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渡辺 智夫; 上田 雅司; 天満 昭男; 岩瀬 隆司; 照沼 誠一
サイクル機構技報, (9), p.17 - 28, 2000/12
サイクル機構では、原子力プラントの安全性確保と信頼性向上のため、計画的な教育により運転・保守員の技術の向上に努めてきた。しかし、平成7年12月に発生した「もんじゅ」のナトリウム漏洩事故を踏まえ、ナトリウムの取扱技術等の一層の充実・強化を図る必要性を痛感した。また、プラントの設備・機器の保守・補修技術等に関しては、多くの電力会社が実施しているように、実機、モデル等を使っての訓練の必要性も求められていた。これらの事故の教訓と他電力の実例を参考として、教育の一層の充実強化を図り原子力発電所の信頼性を向上させるため、ナトリウム取扱研修施設および保守研修施設からなるFBRサイクル総合研修施設を建設した。
福井 康太; 照沼 誠一
Proceedings of International Conference on Evaluation of Emerging Nuclear Fuel Cycle Systems (GLOBAL'95), 0 Pages, 1995/00
核燃料サイクル施設で発生する廃棄物を、二次廃棄物を発生させないで効率よく低線量化する除染技術の開発を進めている。セル等での廃棄物処理において、発生廃棄物の90%以上を低線量化させるためには、除染係数100以上の除染能力を必要とする他、セル内周辺への汚染物飛散防止を考慮する必要がある。そこで、二次廃棄物を発生させないでアイスブラスト装置と汚染物飛散防止効果を有する除染フードシステムを開発し、最適除染条件を決定するために模擬廃棄物を除染し、その最適除染条件時の除染性能を実廃棄物を用いて確認したので成を報告する。
福井 康太; 根本 正信; 谷本 健一; 照沼 誠一
PNC TN9410 95-041, 171 Pages, 1994/12
物質表面にレーザー光線を照射すると、表面物質を急速加熱し蒸散させることができる。この現象を用いると、放射性廃棄物の表面汚染層の除去、つまり除染技術への適用が可能である。従って、レーザー光による除染技術の開発を目的に、レーザー除染法に関する調査と、レーザーによる金属表面の除去試験を行い、デコミッショニングへの適用性を検討した。調査及び基礎試験の結果、次の結論を得た。(1)レーザー除染法に関する調査YAGレーザーやエキシマレーザーによる金属、コンクリート等の表面層除去に関する研究例がある。レーザー除染の対象物としては、炉内構造物、生体遮蔽壁、廃棄物貯蔵容器等が考えられる。(2)レーザーによる金属表面の除去試験ステンレス鋼試験片にパルスYAGレーザービームを線状集光し照射試験を行った。これによりHe雰囲気条件において、平均除去深さは照射レーザーエネルギー密度と照射パルス数の積に対しほぼ線型に増大することが明らかになった。レーザーエネルギー400mJ、試験片送り速度0.25mm/sの条件で、1m以上の除去深さが得られた。生成物の回収に関しては、開放型の極く簡便な吸引装置を用いても65%程度の捕集率が得られた。(3)今後の課題模擬試験片による表面除去特性評価、除去表面の健全性評価、大面積処理技術や生成物回収技術等に関する検討等を行い、除染技術への適用性について評価する必要がある。
佐久間 敦宏; 菅谷 敏克; 宮崎 仁; 飛田 祐夫; 谷本 健一; 照沼 誠一
PNC TN9420 95-011, 13 Pages, 1994/10
本調査は、大洗工学センターにて実施する固体廃棄物処理技術開発施設(LEDF)の基本設計の遂行にあたり、その初期階段において系金属廃棄物を処理する「
金属減容設備」のプロセスの確定に資することを目的に実施したものである。調査対象には、概念設計での確定に至らなかったインダクトスラグ溶融方式、及びインキャンメルト方式の2方式と、同じ高周波溶融加熱原理である浮揚溶解方式を加えた3方式を設定し、各技術の現状を整理するとともに、LEDFの「
金属減容設備」プロセスとしての適用性、並びに他の溶解方式との比較による優位性について評価・整理した。その結果、3方式の中でインキャンメルト方式が、現状において「前処理設備の軽減化」及び「技術実証度」の評価において、他方式と比較として最も技術的に優位にあることが確認された。また、施設運用に影響する「経済性」の評価においても同方式が他方式と比較しても最も負担が少ないことも確認された。したがって、本調査の結果に基づき、LEDFの「
