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土肥 輝美; 田籠 久也; 大村 嘉人*; 藤原 健壮; 金井塚 清一*; 飯島 和毅
Environmental Radiochemical Analysis VI, p.58 - 70, 2019/09
福島第一原子力発電所事故由来の放射性セシウム微粒子(CsMP)の物理化学特性を統計的に調べるには、効率的なCsMPの収集と単離が求められる。本研究では、大気中浮遊粒子を捕捉する性質を持つ地衣類と、電子顕微鏡分析を用いた分析法を確立した。地衣類の過酸化水素による分解と、FE-EPMAの自動粒子解析システムを組み合わせることで、その他多くの鉱物等粒子中からCsMPを効率的に検出することができた。また、単離された粒子の元素組成や放射能は、分解処理の影響を受けていないことが示された。更にFE-EPMAによる二次元元素分析結果から、いくつかの粒子において不均一な元素分布(SnやFe, Crなど)が見られた。このように本法は、粒子の特性傾向を統計的に把握するため、多くの粒子分析を行う際に有効と期待される。
藤原 健壮; 柳澤 華代*; 飯島 和毅
Environmental Radiochemical Analysis VI, p.89 - 96, 2019/09
ストロンチウム90は核分裂生成物のうち収率と毒性が高いため、環境試料の測定では低濃度での測定が必要となる。特に事故時においては迅速な環境モニタリングと健康影響の評価が必要である。環境中の放射性核種の移行挙動の評価のためには、溶液のみならず、生物や土壌中の分析が必要である。溶液中におけるストロンチウム90のICP-MSによる迅速分析手法が近年確立されている。しかしながら本手法では、土壌や魚等の分析については、同位元素や対象外物質を多く含むため、重核が測定に影響を与えるなどの理由によりまだ確立されていない。よって本研究では、魚や土壌中に含まれるストロンチウム90の分析手法をっかうりつするため、ストロンチウムの同位体やカルシウムのような共存イオンの影響を評価した。
山口 紀子*; 渡部 陽子; 川崎 晃*; 井上 千晶*
Environmental Radiochemical Analysis III, p.52 - 57, 2007/00
リン酸肥料には90740mg/kgのウランが不純物として含まれているため、長期間農地として使われてきた土壌にはウランが蓄積している。ウランは土壌環境下において広く存在する物質であるため、肥料由来のウランが公衆の線量に与える影響を評価するのは困難である。しかし、ホウレンソウのようなアカザ科の植物は、ほかの農作物と比べ、よりウランを吸収するということが知られている。農地に存在する微量ウランによるリスクを評価するため、発表者らは、リン酸肥料によりウラン濃度が上昇した可能性のある土壌で栽培されたホウレンソウによるウランの吸収について調査した。その結果、ホウレンソウ葉部には2.36
g/kg乾、茎部には0.23
g/kg乾のウランが吸収されて存在することがわかった。また、これらのウラン濃度は鉄及びアルミニウム濃度と相関関係があった。したがって、ホウレンソウによるウランの吸収は鉄やアルミニウムの吸収に伴って起こると考えられる。
安藤 麻里子; 天野 光
Environmental Radiochemical Analysis II, p.273 - 279, 2003/00
フォールアウト起源C-14の現在の環境中での分布を調べ、炭素循環挙動を調べるために、有機物中C-14の簡易測定方法を開発した。植物及び土壌サンプルを爆発燃焼し、放出したCOを液体窒素を用いたコールドトラップで捕集し、カーボソーブを用いたCO
吸収法によって測定した。東海村で採取した松葉を用いてベンゼン合成法、AMS測定法とクロスチェックを行い、結果はよく一致した。この方法を用いて、森林及び水田で採取した、植物及び土壌中のC-14比放射能を測定し、フォールアウト起源のC-14の挙動及び、炭素循環について考察した。
Biggin, C.*; Mri, A.*; Alexander, W. R.*; 太田 久仁雄; Frieg, B.*; Kickmaier, W.*; Mckinley, I. G.*
Environmental Radiochemical Analysis II, p.207 - 228, 2003/00
原位置試験の経験の蓄積,現象理解の促進,および処分場概念の明確化とともに,グリムゼル原位置試験場における原位置試験計画はより複雑,かつ処分実施機関や規制当局から出された課題などに直接応えるものになってきている。グリムゼル原位置試験場では,これまでに弱収着性から化学的に反応性に富む強収着性の放射性核種を用いた原位置試験を実施し,結晶質岩中における放射性核種の移行・遅延に関する研究を行った。現在は,ベントナイトコロイド共存下および高pH環境下における放射性核種の移行・遅延を評価するための原位置試験研究を進めている。本論では,グリムゼル原位置試験場における上記の原位置試験研究の概要について論じる。