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手島 正吾; 浜田 典昭*
Journal of the Physical Society of Japan, 0 Pages, 2002/00
アクチニド核種に対する物性データの整備の一環として、量子理論に基づくバンド計算法を用いて、核燃料物質がもつ安定な電子状態を数値計算により導出し、アクチニド核種の基礎物性を調査した。LAPW法におけるTakeda-Kueblerの方法を採用し、相対論的バンド計算プログラムの開発を行い、ウラン化合物UGe2に適用した。計算により、UGe2はフェルミ準位に大きな状態密度を持つ金属であり、フェルミ準位付近は主にUの5f状態でできていることがわかった。f電子によるスピン磁気モーメントと軌道磁気モーメントは値が大きく、それらの磁気モーメントは逆向きであった。フェルミ面の解析を行った結果、高磁場磁気抵抗およびdHvA(ドハースファンアルフェン)測定と良い一致を得た。軌道磁気モーメントの大きさが実験と比べて小さいようであり今後の課題も残ったが、ウランなどの重い元素を含む化合物についても、相対論的効果を適
浜田 典昭*; 山上 浩志*; 手島 正吾
JNC TY8400 2001-001, 55 Pages, 2001/03
本報告は、東京理科大学と核燃料サイクル開発機構において平成11年度及び平成12年度の2年間にわたって実施した先行基礎工学共同研究の内容をまとめたものである。本報告は、3つの内容に分かれる。(1)相対論的スピン密度汎関数法に基づくバンド計算法、この計算法を用いて解析した、(2)強磁性体UGe、(3)反強磁性体UOの電子物性に関する研究である。(1)相対論的バンド計算(RBC)法 s, p, d電子系物質を扱うバンド計算法は、基礎面, 応用面ともに十分な研究が行われている。しかし、アクチニド化合物のような磁性5f電子を扱うバンド計算法は、非常に複雑でありかつ相対論的アプローチが必要とされるために、その研究が遅れている。本研究では、磁性5f電子に有効な相対論的バンド計算法を定式化した。(2)UGeの電子物性 UGeは強磁性体であることから、理論による解析が未だ十分に行われていない。そこで、本研究で開発した相対論的バンド計算法を用いてUGeの電子状態とフェルミ面を解析した。その結果、UGeは5f電子特有の重い電子系であることが分かり、実験結果と一致する結果を得た。(3)核燃料UOの電子構造 核燃料物質である反強磁性UOの熱伝導度の振る舞いを把握することは重要である。しかし、熱伝導度に影響を与える電子構造の計算が、相対論的効果を考慮した形では、未だ行われていない。そこで、RBC法を適用し、UOの電子構造の詳細を明らかにした。
手島 正吾
JNC TN8400 2000-029, 54 Pages, 2000/10
本報告は、著者が核燃料サイクル開発機構において平成10年4月から平成12年10月までに博士研究員として行った研究内容をまとめたものである。本報告は、3つの内容に分かれる。1)相対論的スピン密度汎関数法に基づくバンド計算法、この計算法をも用いて解析した、2)強磁性体UGe2、3)反強磁性体UO2の電子物性に関する研究である。1)相対論的バンド計算(RBC)法 s、p、d電子系物質を扱うバンド計算法は、基礎面、応用面ともに十分な研究が行われている。しかし、アクチニド化合物のような磁性5f電子を扱うバンド計算法は、非常に複雑でありかつ相対論的アプローチが必要とされるために、その研究が遅れている。本研究では、磁性5f電子に有効な相対論的バンド計算法を定式化した。2)UGe2の電子物性 UGe2は強磁性体であることから、理論による解析が未だ十分に行われていない。そこで、本研究で開発した相対論的バンド計算法を用いてUGe2の電子状態とフェルミ面を解析した。その結果、UGe2は5f電子特有の重い電子系であることが分かり、実験結果と一致する結果を得た。3)核燃料UO2の電子構造 核燃料物質である反強磁性UO2の熱伝導度の振る舞いを把握することは重要である。しかし、熱伝導度に影響を与える電子構造の計算が、相対論的効果を考慮した形では、未だ行われていない。そこで、RBC法を適用し、UO2の電子構造の詳細を明らかにした。