Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
倉田 有司; 佐藤 英友*; 横田 仁志*; 鈴木 徹也*
Proceedings of 2nd International Workshop on Structural Materials for Innovative Nuclear Systems (SMINS-2), p.177 - 188, 2012/12
液体鉛ビスマスは、長寿命放射性核種の核変換処理を目的とした加速器駆動システムや高速炉などの革新的原子力システムにおいて使用することが検討されている。このシステムの課題の一つは、鉛ビスマスによる腐食に対する鋼材の耐食性確保である。本研究では、鋼材の耐食性確保のため、Al粉末合金被覆法の開発を行った。Al, Ti, Fe粉末から作製したシート材をSUS316基材に載せ、レーザー加熱によって、Al合金被覆を施した。被覆層のAl濃度の制御は、シート材の組成,レーザーの走査速度などを調整することにより、可能となった。被覆を施した試験片を供試材として、酸素濃度を制御した550Cの鉛ビスマス中で、1,000h及び3,000hの腐食試験を行った。腐食試験の結果、レーザー走査速度が遅く、Al濃度が5
8mass%の被覆が、SUS316で観察された鉛ビスマスによる激しい腐食を防いでいることがわかった。
倉田 有司; 横田 仁志*; 鈴木 徹也*
Journal of Engineering for Gas Turbines and Power, 134(6), p.062902_1 - 062902_7, 2012/06
被引用回数:11 パーセンタイル:45.26(Engineering, Mechanical)鉛合金を用いる原子力システムは、安全性の高い高速炉システム概念の一つとして有望であるが、液体鉛合金は高温で鋼材に対する腐食性が強いため、鋼材の耐食性を改善することが必要である。本論文は、液体鉛ビスマスを用いた原子力システムのために開発したAl, Ti, Fe粉末を用いレーザービーム加熱を利用したAl合金被覆法について記述している。このAl合金被覆において、形成される主な欠陥は、表面欠陥とクラックである。これらの欠陥をなくすためには、レーザービーム走査速度を下げること及び被覆層のAl濃度の調整が有効である。550Cの液体鉛ビスマス中での腐食試験により、316SS上のAl合金被覆層は、被覆なしの316SSで顕著であった粒界腐食や鉛ビスマスの侵入を防いでいることがわかった。Al合金被覆の優れた耐食性は、鉛ビスマス中で再生される薄いAl酸化膜によっていることを明らかにした。Al合金被覆層の健全性と耐食性保持の観点から、適切なAl濃度の範囲は4-12wt%であることを示した。
倉田 有司; 横田 仁志*; 鈴木 徹也*
Journal of Nuclear Materials, 424(1-3), p.237 - 246, 2012/05
被引用回数:32 パーセンタイル:89.18(Materials Science, Multidisciplinary)加速器駆動核変換システム等の液体鉛ビスマスを使用する原子力システムのために、Al, Ti, Fe粉末とレーザービーム加熱を用いたAl合金被覆法を開発した。ここで開発した被覆処理において形成される主な欠陥は、表面欠陥とクラックであった。これらの欠陥をなくすために被覆条件の最適化が行われた。550Cで10
10
wt%に酸素濃度を制御した液体鉛ビスマス中で、3000hの静的腐食試験を実施した。その結果、316ステンレス鋼上のAl合金被覆層は、被覆なしの316ステンレス鋼で認められた激しい腐食(Ni溶出,粒界腐食,鉛ビスマスの侵入等)を防いでいることがわかった。最適条件で被覆した表面欠陥やクラックのないAl合金被覆層は、550
Cの液体鉛ビスマス中で優れた耐食性を示す。
倉田 有司; 横田 仁志*; 鈴木 徹也*
Proceedings of ASME 2011 Small Modular Reactors Symposium (SMR 2011) (CD-ROM), 7 Pages, 2011/09
