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中野 元善; 乙部 智仁; 板倉 隆二
no journal, ,
高強度紫外フェムト秒レーザー(398nm, 50fs)を用いてKrの光電子イメージング分光を行った。レーザー強度を7-33
W/cm
の範囲内において変化させ、5光子イオン化過程における1価の電子基底状態のスピン軌道分裂2準位(
状態と
状態)の分岐比及び光電子角度分布に着目し、それらのレーザー強度依存性を明らかにした。20
W/cm
以下の強度領域では分岐比が一定であるが、それ以上の強度領域では
状態の分岐比がレーザー強度の増加とともに増加した。また、2つの準位の光電子角度分布はそれぞれ異なる強度依存性を示した。相対論を考慮した時間依存密度汎関数法を用いた計算を行い、実験結果と比較して議論する。
錦野 将元; 長谷川 登; 富田 卓朗*; 江山 剛史*; 柿本 直也*; 大西 直文*; 羽富 大紀*; 伊藤 篤史*; 南 康夫*; 武井 亮太*; et al.
no journal, ,
近年、フェムト秒レーザーアブレーションによるリップル形成、ナノスケールアブレーションやナノ粒子生成などに関する興味深い現象が数多く報告されているが、その基礎的なメカニズムは理解されていない。フェムト秒レーザー照射による金属のアブレーション過程の解明のために、フェムト秒レーザー(波長795nm, パルス幅80fs)ポンプ・ピコ秒軟X線レーザー(波長13.9nm, パルス幅7ps)プローブを構築し、ピコからナノ秒スケールで起きる金属のフェムト秒レーザーアブレーション過程の観測を行った。フェムト秒レーザー照射直後、数百ピコ秒後までの時間領域のサンプル表面でのアブレーション面の膨張過程についてダブルロイズ鏡を用いた軟X線干渉計測を行い、アブレーションフロントの表面状態について解析を行った。これらの実験結果と分子動力学シミュレーションを用いたフェムト秒レーザーアブレーションに関する結果を比較しアブレーションダイナミクスの検討を行った。これらの解析結果について講演する。
のTi2p端X線発光分光スペクトルの偏光依存性安居院 あかね; 水牧 仁一朗*; 魚住 孝幸*
no journal, ,
遷移金属酸化物における遷移金属3dと酸素2pの間の電荷移動はその物性発現に大きく寄与し、軟X線分光でも多く調べられてきた。本研究ではFeTiO
の異種金属間電荷移動構造をより詳細に調べるためにTi2p吸収端発光分光スペクトルの偏光依存性を測定し、2.5eVと4.5eVに現れるFe3dとTi3dの異種金属間電荷移動に起因する構造の振る舞いが偏光により異なることを見出した。
森 道康; 小椎八重 航*; 挽野 真一*; 前川 禎通
no journal, ,
強磁性体で隔てられた超伝導体の接合を考え、その強磁性体中に磁壁が含まれている場合の電流電圧特性を理論的に導いた。振動運動している場合の電流電圧特性を理論的に導いた。その結果、磁壁の振動数の整数倍に比例定数をかけた電圧のところで、電流電圧特性が階段状に変化しうることを見出した。比例係数がプランク定数と素電荷で与えられ、電圧はジョセフソン接合を用いて極めて高い精度で規定されているので、磁壁の振動数の高精度な観測が可能になると期待される。
榊 泰直; 西内 満美子; 前田 祥太; 石田 祥大*; 山下 智弘*; 片平 慶*; Pikuz, T. A.; Faenov, A.*; Esirkepov, T. Z.; Pirozhkov, A. S.; et al.
no journal, ,
原子力機構が研究を進めているレーザー駆動イオン加速においては、高強度フェムト秒レーザーによって数十MeVのイオン加速というや、アルミを高電荷状態にして10MeV/核子に加速するなど、世界でトップクラスのイオン加速が可能な状況になっている。レーザー駆動粒子線加速(陽子や重イオン)を効率的行うためには、その加速メカニズムに寄与するパラメータの一つである電子温度を、イオンの加速エネルギーと関連づけて解析する必要がある。我々は、現在利用している電子温度診断の手法を高度化し、多角的に計測することで精度の高い診断を行うことを目指している。その進捗について講演する。
石井 賢司; 藤田 全基*; 佐々木 隆了*; Minola, M.*; Dellea, G.*; Mazzoli, C.*; Kummer, K.*; Ghiringhelli, G.*; Braicovich, L.*; 遠山 貴己*; et al.
