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東 陽一*; 永井 佑紀; 吉田 智大*; 加藤 勝*; 柳瀬 陽一*
Physica C, 518, p.1 - 4, 2015/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Applied)銅酸化物高温超伝導体等の非従来型超伝導体は、原子力分野をはじめとして、様々な産業への応用も期待され世界中で盛んに研究されている。近年、人工的に超伝導と絶縁体の層状構造を作ることが可能になり、その界面に生じる超伝導が高い超伝導転移温度を持ち多彩な性質を持つことがわかってきた。本論文では、二層ラシュバ型超伝導体と呼ばれる非一様ラシュバ型スピン軌道相互作用を持つ超伝導体の磁場下における準粒子状態を調べた事を報告する。上記課題の解決にあたり、界面超伝導を記述する理論モデルを構築しそのシミュレーション手法を開発した。その結果、超伝導磁束のまわりにトポロジカルに守られたゼロエネルギー準粒子束縛状態が存在することを明らかにした。これらの結果は、超伝導体の基礎物性を明らかにするのみならず、よい物性をもつデバイス開発に資する成果であり、広く原子力分野の材料開発のためのシミュレーション基盤開発にも資する成果である。
石上 啓介*; 吉松 公平*; 豊田 大介*; 滝沢 優*; 吉田 鉄平*; 芝田 悟朗*; 原野 貴幸*; 高橋 文雄*; 門野 利治*; Verma, V. K.*; et al.
Physical Review B, 92(6), p.064402_1 - 064402_5, 2015/08
被引用回数:46 パーセンタイル:84.59(Materials Science, Multidisciplinary)Thin films of the ferromagnetic metal SrRuO (SRO) show a varying easy magnetization axis depending on the epitaxial strain, and undergo a metal-to-insulator transition with decreasing film thickness. We have investigated the magnetic properties of SRO thin films with varying thicknesses fabricated on SrTiO(001) substrates by soft X-ray magnetic circular dichroism at the Ru M2,3 edge. Results have shown that, with decreasing film thickness, the film changes from ferromagnetic to nonmagnetic at around 3 monolayer thickness, consistent with previous magnetization and magneto-optical Kerr effect measurements. The orbital magnetic moment perpendicular to the film was found to be 0.1B/Ru, and remained nearly unchanged with decreasing film thickness while the spin magnetic moment decreases. A mechanism for the formation of the orbital magnetic moment is discussed based on the electronic structure of the compressively strained SRO film.
佐藤 猛; 武藤 重男; 秋山 聖光; 青木 一史; 岡本 明子; 川上 剛; 久米 伸英; 中西 千佳; 小家 雅博; 川又 宏之; et al.
JAEA-Review 2014-048, 69 Pages, 2015/02
日本原子力研究開発機構は、災害対策基本法及び武力攻撃事態対処法に基づき、「指定公共機関」として、国及び地方公共団体その他の機関に対し、災害対策又は武力攻撃事態等への対処において、原子力機構の防災業務計画及び国民保護業務計画に則り、技術支援をする責務を有している。原子力緊急時支援・研修センターは、緊急時には、全国を視野に入れた専門家の派遣、防災資機材の提供、防護対策のための技術的助言等の支援活動を行う。また、平常時には、我が国の防災対応体制強化・充実のために、自らの訓練・研修のほか、国、地方公共団体、警察、消防、自衛隊等の原子力防災関係者のための実践的な訓練・研修、原子力防災に関する調査研究及び国際協力を実施する。平成25年度においては、原子力機構の年度計画に基づき、以下の業務を推進した。(1)国, 地方公共団体等との連携を図った指定公共機関としての技術支援活動、(2)国, 地方公共団体等の原子力防災関係者の人材育成及び研修・訓練、(3)原子力防災に係る調査・研究の実施及び情報発信、(4)国際機関と連携を図ったアジア諸国への原子力防災に係る国際貢献。また、指定公共機関としてこれまでに培った経験及び福島事故への初動時からの対応等を活かし、国レベルでの防災対応基盤の強化に向け、専門家として技術的な支援を行うとともに、支援・研修センターの機能の維持・運営及び国との連携を図った自らの対応能力強化などに重点的に取り組んだ。
飛田 健次; 西尾 敏*; 榎枝 幹男; 中村 博文; 林 巧; 朝倉 伸幸; 宇藤 裕康; 谷川 博康; 西谷 健夫; 礒野 高明; et al.