金属減容設備」プロセスにはインキャンメルト方式を選定するものとした。
菅谷 敏克; 宮崎 仁; 飛田 祐夫; 谷本 健一; 照沼 誠一
PNC TN9420 94-010, 103 Pages, 1994/04
動力炉・核燃料開発事業団大洗工学センター内で発生する汚染大型廃棄物は、WDFにて解体した後、規定のサイズの缶に収められ、「中央廃棄物処理場」に払いだされる。近年廃棄物発生量がWDFの処理能力を超え、このままでは施設の運転に支障をきたすことが予想されており、センター内廃棄物管理を効率的に行うため、固体廃棄物処理技術開発施設(LEDF)の建設を計画している。本計画の推進にあたっては、WDFの大型
固体廃棄物処理機能をLEDF計画の中で有効利用することの是非は重要な課題であり内部検討の他、外部委託を含む検討を実施した。この結果、LEDFをWDFに併設してWDFの処理機能を活用するためには、WDFの改造を施したとしても処理能力不足、処理停止期間、廃棄物発生量等課題も多く対応も困難であることこから、LEDF計画の中でWDFを活用していくことは得策ではないとの結論に達した。また、本結論については、平成6年3月の第8回廃棄物問題調整委員会で報告された。
山本 多平; 堂野前 寧; 会川 英昭; 飛田 祐夫; 谷本 健一; 照沼 誠一
PNC TN9420 94-011, 154 Pages, 1994/03
「常陽」廃棄物処理建家は、更新廃棄物処理施設の完成に伴い、平成6年10月頃に運転の切替えを行う予定である。運転切替え後、廃棄物処理建家は運転を停止することになるため、長期に渡る安全な維持管理を行う必要がある。その為、廃棄物処理建家の塔槽類及び配管の系統除染を行い、可能な限り線量当量率の低減を図ることが望ましい。本調査は、廃棄物処理建家の塔槽類及び配管の系統除染を、限られた期間に効果に実施するため、系統ごとの除染方法等について具体的に提示したものである。調査の主な結果を以下に示す。(1)除染すべき除染対象物が特定できた。(2)系統除染の具体的な配管取合いが、設定できた。(3)現在の廃液処理機能を有効に利用できる除染方法(高圧ジェット、水循環及びエアブロー、希硝酸除染)が選定できた。(4)これらの除染を行うことにより、廃棄物処理建家の設計基準値(80SV/H) 以下に低減できる見通しが得られた。
福井 康太; 原 光男; 谷本 健一; 照沼 誠一
PNC TN9410 94-033, 86 Pages, 1994/01
核燃料サイクル施設から発生する高レベル廃棄物は、廃棄物の保管リスクを軽減する必要上から、除染による低レベル
化(500Sv/h以下)を目標に、二次廃棄物の抑制を考慮した上で除染処理を行う。このため、高圧ドライアイスブラストを用いた除染を最適な条件で実施するために、ブラスト圧力、フィードレース、ノズルと対象物の距離・角度をパラメータとして、塗膜面の剥離速度を比較する試験を実施した。本成果を以下に要約する。(1)ドライアイス粒の最適供給条件は、ブラスト圧力15Kgf/cm
、フィードレート30%である。なお、ブラスト圧力9Kgf/cm
、フィードレート50%の場合にも同様の剥離能力が得られた。(2)最適噴射条件は、ノズルと対象物の距離が50
100mm、角度が垂直に対して30度である。(3)最適除染方法は、パイプ形状ではターンテーブル上に固定し旋回しながら垂直に対して60度で除染、アングル形状では、0、30度の角度で除染、間の内部は内側に45度の入社角度で除染、ボルト等の小物は30度に傾けたバレル籠に入れて20rpmで回転させながら籠底面に垂直になるように噴射除染したときが最良であった。(4)除染フード設計に当たって、ブラスト装置の最大能力で出射したときのセル等の負圧意地に与える影響の無いことや、極低温(-73
C)の排気による排気フィルターの氷結を防ぐ熱量(73kW)を試算した。
玉置 哲男*; 山本 博樹*; 佐藤 増雄*; 吉田 恵*; 金子 知子*; 照沼 誠一; 高津戸 裕司; 森本 誠
