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Kulsartov, T.*; Tazhibayeva, I.*; Gordienko, Y.*; Chikhray, E.*; 土谷 邦彦; 河村 弘; Kulsartova, A.*
Fusion Science and Technology, 60(3), p.1139 - 1142, 2011/10
被引用回数:14 パーセンタイル:70.49(Nuclear Science & Technology)チタン酸リチウム(LiTiO
)は化学的安定性及び低い温度での良好なトリチウム放出特性の観点から核融合炉の固体増殖材料の候補材である。本論文は、高燃焼まで照射したLi
TiO
試料からのトリチウム及びヘリウム放出に関するものである。96%
Li濃縮Li
TiO
微小球(直径1mm)を
Li燃焼度約20%まで、650
660
Cの温度で220日間WWR-K炉で照射した。トリチウム及びヘリウムの放出は熱解離方法で行った。本材料からのトリチウム及びヘリウム放出を体積拡散律速とし、拡散係数及び活性化エネルギーを算出した結果、仮定したモデルと良い一致を示した。得られた拡散係数及び活性化エネルギーは、将来の核融合炉用増殖材料におけるガス放出機構の解明と運転温度評価に役立つ。
Tazhibayeva, I.*; Beckman, I.*; Shestakov, V.*; Kulsartov, T.*; Chikhray, E.*; Kenzhin, E.*; Kuykabaeva, A.*; 河村 弘; 土谷 邦彦
Journal of Nuclear Materials, 417(1-3), p.748 - 752, 2011/10
被引用回数:17 パーセンタイル:76.22(Materials Science, Multidisciplinary)高リチウム燃焼(最高23%)時におけるLi濃縮Li
TiO
からのトリチウム放出に関するデータが世界で初めて得られた。本研究では、トリチウム放出試験より、提案した計算手法に基づいて、トリチウム放出過程を調べた。照射試験の間、トリチウムは
Liと中性子の核反応により生成し、Li
TiO
からのトリチウム放出量が加熱・冷却を通じて連続的に測定された。Li
TiO
からのガス放出パラメータは、トリチウム放出率,材料中のトリチウム保持,保持時間,HTの活性化エネルギー,体積拡散としてのT
の活性化エネルギーとした。この結果、トリチウム放出過程がトリチウム体積拡散律束であること,
Liの燃焼によりトリチウム放出の活性化エネルギーが減少することなどがわかった。
Chikhray, Y.*; Shestakov, V.*; Maksimkin, O.*; Turubarova, L.*; Osipov, I.*; Kulsartov, T.*; Kuykabayeba, A.*; Tazhibayeva, I.*; 河村 弘; 土谷 邦彦
Journal of Nuclear Materials, 386?388, p.286 - 289, 2009/04
被引用回数:23 パーセンタイル:80.47(Materials Science, Multidisciplinary)本論文は、長期間中性子照射した5mol%TiO添加Li
TiO
微小球の照射後試験結果について記述したものである。照射試料は、
Liを96at%濃縮したLi
TiO
微小球を用い、照射試験はカザフスタン国立原子力センターのWWR-K炉で223日間、熱出力6MWで行った。照射後、白色の微小球が灰色に変化し、密度及び微小硬が低下するとともに、機械的強度も低下した。また、X線回折による結晶構造の測定を行った結果、照射後の結晶構造に変化があることがわかった。さらに、微小球中の残留トリチウム量を明らかにした。
土谷 邦彦; Longhurst, G.*; Chakin, V.*; Tazhibayeva, I.*; Druyts, F.*; Dorn, C. K.*; 河村 弘
JAEA-Conf 2008-011, p.55 - 58, 2009/01
原子炉構造材料として、ベリリウムは高い強度を有する軽金属材料である。ベリリウムの表面はアルミニウムと同様に薄い酸化被膜に覆われており、乾燥ガス雰囲気では高い耐腐食性を有している。このような観点から、ベリリウムは原子力では減速材や反射材として利用されている。実際、ベリリウムの核的特性として、低原子番号及び質量,熱中性子に対する低捕獲断面積,良い弾性散乱特性を有している。ベリリウムを用いた原子炉は世界中に多く存在し、原子力開発の初期段階から試験研究炉で多くのベリリウムが使用された。中性子照射場でのベリリウムは機械的特性が悪くなることである。同時に、中性子との核反応により材料中に有害なトリチウムガスを生成するため、照射したベリリウムの再処理が困難である。本発表は、ベリリウム技術に関する問題や今後の計画について紹介したものであり、材料の改良及び再処理について、中性子反射体としての長期使用及び照射済ベリリウムのリサイクルのために議論した結果を報告したものである。
Tazhibayeva, I. L.*; Kenzhin, E. A.*; Kulsartov, T. V.*; Kuykabayeva, A. A.*; Shestakov, V.*; Chikhray, E.*; Gizatulin, S.*; Maksimkin, O. P.*; Beckman, I. N.*; 河村 弘; et al.
