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多田 健一; 長家 康展
no journal, ,
核データの供給から炉心計算までを全て国産コードで取り扱うシステムを整備することを目的として、原子力機構では平成25年度より、核データ処理システムFRENDY(FRom Evaluated Nuclear Data librarY to any application)の開発を進めている。本発表では、平成26年度の進捗内容として、熱中性子散乱断面積の処理について報告する。JENDL-4.0でS(,
)が含まれる全物質に対し、FRENDYとNJOYでポイントワイズの熱中性子散乱断面積を作成し、比較した。その結果、FRENDYの熱中性子散乱断面積の処理が妥当であることを確認した。
大図 章; 呉田 昌俊; 小林 希望*; 高瀬 操*; 倉田 典孝*; 飛田 浩; 春山 満夫; 中村 龍也; 鈴木 浩幸; 坂佐井 馨; et al.
no journal, ,
原子力機構では、最近の世界的なHe-3ガスの供給不足を背景にセラミックシンチレータを用いたHe-3ガス代替中性子検出器を開発している。この代替検出器の開発と同時に開発した検出器の性能が保障措置分野でも十分に適用可能であることを確認、実証するために、従来He-3ガス中性子検出器が使用されている代表的なPuインベントリ評価用測定装置であるINVS(Inventory Sample Assay System)の代替測定装置ASAS(Alternative Sample Assay System)装置を代替中性子検出器で設計、製作している。ASASの設計では、代替中性子検出器はHe-3ガス中性子検出器と形状及び性能が異なるが、INVSの外形寸法と同様になるように装置内の構造を工夫した。本報では、これまでにMVPまたはMCNPシミュレーションで得られた設計性能とINVSとの比較評価結果、及び製作した装置の試験状況に関して報告する。
太田 雅之; 権 セロム; 落合 謙太郎; 佐藤 聡; 今野 力
no journal, ,
モリブデンの核データの妥当性を検証するために、JAEA/FNSのDT中性子源を用いてモリブデンのベンチマーク実験を実施した。253mm253mm
354mmのモリブデン体系を、測定点におけるバックグラウンド中性子の影響を除去するために前面51mm、側面202mm、背面253mmの厚さの酸化リチウムブロックで囲い、DT中性子源から酸化リチウム表面までの距離150mmの位置に設置した。体系内での種々の反応の反応率や核分裂率を測定し、最近の核データライブラリーENDF/B-VII.1, JEFF-3.2, JENDL-4.0(FENDL-3.0)を用いてモンテカルロ輸送計算コードMCNP5-1.40で求めた計算値と比較した。全体として、計算値は体系表面からの距離とともに実験値を過小評価する傾向が見られた。この不一致の原因について議論する。
権 セロム; 太田 雅之; 落合 謙太郎; 佐藤 聡; 今野 力
no journal, ,
約20年前にJAEA/FNSで銅ベンチマーク実験が行われた、数keV以下の中性子に係る実験値と解析値に不一致がみられた。この原因の一つとして実験室の壁からのバックグラウンド中性子による影響が考えられるため、バックグラウンド中性子を低減させた銅実験体系を構築し、新たな銅ベンチマーク実験を実施した。解析はモンテカルロ中性子輸送コードMCNP5-1.40と最新の核データライブラリーのENDF/B-VII.1, JEFF-3.2, FENDL-3.0(ENDF/B-VII.0), JENDL-4.0で行い、反応率と核分裂率の計算にはドジメトリファイルのJENDL Dosimetry File 99を用いた。前回のAu(n,
)
Auの結果に比べるとJENDL-4.0を用いた計算結果は若干改善されたものの、まだどの核データライブラリーを用いた解析値も実験値を大幅に過小評価し、この過小評価の原因が銅の核データにあることがわかった。
中島 基樹; 廣瀬 貴規; 谷川 尚; 河村 繕範
