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論文

炉内トリチウム

上田 良夫*; 大宅 薫*; 芦川 直子*; 伊藤 篤史*; 小野 忠良*; 加藤 太治*; 川島 寿人; 河村 学思*; 剣持 貴弘*; 斎藤 誠紀*; et al.

プラズマ・核融合学会誌, 88(9), p.484 - 502, 2012/09

特定領域科研費「核融合炉実現を目指したトリチウム研究の新展開」のレビューのうち第3章4節を執筆した。JT-60Uの30秒Hモード放電では外側ダイバータ板からの炭化水素の発生量が多いときに容器内に残留する水素量が増加することを示した。さらに外側ダイバータ板から発生した炭化水素がプラズマ中でどのような経路を輸送されるのかを調べるため、人為的に外側ダイバータから$$^{13}$$CH$$_{4}$$を注入する実験を行い、実験後にダイバータ・タイルを取り出しタイル上の堆積物を同定した。その結果、注入口のほぼ正面の内側ダイバータ・タイル上に$$^{13}$$Cが多量のHとともに検出された。この結果は、磁力線を横切った輸送が支配的であること、及び$$^{13}$$CとHが結合した形態で輸送された可能性が高いことを示しており、これらから中性の炭化水素、すなわち$$^{13}$$CH$$_{x}$$, x=1$$sim$$4の形態で外側ダイバータから内側ダイバータまで輸送されたと解釈される。

論文

Concentration of HIx solution by electro-electrodialysis using Nafion 117 for thermochemical water-splitting IS process

吉田 光徳*; 田中 伸幸; 奥田 泰之; 小貫 薫

International Journal of Hydrogen Energy, 33(23), p.6913 - 6920, 2008/12

 被引用回数:34 パーセンタイル:63.15(Chemistry, Physical)

熱化学水素製造法ISプロセスにおけるHIx(HI-I$$_{2}$$-H$$_{2}$$O)溶液濃縮技術研究の一環として、Nafion117及び炭素電極を用いたHIx溶液の電解電気透析挙動を、90$$^{circ}$$C近傍の温度条件において検討した。透析初期におけるカソード溶液のHI濃度増大の電流効率は、操作条件に応じて25$$sim$$80%に渡る値を示し、高ヨウ素濃度の場合、あるいはアノード溶液とカソード溶液の質量比が大きい場合、高い電流効率の得られることがわかった。電流効率は透析時間の経過とともに低下し、操作条件によっては濃縮限界が観察された。また、25$$sim$$120$$^{circ}$$Cの温度域において、HIx溶液の導電率,電極反応の過電圧、及び膜に起因する電圧降下を評価し、本系のセル電圧は膜に起因する電圧降下に支配されていることを明らかにした。

論文

Flow sheet evaluations for the thermochemical water-splitting Iodine-Sulfur process, 1

久保 真治; 伊地知 雅典*; 程塚 正敏; 吉田 光徳*; 笠原 清司; 井坂 和義; 田中 伸幸; 今井 良行; 小貫 薫

Proceedings of 2007 AIChE Annual Meeting (CD-ROM), 7 Pages, 2007/11

熱化学法ISプロセスの研究開発において、高熱効率を達成することは重要課題の一つである。この手段として原子力機構が提案した電気透析によるポリヨウ化水素酸濃縮法を適用したフローシートに関するプロセスシミュレーションを実施した。熱物質収支を計算したところ、電気透析器の性能向上,ブンゼン反応溶液の低不純物化,硫酸工程の所用熱量低減、及びプロセス内循環流量最適化を行った場合には、熱効率が40%(HHV)に達することを示した。

論文

Evaluation of the cell voltage of electrolytic HI concentration for thermochemical water-splitting iodine-sulfur process

田中 伸幸; 吉田 光徳; 奥田 泰之; 佐藤 博之; 久保 真治; 小貫 薫

Proceedings of International Conference on Advanced Nuclear Fuel Cycles and Systems (Global 2007) (CD-ROM), p.833 - 836, 2007/09

