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安居院 あかね; 水牧 仁一朗*; 魚住 孝幸*
Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 205, p.106 - 110, 2015/11
被引用回数:8 パーセンタイル:41.66(Spectroscopy)MTiO(M=Mn, Co, FE, Ni)についてTi2p発光測定を行った。FeTiO
では弾性散乱ピークから2.5eVおよび4.5eVおよびに構造がみられたが他では4.5eVだけだった。これについてモデル計算を行い起源がTi-Mの電荷移動であることを解明したので報告する。
水牧 仁一朗*; 藤井 将*; 吉井 賢資; 林 直顕*; 斎藤 高志*; 島川 祐一*; 魚住 孝幸*; 高野 幹夫*
Physica Status Solidi (C), 12(6), p.818 - 821, 2015/06
被引用回数:11 パーセンタイル:94.66(Physics, Condensed Matter)新規強磁性体BaFeOの電子状態を、放射光による高エネルギー光電子分光とX線吸収分光により調べた。実験データおよび理論計算から、この物質は負の電荷移動エネルギーを持つ系であることを示した。すなわち、酸素2p電子のエネルギーが鉄3d軌道のエネルギーより高いため、酸素2p電子が鉄3d軌道を埋めやすい性質を持っている。通常の遷移金属酸化物では、酸素2p軌道のエネルギーは遷移金属3d軌道のそれより低いため、このようなことは起こらない。すなわち、BaFeO
は、通常の酸化物とは異なる性質を持つ。この性質の起源として、鉄3d軌道のクーロン反発力と、鉄3dと酸素2p軌道の強い混成であることを提案した。
安居院 あかね; 水牧 仁一朗*; 黒田 朋子*; 川合 真大*; 永田 知子*; 池田 直*; 魚住 孝幸*
Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 197, p.13 - 16, 2014/12
被引用回数:4 パーセンタイル:23.26(Spectroscopy)LuFeO
は電荷秩序相でFe
, Fe
が三角格子上で秩序配列する。これまでにFe2p端発光測定からスペクトルがFe
, Fe
の単純な重ね合わせでは説明できないことを報告した。電子状態を調べるために、LuFe
O
及びLuをYbに、置換したYbMgFeO
のFe2p端吸収測定を行い、スペクトルを比較検討した。
安居院 あかね; 魚住 孝幸*; 水牧 仁一朗*; Kmbre, T.*
Physical Review B, 79(9), p.092402_1 - 092402_4, 2009/03
被引用回数:23 パーセンタイル:65.06(Materials Science, Multidisciplinary)われわれはFeTiOの電子状態を調べるために、スウェーデンの放射光共同利用施設MAX-lab1-I511バルクステーションにおいてTi 2
吸収端での共鳴発光分光測定を行った。測定から得られたRIXSスペクトルは、弾性散乱ピークから-2.5eVと-4.5eVに明確なピークを示した。これらFe
-Ti
の直接金属間電荷移動であることがわかった。この解析にわれわれが開発したダブルクラスターモデルを適応した。
水牧 仁一朗*; 魚住 孝幸*; 安居院 あかね; 河村 直己*; 中沢 誠*
Physical Review B, 71(13), p.134416_1 - 134416_8, 2005/04
被引用回数:14 パーセンタイル:51.11(Materials Science, Multidisciplinary)ユーロピウムガーネットは古くから典型的な強磁性体として多くの研究がなされている物質である。この中でEuは3価となり理想的な基底状態ではEuイオンに磁気モーメントは発現しない。われわれはユーロピウムガーネットの磁気円二色性吸収分光測定を室温と低温(20K)で行い、J=0の基底状態にJ=1,2の励起状態が混成することによって生じる新たなピークを観測した。また、化合物中の内部磁場の起源についてもモデル計算を用いて検討した。
魚住 孝幸*; 岡根 哲夫; 吉井 賢資; 佐々木 貞吉; 小谷 章夫*
Journal of the Physical Society of Japan, 69(4), p.1226 - 1233, 2000/04
被引用回数:9 パーセンタイル:54.97(Physics, Multidisciplinary)4d遷移金属化合物PdOの3d準位のX線光電子スペクトル,L吸収端での共鳴3d X線光電子スペクトル,共鳴L
M
M
オージェスペクトルを測定し、不純物アンダーソンモデルによって解析した。実験とスペクトル解析の結果、4d-2p電荷移動エネルギー,4d電子相関エネルギー等の大きさを定量的に定めた。PdOのエネルギーギャップについては、4d-2p軌道混成の効果が重要であることを明らかにし、PdOが絶縁体としてはモット・ハバード型と電荷移動型の中間的性質を有することを明らかにした。
