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竹下 功; 大野 秋男; 井澤 直樹*; 三好 慶典; 前多 厚; 杉川 進; 宮内 正勝
Proceedings of 6th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC '99), p.1512 - 1576, 1999/09
NUCEFにおける臨界実験は初臨界達成(1995)以降STACYは約240回、TRACYは約120回をそれぞれ特段のトラブルもなく行われ、低濃縮ウランの溶液燃料の臨界量、臨界事故挙動に関する有益なデータを生み出してきた。本報では、これらの運転実験状況に加えて、実験で用いる溶液燃料の調整、サンプル試料化学分析の概要を述べる。また、STACYでのプルトニウム実験に必要なプルトニウム取扱設備、MOX溶解槽、アルファ廃棄物処理設備等の設計や整備状況も述べ、このための準備が実験と並行して着実に進められており、数年のうちにプルトニウム臨界実験が開始できることを報告する。
野村 靖
Proceedings of 6th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC '99), 3, p.1269 - 1275, 1999/00
臨界警報装置の設計及び設置の方法が原研の臨界安全性実験データ検討ワーキンググループで考え出された。これらは、基本的には、警報装置設置場所の選定、事故検出のための「しきい値」の決定、警報装置挙動の仕様作成を行うため用意された。日本の再処理工場の設計の参照用に、臨界事故発生の可能性、及び従事者に過度の被曝を与える可能性を吟味し、「しきい値」は法令で定める緊急作業時実効線量当量限度により設定すべきであるとした。被曝量評価用に、また、臨界警報装置の最大機能設計用に臨界事故の簡易評価モデルが開発された。
柳澤 宏司; 中島 健; 小川 和彦; 曽野 浩樹; 桜庭 耕一; 會澤 栄寿; 森田 俊夫*; 菅原 進*; 薗田 暁; 大野 秋男
Proceedings of 6th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC '99), 2, p.900 - 906, 1999/00
日本原子力研究所では、過渡臨界実験装置(TRACY)を用いた実験を1996年に着手し、濃縮度10%の硝酸ウラニル水溶液に関する臨界超過時の過渡特性に関する研究を行ってきた。TRACYでは、再処理施設の安全評価で必要となる過渡変化時の核熱流力特性に関する基礎データを取得する。TRACYでは、温度及び放射線分解ガスボイドによる反応度フィードバックについて明らかにするために、さまざまな反応度添加条件での出力特性に関する測定を行ってきた。また、これと並行して、臨界超過時の被ばく線量及び放射性物質の閉じ込め性能に関するデータも取得している。本報告では、TRACYの性能及び仕様、さらに実験に使用している計装について述べる。また、最近の研究活動及び今後の計画についてもまとめる。
中島 健; 小川 和彦; 會澤 栄寿
Proceedings of 6th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC '99), 3, p.1286 - 1292, 1999/00
核分裂性溶液の臨界事故時の収束機構を調べるために、TRACY超臨界実験時の反応度フィードバック変化を評価した。添加反応度0.3~2.9$の実験における出力変化の測定値から、逆解析法を用いて、全フィードバック反応度を計算した。温度フィードバック効果は、エネルギーの測定値と経験的に定めた反応度温度係数を用いて評価した。これにより、放射線分解ガスボイドの反応度効果は、全反応度と温度フィードバック反応度の差として求まる。第1出力パルスにおける反応度フィードバックの内訳を調べた結果、添加反応度1.5$以下の実験では、出力ピークにおけるボイド反応度効果は無視できる程小さいことがわかった。一方、パルス終了時では、添加反応度0.5$以上の実験において、ボイド効果が主となっている。
小林 岩夫*; 金子 俊幸*; 山本 俊弘; 三好 慶典
Proceedings of 6th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC '99), 1, p.252 - 261, 1999/00
プルトニウム溶液貯槽では臨界安全の要求から通常、全濃度安全形状を用いるために空間占有率が高くなり、プルトニウム溶液貯槽の経済効果を大きく圧迫している。それを解決するために中性子吸収体を内蔵したプルトニウム溶液貯槽容器を提案する。この貯槽容器では、中性子吸収体が上部から底板まで貫通しており、供用期間中においても吸収体の健全性検査が可能なことが特長である。中性子吸収体としては種々の吸収体の特性を考慮した結果、天然のボロンカーバイドを用いることとした。また、吸収体の形状、吸収体間の間隔等をパラメトリックに検討した結果、十字形の吸収体形状を提案する。この貯槽容器を用いることにより、貯槽の体積をPuが100wt%の場合では1/10に、Pu/Pu/Pu=71/17/12wt%のときには1/4に縮小できる。
J.Anno*; G.Poullot*; P.Grivot*; 山本 俊弘; 三好 慶典
Proceedings of 6th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC '99), 3, p.1065 - 1074, 1999/00
フランスのIPSNで行われた円環形状の硝酸プルトニウム溶液の臨界実験から代表的なものを30ケース選び出した。原研とIPSNがそれぞれの計算手法で、それら30ケースの臨界解析を行った。プルトニウム濃度は25~80g/l、またPuの同位体組成は1.5~19wt%の範囲である。これらの実験の精度は0.003k以下でベンチマークデータとしては十分な精度を持っている。これらの解析をフランスはAPPOLLO-MORETコードシステムで、CEA86とCEA93ライブラリーで行った。原研側はJACSコードシステムとMCNP4Bで、それぞれJENDL-3.2を用いて行った。ボロン入りコンクリートを含む3ケースを除いて計算で求めた実効増倍率は実験とよく一致する結果を得た。MCNPとJENDL-3.2を用いた結果は、IPSNのそれより全般的に0.5%kほど大きい結果となった。
