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丹羽 正和; 島田 顕臣; 浅森 浩一; 末岡 茂; 小松 哲也; 中嶋 徹; 小形 学; 内田 真緒; 西山 成哲; 田中 桐葉; et al.
JAEA-Review 2024-035, 29 Pages, 2024/09
本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度令和10年度)における令和6年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。
丹羽 正和; 島田 耕史; 末岡 茂; 藤田 奈津子; 横山 立憲; 小北 康弘; 福田 将眞; 中嶋 徹; 鏡味 沙耶; 小形 学; et al.
JAEA-Review 2023-017, 27 Pages, 2023/10
本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度令和10年度)における令和5年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。
田中 正暁; 堂田 哲広; 横山 賢治; 森 健郎; 岡島 智史; 橋立 竜太; 矢田 浩基; 大木 繁夫; 宮崎 真之; 高屋 茂
第26回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2022/07
原子力イノベーションにおいて民間で実施される多様な炉システムの概念検討への支援を目的とし、既往知見を最大限活用した設計最適化や安全評価を実現するAI支援型革新炉ライフサイクル最適化手法「ARKADIA」の開発を開始した。その一部として、設計基準事象までを対象に開発している「ARKADIA-Design」によって実現する、炉心及び炉構造分野での設計検討、並びに保守・保全計画立案に関わる最適化プロセスの具体化検討について報告する。
大島 宏之; 森下 正樹*; 相澤 康介; 安藤 勝訓; 芦田 貴志; 近澤 佳隆; 堂田 哲広; 江沼 康弘; 江連 俊樹; 深野 義隆; et al.
Sodium-cooled Fast Reactors; JSME Series in Thermal and Nuclear Power Generation, Vol.3, 631 Pages, 2022/07
ナトリウム冷却高速炉(SFR: Sodium-cooled Fast Reactor)の歴史や、利点、課題を踏まえた安全性、設計、運用、メンテナンスなどについて解説する。AIを利用した設計手法など、SFRの実用化に向けた設計や研究開発についても述べる。
中本 幸弘*; 土山 紘平*; 春間 俊克*; Lu, X.*; 田中 万也; 香西 直文; 福山 賢仁; 福嶋 繁; 小原 義之; 山路 恵子*
Minerals (Internet), 11(12), p.1337_1 - 1337_17, 2021/12
被引用回数:4 パーセンタイル:32.97(Geochemistry & Geophysics)坑水は、重金属の含有や低pHのため、世界中で鉱業の重要な水問題となっている。水生植物による「rhizofiltration」は、根系に重金属を蓄積することにより水中の重金属を除去する効果的な浄化方法のひとつである。ヨシは根の周囲に鉄プラークを形成して重金属を蓄積することから「rhizofiltration」に使用できる候補植物とされる。本研究調査地である人形峠ウラン鉱山の鉱さいたい積場には1998年からヨシが自然に繁茂している。本研究の結果から、ヨシはFe, Mn, Uを高濃度で節根に蓄積しており、また鉄プラークを形成する節根にもこれらの元素が高濃度蓄積していることが明らかになった。さらにヨシの節根から分離した細菌837株のうち88.6%にシデロフォア産生能が確認された。細菌のシデロフォアにはカテコール基を有するものが多く報告されているが、Feとカテコールあるいはフェノール性化合物の錯体はネットワークを形成することにより沈殿することが知られている。そこで本研究では、ヨシの根周囲の鉄プラーク形成に微生物の産生するシデロフォアが影響するという仮説を立てた。内生細菌 spp.や
spp.の代謝産物にFeイオンを加えたところ沈殿が確認され、これらの細菌の代謝産物としてフェノール性化合物が検出された。以上より、ヨシの根から分離した内生細菌
spp.及び
spp.が産生するシデロフォアはFeと沈殿することで、鉄プラーク形成に影響している可能性が考えられた。また、鉄プラークは植物体外の金属蓄積部位としてヨシの重金属耐性に関与すると考えられることから、内生細菌
spp.と
spp.が間接的にヨシの耐性に貢献している可能性が考えられた。
高屋 茂; 藤崎 竜也*; 田中 正暁
Proceedings of 2017 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2017) (CD-ROM), 8 Pages, 2017/07