鉛合金を用いる中小型原子力システムは、安全性を向上させた高速炉システム概念の一つとして有望である。液体鉛合金は高温で鋼材に対する腐食性が強いため、鋼材の耐食性を改善することが必要である。本論文は、液体鉛ビスマスを用いた原子力システムのためのAl合金被覆の開発に焦点を当てている。Al, Ti, Fe粉末を用い、レーザービーム加熱を利用したAl合金被覆法が開発された。このAl合金被覆において、形成される主な欠陥は、表面欠陥とクラックであった。これらの欠陥をなくすための条件は、レーザービーム走査速度を下げることと被覆層のAl濃度の調整である。550Cの液体鉛ビスマス中での腐食試験により、316SS上のAl合金被覆層は、被覆なしの316SSで顕著であった粒界腐食や鉛ビスマスの侵入を防いでいることがわかった。Al合金被覆の優れた耐食性は、鉛ビスマス中で再生される薄いAl酸化膜によっていることが明らかになった。Al合金被覆層の健全性と耐食性保持の観点から、適切なAl濃度の範囲は4
12wt%である。
倉田 有司; 佐藤 英友*; 横田 仁志*; 鈴木 徹也*
Materials Transactions, 52(5), p.1033 - 1040, 2011/05
被引用回数:13 パーセンタイル:54.67(Materials Science, Multidisciplinary)加速器駆動システムに用いる液体鉛ビスマス中での耐食材料を開発するため、Al, Ti, Fe粉末を用いた新しい被覆法をSUS316に適用した。異なるAl濃度の被覆を施したSUS316試験片を用いて、1010
mass%に酸素濃度をコントロールした550
Cの鉛ビスマス中で、1000hの腐食試験を実施した。被覆なしのSUS316では鉛ビスマスの侵入を伴う粒界腐食などが観察されたが、Al合金被覆はそのような厳しい腐食を防ぐのに有効であることがわかった。2.8mass%のAlを含む被覆層は必ずしも十分な腐食抵抗を示さない場合があったが、4.2mass%のAlを含む被覆層は優れた耐食性を示した。Al濃度が17.8mass%の被覆層では、被覆処理中にクラックが発生した。Al濃度を約4mass%以上とした粉末Al合金被覆は、液体鉛ビスマスに対する耐食被覆として有望である。
中川 仁*; 稲福 正史*; 草場 信*; 山口 博康*; 森下 敏和*; 森田 竜平*; 西村 実*; Hoeman, S.*; 横田 裕一郎; 長谷 純宏; et al.
JAEA-Review 2007-060, JAEA Takasaki Annual Report 2006, P. 72, 2008/03
アポミクシス四倍体ギニアグラス( Jacq.)と二倍体有性ソルガム(
(L.) Moench.)野種子に
線及び炭素イオンビームを照射し、突然変異体取得のための最適線量を決定するために、照射当代の発芽率,生存率並びに稔性を調べた。ギニアグラス(品種名ナツユタカ)の
線での50%致死線量は600から800Gy、炭素イオンビームでの50%致死線量は40から50Gyであると見積もられた。また、炭素イオンビームでの50%不稔線量は50から60Gyであった。ソルガム(品種名Zhengzu及びDurra)の
線での50%致死線量は350から500Gy、炭素イオンビームでの50%致死線量は30から60Gyであると見積もられた。これらのデータは、アポミクシス遺伝子の影響解析のためのギニアグラス変異体作出及びバイオ燃料生産のためのソルガム変異体の作出に有用な知見を提供する。
近藤 正剛*; 小池 洋介*; 長谷 純宏; 横田 裕一郎; 小林 仁*
JAEA-Review 2007-060, JAEA Takasaki Annual Report 2006, P. 75, 2008/03
ユリは、我が国における切り花の粗生産額でキク,バラについて第3位の地位を占め、球根出荷量でもチューリップに次ぐ第2位であり、園芸植物として重要な花卉である。新潟県農業総合研究所では、アグロバクテリウム法によるユリの形質転換系を確立し、花色改変による新品種の作出に取り組んでいる。遺伝子組み換えにより作出した植物を普及するためには、花粉の飛散による環境への遺伝子拡散を管理しなくてはならないため、雄性不稔であることが望ましい。そこで、ユリの不稔化を目的として、組織培養系とイオンビーム照射を組合せた突然変異育種による共同研究を進めている。今回は、リン片に50MeVのヘリウムイオンビームを0から2Gy照射し、球根の再生に与える影響を調査した。その結果、0.2から0.6Gyが変異体を作出するための最適線量であると見積ることができた。
