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清水 雄一; 永井 士郎; 畑田 元義
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 79, p.1973 - 1986, 1983/00
モレキュラーシーブ(MS)3A、4A、5A、および13X存在下でメタンを電子線照射し、生成物を分析した。MS4A存在下ではC炭化水素が、またMS5A存在下ではC
およびC
炭化水素が選択的に生成する。これらの炭化水素の生成量および選択性は照射時間と共に減少した。メタン存在下で照射後のMSを水素流通下で再び照射すると、低級アルカンを主成分とする炭化水素を生成した。また、原料メタンへ水素を添加して照射すると、炭化水素の生成量の時間的減少が抑制された。これらの結果から、MSの反応活性の低下は、メタンから生成するcarbonaceous solidがMSの細孔内に沈積するためであり、それが水素添加によって抑制されるのはcarbonaceous solidの放射線による水素化分解が起るためであると結論した。
松尾 徹*; 大野 英雄; 野田 健治; 小西 哲之; 吉田 浩; 渡辺 斉
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 79, p.1205 - 1216, 1983/00
LiO、Li
SiO
およびLiAlO
からのトリチウム放出挙動の解明は、核融合炉ブランケット材の重要な研究項目の一つであり、数多くの報告がなされている。一方、これらのリチウム酸化物はリチウムイオンの良い導電体として優れた機能をも持っている。本稿では、これらの物質におけるリチウムの微視的挙動をパルス法による核スピン-格子緩和時間(T
)の測定を行い、解明したものである。中性子照射により生ずるトリチウムの拡散機構を解明する上で、貴重な情報が得られた。
大野 英雄; 古川 和男; 五十嵐 一男*; 持永 純一*
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 78(5), p.1555 - 1560, 1982/00
溶融塩の物性データ予測法を確立するには、その構造理論的知見が必要である。本研究では、詳細なX線回析実験を行ない、溶融LiBrの構造を解析した。最近接Li-Br間距離は0.265nmとなり、計算機実験で得られた値0.24nmより僅かに大きな値となる。この傾向はすべてのアルカリハライド液体に共通であり、pair potentialを用いた計算機実験が理論的にまだ不十分であること裏付ける結果である。また最近接Li-Br対の数は約3.8個となり、Levyら(ORNU)の結果(約5個)と異なるが、これはLevyらの測定にはかなりの誤差が含まれるためであろう。またこれは、古川の理論的予言(1961)を裏付ける結果である。
梅咲 則正*; 大野 英雄; 岩本 信也*; 古川 和男
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 78, p.2051 - 2058, 1982/00
NaBeF
およびNaBeF
融体のX線解析を行い、動径分布凾数を求め、それらの液体構造を考察した。結晶状態に存在する〔BeF
〕基は液体状態でも安定に存在する。溶融Na
BeF
中には独立したBeF
イオンが存在しているが、溶融NaBeF
中には1個のフッ素を頂点共有したBe
F
イオンが、かなり多く存在している。これらの陰イオンのまわりのNa
イオンの配置も考察した。さらにNaF-BeF
系融体とCaO-SiO
系融体は、分子容、粘性係数、電気伝導度等の諸物性値に相応状態原理が成立することから、それらの液体構造も類似しているであろうと予測[K.Furukawa and H.Ohno:Trans.JIM.,19(1979)553]していたが、すでに発表されているCaSiO
融体の構造とNaBeF
融体の構造を直接比較し、その類似性を証明した。
森川 日出貴*; 三宅 通博*; 岩井 津一*; 古川 和男; A.Revcolevschi*
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 77(2), p.361 - 367, 1981/00
VO
は急冷によりガラス化される物質の一つであるが、急冷によりガラス化される酸化物中においては、陽イオンのまわりの陰イオン配位数は4以下であることが知られている。X線解析の結果、V
O
結晶ではV原子のまわりの原子数は5個であるが、液体状態では約4個に減少する。従ってV
O
融体の構造はVO
四面体を基本単位にしたランダムな系であると考えられ、このため急冷によりガラス状態が実現されるものと思われる。
