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Liu, C.; 飛田 健次
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.197 - 201, 2010/10
原型炉のダイバータ板で除熱可能な最大熱流束をFLUENTコード解析によって調べた。ダイバータ板はモノブロック型タングステンアーマと低放射化フェライト鋼配管から構成され、290C, 150気圧の加圧水で冷却すると仮定した。この結果、タングステンの熱膨張率はフェライト鋼よりも小さいため、タングステンアーマが冷却配管の内圧を支えることになり、一次応力はほとんど問題にならないことがわかった。フェライト鋼の使用温度上限と配管内の熱応力による二次応力が最大熱流束の決定要因であり、この評価値は5MW/m
であった。熱流束を改善する方策として、配管径を小さくする方法及びSiC/SiC配管にする方法を提案した。
谷塚 英一; 波多江 仰紀; 草間 義紀
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.12 - 17, 2010/08
Calibration of spectral transmissivity of the collection and transmission optics is one of the most crucial issues in Thomson scattering diagnostic system. In ITER, since the vacuum vessel will be radioactivated, it will not be easy to calibrate the spectral transmissivity nearby the vacuum vessel. By injecting additional calibration laser and fitting both of two Thomson scattering lights, one can obtain electron temperature and relative transmissivity of each spectral channel of polychromator from Thomson scattering signal itself. As a calibration laser, Ruby laser is a promissing candidate because wavelength of it is desirable not to differ from both of main laser and lower limit of observation so much. Even when spectral transmissivity is unknown,
will be obtained with less than 10 % of accuracy, which is a requirement of edge
measurement in ITER.
岩井 保則; 佐藤 克美; 山西 敏彦
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.332 - 337, 2010/08
室温・飽和水蒸気雰囲気下で高い水素酸化活性を有する疎水型白金触媒を開発した。アルキルスチレン・ジビニルベンゼン共重合体(ASDBC)上に白金を担持した新しいタイプの白金触媒は容積あたりの必要白金担持量が既存の疎水型白金触媒の半分にまで低減が可能である。室温・飽和水蒸気雰囲気下において10000ppmの水素ガスを用いたPt/ASDBC触媒の水素酸化試験では空塔速度320から3300hの範囲で99%を超える水素酸化活性を確認した。触媒を用いた水素酸化反応の律速段階が細孔拡散であるので、放射線照射技術を用いた触媒内細孔の制御を試みた。その結果、電子線照射したPt/ASDBC触媒の水素酸化活性は未照射に比べ向上することを確認した。
大島 貴幸; 藤田 隆明; 関 正美; 川島 寿人; 星野 克道; 柴沼 清; Verrecchia, M.*; Teuchner, B.*
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.620 - 624, 2010/08
JT-60SA計画では、日欧に分散する原子力機構とEUがCADを使用し、調達機器の設計が進められている。CADデータは、機器ごとにファイルサーバで管理されるが、それらを共通のデータとして扱うには、日本の実施機関である原子力機構のイントラとは物理的に切り離されたJT-60SA用の独立ネットワークを日欧間で構築することとした。このたび、VPN暗号化技術を使い、ネットワークセキュリティを維持しつつ、低価格で、機動性の高いネットワークを目指して開発を進め、2009年7月に、那珂とEUガルヒンとの間でVPN通信を開通させた。設計統合の進捗に合わせて、日欧のネットワークインフラの共有化を段階的に構築していく予定である。さらに、JT-60SAの運転開始時には、BA活動を同センターで展開するIFERCプロジェクトと協力して、六ヶ所サイトからJT-60SAへの遠隔実験参加の試験を行うことが計画されており、また、JT-60SA実験時には、EUから大規模な実験データへアクセスすることも想定する必要があることから、今後は、遠隔実験参加にかかわる技術開発への貢献も視野に入れ開発を進める。
