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蓬田 匠; 橋本 直; 奥村 拓馬*; 山田 真也*; 竜野 秀行*; 野田 博文*; 早川 亮大*; 岡田 信二*; 高取 沙悠理*; 磯部 忠昭*; et al.
Analyst, 149(10), p.2932 - 2941, 2024/03
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Analytical)本研究では、ウラン鉱山より採取した黒雲母に含まれるUの分布状態と化学種を分析するため、超電導転移端センサー(TES)をマイクロビーム蛍光X線分光分析時の検出器として用いる手法を開発した。通常のシリコンドリフト検出器(SDD)の約220eVのエネルギー分解能の蛍光X線スペクトルでは、13.615keVのU L線の蛍光X線と13.395keVのRb K線の蛍光X線を分離することは困難であった。一方、TESを用いることにより13keVのエネルギー領域で50eVのエネルギー分解能が達成され、U LとRb Kの蛍光X線を完全に分離することができた。このTESを用いたピーク分離により、マイクロ蛍光X線分析における微量Uの正確なマッピング解析と、マイクロX線吸収端近傍構造分光における信号対バックグラウンド比の減少を達成できた。
小藤 博英; 矢野 哲司*; 明珍 宗孝; 松山 加苗*; 沖田 壮史*; 宮本 真哉*
Proceedings of 22nd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-22) (DVD-ROM), 6 Pages, 2014/07
金属電解法による乾式再処理から発生する高レベル廃棄物の処分形態として、鉄リン酸塩ガラスを媒体とした安定化処理を検討している。本報では廃棄物の高充填や固化体の化学的安定性向上を目指してガラス組成の最適化を実施した。Feにより形成されるガラス疎水性のガラスネットワークは若干のCrやAlをFeの代替とすることで強化され、FPを20wt%以上含有しても化学的に安定なガラス試料が得られた。本研究により乾式再処理起源の高レベル廃棄物を最大限導入するガラス媒体の組成を見出し、ガラス架橋構造安定化に寄与するFeの価数変化に関する知見が得られた。
松本 裕司; 木村 憲彰*; 小松原 武美*; 青木 晴善*; 栗田 伸之*; 寺嶋 太一*; 宇治 進也*
Journal of Physics; Conference Series, 391, p.012042_1 - 012042_4, 2012/12
被引用回数:1 パーセンタイル:43.13(Physics, Multidisciplinary)CeRuSiは、 of 350mJ/mol Kを持つ典型的な重い電子系物質である。この物質の[001]方向に磁場を印加したときに、7.7Tでメタ磁性転移を引き起こす。一方、この(001)面内に磁場を印加したときは、メタ磁性を引き起こさない。この大きな磁気異方性は、CeをLaに置換したときにおいても、常に残っている。CeをLaに置換すると、=0.91で反強磁性秩序を起こし、Ceが希薄濃度になると反強磁性秩序は消失する。そして、Ce濃度が非常に薄い濃度領域で不純物近藤効果を引き起こす。=0.02の試料では、近藤温度を1.3Kと見積もった。その濃度において、dHvA振動の観測に成功した。そして、温度に対してフェルミ面が連続的に変化していることを明らかにした。このことは、f電子は、不純物近藤効果を起こし近藤シングレットを形成したときは遍歴していて、温度の上昇とともに局在化していくことを示している。
小藤 博英; 矢野 哲司*; 明珍 宗孝; 松山 加苗*; 沖田 壮史*; 宮本 真哉*
Procedia Chemistry, 7, p.764 - 771, 2012/00
被引用回数:14 パーセンタイル:95.16(Chemistry, Analytical)先進的核燃料サイクルシステムから発生する廃棄物に適合する処分概念研究開発の一環として、乾式再処理プロセスから生じる高レベル廃棄物の固化媒体としての鉄リン酸塩ガラスの性能評価を行っている。ガラス中への廃棄物元素の高充填や化学的安定性の向上のためのガラス組成の最適化実験を行った結果を取りまとめた。
中野 純一; 塚田 隆; 辻 宏和; 寺門 正吾; 高野 利夫; 遠藤 慎也
JAERI-Tech 2003-092, 54 Pages, 2004/01
照射誘起応力腐食割れ(Irradiation Assisted Stress Corrosion Cracking, IASCC)は中性子照射,応力及び高温水等の腐食環境が複雑に作用して生じる炉内構造材料の損傷現象であり、軽水炉の高経年化に伴う重要な検討課題となっている。IASCCにおけるき裂の発生・成長のメカニズムを解明するにはき裂成長のプロセスとき裂発生のプロセスを分離して検討することが必要である。そのため、照射材を用いて高温高圧水中での低ひずみ速度試験(Slow Strain Rate Test, SSRT)を無人で長時間連続して行いながら、試験片表面のその場観察が可能な装置を開発した。本装置の性能確証試験として、未照射のSUS304ステンレス鋼試験片を用いて561K, 9MPaの高温高圧水中において、試験片表面のその場観察を実施しながらの引張試験と未観察でのSSRTを行った。それらの結果から以下のことを確認した。(1)ホットセル内での遠隔操作による試験片の取扱・観察,データの記録が可能であること。(2)高温水中でのその場観察が可能であり、試験片形状は平板型が観察に適していること。(3)長期の試験期間において、試験条件を一定に制御可能であるとともに無人で安全にデータ取得が可能であること。
矢野 哲司*; 立野 隼人*; 岸 哲生*; 沖田 壮史*; 松山 加苗*; 宮本 真哉*; 小藤 博英; 明珍 宗孝
no journal, ,
Surface alternations of CrO-CoO-AlO-doped Iron-Phosphate Glasses containing simulated fission products on heating after water immersion test are investigated. Iron-phosphate glasses doped with CrO-CoO-AlO show quite high chemical durability. Valences of iron and doped Chromium ions have been found to play important roles to form water-resistant glass surface from the analysis of X-ray photoelectron spectroscopy (XPS).
