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Cui, Y.-T.*; 原田 慈久*; 丹羽 秀治*; 尾嶋 正治*; 畑中 達也*; 中村 直樹*; 安藤 雅樹*; 吉田 利彦*; 石井 賢司*; 松村 大樹
NanotechJapan Bulletin (インターネット), 11(4), 6 Pages, 2018/08
固体高分子形燃料電池の正極には白金ナノ粒子触媒が使用されているが、加湿によって活性化過電圧が発生して性能が低下することが知られている。この原因を解明し、低減する技術を確立することが、燃料電池の性能向上とコスト低減に向けた喫緊の課題となっている。しかしながら、従来の方法で測定した白金ナノ粒子触媒のX線吸収スペクトルでは、白金の内殻正孔の寿命によるスペクトル幅の広がりで微細な構造がぼやけてしまい、吸着に起因する電子状態の変化を捉えることが困難であった。そこで本研究では、非弾性X線散乱装置を利用した高分解能型の蛍光X線吸収分光法による測定を行った。結果、酸素が水と共存することにより、白金の酸化を促進することが明瞭に検出でき、実験的に初めて明らかにすることができた。本来、触媒である白金は反応前後で不変であるべきものであるが、この反応では、白金上で酸素が水と共吸着することにより安定化して反応の進行を遅らせた結果、過電圧がより大きく生じていると解釈できる。また、白金コバルト合金ナノ粒子についても調べたところ、酸素と水の共吸着による酸化促進効果がほとんど起こらないことを見出した。
土信田 知樹*; 鈴木 啓史*; 高井 健一*; 平出 哲也; 大島 永康*
NanotechJapan Bulletin (インターネット), 8(3), 5 Pages, 2015/07
水素を含んだ鉄鋼材料は含まないものに比べ、応力付与によって延性低下が著しく進展し、より破断しやすくなる(水素脆化問題)。水素脆化の機構は、材料中の格子欠陥形成と深く関係するとされているが、一般に格子欠陥の実験的評価が難しいため不明な点も多い。本研究課題では、水素脆化と格子欠陥との関係を明らかにするために、昇温脱離分析(TDA)と陽電子プローブマイクロアナライザー(PPMA)とを用いて、一定弾性応力下に保持された鉄鋼材料(焼戻しマルテンサイト鋼)の水素チャージによって形成する格子欠陥の検出を試みた。この結果、弾性応力下であっても水素をチャージすることで鋼中での原子空孔生成が著しく促進されること、さらに生成した空孔型欠陥が鋼の延性低下をもたらすことを明らかにした。
末光 眞希*; 吹留 博一*; 寺岡 有殿
NanotechJapan Bulletin (インターネット), 7(2), 5 Pages, 2014/04
Si基板上に形成した3C-SiC薄膜を高温アニールすることで、安価、大口径のSi基板上に高品質グラフェンを再現性よく形成できるグラフェン・オン・シリコン(GOS)技術を開発した。界面および積層関係のよく定義されたGOSグラフェンは、従来の高価なSiC基板上に形成したエピグラフェン(EG)と基本的に同一の界面・積層構造を有することが、文部科学省先端研究施設共用イノベーション創出事業、および、ナノテクノロジープラットフォーム事業による放射光・高分解能光電子分光法(SR-XPS)の共用によって明らかにされた。また微量酸素の添加によってグラフェン化温度が従来より200-300C低減できることもSR-XPS法によって確認された。