坂本 宜照; 飛田 健次; 荒木 政則
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.375 - 380, 2010/08
最近のトカマク実験は、1を超える等価エネルギー増倍率を達成するなど、高い核融合性能を得ている。さらに、ITERではエネルギー増倍率10の核燃焼実験を予定し、自己加熱による燃焼プラズマの物理基盤確立を目指している。一方で、原型炉では定常運転の必要性から、高い核融合性能だけでなく熱粒子制御を含めて総合性能を高める必要がある。ここで、総合性能の指標として規格化した7要素(閉じ込め性能,プラズマ圧力,自発電流割合,非誘導電流駆動割合,燃料純度,放射損失割合,プラズマ密度)を導入する。本発表では、これまでのトカマク実験で達成された総合性能を7要素を評価基準として整理し、原型炉に向けた重要課題について議論を行う。
宇藤 裕康; 礒野 高明; 長谷川 満*; 飛田 健次; 朝倉 伸幸
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.304 - 309, 2010/08
炉概念を幅広くサーベイするため、TFコイルを簡便かつシステマティックに設計できるTFコイルの設計コードを開発した。トカマク型核融合炉において、トロイダル磁場(TF)コイルは最重量物であり、炉の出力密度に直結する最大磁場を決める重要なコンポーネントの一つである。TFコイルで生成可能な最大磁場は、導体の運転電流密度及び、構造材の設計応力,クエンチ対策の安定化銅の量によって求められる。本設計コードでは、コイルの高さや幅などのサイズ,超伝導線材の種類,運転条件を与えることにより、常伝導遷移時のヒートバランスから安定化銅の占有面積を求め、コイルに掛かる電磁応力としてフォン・ミーゼス応力を計算し、それらを満足する最大形成磁場をシステマティックに求めることが可能である。このTFコイル設計コードを用いて、ITERのTFコイルシステムによる最大形成磁場と比較したところ、ほぼ一致する結果が得られた。
名原 啓博; 礒野 高明; 布谷 嘉彦; 小泉 徳潔; 濱田 一弥; 松井 邦浩; 辺見 努; 河野 勝己; 宇野 康弘*; 関 秀一*; et al.
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.270 - 275, 2010/08
Superconducting strands are applied to Toroidal Field (TF) coil, Poroidal Field (PF) coil and Centre Solenoid (CS) in ITER. Japanese share of TF conductor is 25% and that of CS is 100%. The TF conductor contains 900 NbSn superconducting strands. As described in the length of strand, the length of Japanese share is 23000 km. In order to generate the magnetic field of which maximum value is 11.8 T, 68 kA of current is sent through the conductor under the rated operation. Although the critical current must be high, the high critical current tends to make the hysteresis loss rise at the same time. The strands which satisfy these performances compatibly had been developed. In advance of the other parties, the production of TF strands started in 2008. To date, 3400 km long strands have been fabricated. Some of them are going to be cabled soon. The jacketing facility of TF conductor is being newly built. The procurement of strands for TF coil is underway.
小林 貴之; 諫山 明彦; Fasel, D.*; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 寺門 正之; 平内 慎一; et al.