大野 英雄; 古川 和男
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 77, p.1981 - 1985, 1981/00
溶融NaCl中の最近接Na-Cl間距離は、X線解析および同位元素を用いた中性子線解析によりそれぞれ2.75および2.6
と異った報告がなされている。この差は明らかに実験誤差をこえており、また以前から同位元素を用いた中性子線解析には、試料の量、測定データの補正方法に問題がある事が指摘されていた。 精度を上げた本研究により、最近接Na-Cl間距離は2.73
となり、同位元素を用いた中性子線解析結果の取扱いには注意を要することが明らかとなった。 またPair Potentialを用いたComputer Simulationは理論的に不完全であるとの我々の主張(deformable ion model)を裏付ける結果でもあった。
梅咲 則正*; 綱脇 恵章*; 大野 英雄; 岩本 信也*; 古川 和男
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 77, p.169 - 175, 1981/00
最も典型的な溶融フッ化物の一つとして、LiF-NaF-KF(46.5-11.5-42.0mol%entectic)を取上げ、その中のすべてのイオン種の自己拡散係数を測定したものである。Na,K,Fに対してはmass number 24,42,18の放射性同位元素をtracerとすることにより、LiはLiを用いることにより測定された。毛細管法によったが、その詳細は、Li-Be-F系,Na-Be-F系に対して行ったものと同様である。その結果はAnhenius equationsで整理でき、activation energyは30~37J/mol.Kという比較的低い値であって、単純なアルカリハライド溶融塩の値と同程度である。これらかも、我々が過去に示したfluoroberyllate溶融塩におけるFの異常拡散測定の正当性が裏付けられたと考えられる。
高木 喜樹*; 中村 哲朗*; 佐多 敏之*; 大野 英雄; 古川 和男
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 75(5), p.1161 - 1168, 1979/00
溶融MnCl・2LiCl,MnCl
・2KClのX線回折測定を行い。動径分布関数を求め、構造に関する考察を行った。いずれの系においても、動径分布関数の第1ピークは2.5
、Mn-Clの配位数は4.0となった。さらに第2ピークは4.0
になり、これは主にCl-Clの寄与によるものであった。以上より溶融MnCl
・2LiCl,MnCl
・2KClにおいて、正四面体の〔MnCl
〕が存在するのが確認できた。この模型は、これらの系に対するラマンスペクトルおよび吸収スペクトルの効果と矛盾しないものである。
熊倉 稔; 荒川 和夫; 杉浦 俊男
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 75(3), p.525 - 532, 1979/00
n-およびiso-プロピルアセテートにおいてはプロトン化プロピルアセテート分子が前駆体となった二量体化反応が進行することが明らかになり、このプロトン化プロピルアセテート分子はCHCO
およびCH
COOH
が前駆体となる。重水素化プロピルアセテート分子においては同様の反応が生ずるが二量体化反応プロセスにおいて今までに見出されてなかったところの逆同位体効果が生ずることが明らかになった。n-およびiso-プロピルアセテート分子における二量体化反応の反応速定数比はk
/k
=0.307およびk
/k
=0.333と求められた。これら反応速度定数はいろいろの反応条件の関数として調べられた。これら逆同位体効果は前駆体イオンのエネルギーの差異によって説明された。
熊倉 稔; 荒川 和夫; 杉浦 俊男
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 74(8), p.1953 - 1962, 1978/08
アセトアルデヒドにおけるプロトンおよびハイドライドイオン移動反応は詳細に調べ、生成イオンの電圧出現電圧はイオン化効率曲線の微細構造の解析から明らかにされた。分子イオンによるプロトン化生成物の生成においてはホルシル基からのプロトンまたは水素原子移動がメチル基からのそれらに比較して2倍程度反応速度定数が大きいことが明らかになった。CHによるハイドライドイオン移動反応においてはホルシル基の水素原子が優先して引抜かれることも明らかになった。メタンとアセトアルデヒド二成分系でのハイドライドイオン移動反応においてメタンからのCH
