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滝塚 知典; 浦野 創; 竹永 秀信; 大山 直幸
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(6), p.799 - 806, 2006/06
被引用回数:16 パーセンタイル:48.91(Physics, Fluids & Plasmas)ELMy Hモード閉じ込めのベータ依存性について、これまで長期間調べられてきたが未だ普遍的結論は得られていない。IPB98(y,2)比例則はベータによる強い劣化を示している。一方DIII-DとJETの実験ではベータ劣化が存在しなかった。最近のJT-60Uは強いベータ劣化が実際に存在することを示した。この論文では、JT-60UのELMy Hモード閉じ込めデータベースを解析し、閉じ込め時間が加熱パワーにより強く劣化することを確認した。この劣化はベータ劣化に相当するものであり、上記の実験結果に矛盾しない。ITPA Hモード閉じ込めデータベースの詳細な解析も行った。閉じ込め時間のベータ依存性が、例えば形状パラメータのような、外部設定パラーメータによりどのように変わるかについて調べた。
宮戸 直亮; 岸本 泰明; Li, J.*
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A335 - A340, 2006/05
被引用回数:26 パーセンタイル:64.04(Physics, Fluids & Plasmas)イオン温度勾配(ITG)駆動乱流などのドリフト波乱流と、乱流から非線形的に生成される帯状流がトカマクプラズマ中の異常輸送について、重要な役割を果たしていることはよく知られている。帯状流は乱流輸送を抑制し、輸送障壁形成のきっかけになりうる。トカマクプラズマで現れる帯状流には、低安全係数領域に現れる時間変動しない静的帯状流と、高安全係数領域に現れる振動帯状流の2種類ある。グローバルなITG乱流シミュレーションは、振動帯状流の周波数が、プラズマの小半径方向に連続的には変化せず、階段状に変化する、すなわち異なる半径において同一の周波数を持つことを示している。この非局所的な振舞いはが小さくなれば弱くなると考えられる。ここで、
はイオンのラーモァ半径、
はプラズマの小半径である。そこで、グローバルランダウ流体ITGシミュレーションにより、
の大きさが帯状流の非局所的振舞いに及ぼす影響を調べた。
吉田 麻衣子; 小林 進二*; 浦野 創; 大山 直幸; 小出 芳彦; 坂本 宜照; 竹永 秀信; 鎌田 裕; JT-60チーム
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A209 - A215, 2006/05
被引用回数:11 パーセンタイル:37.37(Physics, Fluids & Plasmas)本講演では、JT-60における高時間分解能計測器を用いた周辺輸送障壁の崩壊と回復について最新の研究成果を報告する。Hモードプラズマ周辺部で観測されるEdge Localized Mode(ELM)は閉じ込め性能を決定するばかりでなく、ダイバータ板に大きな熱・粒子の負荷を与える。このためELMのダイナミクスの解明やELMにより放出されるエネルギーを評価することは、国際熱核融合実験炉(ITER)等次期装置のための重要な研究課題となっている。本研究の目的は、ELMによる周辺輸送障壁の崩壊と回復のダイナミクスの解明とELMにより放出されるエネルギーの依存性を調べることである。JT-60Uにおいて高時間分解能を有するさまざまな計測器を用い、ELM前後のプラズマ周辺部の各パラメータの計測を行った。この結果、ELM発生時にペデスタル領域での密度と温度は一旦減少し、トロイダル回転速度はELMのバーストの瞬間にプラズマ電流方向に変化し密度や温度より速くもとのレベルに戻っていることを見いだした。また、外部モーメンタム入力によりELMにより放出されるエネルギーが変わった内訳として、温度崩壊量の変化による影響が大きいと思われる結果が得られた。
鎌田 裕; 大山 直幸; 井手 俊介; 坂本 宜照; 諫山 明彦; 藤田 隆明; 浦野 創; 鈴木 隆博; 吉田 麻衣子
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A419 - A427, 2006/05
被引用回数:16 パーセンタイル:48.91(Physics, Fluids & Plasmas)定常核融合炉の炉心プラズマに必要な総合性能を確保し、これを高めるうえで、Hモードの周辺ペデスタル部は要の役割を果たす。これを、JT-60における先進運転モード(弱磁気シアモード及び負磁気シアモード)の実験結果から定量的に評価した。炉心プラズマの性能指標であるGファクター(=規格化ベータ値x閉じ込め改善度/安全係数の自乗)の上限値は、ペデスタル部のベータ値とともにほぼ線形に上昇することがわかった。また、炉心級の低衝突度の運転においても、Type I ELMによる周期的な崩壊領域はプラズマ小半径の7-8割程度までであり、内部輸送障壁を劣化させることは無い。特に、高三角度では、コアプラズマのポロイダルベータ値の上昇とともにELMで制限されるペデスタル部のポロイダルベータ値(あるいは圧力勾配)が上昇する。ただし、その傾きは弱磁気シアモードの方が負磁気シアモードよりも強い。これらの結果は、シャフラノフシフトの上昇が周辺部の安定性を改善することを示している。