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.363 - 368, 2010/08
JT-60 ECRF装置のパルス幅(5秒)を伸ばすための改良がJT-60SA(100秒)へ向けて必要である。欧州により電源が新規に設計,製作及び設置される。また、新たに設計したモード変換器を備えた改良型ジャイロトロンの調整運転を開始した。本モード変換器によって、ジャイロトロン内での回折損失による内部機器への熱入力が低減され、1MWの長パルス発振が期待できる。JT-60Uで実証されたヒータ電流やアノード電圧をプレプログラム/フィードバック制御する手法が、発振中のカソード冷却によるビーム電流の減少対策として重要と考えられる。伝送系については、真空排気した伝送路により1系統あたり1MWの伝送が可能である。一方、結合系については真空容器内機器のメンテナンスが困難であることから、真空容器内での冷却水リークや駆動機構のトラブルのリスクを低減するために直線駆動アンテナ手法が提案され、詳細な設計及び低電力試験を開始した。
芝間 祐介; 正木 圭; 櫻井 真治; 柴沼 清; 逆井 章
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.180 - 185, 2010/08
原子力機構は、日欧協力によるサテライトトカマク(JT-60SA)を建設中である。ダイバータ機器,第一壁,容器内コイルが設置される真空容器は、大きな電磁力に耐えるために剛構造で、かつプラズマ着火のために高い一周抵抗の構造が要求される。このため、二重壁構造を採用し、壁間に放射線遮蔽ボロン水を満たす。非運転時には高温窒素ガスを流して200Cベーキングを行う。真空容器の構造解析を実施し、設計に健全性を確保している。構造解析は、運転中のプラズマ消滅に起因する電磁力,ベーキング時の熱応力,地震力を想定する。真空容器の設計の現状を報告し、試作状況を紹介する。
神藤 勝啓; Vermare, C.*
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.174 - 179, 2010/08
国際核融合材料照射施設(IFMIF)は核融合材料開発のための重要な施設であり、その工学実証及び工学設計活動(EVEDA)が2007年7月から開始されている。IFMIFは三つの主要なシステムから構成されているが、そのうちの一つである加速器系の主な目的は、下流の液体リチウムターゲットシステムに安定に供給して10個/m
/sの中性子束を発生させるために、2機の線形加速器で40MeV/250mAの重水素正イオン(D
)の連続ビームを生成することである。EVEDAにおける加速器系の主な活動は、IFMIF加速器実機の低エネルギー部にあたる入射器,RFQリナック,超伝導リナックの初段で構成される原型加速器による工学実証と、その成果を含めたIFMIF加速器の工学設計である。この論文では、日本と欧州の各実施機関で設計,製作及び個別試験をして、六ヶ所村の国際核融合エネルギー研究センター内IFMIF/EVEDA開発試験棟で統合試験をする9MeV/125mA D
ビームの原型加速器の各構成機器の事業開始から2年間に行った設計及びその基礎となるビーム力学研究の成果について、事業チームの観点から報告する。
石川 正男; 近藤 貴; 西谷 健夫; 河野 康則; 草間 義紀
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.43 - 47, 2010/08
ITERにおいて日本が調達するマイクロフィッションチェンバー(MFC)及びポロイダル偏光計の設計に向けて、中性子モンテカルロコード(MCNP)を用いた中性子輸送解析を行い、運転時におけるそれぞれの機器での核発熱量や温度上昇を評価した。その結果、MFCの排気管の核発熱量は最大で約0.3W/ccと評価された。この結果をもとに温度上昇を評価したところ、排気管に取り付けられる冷却用クランプの間隔を20cmとした場合の最大温度は約230Cとなり、10cmとした場合は約150
Cまで低減できることがわかった。また、上部ポート内に設置されるポロイダル偏光計の光学ミラー(ビーム径を140mmとして設計)のうち最もプラズマに近いミラーの核発熱量は、中性子遮蔽材を設置しない場合で約2W/ccと評価され、遮蔽材を使用した場合でも約0.8W/ccとなることがわかった。これに対し、ビーム径を140mmから100mmにして評価を行ったところ、ビーム径が140mmの時と比べて約30%以上核発熱量を低減することがわかった。今後、これらの結果をもとに、冷却機器や遮蔽材の設計を行っていく必要がある。
宮戸 直亮; Scott, B. D.*; 徳田 伸二*
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.546 - 551, 2010/08
一般に有限ラーマー半径効果により案内中心流体モーメントは対応する粒子流体モーメントとは異なる。最近、われわれは強いEB流を含む案内中心基本1-形式を導き、それから場の理論を通して案内中心Vlasov-Poisson系を構築した。従来の強いE
B流を含む案内中心1-形式とは対照的に、導出した案内中心1-形式のシンプレクティック部分は標準的なジャイロ運動論的1-形式のそれと形式的に同じであり、案内中心ハミルトニアンも標準的ジャイロ運動論的ハミルトニアンの長波長極限に形式的に一致する。それゆえ、修正案内中心流体モーメントと粒子流体モーメントの間の関係は、長波長極限の標準ジャイロ運動論から得られるものと似ていることが予想される。そこで粒子流体モーメントを案内中心流体モーメントで表し、長波長極限の標準ジャイロ運動論から得られるものと比較する。
島田 勝弘; 寺門 恒久; 松川 誠; Cara, P.*; Baulaigue, O.*; Gaio, E.*; Coletti, R.*; Candela, G.*; Coletti, A.*
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.163 - 168, 2010/08
