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Mohamed, N. H.*; 玉田 正男; 植木 悠二; 瀬古 典明
Journal of Applied Polymer Science, 127(4), p.2891 - 2895, 2013/02
被引用回数:15 パーセンタイル:43.45(Polymer Science)環境に優しい植物由来材料のケナフ繊維をグラフト重合材料の基材として利用するため、亜塩素酸による脱リグニンを検討した。亜塩素酸の濃度,処理温度,処理時間を最適化した結果、0.5%亜塩素酸中、80C、6時間処理することでグラフト重合に適したケナフ繊維を得ることができた。この処理により、2%以下まで脱リグニンしたケナフ繊維の密度,繊維径,引っ張り強度は基材として使用可能な程度の範囲で低下したが、4-クロロメチルスチレンをグラフト重合した場合、未処理では全くグラフト重合できなかったが、処理後は143%のグラフト率を得ることができた。
溝手 範人*; 片貝 秋雄; 玉田 正男
Journal of Applied Polymer Science, 123(4), p.2172 - 2176, 2012/02
被引用回数:5 パーセンタイル:16.00(Polymer Science)天然ゴムの表面硬度,ドライ摩擦,払拭性,摩耗性を改善するため、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)を天然ゴムの表面層に放射線グラフト重合した。ゴムの表層のHEMAの組成は、FT-IRで評価し、組成比として表現した。この組成比は、0.29から0.93まで、グラフト重合時のHEMA濃度及び線量で制御することができ、組成比が0.7より高いとき、表面硬度は64以上、ドライ摩擦係数は0.65以下となり、市販の塩素処理ゴムより、ガラスに対する摩耗と摩擦に対して優れた特性を示した。そのため、耐摩耗性は塩素処理ゴムの10倍に達した。しかし、HEMAをグラフトしたゴムは、湿潤状態では表面硬度は62.5となるため、95%以上の払拭率を実現した。
溝手 範人*; 片貝 秋雄; 玉田 正男; 松岡 広成*
Journal of Applied Polymer Science, 117(5), p.2825 - 2830, 2010/09
自動車用ワイパーゴムの表面改質として塩素処理が行われているが、この処理プロセスは、塩素,酸廃液の発生など環境負荷の問題を抱えている。一方、ゴムの滑り摩擦において、ウェット摩擦状態からドライ摩擦状態へ移行する瞬間に、摩擦極大ピークが起こるセミドライ摩擦は、雨上がりに自動車のワイパー払拭において見られる現象で、駆動モーターに負荷を与える。本研究では、これらの問題を解決する新規な技術として、親水性モノマーである2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA),疎水性モノマーである3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン(MPTS)を電子線同時照射グラフト重合により加硫ゴム表面の親水化及び疎水化を行い、組成比と水の接触角及びセミドライ摩擦との相関を調べた。HEMAとMPTSのグラフト重合の結果、モノマー濃度と照射線量が増加するのにしたがって、組成比は増大した。HEMAのグラフト重合で接触角は約70まで減少し、MPTSのグラフト重合で接触角は約108
まで増加した。セミドライの瞬間における摩擦挙動は、最大摩擦とドライ摩擦係数の差、
で評価した。MPTSのグラフト重合によって疎水化した加硫ゴムの接触角は増加し、
は減少した。一方、HEMAのグラフト重合によって親水化した加硫ゴムの接触角は減少し、
は増加した。
Hanh, T. T.*; 高橋 周一; Chen, J.; 澤田 真一; 前川 康成
Journal of Applied Polymer Science, 114(1), p.231 - 237, 2009/06