坂本 宜照; 井手 俊介; 吉田 麻衣子; 小出 芳彦; 藤田 隆明; 竹永 秀信; 鎌田 裕
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A63 - A70, 2006/05
被引用回数:34 パーセンタイル:74.29(Physics, Fluids & Plasmas)トロイダル回転やその勾配は、プラズマの輸送や安定性に大きな影響を与える要素の一つである。現在のトカマク装置では中性粒子ビームにより大きなトロイダル回転速度を発生/制御することができるが、核融合炉では運動量入力が小さいためそれらは困難である。そこでJT-60Uのさまざまな閉じ込め運転モードプラズマにおいて、電子サイクロトロン(EC)波入射によるトロイダル回転速度分布の応答を調べた。内部輸送障壁を持つ正磁気シアプラズマでは、トロイダル回転速度がCTR方向に変化し内部輸送障壁が劣化する。一方で負磁気シアプラズマでは大きな変化はない。また低加熱パワー入力のLモードプラズマでは、CO方向に変化した。プラズマの分布の差異によるEC入射に対するトロイダル回転速度分布の応答について報告する。
林 伸彦; 滝塚 知典; 坂本 宜照; 藤田 隆明; 鎌田 裕; 井手 俊介; 小出 芳彦
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A55 - A61, 2006/05
被引用回数:7 パーセンタイル:25.13(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60U負磁気シアプラズマにおける強い内部輸送障壁(ITB)構造の物理機構を、1.5次元輸送シミュレーションにおけるモデリングにより調べた。箱型ITBの実験データベースに基づいた2つの比例則を生ずる物理を明らかにした。狭いITB幅がイオンポロイダルジャイロ半径に比例する比例則には、(1)輸送が負磁気シア領域で急に新古典輸送になり,(2)新古典輸送とブートストラップ電流を通して圧力と電流分布が自律的に形成され,(3)正磁気シア領域で新古典と異常輸送の差が大きい、ことが重要であることがわかった。一方、ITB内の閉じ込めエネルギー比例則は、閉じ込めエネルギーがMHD平衡による特定の飽和値に達していることを意味し、輸送や駆動電流に関係なく大きなポロイダル磁場非対称性がある強い負磁気シアプラズマで箱型ITBが形成されると成り立つことがわかった。
大山 直幸; Gohil, P.*; Horton, L. D.*; Hubbard, A. E.*; Hughes, J. W.*; 鎌田 裕; 神谷 健作; Leonard, A. W.*; Loarte, A.*; Maingi, R.*; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A171 - A181, 2006/05
被引用回数:80 パーセンタイル:92.26(Physics, Fluids & Plasmas)Type I ELMを伴うHモード運転はITERの標準運転シナリオとして考えられているが、type I ELMによる瞬間的な熱・粒子束によるダイバータの損耗が懸念されている。近年、世界中のトカマク装置で振幅の小さなELMを伴うHモード放電の研究が進展しており、幾つかの新しい運転領域が発見されている。本論文は、Alcator C-Mod, ASDEX Upgrade, DIII-D, JET, JFT-2M, JT-60U and NSTX各装置で得られている小振幅ELM放電について、ペデスタル特性の観点から運転領域,周辺揺動,周辺部MHD安定性について比較・要約した結果を報告している。また、ITERプラズマへの適用に向けた研究課題についても議論している。
竹永 秀信; 大山 直幸; Bruskin, L. G.*; 間瀬 淳*; 滝塚 知典; 藤田 隆明
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A401 - A408, 2006/05