no journal, ,
銅酸化物超伝導体において、母物質の反強磁性モット絶縁体からキャリアドープにより金属・超伝導体化していく過程で磁気・電荷励起がどのように変遷してくか、また、それがホールドープと電子ドープでどのように異なるかは、超伝導のみならず強相関電子系のより基本的で重要な問題である。磁気励起については、これまで主に利用されてきた中性子非弾性散乱(INS)に加えて、銅のL
吸収端を利用した共鳴非弾性X線散乱(RIXS)が有力な実験手法となってきている。RIXSは高エネルギー磁気励起を広いブリルアンゾーンに渡って観測でき、INSとの相補性が高い。一方、電荷励起のエネルギー・運動量空間での全容解明は、RIXSで研究が可能になったことで緒に就いたばかりである。本講演では、RIXSを用いた電子ドープ型銅酸化物超伝導体Nd
Ce
CuO
の磁気・電荷励起の研究結果について報告する。
西森 信行; 永井 良治; 松葉 俊哉; 羽島 良一
no journal, ,
原子力機構では光陰極電子銃を用いたスミスパーセル放射光実験の準備を進めている。当初使用を予定していた500kV電子銃はコンパクトエネルギー回収リニアック(cERL)に移設され、コミッショニングに利用されている。そこで、運転を休止していた原子力機構250kV-50mA光陰極電子銃の再立ち上げを行い、マイクロバンチ不安定性の研究を目的としたプリバンチスミスパーセル実験、テラヘルツ光源を目的としたスミスパーセルFEL実験の準備を行っている。図に実験セットアップを示す。現状を報告する。
O
における電荷の短距離秩序による局所構造歪み樹神 克明; 井川 直樹; 社本 真一; 池田 一貴*; 大下 英敏*; 金子 直勝*; 大友 季哉*; 鈴谷 賢太郎; 星川 晃範*; 石垣 徹*
no journal, ,
LiMn
O
は立方晶スピネル構造をもち、すべてのMnサイトは結晶学的に等価で+3.5の平均価数をもつ。この系は約260K以下で電荷秩序に伴い斜方晶へと構造相転移を示すが、電気伝導性は転移温度の上下でともに非金属的である。我々は高温立方晶相での非金属的電気伝導の起源を知る目的で粉末中性子回折実験を行い、そのデータを原子対相関関数に変換して局所構造解析を行った。その結果、高温立方晶相は低温斜方晶と同様の局所構造歪みをもち、電荷の短距離秩序が存在しており、それが非金属的電気伝導の原因になっていることがわかった。また原子対相関関数の温度依存性を調べたところ、低温斜方晶相を含む200Kから450Kの広い温度範囲において局所構造歪みおよびMn-O距離はほとんど温度変化しないことがわかった。
C標的を用いたハイパー核
線分光,2細見 健二
no journal, ,
KEK-E566実験は、我々が1998年から行ってきた一連のハイパー核
線分光実験の1つであり、
C
反応によって生成された
Bと
Cの
線分光を目的として行ったものである。物理目的は
-shellハイパー核における
N相互作用を調べることである。実験では、2つの磁気スペクトロメータ(SKS, K6ビームスペクトロメータ)を使って
C
反応のミッシングマスを測定し、Ge検出器群Hyperball2を使って
に同期した
線を測定した。初期の解析で計6本の
線遷移を同定していたが、解析手法の改良を続けた結果、新たに
Cからの6MeV
線遷移を同定することに成功した。測定されたスピン2重項のエネルギー間隔は、過去の実験結果から導かれる
N相互作用で説明できるが、コア核励起によるエネルギー間隔は説明できないことが分かった。
綿貫 徹; 町田 晃彦; 川名 大地*; 柏本 史郎*; 田中 幸範*; 石政 勉*
no journal, ,
Au-Al-Yb準結晶はYb価数が2.61価である中間価数系の準結晶である。Yb系では、これらの2価後半の価数値から3価までの価数領域で多彩な物性を示す。そこで加圧により、その価数領域を実現させることを試みた結果、最高圧32GPaでは約2.97価とほぼ3価にまで価数増加させることができた。
及びその鉄サイト置換系の磁性と局所構造観測吉井 賢資; 林 直顕*; 松村 大樹; 草野 翔吾*; 水牧 仁一朗*; 水木 純一郎*; 高野 幹夫*