This paper describes the stable coil current control method of back-to-back thyristor converters as a design study. The back-to-back thyristor converter is applied to "Base PS" which is low-voltage power supply for PF coil in JT-60SA. This converter has six arms of anti-parallel connected thyristor devices to enable to operate with 4 quadrant operation. The dead beat control method is applied on the current feedback control algorithm. In addition, the non-interacting control method is adopted between coil current and circulating current among converters, which is necessary for smooth reversing of the coil current polarity. The rate limiter for control angles of thyristor converter is introduced to suppress the excessive current unbalance between converters. To estimate the proposed coil current control method, the real "Base PS" models are simulated by "PSCAD/EMTDC" code. From the simulation results, the stable control capability was obtained.
梅田 尚孝; 水野 貴敏; 谷口 正樹; 柏木 美恵子; 江里 幸一郎; 戸張 博之; 大楽 正幸; 渡邊 和弘; 坂本 慶司; 井上 多加志
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.259 - 263, 2010/08
原子力機構では、MeV級加速器においてITER級水素負イオンビームの長パルス加速試験を行っている。試験後の電極孔周囲には偏向した負イオンビーム及び負イオンから剥離した電子や電極から発生した2次電子等の衝突による溶融が見られ、高パワー・長パルスビーム加速のためには、ビーム偏向を補正するとともに電極の冷却性能向上が必要である。本研究では、3次元非定常熱解析により新電極の設計を行った。熱解析の結果、高パワービーム加速時には電極表面温度は数秒で融点(1084C)を越え得ることが判明した。この対策として、従来、電極裏面にロー付けされていた冷却配管に代え、ガンドリルで直接電極孔間に冷却流路を設けることとした。その結果、電極表面温度上昇を低減するとともに、スペースの制約により14mmに制限されていた電極孔径を16mmに増加することができ、負イオン衝突による熱負荷の低減も可能となった。熱解析の結果、新電極では前回の電極に比べて大幅に温度上昇が抑制され、次回の試験ではさらなる高パワー・長パルス加速実現の見通しが得られた。
山内 邦仁; 島田 勝弘; 寺門 恒久; 松川 誠; Cara, P.*; Gaio, E.*; Santinelli, M.*; Coletti, R.*; Coletti, A.*
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.220 - 225, 2010/08
High current of about 500 kA will be induced in the passive structures such as vacuum vessel and stabilizing plate at plasma initiation in JT-60SA, because the total resistance of the passive structure is approximately 16 and the breakdown electric field of 0.5 V/m is expected for stable plasma initiation from the experiments of JT-60U. Therefore, a precise evaluation of the magnetic field performance using the accurate circuit analysis model has to be conducted to obtain stable plasma breakdown and for designing the detail of power supply system. In this paper, the preparation procedure of the analysis model will be presented. Then, some circuit analysis results of plasma breakdown will be given using ideal power supply and actual thyristor converter model for comparison. The delay effect of converter voltage control and the discrepancy of current control would be summarized as the first achievement. The voltage fluctuation of generator (H-MG, 400 MVA) at plasma initiation will be also described, because large reactive power fluctuation may cause large voltage fluctuation and sudden phase shift of the AC source voltage of thyristor converter.