被引用回数:6 パーセンタイル:20.86(Polymer Science)燃料電池用電解質膜の高温作動時の耐久性向上を目的に、アクリル酸メチルとメタクリル酸メチルの放射線共重合によるアルキルスルホン酸グラフト鎖からなる電解質膜の合成を試みた。アクリル酸メチルを33-79%含むグラフト膜をクロロスルホン酸とジオキサンの当量錯体で処理することでイオン交換容量が0.36-0.81mmol/gで導電率が0.04-0.065S/cmを示す電解質膜が合成できた。これらの値はアクリル酸メチルの含量により制御できた。得られた電解質膜は、分解の引き金となるカルボニルの水素を含まないメタクリル酸メチルの効果により、高い熱水耐性と耐酸化性を示すことが確認できた。
久保 純一*; Rahman, N.*; 高橋 伸明; 河井 貴彦*; 松葉 豪*; 西田 幸次*; 金谷 利治*; 山本 正英*
Journal of Applied Polymer Science, 112(3), p.1647 - 1652, 2009/05
被引用回数:26 パーセンタイル:62.80(Polymer Science)ポリビニルアルコール(PVA)の機械強度と誘電特性の改善を狙い、われわれは、PVAと硝酸マグネシウムの複合体を作成した。この複合体はとても柔らかく、ゴム状の性質を示した。そして、ガラス転移温度は硝酸マグネシウム塩の添加に伴い低下した。広角X線回折と小角X線散乱の測定結果から、PVAの結晶が硝酸マグネシウム塩の添加に伴い破壊され、その結果、ソフトニングが起こっていることが明らかとなった。
Sarath Kumara, P. H.*; 長澤 尚胤; 八木 敏明; 玉田 正男
Journal of Applied Polymer Science, 109(5), p.3321 - 3328, 2008/09
被引用回数:22 パーセンタイル:54.86(Polymer Science)ポリ乳酸(PLA)に生分解性芳香族ポリエステルであるポリ(ブチレンアジペート・テレプタレート)(PBTA)をブレンドし、橋かけ剤であるトリアリルイソシアヌレートを添加して放射線橋かけを行うことにより。PLA/PBTAブレンド体の熱変形性の抑制だけでなく、力学的性質の改善にも成功した。PBTAとのブレンドと電子線照射による橋かけ構造導入により、PLAの融点以上で形状を保持できるうえ、室温域で柔軟さを付与できることを見いだし、産業応用への道筋をつけた。
和田 勇生*; 玉田 正男; 瀬古 典明; 三友 宏志*
Journal of Applied Polymer Science, 107(4), p.2289 - 2294, 2008/02
被引用回数:14 パーセンタイル:41.05(Polymer Science)前照射法を用いてポリ(3-ヒドロキシブチレート)フィルムへ酢酸ビニルをグラフトした。グラフト反応は、溶媒としてメタノール又は水を用いた。水系においては、界面活性剤としてノニオンL-4を用いることにより最も安定したエマルションを作製することができた。また、酢酸ビニルと界面活性剤の重量比が10対1のときグラフト率は最大となり、23%に達した。メタノールや水系との比較では、界面活性剤を用いたエマルション溶液中で反応を行うことで、メタノールの系と比較して、約100倍グラフト速度を高めることに成功した。
西条 賢次*; Zhu, Y.*; 橋本 竹治; Wasiak, A.*; Brzostowski, N.*
Journal of Applied Polymer Science, 105(1), p.137 - 157, 2007/07
被引用回数:15 パーセンタイル:43.06(Polymer Science)架橋した-1,4-ポリブタジエン(PB)ゴムは、力学変形により配向結晶化することが知られている。本研究では、さまざまな分子配向度を有するPBゴムに発現する分子配向に誘起された結晶化過程を小角X線散乱,広角X線回析,応力緩和実験によりその場,実時間観測・解析を行った。一定の分子配向度の下での等温結晶化については、無配向,弱-中程度配向,高配向度の三種類の試料を用い、結晶化温度の関数として実験した。無配向,弱-中程度配向試料については核形成-成長による結晶化,高配向試料については、スピノーダル結晶化が発現することを世界で初めて明らかにした。