日本原子力学会誌, 34(7), p.665 - 677, 1992/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)知的警報処理手法を適用した「常陽」異常時運転支援システム(JOYCAT)は,プラント異常時に運転員の原因判断や状態監視を支援するもので,その診断手法は先ず設計知識を元に一律的な警報処理を行った後,その結果に対して経験的知識による例外的な処理を行う構成を採った点に特徴がある。このため診断処理の高速化と柔軟性を同時に実現できた。設計知識による警報処理は,発生警報間の各種関係を元にそれらの伝播経路を同定し,機器の自動シーケンス動作の監視,運転対応上の「重要警報」と,異常によって直接引き起こされた「原因警報」の判定,及び処置マニュアルを表示出力する。経験知識による処理では,運転経験に基づくヒューリスティクな判断や着眼点による特殊な警報処理等を行う。本システムは,運転訓練シミュレータと結合し各種異常事象のプラント情報を入力し検証試験を行った後,1990年9月に実稼働を開始した。
寺門 嗣夫; 住野 公造; 安 哲徳; 川原 誠二; 伊藤 芳雄; 郡司 泰明; 照沼 誠一
PNC TN9410 91-376, 79 Pages, 1991/11
機器台帳は,運転サイドの観点から系統設備に関する運転・保守履歴,運転経験及び研究開発成果について記録,整理及びめお蓄積を行い,設備保全,プラントの安全・安定運転の確保に役立てる事を目的としている。機器台帳の整備は,さらに「常陽」運転保守経験報告書(JOMEC)を初めとする各種技術資料の作成や系統担当者の交替時における引継の面において必要不可欠なものである。本報告書は,原子炉台1種運転台2グループの担当統計である1次Na純化系,1次Nsサンプリング設備,1次系ガスクロマトグラフ,1次AArガスサンプリング設備,1次Na充填・ドレン系,1次Naガス系,圧縮空気供給に関する平成2年度の機器台帳を総括したものである。主な特記事項は次の通りである。1・電気品不良による簡単な故障は数回発生したが,特記すべき不具合を無く順調な運転を継続した。2・炉容器V/TラインNaドレン,1次CTバイパス運転中におけるCT余熱予熱保持等において貴重な運転データを習得した。又,1次系ガスクロマトグラフの保守基準を確立した。3・1次CTバイパス運転によるNa系内への不純物混入量評価,偏析特殊サンプラの閉発等研究の面においても数多くの成果が得られた。
塙 幹男; 大久保 利行; 星野 勝明; 村上 隆典; 早川 晃; 青木 裕; 照沼 誠一
PNC TN9410 91-361, 30 Pages, 1991/11
本報告書は,高速炉燃料の設計因子の妥当性を実験的に確認するために1991年6月に実施した孔線出力試験その1(B5D-1照射試験)時のプラント運転経験について述べたものである。本照射試験は,試験体を炉心中心に装荷し,原子炉出力60MWから通常の4倍の出力上昇率(0.4MW/min)で95MWまで上昇させ,10分間保持した後急速に出力降下する方法で実施した。試験時の主なプラント特性は次の通りである。(1)60MWから95MWまでの平均出力上昇率は0.45MW/minとなり,その間の原子炉出力Na温度上昇率は37度Cで,運転制限値を満足した。(2)原子炉出口とオーバーフロータンク間のNa温度差は運転手法によって最大70度Cに押さえることができ,運転制限値を満足した。(3)急速な出力変化に伴う2次Na温度制御系の追従性は良好で原子炉入口Na温度を一定に保持した。今回の運転経験によって今後数回に渡り計画されている高線出力試験の運転手法をほぼ確立することができた。また,今回の運転データ及びシミュレータによる解析結果から運転制限値を満足する最大出力上昇率は約0.6MW/minと予測される。
寺野 壽洋; 田村 政昭; 照沼 誠一
PNC TN9410 91-325, 71 Pages, 1991/10
高速実験炉「常陽」の2次主冷却系統設備は、昭和51年1月のナトリウム初充填から平成2年1月の原子炉熱出力 100Mw第20サイクルまで、約 123,000時間の運転実績を得た。この間の原子炉運転時間は約40,190時間となり、2次主循環ポンプは約96,000時間、主送風機は約 700時間もの運転実績を得ることができた。本報告書は、2次主冷却系統設備の運転実績および2次主循環ポンプの運転実績、補修履歴、主送風機の運転実績などをまとめたものである。
照沼 誠一; 砂押 博
原子力工業, 37(08), p.68 - 72, 1991/08
