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斎藤 滋; 菊地 賢司*; 濱口 大; 手塚 正雄*; 宮城 雅徳*; 粉川 博之*; 渡辺 精一*
Journal of Nuclear Materials, 431(1-3), p.91 - 96, 2012/12
被引用回数:16 パーセンタイル:73.60(Materials Science, Multidisciplinary)鉛ビスマス材料試験ループ1号(JLBL-1)の第5期3600時間試験運転において、配管内部に取り付けられた試験片の腐食評価を行った。ループの運転温度は高温部が450C、低温部が350
Cで温度差は100
Cである。試験片取り付け部の流量は約1L/min.である。試験片取り付け部は内径9mmのSS316L配管に溝を切り、10mm
10mm
1mmtの試験片を4枚取り付けた。試験片の材質はSS316L母材及びSS316L粒界制御(GBE)材である。運転終了後の試験片の光学顕微鏡による断面観察の結果、大きな減肉が観察された。SS316L母材,GBE材の減肉量は、それぞれ片面約390
m及び190-270
mであり、いずれも一様に減肉しつつも、局所的には平坦でなかった。SEM観察,EDX分析の結果、鉛ビスマスによる結晶粒界浸食は、母材,GBE材ともに断面のSEM観察上は数
m程度であったが、鉛ビスマスの拡散領域深さは母材が20
m程度、GBE材が10
m以下で明らかな違いが見られた。これは、粒内への拡散深さは同じでも、GBE材では粒界の連続性を遮断する効果により粒界拡散を抑えた効果によると考えられる。いずれの試料でも酸化物層は観察されなかった。
大井 元貴; 勅使河原 誠; 涌井 隆; 西 剛史; 原田 正英; 前川 藤夫; 二川 正敏
Journal of Nuclear Materials, 431(1-3), p.218 - 223, 2012/12
被引用回数:6 パーセンタイル:41.55(Materials Science, Multidisciplinary)J-PARCには、1MW核破砕中性子源が建設され、Ag-In-Cd合金がデカップラー材料(中性子吸収材)として使用されている。JSNSはAg-In-Cd合金を採用することで、MW級の核破砕中性子源として1eVのデカップリングエネルギーを実現している。しかしながらAg-In-Cdデカップラーは、中性子特性は優れているが、銀の中性子反応で生成する核種の線量が高いというデメリットがある。この問題を解決するために、Au-In-Cd合金が提案された。本研究では、Au-In-Cd合金を金の融点以下の温度で実際に作成することに成功した。また、作成したAu-In-Cd合金がデカップラーとして使用できることを確認するために、元素分布測定,熱伝達率測定を行った結果について報告する。
菊地 賢司*; Rivai, A. K.*; 斎藤 滋; Bolind, A. M.*; 小暮 亮雅*
Journal of Nuclear Materials, 431(1-3), p.120 - 124, 2012/12
被引用回数:6 パーセンタイル:41.55(Materials Science, Multidisciplinary)450C-500
C, 5,500時間の鉛ビスマス中で形成されたフェライト・マルテンサイト鋼HCM12Aの酸化物層を走査プローブ顕微鏡(SPM)により観察した。EDX観察の後、走査プローブ顕微鏡を用いて、酸化物層と母材部を表面電位モードと位相遅れ測定により解析した。従来、酸化物層の形成機構は、高温の鉛ビスマスに対して耐食性を持つことが期待される酸化物の安定性を理解するため、元の母材表面位置、酸素の移動経路及び鉄の拡散といった観点から研究されてきた。本研究における新しい発見は、微細構造観察モードでは見えない(FeCr)
O
とFe
O
の境界が表面電位モードでは検出できたことである。スピネル層は低表面電位として母材領域と区別できるが、スピネル層とマグネタイト層の境界付近では、表面電位は境界線に相当する細い経路を除き、連続であるように見える。また、微細構造観察モードでは見えなかった、スピネル層とマグネタイト層を貫通している帯状構造が見つかった。
直江 崇; 山口 義仁; 二川 正敏
Journal of Nuclear Materials, 431(1-3), p.133 - 139, 2012/12
