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加道 雅孝; 岸本 牧; 保 智己*; 安田 恵子*; 青山 雅人*; 刀祢 重信*; 篠原 邦夫*
AIP Conference Proceedings 1696, p.020019_1 - 020019_4, 2016/01
被引用回数:4 パーセンタイル:90.17(Microscopy)軟X線顕微鏡は生きている細胞の細胞内小器官を観察するための非常に強力なツールであり、これまで細胞の内部構造を観察するための多くの研究開発が行われてきた。しかし、細胞内構造は非常に複雑で、軟X線顕微鏡で取得した細胞の軟X線顕微鏡像において細胞内小器官を特定することは困難であった。我々は、同一細胞を軟X線顕微鏡と蛍光顕微鏡により同時に観察するハイブリッドイメージング法を提案した。細胞にあらかじめ蛍光標識を施すことにより蛍光顕微鏡により細胞内小器官の位置を正確に特定することができ、蛍光顕微鏡によって得られた細胞内小器官の位置情報を用いて軟X線顕微鏡で取得した細胞の軟X線顕微鏡像において細胞内構造を正確に特定可能となる。軟X線顕微鏡は蛍光顕微鏡よりはるかに高い空間分解能を持つため、正確に特定された細胞内小器官の詳細な構造の解析が可能である。ハイブリッドイメージング法により生きている細胞の観察を行った。その結果、生きている細胞内のミトコンドリアの詳細な構造が確認できた。
加道 雅孝; 岸本 牧; 刀祢 重信*; 保 智己*; 安田 恵子*; 青山 雅人*; 篠原 邦夫*
no journal, ,
水の窓波長域の軟X線を光源とした軟X線顕微鏡は水溶液中の生きている細胞を高い空間分解能で観察できる画期的な技術として開発が進められている。しかし、細胞周辺の水の層の厚さが10mを超えると水による軟X線の吸収が無視できなくなるとともに、水の層の厚さが不均一な状況では高品質な軟X線像の取得ができないという問題が生じた。我々は、細胞の保持に使用する窒化シリコン窓の内側に高さ5
mのスペーサーと適切な溝パターンを構築することにより、PMMAフォトレジストと窒化シリコン窓の間に厚さ5
mのスペースを確保するとともに、余分な水分を外部に排出することにより試料周辺の水の層の厚さを正確に制御することに成功した。その結果、非常に高解像度な細胞の軟X線像の取得に成功した。
加道 雅孝; 岸本 牧; 保 智己*; 安田 恵子*; 青山 雅人*; 刀祢 重信*; 篠原 邦夫*
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酸素と炭素のK吸収端で挟まれた波長領域(2.3nm4.4nm)は"水の窓"波長と呼ばれ、細胞の主要構成要素である炭素による吸収が大きいが、水にはほとんど吸収されないという特徴を持つ。水の窓波長の軟X線を照明光として用いた顕微鏡(軟X線顕微鏡)は生きている細胞を無染色でそのまま観察可能であるという特徴を持ち、さらに可視光に比べて波長がはるかに短いため、細胞内部構造の詳細な観察が可能である。さらに、高輝度で短パルスという特徴を持つレーザープラズマ軟X線源を光源に用いたレーザープラズマ軟X線顕微鏡は、放射線による細胞への影響や細胞内構造の揺らぎによる空間分解能の低下を抑え、生きている細胞のその場観察が可能である。我々は、波長1053nm、出力20J、パルス幅600psの高出力ガラスレーザーを金の薄膜ターゲットに集光し、水の窓波長軟X線を発生した。細胞をPMMAフォトレジスト上に直接培養することにより、レーザープラズマ軟X線顕微鏡による生きている細胞のその場観察を実現した。
加道 雅孝; 岸本 牧; 保 智己*; 安田 恵子*; 青山 雅人*; 刀祢 重信*; 篠原 邦夫*