倉田 博基; 北條 喜一; 魚住 孝幸*
Journal of Electron Microscopy, 47(4), p.293 - 299, 1998/00
被引用回数:6 パーセンタイル:24.72(Microscopy)型酸化鉄(
-Fe
O
)から測定された鉄2p電子励起スペクトルの微細構造をクラスターモデル計算を用いて解析した。計算では、固体効果として配置間作用が考慮された。このような固体効果を取り入れた多重項スペトクルは、実験的に得られた吸収スペクトルとよく一致した。解析の結果、結晶場の強さと配置間相互作用はスペクトルの形状に強く影響を与えることが明らかになった。また、強い結晶場の場合には、スペクトル形状と同時にL
ピーク強度とL
ピーク強度の比に大きな変化をもたらした。
-Fe
O
の場合は結晶場は1.2eVと比較的小さく、3d電子のスピン状態としては、高スピン状態にあることも明らかになった。
水牧 仁一朗*; 安居院 あかね; 吉井 賢資; 魚住 孝幸*
no journal, ,
Euイオンは基底状態J=0を持つが、第一励起状態J=1とのエネルギー差が室温程度と小さい。このため、他の希土類元素イオンと比べ、磁気モーメントの大きさが小さい。Eu
イオン中での励起状態の起源を明らかにするために、Eu M
吸収端での軟X線吸収測定及び磁気円二色性測定をEu
Sr
MnO
, Eu
Sr
CoO
及びEu
O
において行った。理論計算スペクトルと併せて検討し、熱励起状態と内部磁場励起状態の振る舞いについて調べたので報告する。
安居院 あかね; 河村 直己*; 水牧 仁一朗*; 魚住 孝幸*
no journal, ,
化合物中で3価をとるEuイオン(Eu)の全角運動量は、基底状態J=0と第一励起状態J=1のエネルギー差が室温程度(300K)と他の希土類元素に比べて小さい。このためEuは他の希土類元素とは異なる磁気的性質を示す。Euガーネット(Eu
Fe
O
)の基底状態J=0への熱及び磁気励起によるJ=1,2励起状態の混成を軟X線共鳴励起発光分光を用いて観測し、価電子帯においてJ=1,2を起源とするスペクトル構造を観測したので報告する。
安居院 あかね; 水牧 仁一朗*; 魚住 孝幸*
no journal, ,
イルメナイトの遷移金属イオンの電子状態を調べるために、スウェーデンの放射光共同利用施設マックスラボバルクステーション、及びアメリカの放射光共同利用施設エー・エス・エルにおいてチタン2p吸収端での共鳴発光分光測定を行った。MnTiO, FeTiO
, CoTiO
, NiTiO
中の遷移金属は局所的にはD3dの対称性のなかにある。スペクトル形状はおおむね似たものであったがFeTiO
のスペクトルのみは、弾性散乱ピークから2.5, 4.5eV.下に明確なピークを示した。これらはFe3d-Ti3dの電荷移動によるものをモデル計算から明らかにした。
水牧 仁一朗*; 魚住 孝幸*; 安居院 あかね; 河村 直己*
no journal, ,
スピネルフェライト酸化物はこれまで基礎的・応用的観点から、多くの研究がなされてきた。われわれは低温で測定したCrのXAS-MCDスペクトルをクラスターモデルを用いたXAS-MCDスペクトル計算と合わせて検討を行ったので、これを報告する。XAS-MCD測定はSPring-8のBL23SUにおいて行った。L3吸収端のピークはO-2pからCr-3dへの電荷移動により現れるものであることが理論計算から示された。O-2pからの電子はCr-3dの3z2-r2軌道及びx2-y2軌道に移動し、x2-y2軌道がCrの軌道磁気モーメントを誘起していることが明らかとなった。
安居院 あかね; 水牧 仁一朗*; 魚住 孝幸*
no journal, ,
これまでにわれわれは、FeTiOのTi2p吸収端発光スペクトル(Ti2p-XES)においてピーク
,
構造を見いだした。この構造がFe3d-Ti3d電荷移動励起によるものであることを報告している。本研究では、この電荷移動励起による構造のd電子数依存性を調べるためにMTiO
(M= Mn, Fe, Co, Ni)のTi2p-XES測定及びTi2p端吸収測定(Ti2p-XAS)を行ったので報告する。
安居院 あかね; 水牧 仁一朗*; 魚住 孝幸*
no journal, ,
遷移金属酸化物における遷移金属3dと酸素2pの間の電荷移動はその物性発現に大きく寄与し、軟X線分光でも多く調べられてきた。本研究ではFeTiOの異種金属間電荷移動構造をより詳細に調べるためにTi2p吸収端発光分光スペクトルの偏光依存性を測定し、2.5eVと4.5eVに現れるFe3dとTi3dの異種金属間電荷移動に起因する構造の振る舞いが偏光により異なることを見出した。
関口 裕真*; 寺井 隆幸*; 魚住 浩一*; 小山 正史*; 天本 一平