JAEA-Research 2010-019, 194 Pages, 2010/08
発電実証だけでなく、最終的には経済性までを一段階で見通しうる核融合原型炉SlimCSの概念設計の成果を報告する。核融合の開発では、これまで、1990年に提案されたSSTR(Steady State Tokamak Reactor)が標準的な原型炉概念とされてきたが、本研究はSSTRより軽量化を図るため小規模な中心ソレノイドを採用して炉全体の小型化と低アスペクト比化を図り、高ベータ及び高楕円度(グリーンワルド密度限界を高めうる)を持つ炉心プラズマにより高出力密度を目指した。主要パラメータは、プラズマ主半径5.5m,アスペクト比2.6,楕円度2.0,規格化ベータ値4.3,核融合出力2.95GW,平均中性子壁負荷3MW/mとした。この炉概念の技術的成立性を、プラズマ物理,炉構造,ブランケット,超伝導コイル,保守及び建屋の観点から検討した。
八巻 徹也; 小林 美咲*; 浅野 雅春; 野村 久美子*; 高木 繁治*; 前川 康成; 吉田 勝*
Proceedings of Sadoway 60 Symposium, p.114 - 120, 2010/06
日本原子力研究開発機構では、独自の量子ビーム技術を駆使して、燃料電池に応用可能な高分子電解質膜の開発を進めている。本講演では、発表者らによるその活動のうち、高エネルギー重イオンビーム照射によるグラフト重合を利用したナノ構造制御電解質膜の開発について報告する。今回は、膜中に形成されるプロトン伝導部のナノ構造や、プロトン伝導度など各種物性を線グラフト電解質膜と比較しながら議論する。
諫山 明彦; 榊原 悟*; 古川 勝*; 松永 剛; 山崎 耕造*; 渡邊 清政*; 井戸村 泰宏; 坂本 宜照; 田中 謙治*; 田村 直樹*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 86(6), p.374 - 377, 2010/06
この会合報告は、2010年春に開催された国際トカマク物理活動(ITPA)の会合報告を取りまとめたものである。取りまとめたトピカルグループは"MHD安定性", "輸送と閉じ込め物理", "統合運転シナリオ", "ペデスタル物理"及び"高エネルギー粒子物理"の計5グループである。報告内容は、各トピカルグループの国内委員により、各会合で発表されたITER実現に向けた物理課題の解析結果や装置間比較実験報告、また次回会合までに行うべき課題などについてである。
坂中 章悟*; 明本 光生*; 青戸 智浩*; 荒川 大*; 浅岡 聖二*; 榎本 収志*; 福田 茂樹*; 古川 和朗*; 古屋 貴章*; 芳賀 開一*; et al.
Proceedings of 1st International Particle Accelerator Conference (IPAC '10) (Internet), p.2338 - 2340, 2010/05
日本においてERL型放射光源を共同研究チームで提案している。電子銃,超伝導加速空洞などの要素技術開発を進めている。また、ERL技術の実証のためのコンパクトERLの建設も進めている。これら日本におけるERL技術開発の現状について報告する。
長壁 正樹*; 篠原 孝司; 東井 和夫*; 藤堂 泰*; 濱松 清隆; 村上 定義*; 山本 聡*; 井戸村 泰宏; 坂本 宜照; 田中 謙治*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 85(12), p.839 - 842, 2009/12
この会合報告は、2009年秋に開催された国際トカマク物理活動(ITPA)の会合報告を取りまとめたものである。取りまとめたトピカルグループは"高エネルギー粒子物理", "輸送と閉じこめ物理", "ペデスタル物理", "MHD安定性", "計測"、及び"統合運転シナリオ"の計6グループである。報告内容は、各トピカルグループの国内委員により、各会合で発表されたITER実現に向けた物理課題の解析結果や装置間比較実験結果報告、また次回会合までに行うべき課題などについてである。