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レーザープラズマ軟X線顕微鏡すなわち高強度レーザーによって発生した高輝度短パルス軟X線をX線感光材上に直接培養した細胞に照射する密着型顕微法を開発し、生きている細胞の内部構造を直接観察することに成功した。さらに蛍光顕微鏡を併用し、軟X線顕微鏡と蛍光顕微鏡による同時観察を実現するハイブリッド顕微法を発案することにより細胞内器官の正確な位置の特定と高空間分解観察を両立した。その結果、様々な細胞内器官の詳細な構造の観察が可能となった。開発したレーザープラズマ軟X線顕微鏡によりこれまでにマウスの精巣ライディッヒ細胞の内部構造、アポトーシスの誘発により構造変化を起こしたHeLa S3細胞核の詳細な構造やマウスの免疫細胞の観察を実現した。マウスの免疫細胞の観察では、免疫機能発現に起因すると考えられる特徴的な構造変化を発見した。
加道 雅孝; 岸本 牧; 刀祢 重信*; 保 智己*; 安田 恵子*; 青山 雅人*; 篠原 邦夫*
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高輝度レーザープラズマ軟X線源を光源とした軟X線顕微鏡(レーザープラズマ軟X線顕微鏡)は生きている生物試料を100nm以下の空間分解能で瞬時に撮像することができる。これまで、レーザープラズマ軟X線顕微鏡を用いてマウスの精巣ライディッヒ細胞の細胞内小器官の構造や免疫細胞の機能発現に伴う構造変化など、様々な細胞の内部構造を生きたまま観察することに成功してきた。我々は、開発したレーザープラズマ軟X線顕微鏡を重要な生命現象の一つであるアポトーシスを起こした細胞核の構造変化の観察に応用した。その結果、細胞核の構造変化の過程で、リング状の構造に亀裂が入り、ネックレス状に変化している様子が詳細に確認できた。また、これまでの研究では細胞核内部は論及されてこなかったが、軟X線顕微鏡による観察では内部に構造を確認できた。
加道 雅孝; 岸本 牧; 保 智己*; 安田 恵子*; 青山 雅人*; 刀祢 重信*; 篠原 邦夫*
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高輝度レーザーで生成したレーザープラズマを光源とした軟X線顕微鏡(レーザープラズマ軟X線顕微鏡)は、生理活性状態にある細胞を生きたまま瞬時に観察可能で、様々な生命現象の観察が期待されている。しかし、細胞内には多くの細胞内小器官が密に分布しており、非常に複雑な構造となっている。そのため、レーザープラズマ軟X線顕微鏡で撮像した細胞内の構造をそれぞれ特定の細胞内小器官と対応付けることが困難であった。我々は、細胞内小器官に選択的に蛍光標識を施すことに特定の細胞内小器官を可視化できる蛍光顕微鏡と生きている細胞内の小器官を高い空間分解能で観察できるレーザープラズマ軟X線顕微鏡を組み合わせた相関顕微法を提案し、生きている細胞内のミトコンドリアの詳細な構造を観察することに成功した。
加道 雅孝; 岸本 牧; 保 智己*; 安田 恵子*; 青山 雅人*; 刀祢 重信*; 篠原 邦夫*
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高輝度で短パルスという特徴を持つレーザー生成プラズマを光源とした軟X線顕微鏡(レーザープラズマ軟X線顕微鏡)は細胞を生きたまま瞬時に高い空間分解能で撮像することが可能である。開発したレーザープラズマ軟X線顕微鏡により生きている細胞を観察した結果、細胞内の様々な小器官を詳細に観察することに成功した。さらに、アポトーシスを誘発した細胞核の構造変化の観察にも成功した。
加道 雅孝; 岸本 牧; 刀祢 重信*; 保 智己*; 安田 恵子*; 青山 雅人*; 篠原 邦夫*