熱化学水素製造法ISプロセスの効率化に関する電解電気透析法(EED)を用いたHIx溶液(HI-H$$_{2}$$O-I$$_{2}$$混合液)濃縮研究の一環として、EEDの最適操作条件検討及びセル構造の最適設計に役立てるため、EEDセル電圧の内訳にかかわる予備的検討を行った。セル電圧検討の基礎データである溶液の電気抵抗,黒鉛電極におけるヨウ素-ヨウ化物イオンの酸化還元反応の過電圧、及び膜にかかわる電圧降下について、プロセス条件に近い組成を有するHIx溶液を用いた場合の値を測定した。また、セル電圧の推算方法を検討し、取得した基礎データをもとに試算した結果、実測値と良好な一致が認められ、用いた方法の妥当性を確認した。

論文

Measurement of the spin and magnetic moment of $$^{23}$$Al

小澤 顕*; 松多 健策*; 長友 傑*; 三原 基嗣*; 山田 一成*; 山口 貴之*; 大坪 隆*; 百田 佐多夫*; 泉川 卓司*; 炭竃 聡之*; et al.

Physical Review C, 74(2), p.021301_1 - 021301_4, 2006/08

 被引用回数:43 パーセンタイル:88.90(Physics, Nuclear)

理化学研究所のリングサイクロトロンで、陽子過剰核$$^{23}$$Alの${it g}$因子を初めて測定した。実験的に測定された${it g}$因子の絶対値は、1.557$$pm$$0.088と決められた。この原子核は、鏡像核$$^{23}$$Neのエネルギー準位から見ると、基底状態は1/2$$^{+}$$もしくは5/2$$^{+}$$と考えられる。決められた${it g}$因子と殻模型計算による${it g}$因子との比較から1/2$$^{+}$$は明らかに否定されるため、基底状態のスピンは5/2$$^{+}$$と与えられた。これまで、$$^{23}$$Alは陽子ハロー構造のため、1/2$$^{+}$$状態が基底状態になる可能性が議論されてきたが、この実験により少なくとも基底状態にハロー構造が存在しないことがはっきりした。また、$$^{23}$$Neの磁気モーメントの実験値から、$$^{23}$$Alの基底状態におけるアイソスカラー固有スピンの期待値が求められるが、その値は$$^9$$Cのように異常な値を示さず、正常であることがわかった。

論文

熱化学水素製造法ISプロセスと分離技術

久保 真治; 吉田 光徳; 桜井 誠*; 田中 耕太郎*; 宮下 礼子*

分離技術, 35(3), p.148 - 152, 2005/05

熱化学水素製造法は、複数の化学反応を組合せることによって、直接熱分解に要求される数千度という高温より低い温度レベルの熱エネルギーを用いて、水を分解しようとするものである。近年の燃料電池技術の急速な進展に伴って、原子力エネルギーを熱源とした熱化学水素製造法は、二酸化炭素を排出することなく大量の水素需要に応えることのできる水素製造技術として注目されるようになった。本稿では、熱化学水素製造法の中で有望と考えられているISプロセスについて、プロセスに用いられる分離,液液相分離のモデル化,ヨウ化水素の濃縮分離に関する問題点について述べる。

口頭

Application of membrane systems to the IS process

小貫 薫; 笠原 清司; 田中 伸幸; 奥田 泰之; 吉田 光徳; 程塚 正敏; 岩月 仁; 今井 良行; 野口 弘喜; 寺田 敦彦; et al.

no journal, , 

高温ガス炉の熱利用系である熱化学水素製造法ISプロセスにおいて、高い熱効率を達成するためには効率的なヨウ化水素処理方法の確立が重要であり、われわれは、ブンゼン反応工程から供給されるHIx溶液をあらかじめ電解電気透析によって濃縮した後に蒸留処理を行う方法を検討している。これまでに、電解電気透析による濃縮が可能であることを実験的に確認するとともに、フローシート解析により、40%台の熱効率達成に必要な課題が透析膜及び電極触媒の改良であることを明らかにした。

口頭

Impact of kinetic effects of energetic particles on resistive wall mode stability in rotating high-$$beta$$ plasmas