次世代ナトリウム高速炉の設計においてホットレグ配管の流力振動(FIV)が課題の一つである。我々はこの課題に対処するため、数値解析モデルの開発を行っている。本研究では、1/3縮尺体系のホットレグ配管の数値流体力学(CFD)シミュレーションを実施した。速度分布や圧力変動のパワースペクトル密度等について実験結果と比較し、一部領域で過小評価しているものの、逆流領域ではよく一致していることを確認した。続いて、CFDシミュレーション結果を用いて、FIVによる発生応力を評価した。計算結果は実験結果とよく一致しており、FIV評価において、逆流領域の流況を精度よく解析することが重要であることを示した。
小野 綾子; 栗原 成計; 田中 正暁; 大島 宏之; 上出 英樹; 三宅 康洋*; 伊藤 真美*; 中根 茂*
Proceedings of 2017 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2017) (CD-ROM), 10 Pages, 2017/04
ナトリウム冷却高速炉で想定されている複数種の崩壊熱除去システムの運用時における炉容器内の熱流動挙動を再現する水流動試験装置を製作した。製作した試験装置は、相似則検討および基礎試験結果により高速炉の縮尺模擬試験に適用することが示された。さらに、ループ型炉およびプール型炉で導入が検討されている浸漬型DHX運用時の炉内流動の可視化試験結果とFLUENTにより実験を数値シミュレーションした結果を示す。
高屋 茂; 藤崎 竜也*; 田中 正暁
Proceedings of 2016 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2016) (Internet), 5 Pages, 2016/07
原子力機構では、現在、先進ループ型ナトリウム高速炉の研究開発を行っている。原子炉冷却系は、経済性向上の観点から簡素化が図られているが、その結果、ホットレグ配管における流速の増加やエルボ近傍での乱流が設計上の課題として挙がっている。配管内部の流れは、配管入口部の影響を受けるため、上部プレナムを含めた検討が重要となる。本研究では、上部プレナムとホットレグ配管を結合した統合モデルと乱流解析手法であるURANSを用いて、ホットレグ配管エルボ下流における乱流の解析を実施した。解析結果は、1/3縮尺の配管単体を用いて実施した整流、旋回流及び偏流条件での水試験の結果と比較した。全体として、解析結果は、偏流試験の結果と類似しており、今後より詳細な検討が必要であるものの、実機体系における偏流と旋回流のカップリング効果は小さいことが予測された。
高屋 茂; 田中 正暁; 藤崎 竜也*
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 7 Pages, 2015/07
ホットレグ配管の流力振動は、JSFRの設計において重要な検討課題である。ホットレグ配管内の流動場は、配管入口における乱れの影響を受けると考えられることから、上部プレナムを含めた体系に関して、非定常流動解析を実施した。また、既存の縮尺試験の結果との比較により、解析結果の妥当性を確認した。更に、ホットレグ配管の振動解析モデルを試作し、非定常流動解析結果を入力条件として解析を実施した。
柴田 雅博; 澤田 淳; 舘 幸男; 牧野 仁史; 若杉 圭一郎; 三ツ井 誠一郎; 北村 暁; 吉川 英樹; 小田 治恵; 石寺 孝充; et al.
JAEA-Research 2014-030, 457 Pages, 2015/03
原子力機構(JAEA)がこれまで蓄積してきた技術やノウハウを、原子力発電環境整備機構(NUMO)が今後行う精密調査地区の選定等の処分事業に適用できるよう、実施主体の視点に沿って実用化を図っていくための具体的な考え方と進め方を策定すること等を目的として、2011年度よりJAEAとNUMOは以下の3つのテーマについて共同研究を進めている。(1)水理の観点からみた母岩の適性を評価する方法に関する検討: 水理地質構造モデル構築手法の事例調査に基づいて、得られた知見を評価ツリーとして整理し、モデルの不確実性やそれらの評価項目への影響等についての検討を行った。(2)シナリオの構築方法に関する検討: 状態設定手順を実務的な観点から、さらに見直すとともに、セメント影響とガラス溶解挙動について、知見の体系的な整理と不確実性の影響について解析的検討を行った。(3)核種移行パラメータの設定方法に関する検討: 母岩の分配係数を対象に、国内外の事例調査をもとに複数の設定手法を整理し、堆積岩及び花崗岩への適用を通じ妥当性や課題を確認した。溶解度について、溶解度制限固相の決定を含む設定手法を検討し、主要核種への適用を通じ妥当性や課題を確認した。
若井 栄一; 近藤 浩夫; 金村 卓治; 平川 康; 古川 智弘; 帆足 英二*; 深田 智*; 鈴木 晶大*; 八木 重郎*; 辻 義之*; et al.