被引用回数:10 パーセンタイル:58.43(Materials Science, Multidisciplinary)液体金属は、その優れた熱伝導特性から原子力材料としての利用が期待されている。しかしながら、液体金属と固体金属の組合せによっては、構造健全性に影響を及ぼす液体金属ぜい化が懸念される。本研究では、核破砕パルス中性子源のターゲット容器構造材として使用されているオーステナイト系ステンレス鋼と、ターゲット材である水銀との組合せについて、切欠き試験片を用いた水銀中疲労試験により調査した。破面解析手法の一つであるFRASTA法と、切欠きの開口変位計測を組合せることにより、水銀浸漬下における疲労き裂進展速度の評価を試みた。その結果、低サイクル疲労領域において、水銀中の疲労き裂進展速度は、大気中の場合と比較して早くなる傾向、すなわち、水銀浸漬によりき裂進展が加速されることを示唆した。
斎藤 滋; 濱口 大; 菊地 賢司*; 宇佐美 浩二; 遠藤 慎也; 小野 勝人; 松井 寛樹; 川合 將義*; Yong, D.*
no journal, ,
核破砕中性子源やADSのビーム入射窓及び構造材料は、高エネルギー陽子及び核破砕中性子の照射により、損傷を受ける。核破砕条件における材料の照射損傷特性を明らかにするために、スイスのPSIを中心として核破砕ターゲット材料照射プログラム(STIP: SINQ Target Irradiation Program)が進行中である。本プログラムは1996年に始まり、PSIの加速器で各種材料を580MeVの陽子で照射し、参加国がPIEを分担して行っている。原子力機構も照射試料の一部を輸送し、照射後試験を行った。本発表ではSTIP-II試料の中からJPCA鋼の引張り試験の結果を報告する。引張り試験の結果、JPCA鋼は照射後大きく硬化するが、耐力の増加は11dpa付近で飽和した。伸びも大きく低下したが、全伸びは19.5dpa照射後も約15%保っていた。試験後の破面観察の結果、粒界破面や割れなどは見られなかった。このJPCA鋼には約1600appmのHeが生成し、表面からの反跳分を除いた多くが材料中に残留していると推定される。TEM観察でも、Heバブルが組織中にほぼ一様に分布しており、特に粒界析出が見られなかったことと一致する結果と考えられる。一方、Alloy800Hの破面には一部に粒界破面が観察された。
二川 正敏
no journal, ,
J-PARC/MLFの核破砕パルス中性子源の高出力化において最重要課題となっている水銀キャビテーション損傷の軽減に向けた研究開発の現状について報告する。ここでは、微小気泡注入技術,ターゲット容器内微小気泡分布,微小気泡による圧力波低減効果と負圧抑制効果などに関する最新の研究成果を紹介する。
Rivai, A. K.; 斎藤 滋; 大林 寛生; 手塚 正雄*; 加藤 千明; 菊地 賢司*
no journal, ,
In the present study, we applied 20% cold work treatment to the JPCA austenitic steel and investigated it from the corrosion behavior viewpoint. The cold worked-JPCA was tested in JLBL-1 corrosion test apparatus with 450C of Pb-Bi for 1000 hours. As for comparison analysis, JPCA steel without cold working was also tested in the same time and condition. The results showed that Pb-Bi penetrated into the matrix of JPCA steel without cold working through a ferrite layer which was formed because of nickel and chromium dissolution. As for the cold worked-JPCA, dissolution attack occurred partially and formed localized superficial pitting corrosion. Therefore, the cold working circumscribed a dissolution attack by Pb-Bi. It was found that the different corrosion behavior occurred because the cold working induced structure transformation of the austenitic. By using MFM (Magnetic Force Microscope), magnetization of the cold worked-JPCA was revealed.