no journal, ,
溶融塩炉の燃料として用いられるフッ化物溶融塩中に溶解しているCs, IのAr雰囲気下における蒸気圧を気相流動法により測定し、得られた蒸気圧を文献値や熱力学計算結果と比較検討した。今回の推算結果によるとK以外の全ての元素について実験結果は計算を有意に上回り、Kのみが同程度となった。これはフッ化物溶融塩中でのヨウ化物の活量が大きいことや、Iが選択的にCsと化合して揮発する傾向があるためと考えられる。
安居院 あかね; 池田 直*; 森本 昌規*; 魚住 孝幸*; Kaamber, T.*
no journal, ,
三角格子電荷フラストレート系RFeO
(R=希土類)中ではFeイオンは系全体の平均ではFe
と見なしうるが、LuFe
O
中でFeは2価と3価をとるがFeをCoに置き換えたLuCoFeO
中ではFeは3価のみになり、Gaに置き換えLuFeGaO
では2価のみになる。これらの化合物のFe3d
2p発光分光測定を行い、Feイオンの電子状態を2価と3価を区別して測定することを試みた。測定結果はLuFe
O
中でFe
とFe
は強く相関した状態にあることを示唆した。
安居院 あかね; 魚住 孝幸*; 水牧 仁一朗*; Kaamber, T.*
no journal, ,
スピンフラストレーション系の代表物質であるイルメナイト(FeTiO)はFeがほかの遷移金属(M)になったMTiO
として物質群を形成する。イルメナイト酸化物ではTiの3dはd0となっている。われわれはイルメナイト酸化物の遷移金属イオンの電子状態を調べるために、スウェーデンの放射光共同利用施設MAX-lab I511-3、及びアメリカの放射光共同利用施設ALS BL7.0.1においてTi 2p吸収端での共鳴発光分光測定を行った。試料はMTiO
(M=Mn, Fe, Co, Ni)単結晶を用いた。多重項を取り込んだMTiO
クラスターモデル計算を開発し、共鳴発光分光スペクトルのピークの起源を明らかにしたので報告する。
安居院 あかね; 魚住 孝幸*; 水牧 仁一朗*; Kaamber, T.*
no journal, ,
スピンフラストレーション系の代表物質であるイルメナイト(FeTiO)はFeがほかの遷移金属(M)になったMTiO
として物質群を形成する。イルメナイト酸化物ではTiの3dはd0となっている。われわれはイルメナイト酸化物の遷移金属イオンの電子状態を調べるために、スウェーデンの放射光共同利用施設MAX-lab I511-3、及びアメリカの放射光共同利用施設ALS BL7.0.1においてTi 2p吸収端での共鳴発光分光測定を行った。試料はMTiO
(M=Mn, Fe, Co, Ni)単結晶を用いた。多重項を取り込んだMTiO
クラスターモデル計算を開発し、共鳴発光分光スペクトルのピークの起源を明らかにしたので報告する。
水牧 仁一朗*; 安居院 あかね; 魚住 孝幸*; 井上 暁*; 河合 正徳*; 市川 能也*; 島川 祐一*
no journal, ,
本研究では無限層鉄酸化物SrFeOのFeの3d電子構造と結晶構造の異方性の相関を明らかにするために、SrFeO
単結晶薄膜を用いて、Fe-L, O-K吸収端においてX線吸収測定(XAS)及びX線発光分光(XES)測定を行った。XAS及びXES両スペクトルに明瞭な偏光及び配置依存性が見られた。これは、Fe-3d電子構造の異方性を示している。
安居院 あかね; 魚住 孝幸*; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*
no journal, ,
化合物中で3価をとるEuイオンの全角運動量は、基底状態J=0と第一励起状態J=1のエネルギー差が室温程度と他の希土類元素に比べて小さい。EuFe
O
のEu4fの電子状態をより詳細に調べるため軟X線共鳴励起発光分光スペクトルを測定した。XESの1150eV付近観測された構造は熱励起されたJ=1,2励起状態の存在に由来するものであると考えられる。
安居院 あかね; 魚住 孝幸*; 水牧 仁一朗*; Kaamber, T.*
no journal, ,
MTiO(M=Mn, Fe, Co, Ni)の結晶構造はイルメナイト構造をとり、イルメナイト系物質として知られる。FeTiO
の場合磁気構造は面内強磁性,面間反強磁性になっている。発光スペクトルを入射エネルギー位置を0eVとして、エネルギーロス表示にした場合2.5eV, 4.5eV付近に新たに観測された。この新しいピークは着目している遷移金属原子とそのまわりの配位子を考慮しただけの単純なクラスターモデルでは説明することができなかった。われわれは新たに、着目している遷移金属原子Tiとそのまわりの配位子のほかにFeも考慮したダブルクラスターモデルに基づくモデル計算を開発し解析した。その結果、新しい二つのピークは、Ti 3d-Fe3d間の電荷移動(dd電荷移動)によるものであることが明らかになったので報告する。