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藤井 聡*; 河野 秀俊; 竹中 繁織*; 郷 信広; 皿井 明倫*
Nucleic Acids Research, 35(18), p.6063 - 6074, 2007/09
被引用回数:104 パーセンタイル:87.00(Biochemistry & Molecular Biology)タンパク質がDNAを認識するには、DNAとの水素結合や静電相互作用による直接的な認識とDNAの構造特性に由来した間接的な認識がある。われわれは、後者の間接的な認識を定量化するために、DNAの構造特性を分子動力学計算によって調べた。結果、これまで2塩基対で特徴づけられていた構造は、その特性を記述するのに不十分であること、塩基対の配列依存性が2つ先の塩基対までかなり影響することなどを示した。さらに、間接認識ポテンシャルを作成し、それが細胞内で見られるDNAのヌクレオソーム構造形領域を予測できることを示した。
藤井 聡*; 河野 秀俊; 竹中 繁織*; 郷 信広; 皿井 明倫*
no journal, ,
DNAが関係する多くの生体機能には、DNAの配列依存的な構造や物性が関係している。例えば、小分子や蛋白質とDNAとが相互作用する際、DNAの構造特性が影響することが知られている。そのような認識において、DNAの外観、つまりDNAのリン酸骨格のコンフォーメーションも重要な役割を果たしていると考えられる。そこで、このようなDNAの配列依存的な構造特性を調べるためにFreeのDNAに対して分子動力学計算を行い、リン酸骨格の構造に着目して解析を行った。ユニークなテトラマー136種類(AATT, AAAC, CGATなど)を含む12塩基対の二本鎖DNA d(CGCGWXYZCGCG)2 (WXYZ:テトラマー)について、それぞれ10ns分子動力学計算を行い配列ごとのtorsion angleの分布を比較した。特徴的であったのは、/
における2個のコンフォーメーションの安定状態(BI/BII)であった。このBII状態を取る頻度には配列依存性が現れていた。また、蛋白質-DNA複合体の結晶構造を調べたところ、BII構造が特徴的な部位に存在していた。したがって、蛋白質-DNA認識においてこのようなリン酸骨格の構造特性が重要であると考えられる。
藤井 聡*; Arazo-Bravo, M. J.*; 竹中 繁織*; 河野 秀俊; 郷 信広; 皿井 明倫*
no journal, ,
タンパク質によるDNA配列の認識には、タンパク質のアミノ酸残基による塩基との直接相互作用による直接認識だけでなく、DNAの配列特異的な構造や物性を通した間接的な認識も重要であることがわかってきた。DNAの構造や物性は塩基配列により異なるため、それらの配列依存性を調べることが重要である。そこで本研究では、DNAの塩基配列ごとに特徴的に存在する構造や柔軟性を調べるため、DNAの水溶液中における動態を分子動力学シミュレーションを実行した。ユニークなテトラマー136種類(AATT, AAAC, CGATなど)を含む12塩基対の二本鎖DNA d(CGCGWXYZCGCG)2 (WXYZ:テトラマー)それぞれについて分子動力学計算を行い、その各10nsのトラジェクトリーからDNAの構造特性を表すステップパラメータを算出し、中央部のユニークなダイマー(AA, AG, GA, GG, AC, AT, GC, CA, CG, TA)ごとにまとめ比較を行った。ステップパラメータの分布に、配列それぞれに特徴的な相関性が観察された。また、ステップパラメータの分布とDNAのリン酸骨格の関係についても報告する。一方、ステップパラメータの分布から平均場ポテンシャルを計算し、そのポテンシャルを用いて、与えられた配列と構造を持ったDNAあるいはタンパク質・DNA複合体中のDNAのコンフォメーションエネルギーと間接認識の特異性の関係解析を行った。
藤井 聡*; 河野 秀俊; 竹中 繁織*; 郷 信広; 皿井 明倫*
no journal, ,
DNAの分子動力学計算を行い、リン酸骨格の構造に注目して解析を行った。リン酸骨格はA型,B型DNA構造を決める指標になっており、蛋白質が結合した構造ではA型構造に構造が変化するDNA配列が知られている。そこで、その構造転移が配列固有の特性によるものかどうか調べるために、DNA配列とリン酸骨格の構造の関係を解析した。その結果、構造転移を起こしやすい配列が存在することがわかった。その配列は既に知られているA型に構造転移する配列をも含んでいた。これらの結果は、DNAの物性自体も蛋白質との相互作用に対する情報を持つことを示す。
藤井 聡*; 河野 秀俊; 竹中 繁織*; 郷 信広; 皿井 明倫*
no journal, ,
DNA構造は配列によって構造変形のしやすさが異なることが知られている。近年、われわれはDNAの曲がりやすさが蛋白質のDNA認識において重要な要因であることを指摘している。本研究では、DNA配列のまがりやすさを定量化するために、さまざまなDNA配列の分子動力学計算を行った。サンプリングした構造アンサンブルからDNAの構造変形のしやすさを計算したところ、プリン-ピリミジンの並びは前後の塩基対にかかわらず似たような構造をとる、つまり、硬い構造であることがわかった。一方、ピリミジン-プリンの並びでは前後の塩基対に構造が大きく依存していることがわかった。蛋白質が結合する配列は柔らかい配列が多い傾向が見られた。