Proceedings of Plasma Conference 2014 (PLASMA 2014) (CD-ROM), 2 Pages, 2014/11
IFMF/EVEDA(国際核融合材料照射施設の工学実証・工学設計活動)において、世界最大流量率(3000リットル/分)を持つリチウム試験ループを用い、幅100mmで厚さ25mmの自由表面を持つ高速(15m/s)リチウム流を、IFMIFの運転条件(250C、約10
Pa)で安定なリチウム流の形成を示す実証試験に成功した。また、リチウム施設開発におけるリチウム純化、リチウム安全や遠隔操作技術を含む最近の工学実証においても、いくつかの優れた結果が得られるとともに、リチウム施設に関する工学設計を併せて評価した。これらの研究開発で得られた成果は、核融合炉材料の開発に重要なキーテクノロジーとなる核融合炉の照射環境を模擬する加速器駆動型中性子源の開発を大きく進展させるものである。
田中 正暁; 高屋 茂; 藤崎 竜也*
日本機械学会関東支部茨城講演会2014講演論文集, p.203 - 204, 2014/09
ナトリウム冷却高速炉の原子炉容器内上部プレナム部とホットレグ配管を統合した解析モデルを整備し、非定常流動解析を実施するとともに、流動解析結果を境界条件として流力振動解析を行う連携手法を整備した。構造応答解析の結果、定性的には既往知見と整合する結果が得られ、実機評価への適用可能性の見通しを得た。今後、定量的に妥当な評価結果を得るべく、解析モデルおよび解析手法を高度化していく。
菅谷 篤志; 田中 憲治; 圷 茂
Proceedings of International Waste Management Symposia 2011 (WM2011) (CD-ROM), 11 Pages, 2011/02
再処理施設から発生する硝酸Naを主成分とした低放射性廃液は、硝酸性窒素の環境基準の観点から廃棄体に含まれる硝酸イオンの低減化が検討されており、廃液中の硝酸イオンを触媒還元法によって分解した後、セメント固化法で廃棄体化する技術の適用を検討している。本件では、硝酸根分解後に発生する炭酸塩廃液を廃棄体化できることを確認するために実施した200リットル規模での試験結果を報告する。
田中 茂
JAEA-Review 2010-065, 217 Pages, 2011/01
高崎量子応用研究所研究年報2009は、同研究所に整備されているTIARA施設(イオン加速器4基)及び電子・線照射施設(電子加速器1基,
Co
線照射施設3基)を利用して、2009年4月1日から2010年3月31日までの間に行われた研究・技術開発の成果をまとめたものである。この研究年報は、(1)宇宙・原子力・エネルギー,(2)環境・資源,(3)バイオ技術・医療応用,(4)先端材料・計測・基盤技術の4分野に分類した157編の研究・技術開発論文及び8編の施設の運転・管理状況報告からなる合計165編を収録した。また、論文リスト,新聞発表,テレビ放映,出願特許及び研究実施形態・利用施設の一覧表を付録として含めた。
田中 茂; 横田 渉; 神谷 富裕
放射線と産業, (128), p.16 - 22, 2010/12
おもに2005年10月の原子力機構発足後にイオン照射研究施設(TIARA)において開発された新たなビーム技術を紹介する。第2章ではAVFサイクロトロンでフラットトップ加速技術を用いて世界で初めて成功した数百MeV級重イオンのマイクロビーム形成技術と高速自動照準シングルイオンヒット技術について解説し、第3章では静電加速器を用いたマイクロ・ナノビーム生成技術とその微細加工への応用、大気マイクロPIXE技術の開発とその応用、及びクラスターイオンビームの研究開発とその応用について解説する。
田中 滋; 阿部 雄一; 川邊 勝; 沓掛 忠三; 荻沼 義和; 山田 正行; 鈴木 卓美; 山西 敏彦; 今野 力
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.338 - 341, 2010/08
日本原子力研究開発機構内で核融合中性子工学用中性子源(FNS)で使用している小型トリチウムターゲット製作のR&Dを行っている。トリチウムターゲットは銅基盤にチタンを蒸着し、そのチタンにトリチウムを吸着させたものである。チタンは酸素に活性であり、空気に触れると直ちに数mの酸化膜を形成する。最初はこの酸化膜がトリチウム吸着を妨げていると考え、アルゴンガスによるチタン表面の放電洗浄を行った。しかし数多くの重水素吸着テストを通して、トリチウム吸着を妨げているのは酸化膜というよりも空気中の水分であることがわかった。このため次の手順が必要である。(1)トリチウム吸着容器内のアウトガスを十分行うこと。(2)チタンが蒸着された基盤の取扱は湿度を3%以下に保つこと。(3)チタンが蒸着された基盤は真空中で保管すること。この方法で製作したトリチウムターゲットのFNS加速器の重陽子ビーム照射によるDT中性子発生量は、チタン表面を放電洗浄したものと同じであった。これにより小型トリチウムターゲットの製作条件は確立した。
田中 茂
JAEA-Review 2009-041, 218 Pages, 2009/12
高崎量子応用研究年報2008は、同研究所にあるTIARA施設(イオン加速器4基)及び電子・線照射施設(電子加速器1基,
Co
線照射施設3棟)を利用して2008年4月1日から2009年3月31日までの間に行われた研究・技術開発成果をまとめたものである。この研究年報には、(1)宇宙・原子力・エネルギー,(2)環境・資源,(3)バイオ術・医学応用,(4)先端材料・計測・基盤技術の4分野に分類した153編の論文及び8編の施設の運転・管理状況報告からなる合計161編を収録する。また、論文リスト,新聞発表,テレビ放映,出願特許、及び研究実施形態・利用施設の一覧表を付録として含む。
居田 克巳*; 坂本 宜照; 吉沼 幹朗*; 竹永 秀信; 永岡 賢一*; 林 伸彦; 大山 直幸; 長壁 正樹*; 横山 雅之*; 舟場 久芳*; et al.