Chen, J.; Septiani, U.*; 浅野 雅春; 前川 康成; 久保田 仁*; 吉田 勝
Journal of Applied Polymer Science, 103(3), p.1966 - 1972, 2007/03
被引用回数:21 パーセンタイル:53.61(Polymer Science)本研究では、フッ素系高分子膜であるETFE, PVDF及び放射線架橋したPTFEを用いて、放射線グラフト重合及びスルホン化による燃料電池用高分子電解質膜を作製し、膜の特性を比較検討した。それらの高分子電解質膜(イオン交換容量が1.0mmolg)のプロトン導電性及び化学安定性を調べたところ、ETFEをベースとした電解質膜は比較的高い耐酸化性を持っているが、プロトン導電性が低いことがわかった。一方、架橋したPTFEをペースとした電解質膜は優れたプロトン導電性を示したが、耐酸化性はETFEをベースとした膜より低かった。このような特性の違いは基材フィルムの結晶性及び化学構造と密接な関連性があると結論した。
和田 勇生; 三友 宏志*; 粕谷 健一*; 長澤 尚胤; 瀬古 典明; 片貝 秋雄; 玉田 正男
Journal of Applied Polymer Science, 101(6), p.3856 - 3861, 2006/09
被引用回数:22 パーセンタイル:54.20(Polymer Science)放射線グラフト重合法により、生分解性ポリマーであるポリ(3-ヒドロキシブチレート)(PHB)フィルムにアクリル酸をグラフトした。グラフト率が5%を超えると、酵素分解性が失われた。酵素分解性を失ったグラフトフィルムを再加熱成形することにより、酵素分解性は再現した。その場合グラフト率が10%に増加すると加熱成形したフィルムは、PHBフィルムに比べ酵素分解性が向上した。酵素分解性が失われるのは、フィルム表面にアクリル酸がグラフトし、PHB部分に酵素が接触できなくなったためである。また、再加熱により酵素分解性が再現するのは、グラフト鎖がフィルム内に混合され、フィルム表面部分にPHBが現れ、その部分から酵素分解されるためだと考えられる。
Chen, J.; 浅野 雅春; 吉田 勝; 前川 康成
Journal of Applied Polymer Science, 101(4), p.2661 - 2667, 2006/08
被引用回数:27 パーセンタイル:60.69(Polymer Science)耐久性の向上を目的に、スチレンの誘導体であるビニルトルエンを用い、放射線グラフトによる新規な電解質膜を合成した。エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)膜へのビニルトルエンのグラフト率は前照射線量と反応時間により制御できることがわかった。たとえば、グラフト率は前照射線量が増加するほど大きくなり、4時間反応時で比較すると、それぞれ18%(前照射線量:3kGy),27%(同:5kGy),40%(同:10kGy),47%(同:15kGy),105%(同:60kGy)であった。イオン交換容量はグラフト率の増加とともに大きくなり、グラフト率105%でのイオン交換容量は3.05mmol/gになり、ナフィオンに比べ3倍のイオン交換容量を示した。また、これまでのスチレンスルホン酸電解質膜に比べて、本研究で開発された電解質膜は耐久性が向上することがわかった。
Chen, J.; 浅野 雅春; 八巻 徹也; 吉田 勝
Journal of Applied Polymer Science, 100(6), p.4565 - 4574, 2006/06
被引用回数:44 パーセンタイル:75.02(Polymer Science)スチレンの誘導体であるメチルスチレン(MeSt)の線グラフト重合反応及び得られた膜の特性に及ぼす架橋剤の影響について検討した。架橋剤として、ジビニルベンゼン(DVB),ビスビニルフェニルエタン(BVPE),トリアリルシアヌレート(TAC)を用いた。グラフト重合反応性は、DVBの場合、3%までグラフト率の急激な上昇が見られたが、その後濃度が高くなるに従い、急激に低下した。また、BVPEでは、40%までグラフト率の上昇が確認できた。TACの場合、グラフト率は40%まで変化しなかった。得られた架橋剤導入電解質膜の耐酸化性試験の結果、スルホン酸基の脱離は架橋剤の導入により、抑制されることがわかった。その抑制効果は、架橋剤の種類により異なり、TAC, BVPE, DVBの順に大きくなった。