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日本は水冷却固体増殖方式をITER-テストブランケットモジュール(TBM)計画において試験し、原型炉においても主案としている。トリチウム増殖比の観点から、構造材料である低放射化フェライト鋼F82Hの冷却配管は薄肉化が求められる。一方で300C、15MPaの加圧水型原子炉相当の高温高圧水を用いることから、内圧に耐える肉厚が必要となる。このような背景から低放射化フェライト鋼F82Hと高温高圧水との共存性、特に流動環境下における腐食現象の理解が求められているため、回転円盤を用いた腐食試験を実施し、重量減少への溶存酸素濃度(DO)の影響について検討した。これまでに実施した回転円盤を用いた腐食試験の結果、低DOの環境ほど重量減少が大きくなることを明らかとしている。XRDやEPMAなどを用いて表面酸化物の分析を実施した結果、この腐食抑制はDOの増加により表面酸化物がマグネタイトからヘマタイトに変化したためと考えられた。本研究では高DO環境下で形成される安定な保護皮膜と腐食の関係について議論する。
谷川 尚; 上野 健一; 井上 隆一; 武田 信和; 角舘 聡
no journal, ,
ITERに設置される遮蔽ブランケットは強制冷却用の流路を内蔵し、冷却水マニフォールドと接続される構造を有している。ブランケットの保守や交換時には、この冷却配管を遠隔操作によって溶接することが求められる。ブランケットはプラズマに面して設置され、厳しい熱および中性子負荷を受けるために、溶接部への経路はプラズマ対向面に開けられた小径の穴に限定される。このために、冷却配管の接続には内面からの溶接が必要である。これらの条件を満たす溶接ツールを開発するため、レーザおよびTIG溶接法を採用し、ツールヘッドを製作し、溶接試験を実施した。試験では、水平に配置した配管に対する全姿勢溶接を通して、溶接条件を調整した。さらに、切断後の配管と新しい配管との再溶接試験も行った。試験結果に基づき、開発したレーザおよびTIG溶接ツールヘッドについて、配管の内面溶接への適用性を遠隔技術の観点から比較検討した。
寺田 宏明; 永井 晴康; 茅野 政道
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福島第一原子力発電所事故時の線量分布状況の把握と今後の防災計画の検討に資するため、原子放射線の影響に関する国連科学委員会UNSCEARによる被ばく線量評価に使用された放出源情報と、原子力機構で開発した大気拡散シミュレーションシステムWSPEEDI-IIを用いて、地表沈着核種による空気吸収線量率の空間分布の時間変動を解析した。2011年3月12日から3月31日までの地表沈着核種による空気吸収線量率分布の時間変動では、空気吸収線量率を周辺線量当量率と等価とみなした場合、原子力災害対策指針における運用上の介入レベルOIL1基準の初期設定値(500Sv/h)を超えた範囲は、予防的防護措置を準備する区域PAZの目安とされる原子力発電所から5km程度の範囲内にとどまっていた。
松山 大樹*; 岩元 大樹; 田儀 和浩*; Yudhitya, K.*; 上坂 充*; 藤原 健*
no journal, ,
感度解析及び不確かさ解析の手法を用いて、評価済み核データライブラリENDF/B-VII.1とJENDL-4.0によるADS炉物理パラメータの評価値及びその核データに起因する不確かさを求め、これらの差異の原因を調査した。解析には汎用炉心解析システムMARBLEを用い、核データにはENDF/B-VII.1及びJENDL-4.0の70群炉定数セット及び共分散データセットを使用した。対象とする炉物理パラメータは、原子力機構が提案している鉛ビスマス冷却ADSの臨界性及び冷却材ボイド反応度とした。解析の結果、ADSの臨界性に対して核データライブラリ間で1300pcmの差異があることがわかった。様々な核種・反応が臨界性の差異に寄与するなかで、N-15の弾性散乱断面積が最も大きく寄与し、800keV1MeVの第1共鳴ピーク近傍における評価値の差異が影響していることがわかった。不確かさ解析の結果、トータルの臨界性の不確かさ(1
)は、JENDL-4.0では1033pcmに対し、ENDF-B/VII.1では1066pcmと近い値であったが、不確かさに寄与する反応はライブラリ間で大きく異なっていることがわかった。
菅原 隆徳; 平井 康志*; 西原 健司; 岩元 大樹; Sambuu, O.*; 牛尾 直史*
no journal, ,
未臨界度調整機構を導入した加速器駆動核変換システム(ADS)検討に資するため、汎用炉心解析システムMARBLEの機能を利用して、三次元炉心解析コードADS3Dを整備した。従来のADS核解析では二次元RZ計算モデルを主に扱ってきたが、この整備により、三次元の非均質な計算体系を対象として、陽子・中性子の輸送から燃焼計算、燃料交換までを扱うことが可能となった。これにより、制御棒や可燃性毒物などの未臨界度制御機構を取り入れた三次元の非均質な計算体系を計算対象とすることが可能となり、より幅広いADS炉心概念の検討が可能となる。
