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Koga, J. K.; Esirkepov, T. Z.; Bulanov, S. V.
Journal of Plasma Physics, 72(6), p.1315 - 1318, 2006/12
被引用回数:13 パーセンタイル:41.56(Physics, Fluids & Plasmas)高強度短パルスレーザーの出現により極めて高い強度を達成することが可能となった。このようなレーザーパルスが高エネルギー電子ビームと相互作用すると、通常は小さい効果である放射減衰が顕著となってくる。本研究では、放射減衰が後方散乱トムソン放射に与える影響を数値的並びに解析的に考察する。光量子科学研究センターにおけるレーザーとマイクロトロンに相当するパラメータに対し、放射減衰を考慮すると、後方散乱スペクトルは全体的に低周波側にシフトし、振幅も小さくなることを見いだした。
宮戸 直亮; 岸本 泰明; Li, J.*
Journal of Plasma Physics, 72(6), p.821 - 824, 2006/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Physics, Fluids & Plasmas)反転磁気シアトカマク中の帯状流の振る舞い及びその乱流輸送に対する影響を、イオン温度勾配駆動乱流のグローバルシミュレーションにより調べた。安全係数を減らすと、安全係数最小の領域で帯状流が振動帯状流から静的帯状流に変化し、乱流輸送が効果的に抑制される。この結果は、安全係数最小の領域での帯状流の振る舞いの変化がイオンの輸送障壁形成の引き金を引いているかもしれないことを示す。
相羽 信行; 徳田 伸二; 石澤 朋子*
Journal of Plasma Physics, 72(6), p.1127 - 1131, 2006/12
被引用回数:1 パーセンタイル:3.54(Physics, Fluids & Plasmas)トカマク核融合装置において高性能プラズマを長時間保持することを実現するうえで、外部電磁流体(MHD)不安定性の発生を抑えることは重要な課題であり、特にこの不安定性のアスペクト比に対する依存性は装置設計を行ううえで考慮すべき要因の一つである。本研究ではこれまで開発を続けてきたMHD安定性解析コードMARG2Dの特徴である「広いトロイダルモード数nの範囲にわたって解析ができる」という特長を生かすことで、nが1から10までの外部MHDモードの安定性に対するアスペクト比の依存性を調べた。その結果、外部MHDモードから決まるプラズマ圧力の限界はアスペクト比を小さくすることで高くなることを確認した。またプラズマを囲む完全導体壁の位置がプラズマ表面に近い場合、アスペクト比が小さくなるにつれて圧力限界を決める外部モードのトロイダルモード数は大きくなることを示した。さらにこの原因が、アスペクト比を小さくしたことによって異なるポロイダルモード間のトロイダル結合が強くなり、その結果nの小さいモードを強く安定化する導体壁の影響が強く表れるためであることを、MARG2Dコードで得られる固有関数を比較することによって明らかにした。
石井 康友; 安積 正史*; Smolyakov, A. I.*
Journal of Plasma Physics, 72(6), p.1243 - 1248, 2006/12
被引用回数:1 パーセンタイル:3.54(Physics, Fluids & Plasmas)本研究では、トカマクプラズマの性能劣化を引き起こす磁気島形成の機構を、プラズマ中の流れを考慮して、数値シミュレーションにより調べた。トカマクプラズマでは磁気島形成を引き起こすティアリング不安定性に対して、独立状態では安定と考えられる磁気面において磁気島が形成される現象が観測されている。このような安定な磁気面での磁気島形成は、外部摂動に起因すると考えられているが、その詳細過程は未解明である。これまでの理論的予測では、プラズマ流が存在すると、磁気島を形成するための外部摂動の臨界値が存在し、その臨界値が抵抗値及び粘性値に依存すると考えられていた。本研究では数値シミュレーションにより、現実のトカマク放電のパラメータ領域近傍では、この臨界値が抵抗値には依存するが、粘性値にはほぼ依存しないことを明らかにした。また、流れのあるプラズマ中でのこのような磁気島の成長には、散逸依存領域と散逸非依存領域が存在することを見いだした。
松本 太郎; 岸本 泰明; 宮戸 直亮; Li, J.*
Journal of Plasma Physics, 72(6), p.1183 - 1187, 2006/12
被引用回数:6 パーセンタイル:21.42(Physics, Fluids & Plasmas)磁場閉じ込めプラズマでは、さまざまな時定数及び特徴的長さを持つ乱流揺動と、それによって二次的に生成される帯状流とが、相互作用しつつ輸送過程に影響を及ぼす。このような時空間スケールが異なる揺らぎが混在している系における輸送の解析には、シミュレーションによる再現とともに、それらの揺らぎの特性をさまざまな側面から同定し、特徴付けることが重要である。本研究では、ジャイロ流体モデルを用いた電子温度勾配(ETG)モード乱流の3次元スラブ配位シミュレーションを行い、異なる磁場及び温度勾配の条件の下で、帯状流の形成や間歇的な熱流束等の輸送特性と、揺動から得られる相関次元,確率密度関数(PDF)等の統計量との関係を明らかにした。また、電場と圧力揺動とのクロススペクトル解析から、帯状流による乱流輸送の低減が、異なる二つの素過程に起因することを明らかにした。
匂坂 明人; 内海 隆行*; 大道 博行; 小倉 浩一; 織茂 聡; 高井 満美子; 林 由紀雄; 森 道昭; 余語 覚文; 加道 雅孝; et al.
Journal of Plasma Physics, 72(6), p.1281 - 1284, 2006/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Physics, Fluids & Plasmas)高強度レーザーと物質との相互作用により、高エネルギー粒子(イオン,電子)やX線が生成される。ここで発生した高エネルギー粒子等は、さまざまな応用が提案されテーブルトップの放射線源として注目されている。このような高強度レーザーと物質との相互作用の物理過程を調べるうえで、レーザーのプリパルスによって生成されるプリプラズマを評価しておく必要がある。本研究では、高強度レーザーを金属ターゲットに照射した時のプラズマ密度プロファイルを干渉計測により測定し、測定結果を多次元流体シミュレーションコードによる計算と比較した。実験は、チタンサファイアレーザー(中心波長800nm,パルス幅50fs)を集光用のポンプ光と計測用のプローブ光に分け、ポンプ光をアルミターゲットに照射し、発生するプリプラズマをプローブ光の干渉計測によって測定した。ポンプ光の集光強度は510W/cmであり、干渉縞はバイプリズムを用いてレーザービームの波面を傾けることによって生成した。ポンプ光とプローブ光の時間差を調整することにより、メインパルスの約10ps前からプリプラズマの測定を行った。測定結果を多次元流体シミュレーションコードによる計算と比較し、プリパルスとの関連性を調べた。
津田 孝; 栗田 源一; 藤田 隆明
Journal of Plasma Physics, 72(6), p.1149 - 1152, 2006/12
被引用回数:3 パーセンタイル:10.69(Physics, Fluids & Plasmas)中心を外れた自発電流や電流駆動が十分に大きいときは中心部に電圧が逆にかかり逆方向の電流が流れるはずである。しかし実験ではほとんどゼロの電流密度の領域(電流ホール)が観測される。以前の論文において磁気流体シミュレーションにより電流ホール形成機構を解析した。ところが電流ホールを持つ配位はダブル・テアリング・モードが不安定となる可能性があるため、磁気流体シミュレーションにより電流ホール形成にこのモードが果たす役割を検討した。