Xu, L.*; 長澤 尚胤; 吉井 文男; 久米 民和
Journal of Applied Polymer Science, 92(5), p.3002 - 3007, 2004/06
被引用回数:3 パーセンタイル:12.47(Polymer Science)水に溶解しないフタレート基を有するセルロース誘導体のヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)が有機溶媒のペースト状照射により橋かけすることを見いだした。ペースト溶媒としてアルコール,エーテル,ケトンを用い試験した結果、メタノールが橋かけに有効であることがわかった。この場合橋かけには40%濃度のペーストが最もよく、10%以下及び固体では分解が起こる。橋かけしたHPMCPは、酢酸,シメチルスルホオキサイド,テトラハイドロフラン,ピリジン,クロロホルムなどの有機溶媒を自重の3070倍吸収する。有機溶媒を吸収する材料として今後の応用が期待できる。
The, D. T.; 吉井 文男; 長澤 尚胤; 久米 民和
Journal of Applied Polymer Science, 91(4), p.2122 - 2127, 2004/02
被引用回数:15 パーセンタイル:44.57(Polymer Science)ガラス繊維をフィラーとした複合材は、ボートの材料などさまざまな分野で使用されている。しかし、分解しないため、使用した後の処理に困っている。そこで微生物により分解する生分解性材料を用いた複合材の合成研究を行った。布状のガラス繊維に橋かけ促進剤を含む生分解性樹脂をコーティングし、それを510枚重ねてから熱プレスし、照射を行った。複合材強度へのポリマー濃度や線量の影響を詳細に調べた。板状複合材の最も有効な線量は、100kGyであり最高240MPaの強度のある強靭なものが得られた。この強度はポリエチレンの約10倍である。試料は土壌中に埋めて置くと微生物により分解し、ガラス繊維だけが回収できた。
Zhao, L.; 三友 宏志*; 吉井 文男; 久米 民和
Journal of Applied Polymer Science, 91(1), p.556 - 562, 2004/01
被引用回数:20 パーセンタイル:53.37(Polymer Science)水溶液中の金属イオンを捕集するため、カルボキシメチルキチン(CM-キチン)及びカルボキシメチルキトサン(CM-キトサン)のハイドロゲルをペースト状放射線橋かけにより合成した。CM-キチン及びCM-キトサンの最適な銅イオン吸着条件を求めた結果、pHは5.5,浸漬時間は2時間であった。銅イオンはpHを酸性側に移行させることにより脱着し、ゲルは再利用できることがわかった。CM-キトサンゲルによる銅イオンの最大吸着量は、グルタルアルデヒドの化学橋かけによる吸着よりも2倍ほど高く、172mg銅/1g乾燥ゲルという値を得た。この結果より、汚れた水や水道水からの微量の金属イオンの除去に有効な吸着剤になることが期待できる。
Zhao, L.; 三友 宏志*; 吉井 文男; 久米 民和
Journal of Applied Polymer Science, 91(1), p.556 - 562, 2004/01
キチン及びキトサンをカルボキシメチル化したCM-キチン及びCM-キトサンは高濃度ペースト状照射により橋かけすることを見出した。橋かけ試料は、シート状に成形できゴム的弾性のあるものである。この厚み5mmのシートを5mm角程度に切り二価の銅イオンによる金属吸着の試験を行った。CM-キチン及びCM-キトサンゲルは、銅イオンの溶けた水溶液に浸すことにより、銅を吸着した。吸着性能は、CM-キチンゲル1は161mg/1g乾燥ゲルに対し、CM-キトサンは172mg/gであった。キトサン誘導体の方が吸着性能がやや優れている。溶離は酸性に移すことにより金属の脱着が起き、再利用が可能である。
