Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
田中 利幸; 馬場 治; 上林 有一郎; 塩沢 周策; 大久保 実
10th Pacific Basin Nuclear Conf. (10-PBNC), 1, p.811 - 818, 1996/10
高温工学試験研究炉(HTTR)の建設の進捗状況及び完成後の利用試験計画の概要について述べる。建設の進捗状況については、前回会議以降の主要機器の製作・据え付け、炉心工事、高温配管工事、機能試験の概要を述べる。また、試験計画については、核熱利用系の試験計画、ガスタービン発電技術の評価、安全性実証試験、燃料・材料照射試験、高温工学に関する先端的基礎研究について述べる。
傍島 眞; 及川 哲邦; 近藤 雅明; 水野 義信*; 村松 健; 蛯沢 勝三
10th Pacific Basin Nuclear Conf. (10-PBNC), 1, p.629 - 636, 1996/00
原子炉の炉心損傷に至り得る外的事象のうち、我が国で重要と考えられる地震について、PSA手法の研究と開発を実施し、炉心損傷に至る機器損傷の頻度を評価する手法を確立した。当初は比較的単純なモデルにより、BWRに適用し、得られた理解をモデルの改良に反映し、設計条件等の影響因子を特定した。炉心損傷頻度まで求めるコードによる計算から、交流電源の機器の耐力すなわち機能維持が、炉心損傷に大きな影響を及ぼすことが認識された。ディーゼル発電機は構成要素の総体としての耐力で破損が決定付けられ、軸受の損傷が代表的モードとなることなどが明らかになった。他の機器についても個別の方法で耐力評価を行っており、地震ハザードの不確実性を小さくし、地震PSAの利用、免振への応用などを通じて原子炉の安全向上を図って行く。
坂本 義昭; 中村 治人*; R.W.D.Killey*; D.R.Champ*
10th Pacific Basin Nuclear Conf. (10-PBNC), 2, p.1343 - 1350, 1996/00
放射性廃棄物の埋設処分における安全評価は、地層中の放射性核種の移行挙動を知ることが重要である。このため原研とカナダ原子力公社においては、原位置条件での放射性核種の移行挙動を調べるため、1960年に埋設された放射性ガラスから浸出したSrと
Csの帯水層中の濃度分布を測定した。また、帯水層中で吸着された
Srと
Csの吸着形態を逐次抽出により、地下水中の化学形態をイオン交換樹脂により調べた。濃度分布の測定結果より、
Srは帯水層中を30年間に約75m移行していた。更に逐次抽出及び化学形態の分析結果から、
Srの移行挙動は、Sr
のイオン交換による吸着及び非晶質鉄酸化物への速度論的な吸着反応に支配されていることを明らかにした。一方、
Csの移行距離は30年間で約4mであった。逐次抽出の結果、
Csの吸着形態は雲母のような鉱物に固定される成分が多く、その移行速度が
Srに比べ非常に遅いことを明らかにした。
菊池 康之
10th Pacific Basin Nuclear Conf. (10-PBNC), 1, p.1022 - 1025, 1996/00
核データのネットワークは、1960年代から世界的に確立してきている。この現状を紹介する。原研核データセンターにおいては、1995年からWWWによるサービスを開始し、数値データのダウンロードを含むサービスを行っている。またWWWの新たな発展を目指す試みとして、INTERNETによるシンポジウムを開催し成功を収めた。
新谷 文将; 岩村 公道; 吉田 啓之; 国井 克彦; 奥村 啓介; 村尾 良夫
10th Pacific Basin Nuclear Conf. (10-PBNC), 1, p.299 - 305, 1996/00
原研では安全性の向上、運転・保守の人的負担の軽減を目指し、受動的安全炉JPSRの概念検討を実施している。本報では、JPSRで採用している受動的熱除去系の設計の妥当性を評価するために実施した除熱喪失事故と小破断冷却材喪失事故の解析結果についてのものである。除熱喪失事故については、Non-LOCA用として設置した上部RHRと格納容器冷却系が連成して作動することにより、炉心発生熱を大気へ放熱し、長期冷却が確保できることが示された。小破断LOCAでは、下部RHRの作動により一次系の減圧が促進され、早期の蓄圧注入系の作動に導くことにより、炉心冷却を確保できることが示された。
鈴木 康夫*; 安田 秀志; 東稔 達三; 水本 元治