Nuclear Fusion, 49(9), p.095024_1 - 095024_9, 2009/09
被引用回数:32 パーセンタイル:73.86(Physics, Fluids & Plasmas)LHDヘリオトロン装置とJT-60Uトカマク装置におけるイオン系内部輸送障壁形成と不純物輸送のダイナミックスの比較について分析した。特に、両装置においてイオン温度等を測定する荷電交換分光装置の高性能化が行われ、次のような新しい知見を得ることができた。まず、内部輸送障壁の形成位置について、JT-60Uでは形成位置が外側へ拡大しつつ局在化するが、LHDではターゲットプラズマに依存して内側あるいは外側に移動する。また、不純物輸送に関しては、JT-60Uでは内向きの対流があるのに対して、LHDでは外向きの対流によって不純物ホールが形成されることを明らかにした。LHDにおいて観測された外向きの対流は、新古典理論の予想と相反しており、今後さらなる分析を行う予定である。
佐藤 聡; 高倉 耕祐; 落合 謙太郎; 近藤 恵太郎; 立部 洋介; 大西 世紀; 和田 政行*; 沓掛 忠三; 田中 滋; 阿部 雄一; et al.
Fusion Science and Technology, 56(1), p.227 - 231, 2009/07
被引用回数:1 パーセンタイル:10.08(Nuclear Science & Technology)これまでにFNSで行ってきたブランケット核特性実験において、FNSのDT中性子線源の周囲に反射体を設置した実験等で、トリチウム生成率の計算結果は、実験結果を10%以上過大評価していた。これらの過大評価の原因として、鉄やベリリウムでの後方散乱中性子の計算に問題がある可能性を指摘してきた。本研究では、この問題が他の実験データでも現れるかどうかを調べるために、放射化箔法を用いて、ITERテストブランケットモジュールを模擬したベリリウム体系とSUS体系の2つの模擬体系を用いて、各々、反射体あり及びなしの条件でDT中性子照射実験を行い、体系内の金とニオブの反応率分布を測定した。実験の解析は、モンテカルロ計算コードMCNP-4C,核データライブラリーFENDL-2.1で行った。金の反応率の計算結果は、ほとんどの位置で実験結果と7%以内で一致した。反射体ありの実験での計算結果と実験結果の比は、反射体なしの実験での比に比べて、高くなる傾向を示した。ニオブの反応率に関しては、反射体ありの実験での計算結果と実験結果の比と、反射体なしの実験での比との間で、有意な違いは見られなかった。詳細な結果を、本会議にて発表する。
堀口 賢一; 菅谷 篤志; 齋藤 恭央; 田中 憲治; 圷 茂; 平田 利明
Proceedings of 2009 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '09) (CD-ROM), p.9411_1 - 9411_9, 2009/05
使用済燃料の再処理により発生する低放射性廃棄物を安全,効率的かつ経済的に処理することを目的に東海再処理施設内に低放射性廃棄物処理技術開発施設(LWTF)が建設され、現在試運転が実施されている。LWTFにおける処理対象廃棄物は、可燃/難燃性固体廃棄物と低放射性廃液である。難燃性固体廃棄物には材料腐食の原因となる塩素を含んでいる。また、低放射性廃液としては、放射能レベル,化学組成の異なる数区分の廃液が発生し、環境汚染の原因となる硝酸根やセメント固化処理法の妨害物質となる炭酸塩,リン酸などを含んでいる。この施設では可燃/難燃性固体廃棄物に対しては高減容が期待できる焼却処理法を採用し、液体廃棄物の新しい処理法として最終処分費用の大幅な低減化が期待できる核種分離技術を採用した。また、低放射性廃液に大量に含まれる硝酸根の触媒-還元による硝酸根分解法と、廃棄物の高充填を可能としたセメント固化法の開発に取り組んでいる。この技術開発の成果は、近い将来LWTFに導入する予定である。