山根 祐一; 三好 慶典
Proceedings of 6th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC '99), 1, p.180 - 185, 1999/00
溶液燃料の液面傾斜による反応度効果を評価するために境界要素法による数値計算を行った。単純な反射体なし炉心体系の検討にはエネルギー1群を用い、3種類の反射体付き又は反射体なし炉心体系の検討にはエネルギー2群を用いた。円筒形状の場合、溶液燃料の初期液位Hと直径Dとの比には、ある閾値Hc/Dが存在し、H/Dがその値よりも大きい場合には燃料液面が傾斜しても添加される反応度は必ず負である。逆にH/DがHc/Dよりも小さい場合には反応度は必ず正である。この閾値は計算の結果円筒炉心体系についてはHc/D=0.454、平板炉心体系についてはHc/L=0.5であることがわかった。また底面形状が正方形である体系において、液面傾斜により添加される反応度は液面の傾斜方向にはほとんど依存していないことがわかった。これらの結果は反射体なしの体系についてエネルギー1群での検討から得られたものだが、エネルギー2群での計算から、反射体付き炉心体系にも適用可能であることがわかった。
奥野 浩; 内藤 俶孝*; 須山 賢也; 安藤 良平*
Proceedings of 6th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC '99), 2, p.566 - 575, 1999/00
沸騰水型原子炉(BWR)使用済燃料に対するベンチマーク計算が1996年以降OECD/NEAのワーキンググループによりフェーズIIIとして実施されてきた。ベンチマークは、現在使用されている計算コード及びデータライブラリのさまざまな組み合わせにおける整合性を、BWR使用済燃料集合体の中性子増倍率k(フェーズIIIA)及び原子個数密度(フェーズIIIB)について確認することを意図している。フェーズIIIAに対しては、9か国17機関から21の回答が寄せられた。参加者から得られた平均のkに対して、相対的なばらつきは1%k/kの幅に入った。フェーズIIIBについては、6か国12機関から14の回答が寄せられた。計算された原子個数密度は、平均値に対してほぼ10%の差に入った。しかし、この幅よりも大きくなった結果もあり、今後検討が必要である。関連の量も提出されており、この論文の中で報告した。
須崎 武則; 桜井 淳; 中島 健; 堀木 欧一郎*
Proceedings of 6th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC '99), 1, p.386 - 394, 1999/00
実効遅発中性子割合のベンチマークデータを取得するため、反応度のバックリング係数を用いる新しい方法を提案し、この方法を水対燃料体積比の異なる4種のU炉心及びMOX燃料領域の大きさの異なる3種のU-Pu炉心に対して適用した。TCAに構成したこれらの炉心について、レーザー水位計と反応度計を用いた水位反応度の精密測定からドル単位のバックリング係数を求めた。また、この係数が水位に依らず一定であることを利用して、広範な水位変化に伴う反応度の高精度モンテカルロ計算結果からk/k単位のバックリング係数を求めた。は両者のバックリング係数の比として評価される。その値を、JENDL3.2ライブラリを用いた通例の方法による計算結果と比較したところ、全炉心について計算値と評価値は3%以内の差で一致し、熱中性子炉に関する同ライブラリの遅発中性子定数の妥当性が示された。
小川 和彦; 中島 健; 柳澤 宏司; 曽野 浩樹; 會澤 栄寿; 森田 俊実*; 菅原 進*; 桜庭 耕一; 大野 秋男
Proceedings of 6th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC '99), 3, p.1277 - 1285, 1999/00
過渡臨界実験施設TRACYでは、10%濃縮ウラン硝酸水溶液を用いて再処理施設での臨界事故事象に関するデータを取得することを目的とした試験を行っている。TRACYでは、これまでに最大2.9$までの反応度を添加した時の過渡特性を調べてきた。今回は、測定した過渡特性のうち、炉出力と発生圧力に着目し、反応度添加条件との関係について報告する。これまでの試験の結果から以下の結論を得た。(1)急速反応度添加の場合、最大出力は、逆炉周期の1.6乗に比例した。(2)ランプ状反応度添加の場合、最大出力は、反応度の添加量には依存せず、添加速度と初期出力に依存した。(3)炉心で発生した圧力は、振動圧力とスパイク状圧力の2つのパターンに分類することができた。プレナム部圧力は、炉心圧力の1/10程度しか上昇しないことがわかった。また、ボイド反応度係数については、新しい評価方法を提案した。
須崎 武則; 須山 賢也; 金子 俊幸*
Proceedings of 6th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC '99), 4, p.1386 - 1393, 1999/00
軽水炉使用済燃料の臨界性評価手法の検証に必要な実験データを取得するため、集合体平均初期濃縮度3%、燃焼度33.4GWd/t、冷却時間6年の88型BWR使用済燃料集合体を用いて指数実験を行い、集合体軸方向の指数減衰定数を軸方向約10か所で測定した。解析計算では、まず、初期組成と燃焼履歴を用いた燃焼計算の結果に対して破壊測定結果を参照した補正をほどこすことにより、集合体軸方向の組成分布を求めた。次いでこの組成分布を用いて、固定中性子源を有する体系に関する3次元拡散計算を行い、測定値に対応した軸方向指数減衰定数を求めた。測定値と計算値は全ケースについて3%以下の差で一致し、核データライブラリJENDL3.2を用いた上記計算手法の妥当性と燃焼度クレジットへの適用可能性が示された。