Questions of Atomic Science and Technology, 2, p.3 - 11, 2008/00
本論文は、カザフスタン国立原子力センターのWWR-K炉で照射した核融合炉用セラミックトリチウム増殖材の照射試験結果について記述されている。本試験は、出力6MWで220日間(5350時間)照射し、20%のLi燃焼した96%
Li濃縮Li
TiO
からのトリチウム放出に関するものである。得られた試験データから、照射したリチウムセラミックスからのトリチウム放出特性が、照射条件や残留トリチウム量に依存していた。この結果より、照射済リチウムセラミックスからのトリチウムの生成・放出に関するメカニズムを提案した。トリチウムの損失やHTOへの結合を評価するとともに、定温時や熱サイクル時における拡散によるトリチウムの放出速度を求めた。
Tazhibayeva, I. L.*; Kulsartov, T.*; Kenzhin, E. A.*; Maksimkin, O. P.*; Doronina, T. A.*; Silnyagina, N. S.*; Turubarova, L. G.*; Tsai, K. V.*; Zheltov, D. A.*; Kashirskiy, V. V.*; et al.
Questions of Atomic Science and Technology; Series the Thermonuclear Fusion, 1, p.3 - 11, 2008/00
本論文は、WWR-K炉で照射した核融合炉用セラミックトリチウム増殖材(5%TiO添加Li
TiO
)の材料研究の結果と解析について記述されている。WWR-K炉におけるこのセラミックスの照射時間は5,350時間であり、中性子照射により生成するトリチウムの特性を制御した照射条件にて調べた。密度,結晶構造,化学的構造,強度及び微小硬さの変化が研究され、リチウム燃焼度や残留トリチウム量が決定された。また、セラミック試料の構造や特性に関する照射や熱が重大な影響を及ぼすことが観測された。すなわち、照射温度によるセラミックス試料の軟化や照射による試料の化学的特性変化を明らかにした。
Tazhibayeva, I. L.*; Kenzhin, E. A.*; Chachrov, P. V.*; Arinkin, F. M.*; Gasatulin, Sh. Kh.*; Bekamukhabetov, E. S.*; Shestakov, V. P.*; Chikhray, E. V.*; Kulsartov, T. V.*; Kuykabaeva, A. A.*; et al.
Questions of Atomic Science and Technology; Series the Thermonuclear Fusion, 2, p.3 - 10, 2007/00
本論文は、高中性子照射下における核融合炉用リチウムセラミックスの照射試験に関して記述したものである。照射試験は、カザフスタン共和国立原子力センターのWWR-K原子炉で行った。Li濃縮度96%のLi
TiO
のリチウムセラミックスを照射試料として用い、20%以上のLi燃焼時まで照射した。照射試料の特性に関する照射データは、材料選定及び核融合炉の設計のために活用される。
Tazhibayeva, I.*; Kenzhin, E. A.*; Kulsartov, T.*; Beckman, I.*; Chikhray, E.*; Shestakov, V. P.*; Kuykabaeva, A.*; Maksimkin, O.*; 河村 弘; 土谷 邦彦
no journal, ,
本論文は、高Li燃焼(20-23%)時におけるLiを濃縮したLi
TiO
と5mol% TiO
添加Li
TiO
セラミックスからのトリチウム放出に関するものである。中性子照射は、400-900
C
5350時間の条件でWWR-K炉にて行った。照射後試験として、これらのセラミックスの残留トリチウム量、リチウム燃焼による影響、機械的特性、密度、微細構造の変化、熱特性などを測定した。その結果、低い照射温度で照射したセラミックスは
Li燃焼により機械的特性が小さくなること、原子炉運転中に放出されるトリチウム量は照射が進むにつれていくぶん増加するが、単位あたりのトリチウム量は照射期間に依存しないことなどを明らかにした。このように、リチウム燃焼に従って機械的特性は若干小さくなるが、Li
TiO
からのトリチウム放出は20%Li燃焼時までは変化がないことがわかった。
土谷 邦彦; Longhurst, G.*; Chakin, V.*; Tazhibayeva, I.*; Druyts, F.*; Dorn, C. K.*; 河村 弘
no journal, ,
原子炉構造材料としてベリリウムは、試験研究炉では減速材や反射材として利用されている。実際、ベリリウムの核的特性として、低原子番号及び質量,熱中性子に対する低捕獲断面積,良い弾性散乱特性を有している。ベリリウムを用いた原子炉は世界中に多く存在し、原子力開発の初期段階から試験研究炉で多くのベリリウムが使用されてきた。中性子照射場での使用において、ベリリウムは機械的特性に影響するとともに、核反応により材料中に有害なトリチウムガスを生成するため、照射済ベリリウムの再処理が困難となる。このため、この金属ベリリウム製中性子反射体の長寿命化を検討することは、廃棄物の低減や稼働率向上の観点から必要不可欠である。本発表は、長寿命化に関する現状や今後の計画について紹介したものであり、材料の改良のための新たな照射後試験技術について議論する。
Kotov, V.*; Savchyk, V.*; Zorin, B.*; Tazhibayeva, I.*; 河村 弘; 土谷 邦彦; Druyts, F.*
no journal, ,
照射済ベリリウムの再処理技術の開発は、将来の利用において必要不可欠である。その処理技術の目的は、長寿命核種であるトリチウムとコバルト60を含む放射化生成物を照射済ベリリウムから除去し、ベリリウムの機械的特性を復元することである。現在、照射済ベリリウムの産業規模での再処理技術はない。本論文は、ベリリウムを塩化物と反応させ、トリチウムとコバルトを除去する方法に基づいた技術とその改良について記述している。この処理能力は、技術的設備において化学反応の効率や化学形態の変化,化学反応における熱効果のバランスなどに影響され、不純物の除去効率はベリリウムの純度に影響する。このため、ベリリウムが塩素と反応し生成する過程における、非放射性同位元素である水素とコバルトを用いた除去効率を求めることにより、産業規模での再処理の可能性を検討した。