白石 淳也; 宮戸 直亮; 松永 剛; 藤間 光徳; 本多 充; 鈴木 隆博; 吉田 麻衣子; 林 伸彦; 井手 俊介

no journal, , 

高エネルギー粒子のダイナミクスに回転の効果を自己無撞着に導入すると、高性能トカマクにおける抵抗性壁モード安定性が大きく影響を受けることが明らかになった。自己無撞着に回転の効果を導入し、運動論的MHD理論を拡張し、高エネルギー粒子へと応用した。本理論により、MHDモードと粒子運動との共鳴に伴うエネルギー変化を表す項が拡張される。本発表では、拡張された理論を用いて、JT-60SAにおける高ベータプラズマの抵抗性壁モード安定性解析を行った。高エネルギー粒子に関して新しいモデル平衡分布関数を導入し、拡張されたエネルギー変化項を計算した。その結果、高エネルギー粒子による抵抗性壁モードに対する安定化効果が強められることが明らかになった。

口頭

高温ガス炉による水素製造,5; 熱化学法ISプロセス開発,HI電解濃縮試験

吉田 光徳; 奥田 泰之; 程塚 正敏; 久保 真治; 小貫 薫; 日野 竜太郎

no journal, , 

日本原子力研究開発機構(原子力機構)では高温ガス炉(HTGR)を用いた熱化学法ISプロセス水素製造の研究開発を進めている。本報告ではISプロセスのヨウ化水素(HI)濃縮工程へ電解濃縮を適用するための試験結果について報告する。

口頭

高温ガス炉による水素製造,10; 熱化学法ISプロセス開発,プロセス解析

伊地知 雅典; 吉田 光徳; 井坂 和義; 田中 伸幸; 笠原 清司; 奥田 泰之; 程塚 正敏; 金川 昭宏; 今井 良行; 野口 弘喜; et al.

no journal, , 

日本原子力研究開発機構では高温ガス炉を用いた熱化学法ISプロセスによる水素製造技術の研究開発を進めている。本報では、ISプロセスパイロットプラントのプロセス設計のためのプロセス解析モデル開発の一環として、物性推算に使用する市販物性推算モデル(OLI)の構築・検証と、これを用いた市販プロセス解析コード(PRO/2)による定常プロセス解析結果について報告する。

口頭

高温ガス炉による水素製造,2; 熱化学法ISプロセス開発,HI電解濃縮試験

吉田 光徳; 田中 伸幸; 奥田 泰之; 久保 真治; 小貫 薫; 日野 竜太郎

no journal, , 

日本原子力研究開発機構(原子力機構)では、高温ガス炉を用いた水素製造技術開発として熱化学法ISプロセス水素製造の研究開発を進めている。本報では、原子力機構が高効率化技術として提案した電解濃縮法について、セル電圧測定結果を報告する。

口頭

高温ガス炉による水素製造,6; 熱化学ISプロセス開発,ヨウ化水素酸の気液平衡

程塚 正敏; 奥田 泰之; 吉田 光徳; 久保 真治; 小貫 薫; 日野 竜太郎

no journal, , 

原子力機構では、高温ガス炉の核熱を利用して、地球温暖化の原因物質と考えられている二酸化炭素を排出することなく、水から水素を製造する熱化学法IS(Iodine-sulfur)プロセスの研究開発を実施している。現行の水素製造法に対する優位性を図るためには熱効率の向上が欠かせない。効率向上には、ヨウ化水素のみを留出する蒸留塔が必須である。この蒸留塔を設計する際に必要な気液平衡データの取得を開始し、共沸組成濃度までのデータが得られた。

口頭

高温ガス炉による水素製造,1; 熱化学法ISプロセス開発,定常プロセス解析

伊地知 雅典; 笠原 清司; 吉田 光徳; 井坂 和義; 田中 伸幸; 今井 良行; 久保 真治; 小貫 薫; 日野 竜太郎

no journal, , 

熱化学法水素製造IS(Iodine-Sulfur)プロセスの高効率化フローの検討を進めている。第1段階として、現有技術や実験データ,工学的な成立性を考慮したリファレンスとなるフローシートを構築するため、汎用プロセス解析コードPRO/2にISプロセス用に拡張した物性推算モデル・データベース(OLI社製)を導入し、解析モデルを作成して、定常プロセス解析を実施した。本報では、パラメータ解析の結果と、構築したリファレンスフローを報告する。

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