000C,10万時間のクリープ破断強度10.8MPa)と同程度かわずかに短く、高温で使用する溶接継手としてはかなり優れたクリープ破断強度を示した。溶接継手の破断位置は900Cでは母材、1000C,1050Cと高温になるに従い、溶接金属となった。ボイド、クラックは、母材あるいは溶接金属の結晶粒界に形成した。今後、自動TIG溶接用の溶接ワイヤの開発を行い、溶接性、クリープ特性、耐食性等に優れたNi-Cr-W系超耐熱合金用の溶加材を開発していく予定である。
古谷 一幸; 北村 和憲*; 三浦 秀徳*; 伊藤 裕*; 倉沢 利昌; 黒田 敏公*; 戸上 郁英*; 佐藤 聡; 秦野 歳久; 高津 英幸; et al.
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 1, p.256 - 259, 1996/00
核融合実験炉における遮蔽ブランケットは熱機械挙動及び製作性、保守性、初期組立等の問題を統括的に考慮して設計開発を進めている。ブランケットは後壁と分離可能で接続には十分な機械的強度が得られるよう溶接により接続される。また第一壁は信頼性が高く実績のあるHIP法により製作される。熱機械解析結果より熱応力及び冷却水圧力により発生する応力は設計値を十分に満足する。また電磁力及び構造解析結果より第一壁を電気的に接続する必要の無い可能性を有していることが明らかとなった。ブランケットと後壁との間に設置された母管から冷却水を取り込む枝管の溶接/切断は管内アクセスにより行いブランケットの交換は炉内遠隔機器により行う。またブランケット据付時間の短縮及び最適な調整を目的としてブランケット及び後壁の初期組立を進めている。
宮 健三*; 武藤 康; 高津 英幸; 羽田 一彦; 小泉 興一; 實川 資朗; 荒井 長利; 大川 慶直; 島川 貴司*; 青砥 紀身*; et al.
Fusion Engineering and Design, 31, p.145 - 165, 1996/00
被引用回数:3 パーセンタイル:32.72(Nuclear Science & Technology)核融合実験炉ITERを我国に建設する際に構造設計基準上の観点から、どのような規制が必要となるかについて検討を行った。検討課題は、機器区分、運転状態分類、解析手法、破壊基準、簡易評価手法、材料特性、溶接及び検査などである。この結果、機器区分案及び運転状態分類案を作成し、また第1壁の316SS部分が中性子照射により脆化する際の破壊がティアリングモジュラス・クライテリオンで評価でき、更に現在用いられている応力ベースの許容基準が安全側であること、電磁力による振動及び破壊挙動に関する実験結果、真空容器が第3種機器に相当する場合に要求される溶接、検査、ISIの項目について記す。
佐藤 聡; 高津 英幸; 橋本 俊行*; 倉沢 利昌; 古谷 一幸; 戸上 郁秀*; 大崎 敏雄*; 黒田 敏公*
Journal of Nuclear Materials, 233-237(PT.B), p.940 - 944, 1996/00
被引用回数:34 パーセンタイル:92(Materials Science, Multidisciplinary)核融合実験炉ブランケット第一壁は、拡散接合の一種であるHIP接合を用いて、DSCuとSUS316及びSUS316同士を接合することによって製作される。HIP接合により製作した試験片を用いた各種の機械強度試験(引張試験、衝撃試験、疲労試験、かたさ試験、クリープ試験)及び金相観察を行い、HIP接合面に関する機械特性データの取得を行った。その結果、本試験で用いたHIP条件(温度1050C、圧力150MPa、保持時間2時間)により製作されたDSCu/SUS316及びSUS316/SUS316のHIP接合材料は、健全であることが判った。但し高温条件での試験においては、DSCu/SUS316のHIP接合材料の強度特性が若干低下しており、今後は更に強度データを蓄積することにより、DSCu/SUS316のHIP接合材料の健全性に関するより精度の高い評価を行う必要がある。
古谷 一幸; 橋本 俊行*; 佐藤 聡; 黒田 敏公*; 中村 孝紀*; 倉沢 利昌; 喜多村 和憲*; 高津 英幸