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レーザープラズマ軟X線源を光源とした"レーザープラズマ軟X線顕微鏡"は、100nm以下の高い空間分解能と1ns以下の高い時間分解能を持ち、生きている細胞の内部構造をそのまま観察することが可能である。我々は、開発したレーザープラズマ軟X線顕微鏡をこれまで様々な生命現象、特にプログラムされた細胞死であるアポトーシスの観察に活用してきた。正常な細胞におけるクロマチンは細胞核内に折りたたまれた状態で存在するが、細胞がアポトーシスを起こすと、核周辺へのクロマチンの凝縮が起こり、リング形状、ネックレス形状を経て、最終的に核崩壊にいたることがこれまでの透過型電子顕微鏡と蛍光顕微鏡を用いた研究でわかっている。しかし、それぞれのステージにおける細胞核の構造変化の詳細な機構についてはまだまだ不明な点が多い。我々は、その中でも特にアポトーシスの機構を理解する上で重要なリング形状からネックレス形状への構造変化を詳細に調べた結果について報告を行うとともに、細胞核の崩壊の機構について議論を行う。
加道 雅孝; 岸本 牧; 刀祢 重信*; 保 智己*; 安田 恵子*; 青山 雅人*; 篠原 邦夫*
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レーザープラズマ軟X線は高い輝度と短パルス性を有するため、半導体や医療等の様々な分野で利用が進められている。その中でも、レーザープラズマ軟X線を光源とした軟X線顕微鏡(レーザープラズマ軟X線顕微鏡)は、培養中の生きている細胞の内部の詳細な構造の観察が可能で、生命科学分野の発展への貢献が期待されている。高輝度で単パルスという特徴を持つレーザープラズマ軟X線源とX線感光材上に細胞を直接培養する密着型軟X線顕微鏡を組み合わせたレーザープラズマ軟X線顕微鏡を開発した。レーザープラズマ軟X線顕微鏡は、80nmの高い空間分解能と600psの超高速瞬時撮像という性能により、生きている細胞の細胞内構造を詳細に観察することが可能である。さらに、蛍光顕微鏡と組み合わせたハイブリッド顕微法は、これまで軟X線顕微鏡の課題とされていた細胞内構造の正確な特定を可能とし、生命現象の観察への活用を実現した。アポトーシスを起こした細胞核の観察に利用した結果、アポトーシスによる細胞核の構造変化の詳細を明らかにした。
加道 雅孝; 岸本 牧; 石野 雅彦; 保 智己*; 安田 恵子*; 青山 雅人*; 刀祢 重信*; 篠原 邦夫*
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高出力レーザーによって生成されたレーザープラズマ軟X線源は極めて明るいため、細胞への損傷をふせぐために瞬間露光が必要とされる生きている細胞の撮像を目的とした生物X線顕微鏡に最適である。我々は、ガラスレーザーシステムによって生成された高輝度レーザーパルスを金の薄膜ターゲットに照射することにより高輝度軟X線源を開発した。ターゲットの厚さが400nmの時に最大のX線輝度として1.310
photon/srが得られた。このときの試料上におけるX線光量は4.4
10
photons/
m
と見積もられ、この値は約80nmの空間分解能に相当する。高輝度軟X線源を密着型軟X線顕微鏡と組み合わせ、レーザープラズマ軟X線顕微鏡として装置化を行った。細胞内小器官を選択的に標識可能な蛍光色素によりあらかじめ標識を施した生きている細胞をレーザープラズマ軟X線顕微鏡と蛍光顕微鏡で同時に観察を行った。得られた軟X線顕微鏡像と蛍光顕微鏡像を直接比較することにより細胞内小器官の詳細な構造の観察に初めて成功した。
加道 雅孝; 岸本 牧; 江島 丈雄*; 保 智己*; 安田 恵子*; 青山 雅人*; 刀祢 重信*; 篠原 邦夫*