no journal, ,
BaFeO
は、2年程前に発見された、Fe
スピンが110Kで強磁性整列を示す新規強磁性体である。2013年の本学会および論文にて、この物質がヒステリシス損が少ないなどの磁気冷凍に適した性質を持っていることを、磁化測定と放射光磁気円二色性測定により報告した。今回は、鉄サイト置換物質に対し、磁気冷凍効果を中心とした磁性を調べた。Ni等の元素をパーセント程度の微量置換することで、基底状態から強磁性が発現し、母物質よりもヒステリシス損が小さくなりうることが分かった。また、置換量を変えることにより冷凍温度を制御できることなども判明した。さらに放射光EXAFSを用いた局所構造観測を行ったところ、BaFeO
では磁気転移温度以下でFe周囲の局所歪みが発生するが、置換系では歪みが抑えられることが分かった。現在、これらの結果を解析中である。学会当日は他の結果についても報告する。
久保田 正人; 武田 全康; 山田 浩之*; 澤 彰仁*; 岡本 淳*; 中尾 裕則*; 村上 洋一*
no journal, ,
薄膜の磁性を非破壊的に内部構造まで含めて解明する際に、量子ビームは有効なプローブである。特に、軟X線共鳴散乱実験では、元素選択性や偏光特性を利用することにより、マンガンサイトの物性を直接捉えることが可能である。超格子薄膜(LaMnO
)m/(SrMnO
)nでは、積層枚数(m,n)により、強磁性絶縁体相, 強磁性金属相, 反強磁性絶縁体相などといった多彩な相図が示されている。今回は、バルク状態においては共に反強磁性絶縁体であるにも関わらず、超格子薄膜状態においては、強磁性を示す試料の物性を明らかにするために、軟X線共鳴散乱実験を行った。温度変化測定を行った結果、磁気転移点温度以下で、スペクトルの大きな変化を示し、強磁性の出現に伴い、降温に従って、スペクトル強度が発達していくことことを観測した。本発表では、マンガン酸化物超格子薄膜内部のLaMnO
層とSrMnO
層の役割について、発表を行う。
大西 弘明
no journal, ,
バナジウム酸化物CaV
O
は、
=1ジグザグスピン鎖の候補物質と考えられていたが、最近の実験で軌道自由度が低温物性に寄与している可能性が指摘されている。本研究では、バナジウム酸化物でどのようなスピン軌道状態が実現するのかを明らかにするために、バナジウム酸化物に対する有効多軌道模型の基底状態を数値的手法を用いて解析した。縮退軌道の結晶場分裂により軌道状態が変化して、その軌道状態に応じて、スピン状態は単純な有効スピン模型に基づいて理解できる。特に、正方晶結晶場の場合は強磁性
-反強磁性
の
-
ハイゼンベルグ鎖(CaV
O
の高温相に対応)、斜方晶結晶場の場合は反強磁性梯子格子系(CaV
O
の低温相に対応)とみなせることが分かった。講演では、磁場効果によるスピン軌道状態転移についても議論する。
Se
(A=Cd,Mg)の
SR髭本 亘; 伊藤 孝; 入谷 健資*; Halim, M.*; 中辻 知*
no journal, ,
スピネル構造を持つ磁性体では、幾何学的なフラストレーションの効果により興味深い磁気的状態が出現する。これまで我々は、希土類であるYbを有するスピネル磁性体AYb
S
(A=Cd, Mg)の磁気的基底状態を明らかにする目的で、ミュオンスピン緩和法による研究を行い、CdYb
S
では約2K、MgYb
S
では約1.5Kで内部磁場の出現が観測され、静的秩序を示す結果を得ている。今回我々は、更に詳しい系統的な変化を調べるために、同じ構造を持つAYb
Se
(A=Cd, Mg)のミュオンスピン緩和測定を行った。その結果CdYb
Se
においては約2Kより低温において内部磁場が観測された。講演ではこれらの結果の詳細について述べ、磁気的な状態の系統的変化について議論する。
武田 全康; 鈴木 淳市*
no journal, ,
中性子小角散乱法は、試料内部に存在する約1nmから約10