吉田 勝*; 木村 祥亮*; Chen, J.; 浅野 雅春; 前川 康成
Radiation Physics and Chemistry, 78(12), p.1060 - 1066, 2009/12
被引用回数:18 パーセンタイル:74.48(Chemistry, Physical)重イオンビーム照射で形成する潜在飛跡領域に選択的にグラフト重合を進行させることにより、膜厚方向に高いプロトン伝導度を持つ高分子電解質膜の開発を進めている。ポリテトラフルオロエチレンの潜在飛跡領域と膜表面層にのみ選択的にグラフト鎖を導入するため、光グラフト又は線グラフトの重合溶媒を検討した。その結果、光グラフトの場合はアセトン/水混合溶媒系、線グラフトではイソプロパノール/水混合溶媒系を用いることにより、潜在飛跡領域と膜表面層に選択的にグラフト鎖が導入できることがわかった。同じイオン交換容量を持つ電解質膜で比較した場合、イオン未照射系のプロトン伝導度が0.03S/cmにあるのに対し、Xeイオン照射系では両方の手法において0.08S/cmまで向上した。このことからイオン照射系では、潜在飛跡領域に選択的に高密度の伝導性基が充填されたと推察した。さらに、電解質膜の機械的強度は、線グラフト手法より光グラフト手法の方が優れていることがわかった。
八巻 徹也; 澤田 真一; 浅野 雅春; 前川 康成; 吉田 勝*; Gubler, L.*; Alkan Grsel, S.*; Scherer, G. G.*
ECS Transactions, 25(1), p.1439 - 1450, 2009/10
被引用回数:4 パーセンタイル:83.31(Electrochemistry)本発表では、これまでに蓄積した燃料電池試験の結果をもとに、独自の放射線プロセスで高分子主鎖と側鎖の両方に橋架け構造を導入した"多重架橋"イオン交換膜の発電性能と耐久性に関する基礎的知見を報告する。発表で強調すべき興味深い結果は、95Cという高温下において耐久性加速試験(開回路電圧保持試験)により性能を強制的に大きく低下させても、セルのオーム抵抗に全く変化がなかったばかりか、試験後のイオン交換膜に何の化学分解も認められなかったことである。この結果は、本試験のような過酷な作動条件においても膜自体が極めて安定であり、その劣化が性能に影響を与えるほど大きくないことを示している。インピーダンス測定の結果から、電極との接触性低下に由来した分極抵抗の増大が性能低下の主原因であると考えられ、この推測に基づいた電極との接合体の設計指針についても発表では提案したい。
三島 聡子*; 浅野 雅春; 吉田 勝
高分子論文集, 66(7), p.250 - 258, 2009/07
被引用回数:1 パーセンタイル:4.02(Polymer Science)放射線架橋を利用し、多孔性ポリスチレン粒子(PSD)にペクチン及びトリアリルイソシアヌレート(TAIC)を固定した。放射線はCoからの線を用い、2.525kGyの範囲で照射し、PSDに吸着したTAIC及びペクチンを架橋重合させた。ペクチン及びTAIC固定化PSDの殺菌剤のひとつであるメチル-2-ベンツイミダゾールカルバメート(MBC)に対する吸着性能を評価した。固定化によるMBCの吸着性能の向上については、低pHでは、TAICの効果が大きく、高pHでは、ペクチンの効果が大きかった。ペクチン及びTAIC固定化PSDのMBC吸着量はペクチン及びTAICを固定化しなかったPSDに比べて1.33.9倍(pH311領域)になった。また、ペクチン及びTAIC固定化PSDは、10回の吸着・脱離実験後においても吸着能力は持続した。pHにより親水性と疎水性の特性を持つペクチン及びTAICを線により導入したペクチン及びTAIC固定化PSDは、広範囲のpH領域においてMBCの高い吸着性を持ち、従来の分析で必要だったpH調整の処理を省いてMBCを抽出できることがわかった。
飛田 健次; 西尾 敏; 榎枝 幹男; 川島 寿人; 栗田 源一; 谷川 博康; 中村 博文; 本多 充; 斎藤 愛*; 佐藤 聡; et al.