近藤 正剛*; 小潟 慶司*; 長谷 純宏; 横田 裕一郎; 鳴海 一成; 小林 仁*
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 89, 2007/02
ユリは、我が国における切り花の粗生産額でキク,バラについて第3位の地位を占め、球根出荷量でもチューリップに次ぐ第2位であり、園芸植物として重要な花卉である。新潟県農業総合研究所では、組換え技術により青色ユリを作製したが、市場化に際しては、花粉の飛散を防止するための不稔化が必要である。そこで、組織培養系とイオンビーム照射を組合せた突然変異育種を行い、ユリのカルスにイオンビームを照射し、カルスの増殖に与える影響を調査した。その結果、ユリへの変異処理に適したイオンビーム照射条件は、0.2から0.6Gyの50MeVヘリウム、あるいは、0.25から0.5Gyの100MeVヘリウムであると推定できた。現在、不稔変異体を取得するために、照射区の試料の再生,順化,圃場栽培を継続中である。
森田 竜平*; 森下 敏和*; 中川 仁*; 西村 実*; 山口 博康*; 横田 裕一郎; 長谷 純宏; 田中 淳
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 78, 2007/02
イオンビームは新しい変異原としてさまざまな植物で利用されている。しかし、イオンビームで誘発される変異については、シロイヌナズナ以外の植物では情報が乏しい。本研究では、イネでイオンビーム照射により誘発される突然変異を明らかにし、線と比較する目的で、イネのwaxy突然変異体をスクリーニングし、突然変異の解析を行った。炭素イオンビームと
線を照射したイネ品種「日本晴」と「ひとめぼれ」について、玄米の外観とヨウ化カリウム染色を指標にして、waxy突然変異体を取得した。取得した突然変異体の変異の種類について、DNA配列解読とPCR増幅法で解析した結果、シロイヌナズナで報告されているような、炭素イオンビーム照射による点様突然変異とrearrangementがイネでも生じていることが明らかになった。
倉田 有司; 佐藤 英友*; 横田 仁志*; 鈴木 徹也*
no journal, ,
液体鉛ビスマスは、長寿命放射性核種の核変換処理を目的とした加速器駆動システムや高速炉において使用することが検討されている。このシステムの課題の一つは、鉛ビスマスによる腐食に対する鋼材の耐食性の確保である。本研究では、Al粉末合金被覆によってSUS316の耐食性を改良することを目標に、腐食特性に及ぼす被覆層中のAl濃度の影響を検討した。Al, Ti, Fe粉末から作製したシート材を用い、レーザー加熱によって、SUS316にAl合金被覆を施した。被覆層中のAl濃度の異なる被覆材を作製し、液体鉛ビスマス中で静的腐食試験を行った。腐食試験は550Cで3000h実施した。被覆層中のAl濃度が約2mass%の被覆材では、十分な耐食性を得ることができなかった。また、Al濃度が13-15mass%の被覆材では、被覆処理中にクラックが発生した。Al濃度が約8mass%の被覆材は、クラックがなく、耐食性の優れた被覆が施されていることが確かめられた。
横田 仁志*; 佐藤 英友*; 鈴木 徹也*; 前川 克廣*; 倉田 有司
no journal, ,
長寿命放射性核種を核変換するための加速器駆動システム(ADS)の核破砕ターゲット及び冷却材に用いる液体鉛ビスマスは、構造用鋼を腐食する問題がある。この問題を解決するため、鋼表面にレーザーを熱源とするAl粉末合金被覆を施すことによって耐食性を改善する方法を検討した。被処理材をSUS316とし、作製したAl-Ti-Feシート材を用いて、アルゴン雰囲気中、YAGレーザーで表面を走査することにより、被覆を行った。処理条件として、シート材の組成や熱源であるレーザーの走査速度等を変化させた。この被覆処理によって、SUS316表面にAl濃度の高い被覆層が生成した。シート材中のAl量が多い場合には、生成した被覆層中のAl濃度が高くなり、クラックが発生した。被覆層中のAl濃度と被覆層に形成したクラック数の関係を詳細に調べ、この被覆方法においてクラックが形成する条件に関する知見を得た。
倉田 有司; 佐藤 英友*; 横田 仁志*; 鈴木 徹也*
no journal, ,
