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岩井 保則; 久保 仁志*; 大嶋 優輔*; 野口 宏史*; 枝尾 祐希; 谷内 淳一*
Fusion Science and Technology, 68(3), p.596 - 600, 2015/10
被引用回数:2 パーセンタイル:16.28(Nuclear Science & Technology)トリチウム酸化反応器に適用可能な疎水性白金ハニカム触媒を開発した。ハニカム形状の触媒は圧力損失を減少させることができる。試作した疎水性触媒はメタルハニカム担体と炭化ケイ素ハニカム担体の二種類である。白金微粒子を数ナノメートルに微細化することで微量トリチウムの触媒酸化活性を大幅に向上させることができた。水素濃度は総括反応速度にほとんど影響を与えない。白金表面上への水蒸気と水素の競合吸着の影響から反応速度定数は底値を持つ。底値を示す水素濃度は、乾燥ガス下では100ppmであった。これらのハニカム触媒の活性はペレット状の疎水性触媒と同等であり、疎水性ハニカム触媒のトリチウム酸化反応器への適用可能性を示すことができた。
岩井 保則; 久保 仁志*; 佐藤 克美; 大嶋 優輔*; 野口 宏史*; 谷内 淳一*
Proceedings of 7th Tokyo Conference on Advanced Catalytic Science and Technology (TOCAT-7) (USB Flash Drive), 2 Pages, 2014/06
原子力施設で発生する水素やその同位体の燃焼処理を目的とした疎水性白金触媒を開発した。TKK-KNOITSという商品名を与えられた新型の疎水性水素燃焼触媒は水素燃焼において空気中の水蒸気や水ミスト、また燃焼反応により生成する水蒸気の影響を受けにくい。よって室温近傍の低温においても高い活性を維持し、水素を燃焼させることが可能である。TKK-KNOITS触媒は他の疎水性触媒と比較して極低濃度から高濃度までの幅広い水素濃度に適用可能であることを明らかとした。従来の高分子を担体とする疎水性白金触媒は高分子に特有の耐熱性の低さから水素燃焼用途に不向きであったが、TKK-KNOITS触媒は無機物質を担体としており、873Kまでの高い耐熱性を有していることを確認した。
岩井 保則; 佐藤 克美; 谷内 淳一*; 野口 宏史*; 久保 仁志*; 原田 伸夫*; 大嶋 優輔*; 山西 敏彦
Journal of Nuclear Science and Technology, 48(8), p.1184 - 1192, 2011/08
被引用回数:35 パーセンタイル:91.36(Nuclear Science & Technology)微量トリチウムを室温・飽和水蒸気雰囲気下においても効率的に酸化するための無機ベース疎水性白金触媒H1Pを開発した。流通式反応器を用いてトリチウムガスを使用して測定したH1Pの室温における総括反応速度係数は汎用アルミナ白金触媒と比較して高い値を示した。また飽和水蒸気雰囲気下で使用した場合のH1Pの総括反応速度係は、H1Pの優れた疎水性能により乾燥条件下と比較して微小な低下に留まった。反応の律速段階は室温近傍温度では表面反応律速であるが、40C以上ではH1Pの微小細孔の影響で細孔拡散抵抗の寄与が見られた。室温における総括反応速度係数の空間速度依存性及び水素濃度依存性もあわせて定量的に評価した。
岩井 保則; 佐藤 克美; 山西 敏彦; 谷内 淳一*; 野口 宏史*; 久保 仁志*; 原田 伸夫*; 大嶋 優輔*
no journal, ,
異常事象を想定した場合において室温においてトリチウムを十分酸化できる性能を有する触媒の実現が核融合安全性の向上に大きく寄与すると考える。原子力機構は田中貴金属工業と共同で無機ベースのトリチウム室温酸化用疎水性白金触媒H1Pを新たに開発した。開発したH1P触媒は既存アルミナ白金ペレットと比較して室温にて顕著に高い反応性能を有することがわかった。293Kにおける総括反応速度係数は空間速度に比例した。温度依存性については特に293-313Kの温度領域において、顕著な温度依存性を示した。水素添加により評価した総括反応速度係数の濃度依存性は293Kにおいて乾燥条件において水素濃度の0.33乗、水蒸気添加条件において0.44乗に比例した。
岩井 保則; 佐藤 克美; 久保 仁志*; 大嶋 優輔*; 野口 宏史*; 谷内 淳一*
no journal, ,
異常事象を想定した場合において、電源等を喪失しても室温にてトリチウムを十分酸化できる活性を有する触媒の実現は核融合安全性の向上に大きく寄与すると考える。原子力機構は田中貴金属工業と共同で室温近傍温度での効果的な極低濃度トリチウムの酸化性能を持つ触媒TKK-KNOITSを開発した。TKK-KNOITS触媒の室温近傍温度における総括反応速度係数は2010年に報告した疎水性白金触媒TKK-H1Pと比較しても顕著に向上していることを示した。この結果はTKK-KNOITS触媒を用いることにより、疎水性触媒を充填する室温トリチウム酸化反応器の規模をTKK-H1P使用時の数分の1に大幅に低減できる可能性を示している。
岩井 保則; 佐藤 克美; 久保 仁志*; 大嶋 優輔*; 野口 宏史*; 谷内 淳一*
no journal, ,
核融合炉のトリチウム燃料安全取扱技術の信頼性を高めるためには、事故時に電源喪失等で触媒を加熱維持することができなくなっても「室温」でトリチウムを確実に酸化(除去)するための触媒の実現が望まれる。トリチウム取扱施設の雰囲気トリチウム除去系のトリチウム酸化反応塔に充填する貴金属触媒には酸化アルミナ白金ペレットに代表される親水性白金触媒が従来使用されており、水蒸気吸着による失活により室温下での性能確保は望めない。原子力機構は田中貴金属工業と共同で室温にてトリチウムを酸化できる性能を有する多様な疎水性白金触媒の開発を進めている。今回作製したハニカム型疎水性白金触媒は疎水性能を効果的に発揮し、幅広い水蒸気濃度において水蒸気濃度に依存しないトリチウム酸化性能を発揮した。室温近傍では表面反応が支配的であり、酸化性能に顕著なトリチウム(水素)濃度依存性が見られた。室温における同じ空間速度にて比較した微量トリチウムの酸化性能は先に開発したペレット型疎水性白金触媒を現時点では下回っており、反応活性の向上が今後の研究課題である。
久保 仁志*; 大嶋 優輔*; 野口 宏史*; 谷内 淳一*; 佐藤 克美; 岩井 保則
no journal, ,
核融合ではトリチウムを燃料として用いるが、放射性物質であるため、いかなる場合においても建屋外へ漏洩させない対策が必要である。また、原子力発電施設においても電源喪失時に水素爆発を起こさせない対策が今後さらに重要視されると考えられる。これら施設では電源喪失などのアクシデント時においてもトリチウムや水素を室温で確実に燃焼する方法が求められ、その方法としては触媒水素酸化法が有力である。通常用いられる親水性触媒は室温下で水蒸気の影響により失活する。この失活を防ぐために高い疎水性を有する触媒が求められるが、従来の疎水性高分子を母材とする触媒は可燃性であり、火災を想定すべき施設には適用が困難であった。本報告では幅広いアクシデント想定を鑑み、無機物をベースに高い耐熱性と室温水素燃焼活性を兼ね備えた新しい疎水性触媒の作成方法につき比較検討を行った結果を報告する。