Nuclear Fusion, 49(7), p.075029_1 - 075029_10, 2009/07
被引用回数:139 パーセンタイル:97.75(Physics, Fluids & Plasmas)最近の核融合原型炉SlimCSに関する設計研究では、おもに、ブランケット,ダイバータ,材料,保守を含む炉構造の検討に重点を置いている。この設計研究における炉構造の基本的考え方とそれに関連する課題を報告する。楕円度のついたプラズマの安定化と高ベータ化のため、セクター大の導体シェルを交換ブランケットと固定ブランケット間に設置する構造とした。また、ブランケットには、加圧水冷却,固体増殖材を採用することとした。従来の原型炉設計で検討していた超臨界水冷却を利用するブランケット概念に比べ、トリチウム自給を満足するブランケット概念の選択肢はかなり絞られる。ダイバータ技術やその材料について考慮すると、原型炉のダイバータ板での熱流束上限は8MW/m以下とすべきであり、これは原型炉で取り扱うパワー(すなわち、アルファ加熱パワーと電流駆動パワーの和)に対して大きな制約となりうる。
長谷川 伸; 大橋 仁; 前川 康成; 片貝 良一*; 吉田 勝
Polymer Journal, 41(7), p.533 - 540, 2009/07
被引用回数:3 パーセンタイル:11.45(Polymer Science)放射線を利用して温度とpH両方に応答するグラフトゲル膜を新たに作製し、Co, Niイオンに対するLiイオンの選択透過性を、それぞれの透過係数比(P, P)から評価した。水溶性モノマーの線照射によりグラフト重合と架橋が同時進行することを利用して、温度応答性ポリ(A-ProOMe)ゲル膜を得た。次に、pH応答性ポリアクリル酸(ポリAAc)をポリ(A-ProOMe)ゲル膜上にグラフト重合することで、温度とpH両方に応答するグラフトゲル膜を調製した。AAcグラフト率が15%の膜は30C, pH6.0において最も高いCo, Niイオンに対するLiイオンの透過係数比、P=2.8とP=3.5を示した。Liイオンの選択透過性を示したグラフトゲル膜の電子顕微鏡観察から、温度応答性マトリックスに囲まれたポリ(AAc)がイオンチャンネルとなること、その隣接したカルボキシル基の金属イオンとの相互作用が、その選択透過に重要であることが明らかとなった。
西尾 和久; 松岡 稔幸; 見掛 信一郎; 鶴田 忠彦; 天野 健治; 大山 卓也; 竹内 竜史; 三枝 博光; 濱 克宏; 吉田 治生*; et al.
JAEA-Review 2009-001, 110 Pages, 2009/03
独立行政法人日本原子力研究開発機構(原子力機構)東濃地科学センターでは、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画は、「第1段階; 地表からの調査予測研究段階」、「第2段階; 研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階; 研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなる約20年の計画であり、現在は、第2段階である「研究坑道の掘削を伴う研究段階」を進めている。本報告書は、2002年2月に改訂した「超深地層研究所基本計画」に基づき、超深地層研究所計画の第2段階「研究坑道の掘削を伴う研究段階」における2006年度に実施した(1)調査研究、(2)施設建設、(3)共同研究等の成果を取りまとめたものである。
西尾 和久; 松岡 稔幸; 見掛 信一郎; 鶴田 忠彦; 天野 健治; 大山 卓也; 竹内 竜史; 三枝 博光; 濱 克宏; 吉田 治生*; et al.
JAEA-Review 2008-073, 99 Pages, 2009/03
独立行政法人日本原子力研究開発機構(原子力機構)東濃地科学センターでは、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画は、第1段階「地表からの調査予測研究段階」,第2段階「研究坑道の掘削を伴う研究段階」,第3段階「研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなる約20年の計画であり、現在は、第2段階である「研究坑道の掘削を伴う研究段階」を進めている。本報告書は、2002年2月に改訂した「超深地層研究所基本計画」に基づき、超深地層研究所計画の第2段階「研究坑道の掘削を伴う研究段階」における2005年度に実施した(1)調査研究,(2)施設建設,(3)共同研究等の成果を取りまとめたものである。
白石 淳也; 吉田 善章*; 古川 勝*
Astrophysical Journal, 697(1), p.100 - 105, 2009/03