mに及ぶ広い空間スケールに渡る構造や構造揺らぎを非破壊的に観測することのできる優れた手法である。しかし、得られる情報が逆格子空間内での構造情報であるため、一般の研究者にとって実空間での構造をイメージしにくいのが現状である。希少金属問題で注目を浴びるNd-Fe-B焼結磁石の内部構造に焦点をあて、中性子小角散乱パターンから内部実空間像を導き出す手法開発の現状について報告する。
の電子状態藤森 伸一; 小畠 雅明; 竹田 幸治; 岡根 哲夫; 斎藤 祐児; 藤森 淳; 山上 浩志; 芳賀 芳範; 山本 悦嗣; 大貫 惇睦
no journal, ,
反強磁性体UGa
に対して角度分解光電子分光を行い、バンド構造とフェルミ面の導出を行った。実験の結果、5f電子の寄与の強いバンドが分散を持ってフェルミ面を形成していることが明らかとなった。また、Neel温度Tc=67Kの上下での測定を行い、反強磁性転移に伴う電子構造の変化の観測も行った。バンド計算との比較を踏まえ、この化合物の電子状態について議論する。
Lee, T.; 仲野 英司*; 津江 保彦*; 巽 敏隆*; 丸山 敏毅
no journal, ,
クォーク・ハドロン多体系の相図において、リフシッツ点(臨界点)の発現可能性とそれによる非一様カイラル凝縮相の物性を調べた。(Wilson-)Ginzburg-Landau理論と呼ばれる模型非依存の理論的枠組みを用い、カイラル非一様相の基底状態として、秩序変数が1次元方向に変調する解の一つであるニ重カイラル密度波を採用した。解析の結果、この真空ではフォノン(フェーゾン)とパイオンの自由度が一次結合し、カイラル対称性の役割により、パイオン凝縮とは異なった特徴を持つことがわかった。また、対称性の破れによる素励起(粒子)の数については、独立な自由度の運動方程式が同じになることから、実際に出てくる南部・ゴールドストーン(NG)モードの数が減ることが確認された。これは媒質中でのNG定理の特徴と考えられる。分散関係についてはx-y方向の冪が大きいことから、NGモードから構築される有効理論としては、3+1次元の中のx-y方向の2+1次元的な理論になると考えられる。
神門 正城; Pirozhkov, A. S.; 林 由紀雄; 小瀧 秀行; Pikuz, T. A.; Faenov, A.*; Esirkepov, T. Z.; 大石 裕嗣*; Labate, L.*; Gizzi, L. A.*; et al.
no journal, ,
高強度・超短パルスレーザーをプラズマ中に照射することにより非線形プラズマ波を駆動する。この波は電子疎密波であり、電子が集群しそれらが一体となって亜光速で進むことから光を反射する飛翔鏡として作用する。この飛翔鏡の集光性能について調べるのが本研究の目的であり、今発表では準単色の極端紫外光領域の反射光を観測したので、そのスペクトルの結果と新たに開発したアライメント方法について報告する。
菊池 満; 滝塚 知典*; 古川 勝*
no journal, ,
負三角度をもったトカマク配位の核融合炉としての検討について報告する。負三角度化によってダイバータ板の主半径は最大約2.5倍になる。また、ダイバータ部が空間的に裕度のある外周側にあることから正三角度の核融合炉では困難であるRyutov等のスノーフレーク化が容易になることから、最大3倍程度の受熱面積拡大係数を期待でき、放射冷却無しの無制御の熱流束を10MW/m
程度(約1/7)に低減できる可能性を持っている。この条件で遠隔放射冷却を行うことで、最大熱流束を2-3MW/m
に低減できる可能性がある。
のGa-NQR神戸 振作; 酒井 宏典; 徳永 陽; 芳賀 芳範; 山本 悦嗣
no journal, ,
強磁性化合物UGa
のゼロ磁場下でのNQR実験を行った。実験は常磁性及び強磁性相で行った。Ga核はI=3/2であるので、常磁性相ではGa-NQR共鳴線は1つになる。一方、強磁性秩序状態では、内部磁場により、共鳴線の分裂が起きる。強磁性秩序状態のスペクトルを解析し、Gaサイトでの内部磁場の温度依存を決定した。この化合物では、Ga軌道の共鳴磁気X-線散乱実験が行われており、その散乱強度の温度依存が測定されている。したがって、内部磁場と散乱強度の関係は明らかになった。Ga軌道の共鳴磁気X-線散乱強度に起源についても議論する。