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軟X線顕微鏡の空間分解能は細胞に照射されるX線光量に強く依存するため、高い空間分解能を実現するためにはより高輝度な軟X線源が必要となる。これまで原子力機構関西研の保有する出力20Jの高強度レーザーを利用したレーザープラズマ軟X線顕微鏡の開発を行い、生きている細胞内のミトコンドリア等の詳細な構造の観察に成功した。さらなる高空間分解能の実現を目指し、大阪大学レーザーエネルギー学研究センターの保有する出力120Jの大型レーザーを用いて実験を行った。レーザー波長の短波長化によるX線への変換効率の向上も考慮すると10倍以上のX線光量の増大が期待できる。X線感光材上に培養した含水細胞の観察を行った結果、空間分解能の向上により細胞周辺にこれまで同様の実験では確認されなかった極微細な繊毛らしき構造の観察に成功した。
加道 雅孝; 岸本 牧; 石野 雅彦; 保 智己*; 安田 恵子*; 青山 雅人*; 刀祢 重信*; 篠原 邦夫*
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高輝度短パルス軟X線源と密着型軟X線顕微法を組み合わせたレーザープラズマ軟X線顕微鏡を開発し、X線感光材上に細胞を直接培養することにより、生きている細胞の内部構造をその場観察することに成功した。さらに、開発したレーザープラズマ軟X線顕微鏡と蛍光顕微鏡を併用し、同一の細胞を観察する相関顕微法を考案し、マウスの精巣ライディッヒ細胞の詳細な内部構造、アポトーシスを起こした細胞核の詳細な構造変化やマウスの免疫細胞の観察に成功した。免疫細胞の観察では、免疫機能発現の際に、細胞表面に触手様の構造が現れることを初めて確認した。
加道 雅孝; 岸本 牧; 刀祢 重信*; 保 智己*; 安田 恵子*; 青山 雅人*; 篠原 邦夫*
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レーザー励起プラズマ軟X線源を光源としたレーザープラズマ軟X線顕微鏡は100nm以下の高い空間分解能と1ns以下の高い時間分解能を持ち、水溶液(培養液)中の生きている細胞をそのままの状態で瞬時に撮像できるという特徴を持つ。われわれはこれまでの研究で、培養中の精巣ライディッヒ細胞の観察を行い、ミトコンドリアや細胞骨格等の細胞内小器官や細胞核内のクロマチン構造の詳細な撮像に成功した。さらに、軟X線顕微鏡で撮像した細胞の内部構造を正確に特定するために、蛍光色素を使い分けることにより特定の細胞内小器官を選択的に可視化できる蛍光顕微鏡との併用法を考案した。今回われわれは、レーザープラズマ軟X線顕微鏡の利用の次の例としてアポトーシス(細胞死発現の一形態)における細胞核の構造変化の観察を行った。レーザープラズマ軟X線顕微鏡は蛍光顕微鏡よりも高い空間分解能で細胞核の構造変化を直接観察できるため、アポトーシスにより細胞核が崩壊するメカニズムを解明するうえで非常に重要な役割を果たすことが期待できる。
加道 雅孝; 岸本 牧; 保 智己*; 安田 恵子*; 青山 雅人*; 刀祢 重信*; 篠原 邦夫*
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高輝度レーザープラズマ軟X線源と密着型顕微法を組み合わせたレーザープラズマ軟X線顕微鏡を開発した。レーザープラズマ軟X線顕微鏡は、生きている細胞を1ナノ秒以下の短時間で瞬時に撮像することにより、生きている状態で撮像することを可能とする。我々は、生きている細胞の内部構造を高い空間分解能で観察できるレーザープラズマ軟X線顕微鏡と蛍光標識を用いることにより任意の細胞内小器官を選択的に可視化できる蛍光顕微鏡により同一の細胞を同時に観察する相関顕微法を考案した。相関顕微法により、生きている細胞とその様々な細胞内小器官を観察し、蛍光顕微鏡によって得られた細胞内小器官の位置情報を用いて軟X線顕微鏡で得られた細胞内構造を正確に特定した。蛍光顕微鏡よりも高い空間分解能を持つ軟X線顕微鏡の利点を生かすことにより、生きている細胞の細胞内小器官の詳細な構造を観察する顕微法を実現した。