小藤 博英; 矢野 哲司*; 明珍 宗孝; 沖田 壮史*; 宮本 真哉*
no journal, ,
先進的核燃料サイクルシステムから発生する廃棄物に適合する処分概念研究開発の一環として、乾式再処理プロセスから生じる高レベル廃棄物の固化媒体としての鉄リン酸塩ガラスの性能評価を行っている。ガラス中への廃棄物元素の高充填や化学的安定性の向上のためのガラス組成の最適化実験を行った結果を報告する。
蓬田 匠; 山田 真也*; 一戸 悠人*; 佐藤 寿紀*; 早川 亮大*; 岡田 信二*; 外山 裕一*; 橋本 直; 野田 博文*; 磯部 忠昭*; et al.
no journal, ,
黒雲母は、人形峠や東濃の旧ウラン鉱床中でウラン(U)を保持するホスト相として知られており、黒雲母中に含まれるUの分布を調べることでUの濃集・長期固定化に関する知見が得られると期待される。しかし、黒雲母は蛍光X線の分析時に測定妨害となるルビジウム(Rb)を含んでおり、通常の半導体検出器を用いた測定では、黒雲母中での正確なU-Rbの分布状態の把握が困難であった。本研究では、超電導転移端センサー(TES)をマイクロビーム蛍光X線分析時の検出器として用いる手法を開発した。TESを検出器として用いることにより、約20eV程度のエネルギー分解能での蛍光X線の検出が可能となり、従来通常の半導体検出器でピーク分離が困難だった13.373keVのRb K線と13.612keVのU L線を完全に分離できた。そのため、開発した手法を用いることによって、黒雲母中での正確なU-Rbの分布状態の把握が可能になった。
蓬田 匠; 山田 真也*; 一戸 悠人*; 佐藤 寿紀*; 早川 亮大*; 岡田 信二*; 外山 裕一*; 橋本 直; 野田 博文*; 磯部 忠昭*; et al.
no journal, ,
環境中でのウランの固定化に関する知見を得るため、層状ケイ酸塩鉱物である黒雲母によるウランの還元反応を研究している。黒雲母中に共存するルビジウムの干渉を除去し、ウランの化学種を調べるため、超伝導転移端センサーとX線発光分光器を利用して黒雲母中のウランの化学種を調べた。その結果、旧ウラン鉱床より採取した黒雲母の化学種を調べることが可能になり、黒雲母中のウランの一部が還元されていることを明らかにした。
矢野 哲司*; 赤木 直人*; 柴田 修一*; 沖田 壮史*; 松山 加苗*; 宮本 真哉*; 天本 一平; 小藤 博英
no journal, ,
鉄リン酸塩ガラスの化学的安定性が増大する原理を検討するため、蛍光X線分析を用いたガラス表面構造の解析を行った。本研究では数種類の鉄リン酸塩ガラス試料について一部の酸化鉄を他の遷移金属酸化物で置換し、化学的安定性の評価を行っており、元素浸出試験の前後の表面構造の変化に関して得られた知見を報告する。
松本 裕司; 木村 憲彰*; 小松原 武美*; 青木 晴善*; 栗田 伸之*; 寺嶋 太一*; 宇治 進也*
no journal, ,
CeRuSiは、正方晶ThCrSi型結晶構造で、350mJ/mol Kの電子比熱係数を持つ典型的な重い電子系である。この物質の[001]方向に磁場を印加すると、約7.7Tでクロスオーバー的なメタ磁性転移を起こす。dHvA効果測定によると、このメタ磁性とともに、f電子が遍歴から局在に変化するようなフェルミ面の変化を起こす。一方、(001)面内に磁場を印加した時は、メタ磁性も起こさず、f電子は遍歴のままである。この大きな磁気異方性は、CeRuSiのCeをLaに希釈しても、常に存在する。われわれは、dHvA効果測定により、(001)面内に磁場を印加したときに、f電子のないLaRuSiのLaをわずかにCeに置換したCe濃度において、f電子が遍歴している可能性が高いことを明らかにした。もし、Ce希薄濃度で既にf電子が遍歴しているとすれば、高温で局在していたf電子が、不純物近藤効果により降温で遍歴するはずである。今回は、新たにCe希薄濃度において温度によるフェルミ面の変化を、dHvA効果の測定により観測した。
小藤 博英; 矢野 哲司*; 明珍 宗孝; 松山 加苗*; 沖田 壮史*; 宮本 真哉*
no journal, ,
金属電解法による乾式再処理から発生する高レベル廃棄物の処分形態として、鉄リン酸塩ガラスを媒体とした安定化処理を検討している。本報では廃棄物の高充填や固化体の化学的安定性向上を目指して実施したガラス組成の最適化の検討結果及びガラス試料の物性,化学的安定性に関する評価結果を報告する。