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佐藤 和義; 谷口 英二; Pitcher, C. S.*; Walker, C.*; Encheva, A.*; 河野 康則; 草間 義紀
Fusion Engineering and Design, 86(6-8), p.1264 - 1267, 2011/10
被引用回数:3 パーセンタイル:25.83(Nuclear Science & Technology)ITERの計測装置は、中性子遮蔽構造を兼ね備えたポートプラグと呼ばれる構造体に組み込まれる。上部ポートプラグは長さ約6m,重量約20tの片持ち構造であるため、構造健全性を評価することは必須である。このため、ITER機構が提案している上部ポートプラグの共通部分の構造に対してディスラプション時における電磁力解析を実施し、その荷重をもとに構造解析を行った。その結果、電磁力,発生応力,変位量ともに大きく、改善が必要なことがわかった。これに対して原子力機構及びITER機構は、応力集中が発生している中間フランジの構造を見直し、その対策を図った。ポートプラグの中間フランジをボルト構造から溶接構造へ変更し、応力解析を行った。その結果、応力,変位量ともに15%低減することを明らかにし、構造健全性を満たす見通しを得た。また、ポートプラグ先端に取り付けられる遮へいブランケットのスリット深さについても着目し、電磁力の低減を図った。スリットの深さを約3倍に広げることで、電磁力を約30%低減できることを明らかにし、設計裕度を確保できる見通しを得た。
矢口 昌*; 小室 光世*; 笹尾 英嗣
no journal, ,
東濃ウラン鉱床地域では、現在の還元的地下水環境下でウラン系列の中間壊変生成物であるラジウムやラドンの地下水への溶出が報告されている。一方、多くの鉱石の鉛同位体比はアイソクロン上にプロットされ、最近の顕著な核種移行が見られないことを示す。これらを統一的に理解し、核種移行を正確に評価するために、物質移動の基本式に基づく一次元核種移行モデルを作成し、数値計算によって娘核種移行の鉛同位体比への影響を評価した。予察的な検討より、溶出挙動及び長い半減期からラジウムの溶出について放射平衡を仮定した初期条件で見積もることとした。その結果、用いた初期条件では、地下水中に娘核種が認められることと、鉛同位体比からみて顕著な核種移行が見られないこととは矛盾するものではないことが明らかになった。
小室 光世*; 矢口 昌*; 笹尾 英嗣
no journal, ,
東濃ウラン鉱床は新第三紀中新世瑞浪層群土岐夾炭層に胚胎する。本研究では、東濃ウラン鉱床地域のウラン鉱石,瑞浪層群の堆積岩,基盤の花崗岩類について鉛同位体比を測定し、ウラン鉱床の起源,形成時期,形成プロセス,鉱床形成時及びそれ以降の放射性核種の移行挙動について考察した。その結果、東濃ウラン鉱床は20Maの瑞浪層群土岐夾炭層堆積時における花崗岩起源のウランの一次濃集と、埋没,隆起後の瀬戸層群堆積時における酸化的地下水の流入に伴う一次鉱石の部分溶解とウランの再濃集によって形成されたと考えられた。
佐藤 和義; 谷口 英二; 河野 康則; 草間 義紀
no journal, ,
ITERの計測装置は、中性子遮へい構造を兼ね備えたポートプラグと呼ばれる筐体に組込まれる。日本が調達を予定している上部ポートプラグは、ITER機構及び参加国により共通部分の設計が進められており、このうち、日本は構造健全性を評価するために必須な電磁力解析並びに静/動解析を実施している。新たに共通化が進められているポートプラグに対する最新のディスラプションシナリオに基づく電磁力解析を実施した結果、フランジ部に掛かる最大モーメントは1.8MNmに達し、以前の構造に比べて6割程増えることがわかった。これは、新たに採用されポートプラグ先端部に取り付けられる第一壁シェル構造との電気接続が主要因と考えられる。一方でポートプラグの構造自体は剛性が増しており、応力解析の結果と併せて総合的な解決手段を提案する。
佐藤 和義; 河野 康則; 谷口 英二; 草間 義紀
no journal, ,
ITERのプラズマ計測装置は、プラズマからの高い中性子束や大きな粒子負荷のため、プラズマ近傍への設置が制限される。このため、計測機器は、中性子遮へい機能を有するポートプラグと呼ばれる構造体に組み込まれ、設置される。上部ポートプラグは、長さ約6m,重量約20tで、真空容器フランジ部にて取り合う片持ち構造のため、その構造健全性を評価することは必須である。このため、ITER機構が提案している上部ポートプラグの共通部分の構造に対してディスラプション時における電磁力解析を実施し、その荷重をもとに構造解析を行った。その結果、電磁力,発生応力,変位量ともに大きく、改善が必要なことがわかった。これに対して原子力機構は、応力集中が発生している中間フランジの構造を見直すことを提案し、構造解析を行ったところ、応力,変位量ともに15%低減することを明らかにし、構造健全性が保たれる見通しを得た。同提案は、ITER機構により、設計に反映された。