10th Pacific Basin Nuclear Conf. (10-PBNC), 2, p.1425 - 1431, 1996/00
原研の中性子科学研究計画では、基礎科学と原子力研究を加速エネルギー1.5GeV、平均電流10mAの大強度陽子加速器を利用して実施する。研究施設としては、中性子散乱研究のための熱・冷中性子施設、材料科学のための中性子照射施設、核データ測定のための中性子核物理施設、消滅処理等のためのオメガ・核エネルギー施設、核物理研究のための核破砕RIビーム施設、加速器技術開発や医療応用研究のための中間エネルギービーム施設及び中間子・ミューオン施設である。線形陽子加速器の研究開発はすでにイオン源、RFQ加速部及びDTL加速部の一部について実施している。中性子科学研究計画に係る概念設計と研究開発は1996年に開始した。建設は2期に分けて行う。第1期の完成は2003年であり、基本的には現状技術を活用して1.5GeV、1mAの陽子ビームを発生させる。
宮坂 靖彦; 田中 貢
10th Pacific Basin Nuclear Conf. (10-PBNC), 2, p.1223 - 1230, 1996/00
原子力長計に基づき、科学技術庁からの受託事業として実施してきた動力試験炉(JPDR)のデコミッショニング計画は、我が国における初めての発電炉の解体撤去であるが、作業者等の異常な被ばく及び環境への影響もなく、1996年3月に、成功裏に終了した。同計画においては、原子炉の解体撤去に関する種々の知見及びデータが得られたが、特に、開発した解体工法による遠隔解体、廃棄物管理及びサイト開放の手順は、日本における将来の商業用発電炉のデコミッショニングにとって有用な知見となった。本報告は、特にJPDRのデコミッショニング計画において行った解体撤去作業及び廃棄物管理について紹介したものである。
H.M.Garnett*; P.L.Airey*; 関根 敬一; P.-S.Hahn*; W.R.Ott*; C.Pescatore*
10th Pacific Basin Nuclear Conf. (10-PBNC), 2, p.1335 - 1342, 1996/00
処分場候補地の性能評価の科学的基礎に資する目的で、OECD/NEA主催、アリゲータリバー地域におけるアナログ研究が行われている。プロジェクト参加機関はANSTO(オーストラリア原子力科学技術機構)、JAERI、KAERI、USNRCである。本プロジェクトの主たる関心事は核種移行予測コードを支える遅延機構のモデルの検証である。本報告はプロジェクトで実施した吸着研究の最近の進捗について述べた。特にウランの移行に対してカオリナイト中のアナターゼの働き、鉄ノジュールの働きについて評価した。ナチュラルアナログの手法を乾燥サイトに適用した結果についても述べた。各研究機関の科学的研究法についても付属書にそのあらましを述べた。
島崎 潤也; 落合 政昭; 石田 紀久; 星 蔦雄
10th Pacific Basin Nuclear Conf. (10-PBNC), p.828 - 833, 1996/00
当研究開発室では一体型小型炉の設計研究を実施しており、大型船舶用原子炉(出力100MWt)の設計を完了した。この原子炉の特徴は、原子炉内装型制御棒駆動、水張式格納容器、自然循環の崩壊熱除去等の新技術を採用した一体型炉であり、計量・コンパクトで高い信頼性を実現する。本報告では、これらの新技術の開発状況を、MRX工学安全系の非常用崩壊熱除去系と自然循環式格納容器冷却系の設計、受動的安全性の検証実証・解析、制御棒駆動装置の設計等について述べる。さらに、原子炉の点検・保守期間短縮化のために、格納容器一括搬出方式の提案について、また運転員数の削減から高度自動運転の採用について述べ、最後にこの原子炉の各種エネルギ供給システムへの適用にふれる。
鴻坂 厚夫; 藤城 俊夫; 杉本 純
10th Pacific Basin Nuclear Conf. (10-PBNC), 1, p.341 - 346, 1996/00
我が国における軽水炉安全性研究は、国が定める安全研究年次計画の重点分野の一つとして実施されている。通常運転及び異常な過渡変化時における燃料の健全性、原子炉機器の経年変化と構造健全性、事故時における燃料挙動と熱水力、シビアアクシデント、確率論的安全評価、及びヒューマン・ファクターに関する研究が精力的に進められている。本稿では、我が国における軽水炉安全性研究の進展について記述している。