液体鉛ビスマスは、長寿命放射性核種の核変換処理を目的とした加速器駆動システムや高速炉において使用することが検討されている。このシステムの課題の一つは、鉛ビスマスによる腐食に対する耐食性の確保であり、本研究では、Al合金被覆によるSUS316の腐食特性の改良を検討した。Al, Ti, Fe粉末から作製したシート材をSUS316基材に載せ、レーザー加熱によって、Al合金被覆を施した。被覆層のAl濃度の制御は、シート材の組成,レーザーの走査速度などを調整することにより、可能となった。被覆を施した試験片を供試材として、酸素濃度を制御した550Cの鉛ビスマス中で、3000hの腐食試験を行った。腐食試験の結果、Al濃度が5
8mass%の被覆が、SUS316で観察された鉛ビスマスによる激しい腐食を防いでいることがわかった。
横田 仁志*; 鈴木 徹也*; 倉田 有司
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物の核変換処理を目的とした加速器駆動システムでは、鉛ビスマスが核破砕ターゲットや冷却材として用いられる。液体鉛ビスマスは高温で鋼材に対する腐食性が高いため、鋼材の耐食性を改善することが必要である。液体鉛ビスマス中での耐食性向上を図るため、Al, Ti, Fe粉末を用い、レーザービーム加熱を利用したAl合金被覆法を開発し、被覆材を用いて液体鉛ビスマス中の腐食試験を実施した。このAl合金被覆において、被覆過程で形成される主な欠陥は、表面欠陥とクラックであった。これらの欠陥をなくすため、レーザービーム走査速度と被覆層中のAl濃度の調整を行った。550C, 3000hの液体鉛ビスマス中での腐食試験では、表面欠陥には鉛ビスマスの侵入が認められるが、Al合金被覆層のクラックには鉛ビスマスは侵入しにくい。レーザービーム走査速度を下げて作製した、クラックのないAl合金被覆層は、被覆なしのSUS316で顕著であったNiの溶出,粒界腐食や鉛ビスマスの侵入を防いでいることがわかった。
近藤 正剛*; 小池 洋介*; 奥寺 宏明*; 宮島 利功*; 野水 利和*; 長谷 純宏; 横田 裕一郎; 小林 仁*
no journal, ,
ユリは、我が国における切り花の粗生産額でキク・バラについて第3位の地位を占め、球根出荷量でもチューリップに次ぐ第2位であり、園芸植物として重要な花卉である。新潟県農業総合研究所では、アグロバクテリウム法によるユリの形質転換系を確立し、花色改変による新品種の作出に取り組んでいる。遺伝子組換えにより作出した植物を普及するためには、花粉の飛散による環境への遺伝子拡散を管理しなくてはならないため、雄性不稔であることが望ましい。そこで、新潟農総研と原子力機構は、組織培養とイオンビーム照射を組合せた突然変異育種によるユリの不稔化を目的として研究を行った。照射したカルスの増殖率は、線量が高くなるほど低下し、2Gy以上では、ほとんど増殖しないで枯死した。そこで、品種"ホワイト阿賀"では0-1.5Gyの線量域で照射し、各線量区について25-1430系統を育成して3年間の形態調査により花粉の少ない系統を6系統選抜した。6系統のうち3系統では、観察したすべての花粉で花粉管伸長が認められず、雄性不稔であることが示唆された。また、品種"アカプルコ"では、1.4Gyを照射した444系統から2系統の雄性不稔系統を選抜した。選抜した系統は、3年間継続して花粉を調査したが、花粉が少なく、人工培養でも発芽しないことから、形質が固定されており、雄性不稔性は今後も安定して保持されると考えられた。
佐藤 英友*; 中野 裕昌*; 横田 仁志*; 鈴木 徹也*; 前川 克寛*; 倉田 有司
no journal, ,
液体鉛ビスマスは、長寿命放射性核種の核変換処理を目的とした加速器駆動システムや高速炉において使用することが検討されている。鉛ビスマスを原子力システムに適用する際の困難の一つは、液体鉛ビスマスの鋼材に対する強い腐食性である。近年、Al, Tiの粉末を用い、Al-Ti-Fe系の共晶反応を利用したAl合金被覆法が開発された。本研究では、SUS316ステンレス鋼に対し、このAl合金被覆を適用することにより、鉛ビスマス中で耐食性のある被覆層の作製を試みた。Al合金被覆材の鉛ビスマス中腐食試験により、この方法で作製した被覆層が鉛ビスマス中で優れた耐食性を持つ可能性があることがわかった。
倉田 有司; 佐藤 英友*; 横田 仁志*; 鈴木 徹也*
no journal, ,