本原稿は,OECで執筆・連載中である原子力工業誌「高速増殖炉工学基礎講座 第12章 運転と保守」である。高速実験炉「常陽」における運転経験を例に,燃料取扱設備を含む高速炉の運転保守技術のポイントを一般化して紹介している。 高速炉の運転技術としては,ナトリウム冷却型高速炉の特徴からくる原子炉プラント通常操作の特徴とその内容,運転制限項目の設定理由,燃料取扱設備の運転,特殊運転操作及び異常時運転操作を軽水炉とも比較し,分かり易く述べた。 また,保守技術としては,高速炉主要機器の保守点検,定期検査の概要と被ばく低減技術及び配管・機器洗浄・除染技術について,その概要と特徴を「常陽」の保守経験を例に挙げるとともに一般的な高速炉の保守性について説明した。
藤枝 清; 竹内 徹; 高津戸 裕司; 今井 勝友; 小澤 健二; 堀米 利元; 照沼 誠一
PNC TN9410 91-187, 41 Pages, 1991/07
「常陽」の原子炉容器ナトリウム液面計は,安全保護系に組み込まれている3本の誘導式ナトリウム液面計で構成されている。その測定範囲は,1本が長尺型で通常液位に対して+350mm-1600mm,他の2本は,+ー350mmで,1次主配管の下部レベルまでカバー出来るが,-1600mm以下の原子炉容器内ナトリウム液位を監視する手段がなかった。 このため1次補助冷却系の吐出配管が原子炉容器最下部まで挿入されていることから,1次補助冷却系電磁ポンプの吐出圧力計の指示値を用いて原子炉容器内ナトリウム液位を求めることが出来ると判断し,原子炉容器内ナトリウム液位と1次補助冷却系電磁ポンプ吐出圧力の関係を求める試験を実施した。試験の結果(1)1次補助冷却系を用いて燃料集合体上部までの原子炉容器内ナトリウム液位を推定することは,十分可能である。また,原子炉容器内ナトリウムドレン中の試験によって,原子炉容器内ナトリウムが47.5m3/hの速度で低下している過渡時においても,1次補助冷却系を用いて原子炉容器内ナトリウム液位の推定が可能であることを確認した。(2)1次補助冷却系電磁ポンプ吐出圧力,ナトリウム循環流量およびナトリウム温度から,原子炉容器内ナトリウム液位を求める近似式を導出した。(3)測定データを基に多重回帰分析を行い,1次補助冷却系電磁ポンプ吐出圧力およびナトリウム循環流量から,原子炉容器内ナトリウム液位を推定出来るグラフを作成した。
則次 明広; 伊吹 正和; 野口 浩二; 星野 勝明; 塙 幹男; 藤枝 清; 照沼 誠一
PNC TN9410 91-042, 500 Pages, 1991/02
本報告書は、高速実験炉「常陽」第8回定期点検期間中の平成2年2月2日から12日、及び平成2年3月12日から22日の2回に分けて実施した電源設備定期点検時のプラント操作及び経験、更に今後電源設備点検を実施する場合に考慮すべき項目等についてまとめた。今回の電源設備点検は、受電設備(常陽変電所)、一般系電源設備B 系、非常系電源設備D 系、無停電電源設備の整流装置、インバータ及び電源盤について行った。電源設備の点検は、1次・2次主冷却系にナトリウムを充填したまま炉心崩壊熱を主冷却系で除熱する状態と、ナトリウムをGL-8600mm までドレンして炉心崩壊熱除去及び予熱を予熱N2ガス系で行う状態で実施した。点検前後のプラント操作及び電源操作は直員が行い、電源操作をする時は、運管及び点検担当者が立ち会う体制で実施した。今回の電源設備定期点検のプラント操作を通して、2D-P/C特殊受電時に2S-P/Cのトリップ、及び7D-P/C特殊受電時に7S-P/Cのトリップを経験したが、運転員の迅速なプラント対応操作によりプラントに悪影響を及ぼすこともなく、第8回電源設備点検は、無事に予定通り終了した。
星野 勝明*; 軽部 浩二*; 青木 裕*; 薄井 正弘*; 神田 一郎*; 小沢 健二*; 照沼 誠一*
PNC TN9410 89-099, 95 Pages, 1989/05
本報告書は、昭和63年9月から平成元年1月にかけて実施された高速実験炉「常陽」の第7回定期検査期間中の運転管理経験について述べたものである。今回り定期検査は、FBRプラントにおける合理的点検手法を得ることを目標の1つにかかげて実施された。このため、各種の改造工事、照射準備を含めほとんどの点検が、これまでの最短の約3.5箇月間で実施された。したがって、工程は短くかつプラント操作も複雑となったが、運転・保守担当者の協力と適切な運転管理によって点検を計画どおりに終了することが出来た。これらの経験をとおして、定期検査の合理化のために有効なプラント管理技術の蓄積が図られた。