前田 亮; 古高 和禎; 呉田 昌俊; 大図 章; 飛田 浩; 春山 満夫; 米田 政夫; 服部 健太朗
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原子力機構では、燃料デブリの有望な非破壊測定技術として期待されている核分裂性核種(Fissile)の総量を計測する技術である高速中性子直接問いかけ法(FNDI法)に着目して、燃料デブリを収納した容器内のFissile量の測定に適用できるかどうかの可能性について検討を開始した。本報では、モンテカルロ解析コードPHITSや新たに開発した可視化ツールを用いた非破壊測定装置の基本設計の現状と、中性子拡散特性の3次元時系列可視化結果について報告する。
呉田 昌俊; 前田 亮; 大図 章; 古高 和禎; 飛田 浩; 春山 満夫; 米田 政夫; 服部 健太朗
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故により発生する燃料デブリの計量管理や測定については方針が決まっておらず、今後ステークホルダーにより決定される。原子力機構では、有望な非破壊測定技術として期待されている核分裂性核種(Fissile)の総量を計測する技術である高速中性子直接問いかけ法(FNDI法)に着目して、燃料デブリを収納した容器内のFissile量の測定に適用できるかどうかの可能性について検討を開始した。本報では、平成26年度および27年度の実施計画と燃料デブリの組成がFNDI法による中性子測定結果に及ぼす影響に関する途中経過について報告する。
寺田 和司; 中村 詔司; 木村 敦; 中尾 太郎; 岩本 修; 原田 秀郎
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革新的原子力システムの研究開発や長寿命核廃棄物の処理に伴う環境負荷低減のため、原子力システム事業「マイナーアクチニドの中性子核データ精度向上に係る研究開発」が進められている。中性子捕獲断面積の精度向上のためにはTOF測定に用いるサンプル量を非破壊で精度よく決定することが重要であるが、サンプル量の精度が保証されていない試料も少なくない。試料からの崩壊線を測定することでサンプル量の高精度決定が期待できるが、
線放出率の高精度化が必要である。そこで、
Npおよび娘核である
Paの崩壊
線放出率の測定を実施した。また、
Amの
線放出率の測定も計画している。本発表では得られた結果について報告する。
細金 達哉; 石川 文隆; 影山 十三男; 茅野 雅志; 小平 聡*; 蔵野 美恵子*
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プルトニウムスポット測定は、MOX燃料の安全設計上、重要な管理項目であり、MOX燃料ペレットの製造仕様として、プルトニウムスポットの最大径とプルトニウム濃度が定められている。従来、プルトニウムスポット径と濃度測定は、オートラジオグラフ法より取得した写真像から市販の画像解析ソフトを用いてプルトニウムスポットを抽出し、各々を手作業で径と濃度を確認してきた。これらの手法は、比較的労力を要していることから、作業の省力化を図るため、画像解析により自動化されたプルトニウムスポット径及びプルトニウム濃度の解析手法を開発した。
中村 詔司; 寺田 和司; 木村 敦; 中尾 太郎; 岩本 修; 原田 秀郎; 上原 章寛*; 藤井 俊行*
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原子力システム研究開発事業「マイナーアクチニドの中性子核データ精度向上に係る研究開発」の一環として、研究炉中性子を用いた放射化法によりマイナーアクチノイド等の核種の熱中性子捕獲断面積を高精度に測定する研究を進めている。Np-237の熱中性子捕獲断面積について、サンプル定量のための線放出率や実験手法等の点から、過去の報告値の違いの要因を議論する。
岩本 修; 国枝 賢; 岩本 信之; 湊 太志; 岡本 力