液体鉛ビスマスは、長寿命放射性核種の核変換処理を目的とした加速器駆動システムや高速炉において使用することが検討されている。このシステムの課題の一つは、液体鉛ビスマスによる腐食に対する耐食材料の開発である。本研究では、Al粉末合金被覆によるSUS316の耐食性改良を検討した。Al, Ti, Fe粉末から作製したシート材を用い、レーザー加熱によって、SUS316にAl合金被覆を施した。腐食試験は550Cで、鉛ビスマス中の酸素濃度を約5
10
mass%に制御して、1000h実施した。被覆層中のAl濃度が異なる被覆材を作製することができたが、Al濃度の高い被覆材(14.5
19mass%)では、被覆処理中に被覆層にクラックが発生した。腐食試験の結果、Al合金被覆は、SUS316基材で顕著であった粒界腐食やFe, Crによる表面酸化を防止していることがわかった。
近藤 正剛*; 小池 洋介*; 小林 仁*; 長谷 純宏; 横田 裕一郎
no journal, ,
ユリは、我が国における切り花の粗生産額でキク,バラについて第3位の地位を占め、球根出荷量でもチューリップに次ぐ第2位であり、園芸植物として重要な花卉である。新潟県農業総合研究所では、アグロバクテリウム法によるユリの形質転換系を確立し、花色改変による新品種の作出に取り組んでいる。遺伝子組み換えにより作出した植物を普及するためには、花粉の飛散による環境への遺伝子拡散を管理しなくてはならないため、雄性不稔であることが望ましい。しかしながら、ユリには雄性不稔の品種がほとんど存在しない。そこで、ユリの不稔化を目的として、組織培養系とイオンビーム照射を組合せた突然変異育種による共同研究を進めている。今回は、リン片にイオンビームを照射し、球根の再生に与える影響を調査した。その結果、イオンビーム照射の与える影響は、カルスよりもリン片に照射したほうが少ないことが示唆された。
佐藤 英友*; 中野 裕昌*; 横田 仁志*; 鈴木 徹也*; 前川 克寛*; 倉田 有司
no journal, ,
液体鉛ビスマスは、長寿命放射性核種の核変換処理を目的とした加速器駆動システムや高速炉において使用することが検討されている。鉛ビスマスを原子力システムに適用する困難の一つは、液体鉛ビスマスが鋼材に対して腐食性が強いことである。そのため、耐酸化性に優れるSiやAlを鋼材に添加することにより、耐食性の改善を目指す研究が行われている。本研究では、SUS316ステンレス鋼に対し、Al-Ti-Feの共晶合金被覆を行うことにより、鉛ビスマス環境に耐食性のある被覆層作製を試みた。被覆には、レーザーを熱源とする粉末共晶被覆法を適用した。レーザーパルスのエネルギー,粉末の化学組成について、良好な被覆膜を生成するための最適な製造条件を得た。
濱登 尚徳*; 近藤 正剛*; 横田 裕一郎; 長谷 純宏; 小林 仁*; 小野 長昭*
no journal, ,
ネギは春から夏にかけて抽苔が生じるため、出荷量が減少する端境期となっており、抽苔が極めて遅い品種の育成が望まれている。そこで、イオンビーム照射により、長期継続出荷が可能となる極晩抽性の品種や交配母本の育成を試みている。ネギ"東京夏黒2号"の種子から誘導したカルスに炭素イオンビームを0.5Gy照射し、得られた再分化植物体を3か年合計で約7,000個体、ほ場へ定植した。ほ場で越冬させた植物体の抽苔日の範囲は対照と比較して30日程度広がっていた。選抜した晩抽性個体の自殖次世代では、平均抽苔日が対照に比べて12週間程度遅くなった。この結果は、イオンビーム照射によりネギの抽苔時期に遺伝的変異を誘発することが可能であることを示すものである。今後、選抜した20系統の晩抽性系統についてさらに選抜を進めるとともに、交配母本として活用し、優良品種の育成を目指す。
古内 雄太; 佐藤 信二; 谷田部 仁史; 横田 知; 山田 貴史; 矢作 文男; 照沼 宏隆; 所 武司; 高橋 晃浩; 飯嶋 静香; et al.
no journal, ,
東海再処理施設では新たな使用済燃料の再処理を行わないため、施設の廃止へ向けた準備として、使用済燃料をせん断するセル内、せん断機等に滞留した使用済燃料のせん断粉末等を回収する必要があった。セル内は高線量下であるため、クレーンやマニプレータによる遠隔での取扱いを考慮し、市販の吸引装置の改造や治具類の製作を行い、モックアップ後に実機に適用した。本報告では本作業で得られた知見を報告する。