被引用回数:5 パーセンタイル:17.75(Astronomy & Astrophysics)原始星などの中心天体近傍に形成される、ジェット放出を伴う降着円盤は、理想流体モデルの枠組みから見れば特異な構造を持っている。降着流とジェット流は、ケプラー回転している円盤に対する「特異摂動」とみなすことができる。ここで特異摂動とは、何らかの(微分階数に関して)高次な効果をいう。本論文では、原始星円盤の弱電離プラズマ中ではホール効果がそのような構造を形成することを示した。実際、特異摂動によって規定される特徴的なスケールを評価すると、ホール効果が支配的である。
Li, D.*; Chen, J.; Zhai, M.; 浅野 雅春; 前川 康成; 奥 浩之*; 吉田 勝
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 267(1), p.103 - 107, 2009/01
被引用回数:29 パーセンタイル:86.47(Instruments & Instrumentation)本研究では、メタノール透過性を抑制した直接メタノール型燃料電池用電解質膜を開発するため、優れたバリア性を持つ芳香族ポリアミドNMDX6を基材フィルムとして、放射線グラフトによりスルホン酸基を有するp-スチレンスルホン酸ナトリウム(SSNa)のグラフト重合を試みた。その結果、ジメチルスルホキシドを溶媒に用いたときに、SSNaのグラフト重合性が促進することがわかった。また、このグラフト膜を塩酸処理することにより容易にプロトン電解質膜に変換することができた。得られた電解質膜は、最大イオン交換容量が1.63mmol/gに達したことに加え、高い機械強度を有することがわかった。さらに、メタノール透過性はナフィオンより1/7に抑制した。
井戸村 泰宏; 吉田 麻衣子; 矢木 雅敏*; 田中 謙治*; 林 伸彦; 坂本 宜照; 田村 直樹*; 大山 直幸; 浦野 創; 相羽 信行; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 84(12), p.952 - 955, 2008/12
2008年の秋季に、ITPAに関する6つの会合(「輸送と閉込め物理」,「周辺及びペデスタル物理」,「MHD安定性」,「統合運転シナリオ」,「高エネルギー粒子物理」,「スクレイプオフ層及びダイバータ物理」)が開催された。前回までのグループが再編成されグループ名も改称されるとともに、新議長,新副議長が就任し、各国の委員も更新された。各会合の詳細と次回会合の予定(開催日程,場所)等を報告する。
前川 康成; 湯浅 加奈子*; 榎本 一之; 松下 晴美*; 加藤 順*; 山下 俊*; 伊藤 和男*; 吉田 勝
Chemistry of Materials, 20(16), p.5320 - 5324, 2008/08
被引用回数:2 パーセンタイル:9.23(Chemistry, Physical)電子線記録システムに適用できる、電子ナノビームによりクロミック挙動を示す有機薄膜の創製を目的に、電子線で酸を発生する分子(酸発生剤)と酸性で発色又は蛍光を呈する環境クロミック分子を含む高分子薄膜について、電子線によるクロミック分子の反応挙動と、電子線描画装置によるナノ発色パターン形成性を検討した。酸発生剤(phenyl-p-toluenesulfonate)存在下、環境クロミック分子であるrhodamine B base(RB)及び4,4'-bis(dimethylamino)benzhydrol(BH)のpolymethylmethacrylate(PMMA)薄膜は、それぞれ、照射線量の増加に伴い560nm及び610nmの吸収が単調増加し赤色及び青色を呈した。このことは、クロミック分子が電子線により発生した酸(H)でプロトン化し、選択的にRB-H体及びBH-H体を与えることで発色したことを意味する。次いで、酸発生効率が高く可視領域の吸収変化が大きく変化したBH/PMMA薄膜の電子線描画装置(50nm径)によるナノ発色パターン形成性を評価した。照射線量10C/cmでの電子線描画後、露光部と未露光部とで色調が変化し、ドットパターンで200nm、L/Sパターンでは100nmの分解能を示す発色パターンが観察された。
Chen, J.; 浅野 雅春; 前川 康成; 吉田 勝
Journal of Polymer Science, Part A; Polymer Chemistry, 46(16), p.5559 - 5567, 2008/08
固体高分子型燃料電池は、環境負荷が小さく高効率な次世代エネルギー変換システムとして期待されており、その性能を左右するプロトン伝導性電解質膜の研究が盛んに行われている。本研究では、モノマーにp-スチリルトリメトキシシランを用いて、グラフト鎖に直接シリカを結合させることで、抜けにくいシラン架橋構造を持つ電解質膜を合成した。具体的には、ETFE膜にアルゴンガス雰囲気下で、放射線を1530kGy前照射した後、モノマー溶液中で60Cにて後グラフト重合することでグラフト膜を合成した。次に、このグラフト膜を塩酸溶液中シラン架橋処理及びクロロスルホン酸溶液中でスルホン化処理することで、ハイブリッド電解質膜を合成した。さらに、架橋処理及びスルホン化のタイミングが電解質膜の性能に及ぼす影響を調べた。これらの結果をもとに最適化したハイブリッド電解質膜が、高温作動の高分子型燃料電池へ適用できることを明らかにした。