JAERI-Tech 95-045, 53 Pages, 1995/09
ブランケット(BL)の非正常時(LOFA、LOCA、PEC)における構造健全性の確認の為の熱応力解析を行った。その結果、1)第一壁(FW)、シールド、FWとシールドのLOFA/LOCAにおいてBL各部位が400Cに達する時間はそれぞれBeの18秒、中央リブの90秒、Beの17秒。2)FW、シールドのLOFA/LOCAにおいてBLが3Smを満足する最高温度はそれぞれCuの280C、中央リブの170C。3)FWのLOFA/LOCA時ではFW温度及び応力の過度な上昇を防ぐ為にプラズマを停止する必要がある。4)FW、シールドのLOFAとLOCAの比較ではどちらの場合も応力、変位量に大きな差は無い。5)1.8GWまでのPECの影響は問題無い。LOFA-Loss of Flow Accident(冷却材流動停止事故) LOCA-Loss of Coolant Accident(冷却材損失事故) PEC-Power Excursion Condition(過出力状態)
中平 昌隆; 倉沢 利昌; 佐藤 聡; 古谷 一幸; 戸上 郁英*; 橋本 俊行*; 黒田 敏公*; 高津 英幸
JAERI-Tech 95-035, 20 Pages, 1995/07
水冷却およびヘリウム冷却ブランケットを対象として、ITER工学試験で使用する代表的テストモジュールの構造概念および設計パラメータの検討を行った。ここでは、BOT(Breeder Out of Tube)型のブランケットを例として示した。また、本テストモジュールのテストポートへの設置概念についても検討した。この際の炉本体との取り合いに関しては、上記と異なるブランケット概念に対しても本検討との大きな差異は生じない。関連系統としては、主として冷却系およびナトリウム回収系について検討した。試験結果の精度を維持するため、また他のポートに設置されるであろうテストモジュールとは冷却およびトリチウム回収条件が異なることが予想され、これらはそれぞれ独立設置されることが望ましく、ここでは各系統の機器構成および設置スペースについて示した。
古谷 一幸; 倉沢 利昌; 佐藤 聡; 中平 昌隆; 戸上 郁英*; 橋本 俊行*; 黒田 敏公*; 高津 英幸
JAERI-Tech 95-031, 19 Pages, 1995/05
ITERにおける互換性のあるブランケットの候補概念として以下の4つを検討している。(1)増殖材/増倍材分離層状型(2)増殖材/増倍材分離BIT型(3)増殖材/増倍材分離BOT型(4)増殖材/増倍材混合BOT型。これらはすべて増殖材としてセラミクッス及び増倍材としてベリリウムをいずれも小球状ペブルとして使用する。いずれのブランケットもBPPではベリリウムのみ充填して遮蔽性能を確保してEPPに望んで増殖材ペブルを追加充填してトリチウム増殖を行う。ブランケット容器への増殖材の充填方法としては湿式が高充填率及び均一充填率を得るという点で期待できる。一次元核解析の結果ではBOT法が遮蔽及び増殖性能に優れているが最終的にはブランケットの特性との整合及び製作性の点から詳細な検討を行って決定する必要がある。
倉沢 利昌; 佐藤 聡; 古谷 一幸; 中平 昌隆; 戸上 郁英*; 橋本 俊行*; 黒田 敏公*; 高津 英幸
JAERI-Tech 95-021, 25 Pages, 1995/03
核融合実験炉及び原型炉用ブランケットを対象としたITERでの工学試験計画について検討した。ブランケットとしては、従来より日本において検討されてきた水冷却及びヘリウム冷却のセラミックス増殖ブランケットを取り上げ、各ブランケットの原型炉における設計例を示すと共に、ITERでの試験項目、試験仕様、試験手順等についてまとめた。試験は初期の基本性能段階から実施するものとし、ニュートロニクス試験、性能確証試験、信頼性試験、セグメント試験を拡張性能段階にかけて順次行うものとした。同じくITER自身の燃料トリチウムを生産するドライバーブランケットについても試験の必要性および項目を提案した。
佐藤 聡; 高津 英幸; 倉沢 利昌; 橋本 俊行*; 小泉 興一; 喜多村 和憲*; 伊藤 裕*; 小沢 義弘*; 多田 栄介; 中平 昌隆; et al.