Xu, L.*; 長澤 尚胤; 吉井 文男; 久米 民和
Journal of Applied Polymer Science, 89(8), p.2123 - 2130, 2003/08
被引用回数:8 パーセンタイル:31.57(Polymer Science)ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)は弱アルカリ性の炭酸ナトリウム水溶液に溶解した。そこでHPMCPと炭酸ナトリウム水溶液とのペースト状で照射した結果橋かけ反応が起こることを見いだし、橋かけ反応へのHPMCPの濃度や炭酸ナトリウムの濃度の影響を調べた。HPMCPは高濃度ほど橋かけしやすく、炭酸ナトリウム濃度としては45%が最も有効であった。ゲルの分解と橋かけの割合をチャールスビー・ロジャックの式で求めた値が実験値とよく一致した。HPMCPゲルは水のほかにメタノールのような有機溶媒も吸収し膨潤ゲルとなる。
Suhartini, M.; 三友 宏志*; 長澤 尚胤; 吉井 文男; 久米 民和
Journal of Applied Polymer Science, 88(9), p.2238 - 2246, 2003/00
被引用回数:47 パーセンタイル:79.68(Polymer Science)生分解性プラスチックは耐熱性が低いため、応用分野が限られている。放射線橋かけは耐熱性の改善に有効な方法であるため、アクリレート,メタクリレート及びアリル化合物の1分子内に二つ以上の二重結合をもつ多官能性モノマーを添加し橋かけ促進効果について調べた。その結果、生分解性のポリブチレンサクシネート(PBS)の橋かけ助剤にトリアジン環をもったトリメタアリルイソシアヌレート(TMAIC)が1%という極めて低い濃度で効率的に橋かけを起こすことを見出した。ゲル分率から評価した橋かけ収率は、TMAICを添加しない試料は50kGyでほとんど橋かけしないのに対し、1%TMAIC添加試料は85%のゲル分率が得られた。この橋かけにより耐熱性が著しく向上し、熱湯水で全く変形の起こらないものが得られた。土壌中での生分解性は,橋かけ試料でもオリジナル試料とほぼ同様に分解した。
Wach, R. A.*; 三友 宏志*; 吉井 文男; 久米 民和
Journal of Applied Polymer Science, 81(12), p.3030 - 3037, 2001/09
被引用回数:119 パーセンタイル:95.36(Polymer Science)カルボキシメチルセルロース(CMC)が水とのペースト状照射で橋かけすることを見いだした。本稿では種々の条件下で照射した場合の橋かけ挙動について述べる。(1)置換度が高いほど橋かけしやすい。(2)ペースト状照射では、50~60%の高濃度ほど橋かけしやすく95%のゲル分率が得られる。(3)含水量は最高で1グラムの乾燥ゲルが800gの水を吸収する。(4)塩濃度が増すと吸収率は低下し、1グラムのドライゲルが約100gの水を吸収する。これは市販のアクリル酸ソーダの吸水性の値よりも大きい。(5)置換度が高いほど橋かけしやすいことから、橋かけ点にカルボキシメチル基が寄与していると推定できる。
Fei, B.*; Wach, R. A.*; 三友 宏志*; 吉井 文男; 久米 民和
Journal of Applied Polymer Science, 78(2), p.278 - 283, 2000/10
被引用回数:192 パーセンタイル:98.21(Polymer Science)生分解性ポリマーの放射線改質の一環として、セルロース誘導体のカルボキシメチルセルロース(CMC)の放射線橋かけについて研究した結果、以下の事実が明らかとなった。(1)固体状及び5%以下の水溶液では分解が起こる。(2)10%以上のペースト状の高濃度になると橋かけが明瞭に観察される。(3)橋かけには置換度に大きく依存し、置換度が高いほど橋かけしやすい。(4)置換度が2.2であると、60%濃度のペーストをつくることができ、最も橋かけしやすい。(5)橋かけCMCは吸水し、ハイドロゲルとなる。強固な形状を保持したままの吸水量は乾燥ゲル1gに対し、水300gである。