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JENDL-4.0の高エネルギーへの拡張のため、中重核に対する200MeVまでの中性子及び陽子入射核反応の核データ評価を行った。評価には主としてJENDL-4.0の開発に用いた核反応モデル計算コードCCONEを使用した。CCONEコードの高エネルギー核反応に対する計算の信頼性を向上させるため、前平衡過程のモデル等の改良を行った。JENDL高エネルギー核データファイル2007の評価値と比較し、核反応放出スペクトル及び核種生成反応断面積の測定データの再現性が向上した。評価結果について報告する。
加藤 慎也; 加藤 優子; 北野 彰洋; 上山 正彦*; 福地 郁夫*
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「もんじゅ」の原子炉容器(RV)室内における空間線量率の評価のため、ガラス線量計による測定及びMCNPに基づく解析を実施した。MCNPを用いたRV室内の空間線量分布の評価及び実測値と解析評価値の比較を行った。その結果、RV室内の線量分布を得るとともに、MCNPを用いた解析手法の保守性及び妥当性を確認した。
櫻井 武尊; 井口 将秀; 中平 昌隆; 森本 将明; 稲垣 隆; 田中 信彦; Hong, Y.-S.*; 小泉 徳潔
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原子力機構は、ITER計画において、9個のトロイダル磁場コイル(TFコイル)と19個のTFコイル構造物の調達を担当している(予備1個を含む)。TFコイル構造物は高さ16.5m、幅9mの超大型で複雑なD型形状の超伝導巻線を格納する構造物本体と、TFコイル及び他の機器とを接続する付属品で構成される。TFコイル構造物用材料は、窒素を添加し低温での高強度を確保したオーステナイト系ステンレス鋼を採用し、鍛造又は熱間圧延によって製造する。TFコイル構造物の最終寸法公差には2mm以下という大きさに比して非常に厳しい公差が要求されており、公差達成のためにはあらかじめ材料に余肉を設定し、溶接後にTFコイル構造物を機械加工する必要がある。原子力機構は、実規模試作により溶接変形量を把握し、2013年よりTFコイル構造物用材料の製造、2014年4月よりTFコイル構造物実機1号機目の製作を開始した。本稿では、TFコイル構造物の調達活動の概要と進捗について報告する。
国枝 賢
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BNCT等の中性子源開発のために、リチウムに対する陽子入射の評価済み核データが必要とされている。本研究では、R行列理論計算コードにクーロン散乱およびクーロン・原子核干渉項を導入し、荷電粒子入射反応の計算を行えるように改良した。そして、陽子弾性散乱や中性子生成微分断面積の測定データを同時に解析し、約10MeVまでの領域においてLiに対する核データ評価を行った。これらの結果は、高エネルギー核データライブラリJENDL/4.0Hに収録予定である。
小浦 寛之; 片倉 純一*; 橘 孝博*; 湊 太志
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原子力機構で約4年に一度発行している核図表の2014年度版を公開した。これはA4冊子版として提供するもので表裏それぞれ16ページ(従来は12ページ)にわたる。主要部である核図表に関しては、実験的に同定された3,150核種(そのうち2,916核種が半減期測定)を示し、半減未測定核種に対しては5つの崩壊様式の理論予測を載せている。加えて周期表はFl (原子番号114)およびLv(同116)の掲載および第一イオン化ポテンシャル(最新のAt等を含む)を載せた。また熱中性子断面積についてはこれまでの捕獲断面積に加えて核分裂断面積を加え、形式も一覧表から核図表の形に変更し、より平易に把握が可能な形にした。本講演ではその概要について紹介する。
斉藤 拓巳; 寺島 元基; 大貫 敏彦
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堆積岩系深部地下水より抽出・精製された腐植物質の酸化還元能をメディエーターを用いたバルク電気分解およびサイクリックボルタンメトリーにより評価した。通常、腐植物質の電極反応は遅いが、適切なメディエーターを用いることで、可逆的な電流電圧曲線が得られた。腐植物質の酸化還元容量は芳香族性と高い相関を示し、深部地下水中の腐植物質の酸化還元容量が表層の腐植物質よりも小さいことが明らかになった。