は反応性が大であった。
大野 英雄; 萬木 貢*; 古川 和男; 高木 喜樹*; 中村 哲郎*
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 74(7), p.1861 - 1870, 1978/07
Pb-Cl-LiCl系溶融塩は、核融合炉の遮蔽体への応用が考えられている有用な物質系である。本稿では液体状態での諸物性値を系統的に考察するのに必要な液体構造をX線解析により研究した。この系においては、電気伝導度、分子容等の測定から、〔PbCl
〕ピラミッド型錯イオンの存在が予想されていた。しかし本研究の結果、溶融PbCl
中ではPbのまわりに約7個のClが存在し、rigidな〔PbCl
〕錯イオンの存在は認められなかった。LiCl濃度を増加させると、PbのまわりのClの数は約6個に近づく。しかしこの場合も、rigidな〔PbCl
〕錯イオンが存在していると考えるよりは、平均的にOctahedralに近いPbCl
配位をしていると考えた方がよいであろう。
大野 英雄; 古川 和男; 種本 啓*; 高木 喜樹*; 中村 哲朗*
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 74(4), p.804 - 808, 1978/04
溶融MnClのX線解析を行い、動径分布関数を求め、その構造を考察した。溶融状態での最近接Mn-Cl間距離は2.51
固体2.59
、MnのまわりのClの数は約4.3ケ(固体6ケ)であった。さらに最近接Cl-Cl間距離は4.1
固体3.69
、ClのまわりのClの数は約10ケ(固体12ケ)が得られた。これらの結果から、溶融状態においては正四面体[MnCl
]イオンが存在し、各々の[MnCl
]イオンが1ケのCl原子を共有している構造の存在確率が高いと考えられる。
大野 英雄; 古川 和男
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 74(4), p.795 - 803, 1978/04
溶融アルカリ硫酸塩、LiSO
(融点860
C)ならびにNa
SO
(融点884
C)について、X線解析により動径分布函数を求め、その液体構造を考察した。これらの溶融塩中には、正四面体[SO
]イオン(S-O距離1.50
が存在しており、3
以上で動径分布函数に大きなピークが見出されたが、これはZarzyckiの主張する硫酸イオン[SO
]が完全に自由回転しているモデルでは説明できず、アルカリイオンと[SO
]イオン間の特殊な幾何学的配置を考える必要がある。このことはすでに分子容の考察から指摘されていたことである。本稿ではさらに測定された動径分布函数を説明し得る三次元的構造についても考察した。
大野 英雄; 古川 和男
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 74(2), p.297 - 305, 1978/02
溶融アルカリ硝酸塩RNO(R=Li,Na,K,Rb,Cs,およびAg)について、X線解析により動径分布函数を求め、その液体構造を考察した。動径分布函数の第1ピークの解析から、これらの溶融塩中にNO
イオンの存在が確認された。溶融NaNo
,KNO
,RbNO
およびCsNO
においては、NO
イオンのまわりに約3ケのカチオンが存在し、カチオン-アニオン間の平均的配置としてdiamond(あるいはN.Zincrendeacl)型に近い構造をしていると考えられる。一方溶融LiNO
およびAgNO
中では、NO
イオンのまわりに約6ケのカオチンが存在し、カオチン-アニオンの平均的配置として単純立方(S.C.)(あるいはNaCl)型に近い構造をしていると考えられる。他の物性値での、これらLiNO
およびAgNO
no特異性は上の構造の差異によるものと考えられる。
佐伯 正克; 立川 圓造
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 71(11), p.2121 - 2131, 1975/11
Br(n、
)
Br反応で生ずる反跳
Brとシクロプロパンおよび臭化シクロプロパンの反応を調べた。シクロプロパン中での
Br-for-H反応および臭化シクロプロパン中での
Br-for-Br反応の一次生成物c-C
H
Brは非常に励起されておりCH
CHCH
Brへ一分子分解する。前者の系での分解生成物はさらにCH
Brラジカルへ分解する。一方後者の系の分解生成物は大部分がそのまま安定化するが、一部は
Brの放出を行う。これらの分解過程のポテンシャルエネルギー図から、一次生成物の励起エネルギーを求め、
Br-for-H反応について4eV以上、
Br-for-Br反応について2~4eVという値を得た。