甲高 義則; 道野 昌信; 伊藤 芳雄*; 郡司 泰明*; 小沢 健二*; 山下 芳興*; 照沼 誠一*
PNC TN9410 89-129, 50 Pages, 1989/04
高速実験炉「常陽」におけるこれまでの運転・保守経験及び知見を「もんじゅ」へ適切に反映するため、実験炉部原子炉第1課が中心となって「常陽」-「もんじゅ」運転計画検討会等の場を通じて技術交流を行っている。本資料は、上記検討会の一環として設置された「ナトリウム純化系に関する情報交換会」(昭和63年12月設置)の資料として、「常陽」一次系におけるナトリウムの受入れ、初期純化及び出力上昇時の純化運転経験についてまとめたものである。
照沼 誠一
International Topical Meeting on the Safety,Statu, ,
高速実験炉「常陽」では、1984年から計算機を活用した異常時運転支援システムJOYCAT(JOYO Consulting & Analysing Tool)の開発を行っており、現在、中央制御室に本システムを導入し実運用を開始している。本システムは、プラント異常時に発生する多数の警報をAI技術を用いて処理し、原因警報を同定するとともに、そのプラント動作に伴って発生した警報、発生すべき警報と他の異常により発生した警報を分類し、多重故障に対してもその同定が可能である。併せて運転員が第一に行うべきプラント操作をガイダンスする機能及びプラントのシーケンス動作をモニターし、その不動作を運転員に知らせる機能を有している。本シーケンスの実機運用により、プラント異常時の多重監視、操作の信頼性の向上に寄与できる。
照沼 誠一
International Topical Meeting on the Safety,Statu, ,
制御棒操作ガイドシステムは、炉心及び冷却系の情報を計算機に取り込み「常陽」の全運転モード(原子炉臨界、系統昇温、出力上昇・下降、出力調整)に於いて、運転操作マニュアル及び運転制限値と照合して、制御棒操作量を予測し、操作量をCRT画面に表示し運転員に提供すると供するとともに、プラント操作をガイドするシステムである。本システムの開発は、「常陽」プラント運転経験者が担当し、システム設計及び基本的なプログラムを担当者自ら作成し、原子炉運転にプログラムの検証試験を実施し、その有効性を確認し実機適用の見通しを得た。また、本システムは軽水炉プラントで用いられているプログラムガイダンスと異なって、予測機能を持ったものでプラントの推移が把握できるため、プラント操作の一層の信頼性向上に寄与するものである。
阿部 定好; 照沼 誠一; 岩下 強*
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
FBRプラントの炉出力制御は制御棒によって行われるため、FBRプラントの運転自動化の推進においては、制御棒操作の完全自動化を実現することが重要となる。それを実現するためには、非線形な特性を有する臨界近接時等の炉出力制御にも対応する必要があり、「常陽」の炉出力制御の自動化の実現を目指し、ファジィ制御の導入を図るものとした。ファジィアルゴリズムは制御対象の特性に応じた制御規則を言語にて記述出来るため、非線形な特性を持つ対象の制御には特に有効なものとなる。これまでに、「常陽」運転訓練シミュレーションを用いて、ファジィ制御適用による炉出力制御系の機能検証試験を行い、良好な結果を得ることが出来た。本発表は、制御系の基本機能の概要と検証試験結果について、その内容を報告するものである。
高津戸 裕司; 照沼 誠一; 丸山 富美*
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
高速実験炉「常陽」では、高速増殖炉の運転信頼性向上に係わる研究開発の一環として、コンピュータ技術を活用した運転支援技術の開発を行っている。このなかの1システムである異常時運転支援システム(JOYCAT)は、多数の警報発報状況のもとでその異常原因を判定し、プラントの状況に応じて異常処置流れ図を選択して提供するとともに、主要機器の自動保護動作の監視(シーケンスモニタリング)を行うものである。この異常診断手法はすべてのプラントに適用できるものであるが、診断に使用するデータベースはFBR特有のものである。今回の発表ではこのデータベースを中心に本システムの支援機能および「常陽」への適用について発表する。