JAERI-Tech 95-019, 129 Pages, 1995/03
本レポートは、国際共同設計チームとの密接な協力の下に、1994年の1年間に日本ホームチームが行った、ITER遮蔽ブランケット/第一壁の概念設計活動の成果を纏めたものである。本設計作業は、国際共同設計チームと日本ホームチームとの間で結ばれたITER1994年設計作業契約に基づいてなされた。高い表面熱流速、高い中性子壁負荷及びディスラプション時の電磁力の下で信頼性の高い遮蔽ブランケット/第一壁の設計を実現すると共に、信頼性の高い組立保守性を達成するために、本設計では、分離第一壁、モジュール構造を有する遮蔽ブランケット、分離後壁から成る層状構造の遮蔽ブランケットを提案した。本報告では、構造設計の概要、製作性や保守性の検討、及び熱機械、電磁構造解析の結果を報告する。
倉沢 利昌; 高津 英幸; 佐藤 聡; 森 清治*; 橋本 俊行*; 中平 昌隆; 古谷 一幸; 常松 俊秀; 関 昌弘; 河村 弘; et al.
Fusion Engineering and Design, 27, p.449 - 456, 1995/00
被引用回数:7 パーセンタイル:59.17(Nuclear Science & Technology)核融合実験炉(ITER,FER)で増殖ブランケットとして、セラミックスの層状構造ブランケットが採用されている。このセラミックスブランケットの設計および研究開発に関する最近の原研での研究成果を発表する。ブランケットの設計ではブランケット第1壁の冷却チャンネル中の冷却水停止時の温度上昇および熱応力の解析をおこなうと共に、冷却水の圧力損失の評価をおこなった。ブランケット設計を支援するR&Dではブランケット筐体の製作およびHIP接合部の機械試験を行い、実機製作への見通しを得ると共に有意義なデータベースを取得した。ペブル(Be)充填層の熱伝導度測定および増殖セラミックスの熱サイクル試験、構造材と増殖材の両立性試験後の引張試験データなどを評価解析して発表する。
倉沢 利昌; 高津 英幸; 佐藤 聡; 中平 昌隆; 古谷 一幸; 橋本 俊行*; 河村 弘; 黒田 敏公*; 常松 俊秀; 関 昌弘
Fusion Technology 1994, Vol.2, 0, p.1233 - 1236, 1995/00
原研で行っている核融合実験炉のための固体増殖材方式ブランケットの設計とR&Dの最近の成果をまとめた。固体増殖材ブランケットは、広範なR&Dベース、高い安全性、DEMO炉への適合性等から、実験炉の増殖ブランケットとしても魅力ある概念である。原研では、増殖材、増倍材共にペブル形状にして層状に配置した構造を提案してきており、詳細な核・熱・機械特性解析評価と製作性の検討を行うことにより設計を進めている。また、ペブル材料の特性評価、ペブル充填層の熱伝導特性評価、ブランケット構造体の製作性及びその機械特性評価等を進めた。本論文は、これら設計及びR&Dの最近2年間の進展をまとめる。
S.Zimin*; 佐藤 聡; 橋本 俊行*; 高津 英幸
JAERI-Tech 94-026, 13 Pages, 1994/11
核融合実験炉の遮蔽ブランケット(構成80%ステンレス鋼、20%水)を対象に、直線状ボイドダクトの後部における構造体の発熱率分布を、2次元の輸送計算にて評価した。その結果、深さ50cm、直径5、10、15cmのボイドダクトによる核発熱率のピーキングは、各々2.3、7.9、及び17.5であることがわかった。
橋本 俊行*; 高津 英幸; 佐藤 聡; 倉沢 利昌; 森 清治*; 多田 栄介; 黒田 敏公*; 毛利 憲介*; 佐藤 瓊介*; 関 昌弘
JAERI-Tech 94-009, 70 Pages, 1994/07
ブランケット筐体構造は内部に増殖域、遮蔽域及び3系統の冷却系を持つ大型構造で、電磁力、内圧、プラズマからの熱流束及び放射線といった過酷な環境下で使用されることから構造物に複雑であるため、製作技術を確立する必要がある。第一壁の製作において、先進的製作手法であるHIPを実機大大型パネルに適用した場合、加工変形の増加が考えられる。ここでは筐体要素のHIP試作試験により加工変形の機構を検討し、大型パネルの製作精度向上のための知見を得た。また、HIPによる第一壁試作により、製作性に関する基礎データを収得した。遮蔽構造の製作では、溶接歪・残留応力を小さく抑えるための製作手順を確立し、製作時の全変形量が2mm以下であることを確認した。