被引用回数:6 パーセンタイル:21.78(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uの負磁気シアプラズマにおいて、ペレット入射や電子サイクロトロン入射等の外部摂動を与えた場合に、閉じ込め性能のさらなる改善が観測されている。本発表では、その時の密度揺動と粒子輸送,イオン・電子熱輸送の変化について報告する。強い内部輸送障壁を形成した後にペレットを入射した放電では、内部輸送障壁での密度揺動レベルの顕著な減少が観測された。この時の粒子・熱バランス解析結果は、粒子輸送とイオン熱輸送は低下しているが、電子熱輸送は低下していないことを示している。一方、電子サイクロトロン入射時には、密度揺動レベルの低下を伴わない閉じ込め改善が観測されている。この時、粒子輸送とイオン熱輸送は変化しないが、電子熱輸送が低下することが観測されている。上記結果は、測定された密度揺動は粒子輸送・イオン輸送には強く関連しているが、電子熱輸送との関連は弱いことを示している。この結果は、粒子輸送・イオン熱輸送と電子熱輸送が、異なる空間スケールを持つ揺動で支配されていることを示唆している。さらに、電子サイクロトロン入射時に密度揺動が減少した放電もあり、その時の輸送特性についても報告する。
神谷 健作; 浦野 創; 小出 芳彦; 滝塚 知典; 大山 直幸; 鎌田 裕; JT-60チーム
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A131 - A139, 2006/05
被引用回数:22 パーセンタイル:59.53(Physics, Fluids & Plasmas)Type-I ELMsの特性に対するプラズマ回転と高速イオンのリップルロスの影響に関して、JT-60Uにおける接線及び垂直NBIの組合せとプラズマ体積を系統的に変化させることで調べた。反電流方向NBIにてELMによるエネルギー損失割合が小さくなり、周波数は早くなることが確認された。さらに、ELMのパワーはプラズマ体積の増加とともに小さくなることが見いだされ、このことはELM間の輸送が高速イオンの損失の増大に伴い、増加することを示唆する。
浦野 創; 神谷 健作; 小出 芳彦; 滝塚 知典; 大山 直幸; 鎌田 裕; JT-60チーム
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A193 - A199, 2006/05
被引用回数:10 パーセンタイル:34.66(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uにおいて、異なるトロイダル磁場リップルで、トロイダル運動量入力を変化させたパワースキャンを行い、Hモードのペデスタル構造の特性を調べた。ペデスタル圧力は高速イオンの損失パワーの減少とともに増大することがわかった。一方で、トロイダル回転によって、ペデスタル圧力は大きく変化しなかった。しかしながら、リップル損失の少ないHモードプラズマでもプラズマ電流に対して順方向のトロイダル回転が大きいほど、高エネルギー閉じ込めが得られることがわかった。
Hubbard, A. E.*; 神谷 健作; 大山 直幸; Basse, N.*; Biewer, T.*; Edlund, E.*; Hughes, J. W.*; Lin, L.*; Porkolab, M.*; Rowan, W.*; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A121 - A129, 2006/05
被引用回数:15 パーセンタイル:46.67(Physics, Fluids & Plasmas)Alcator C-ModのEDA H-modeとJFT-2MのHRS H-modeとを比較するために、両装置にてプラズマ断面形状を合わせた条件でのパラメータスキャンを実施した。EDA/HRSへのアクセス条件は両装置ともに規格化衝突頻度が1以上の領域にあることが明らかになった。このことは運転領域を決定する共通の物理があることを示唆するものであり、プラズマ周辺部における特徴的な揺動の発生がペデスタル特性の変化と関係しているものと考えられる。また両装置ともに第一壁のボロン化処理後に本運転領域が得られていることから、無次元パラメータ以外の別の要素もアクセス条件にとって重要である。
永島 芳彦*; 伊藤 公孝*; 伊藤 早苗*; 星野 克道; 藤澤 彰英*; 江尻 晶*; 高瀬 雄一*; 矢木 雅敏*; 篠原 孝司; 上原 和也; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A377 - A386, 2006/05
被引用回数:24 パーセンタイル:62.52(Physics, Fluids & Plasmas)JFT-2M周辺部で観測された低周波(1kHz),高周波(10-15kHz)、及び背景乱流の電位揺動に関するバイスペクトル解析と包絡線の変調解析について発表する。低周波揺動,高周波揺動はそれぞれ低周波帯状流と測地音波モードと推定している。高周波揺動のみならず低周波揺動も背景乱流と三波相互作用していることをバイコヒーレンス(非線形結合度),バイフェーズ,包絡線変調関係から明示できた。見かけ上、高周波揺動の低周波揺動による振幅変調が示唆されたが、両者間のバイコヒーレンスは小さく、変調関係が結論づけられないことが判明した。すなわち、非線形相互作用は、帯状流-帯状流系に対しては存在しないか、存在しても線形であるという描像が推定される。顕著な非線形相互作用は、乱流-帯状流系に対してのみ起きていることを明らかにした。