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報告書

照射済燃料被覆管の孔食電位測定用試料作製技術の開発

鈴木 和博; 本岡 隆文; 塚田 隆; 寺川 友斗; 市瀬 健一; 沼田 正美; 菊池 博之

JAEA-Technology 2014-004, 29 Pages, 2014/03

JAEA-Technology-2014-004.pdf:3.66MB

東日本大震災の影響により、東京電力福島第一原子力発電所の2号機, 3号機及び4号機では、緊急冷却策として海水が冷却水として使用済燃料プールへ注入された。海水成分の塩化物イオンは金属材料に孔食を起こす原因物質であることから、使用済燃料プール内の燃料被覆管に孔食が発生・成長した場合、孔食部からの放射性物質の漏えいが懸念される。そこで、海水成分を含む使用済燃料プール水における燃料被覆管の閉込機能の健全性を評価するため、照射済燃料被覆管の孔食発生条件を孔食電位測定により調査することとした。本報告では、高放射性の使用済燃料から孔食電位測定用の試料を作製する技術の開発について報告する。専用機器の開発と作製手順の確立により、専用施設でのマニプレータによる遠隔操作によって、照射済燃料被覆管の孔食発生条件の調査を可能とした。

口頭

希釈人工海水での照射済ジルカロイ2の孔食電位測定,1; 孔食電位測定用試料作製技術の開発

鈴木 和博; 本岡 隆文; 塚田 隆; 寺川 友斗; 市瀬 健一; 沼田 正美; 菊池 博之

no journal, , 

沸騰水型原子炉で照射されたジルカロイ2被覆管の孔食挙動を電気化学的手法により調査するため、孔食電位測定用試料作製技術の開発を行った。専用装置の製作と試料作製手法の確立により、高線量である照射済ジルカロイ2被覆管に対して、WASTEFホットセル内での遠隔操作による孔食電位測定を可能にした。

口頭

BWR燃料被覆管の強度特性に及ぼす温海水浸漬の影響評価

鈴木 和博; 豊川 琢也; 本岡 隆文; 塚田 隆; 上野 文義; 寺川 友斗; 鈴木 美穂; 市瀬 健一; 沼田 正美; 菊池 博之

no journal, , 

80$$^{circ}$$C人工海水を用いた浸漬腐食試験で耐食性を確認した照射済BWR燃料被覆管を用いて、温海水浸漬履歴による強度特性変化の有無を引張試験で調査した。温海水非浸漬の燃料被覆管の引張強度データとの比較により、温海水浸漬履歴による強度特性変化はなかった。

口頭

希釈人工海水での照射済ジルカロイ2の孔食電位測定,2; 照射済ジルカロイ2の孔食電位

本岡 隆文; 鈴木 和博; 寺川 友斗; 塚田 隆

no journal, , 

沸騰水型原子炉で照射されたジルカロイ2について希釈人工海水中における孔食挙動として電気化学的手法により孔食電位を調査した。照射済Zry-2被覆管(燃焼度約50GWd/t)から試験電極を作成した。8倍希釈人工海水中にて孔食電位測定を行い電位-電流密度曲線において電流が急上昇する電位を孔食電位とした。炉内照射で形成された酸化皮膜に傷が付いた場合、その孔食電位への影響を評価するため、線状の傷を付けた試験電極でも測定を実施した。酸化皮膜に傷のない照射済材は1Vを超えても孔食は発生しなかった。傷を付けた照射材は非照射材とほぼ同じ孔食電位(約0.2V)であった。これらのことから、照射時に形成された酸化皮膜は孔食発生を困難にしていることがわかった。

口頭

希釈人工海水での照射済燃料被覆管の孔食電位測定

小松 篤史; 本岡 隆文; 鈴木 和博; 寺川 友斗; 沼田 正美; 菊池 博之; 塚田 隆

no journal, , 

希釈人工海水中での照射済燃料被覆管(Zry-2)の孔食挙動を孔食電位測定により調査した。未照射材に比べ孔食電位は高くなった。表面傷の有無が孔食電位値に影響したことから、照射時に形成された酸化皮膜が塩化物イオンによる孔食発生の障壁となっていることが明らかとなった。

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