松川 誠; 寺門 恒久; 山内 邦仁; 島田 勝弘; Cara, P.*; Gaio, E.*; Novello, L.*; Ferro, A.*; Coletti, R.*; Santinelli, M.*; et al.
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.264 - 269, 2010/08
Reliable plasma initiation is very important in the nuclear fusion devices especially in superconducting tokamaks. Applicable breakdown electric field would be limited up to level of 0.5 V/m to suppress large AC losses in the superconducting magnet. Furthermore, induced current in the passive structure such as vacuum vessel and stabilizing plate would increased easily to the comparable level of plasma current with several hundred kA even in the case of ECH assist breakdown. Therefore, optimization of the applied voltage to the poloidal field coil is necessary for stable plasma initiation. In this paper, the rationalized plasma initiation scenario using cost effectively designed power supply system will be provided.
廣田 真
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.463 - 470, 2010/08
プラズマの安定性に対する流れの効果は近年の核融合研究や宇宙物理学において解明すべき重要な課題である。これに対する普遍的な理解を得るには、ハミルトン系の安定性理論に基づいて、モードのエネルギー(波のエネルギー)を求めるのが有用であり、負のエネルギーを持つモードは流れの不安定性メカニズムと密接に関連する。ただし、プラズマのような無限自由度系において存在する連続モード(連続スペクトル)に対しては、波のエネルギーの計算は自明でなく、ハミルトン力学的研究も未開拓である。本研究は揺らぎの作用・角変数表示を行うことに成功し、連続モードも含めた波のエネルギーの計算法を導出した。これにより、さまざまな流れの不安定性に対して力学的な解釈が可能となる。
柴沼 清; 新井 貴; 川島 寿人; 星野 克道; 星 亮; 小林 薫; 澤井 弘明; 正木 圭; 櫻井 真治; 芝間 祐介; et al.
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.276 - 281, 2010/08
JT-60SAは日本とEU間の共同プロジェクト(幅広いアプローチ)の中のサテライトトカマクプロジェクトとして合意されたものであり、現在その設計と製作が精力的に進められている。JT-60SAの組立はプロジェクトを推進するうえで最も重要な課題である。JT-60SAは、真空容器,超伝導コイル(TFコイル, EFコイル, CSコイル),ダイバータなどの容器内機器,サーマルシールド,クライオスタットなどの主要機器から構成される。これらの機器を効率よく組み立てるために、トカマク本体室に組立専用のクレーン付き組立架台を設置することで、建家内クレーンとの作業分担を行う。本論文では、JT-60SASの主要機器である真空容器とTFコイルを中心に組立シナリオ及び組立シーケンスの検討、これらの作業を可能とするための専用組立冶具の概念設計について述べる。
河村 繕範; 磯部 兼嗣; 山西 敏彦
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.358 - 362, 2010/08
プロトン導電性セラミック膜を用いた電気化学水素ポンプのブランケットトリチウム回収システムへの適用を検討している。その一連の実験研究の一環として、プロトン導電性セラミック膜を介したH-D
混合ガスの輸送実験を行ったところ、セラミック中の重水素と気相中の水素との同位体交換反応が原因と思われる現象が観察された。そこで、重水素を添加したプロトン導電性セラミック膜を電極間に電流が生じないように制御しながら水素気流に曝し、流出するガスの分析を行った。時間の経過に伴い水素がセラミックに取り込まれ、重水素が放出された。また、この現象の物質移動モデルを仮定し、交換反応速度定数とセラミック中の水素同位体の拡散係数を求めた。
星野 一生; 清水 勝宏; 滝塚 知典; 朝倉 伸幸; 仲野 友英
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.592 - 597, 2010/08
非接触ダイバータは、ダイバータに集中する熱・粒子負荷を工学的許容値以下にまで低減させるために最も有効な方法と考えられている。しかし、現在のところ非接触ダイバータの理解は十分とはいえず、各国で開発されているダイバータコードでも、非接触ダイバータの再現、特にイオン粒子束の著しい減少の再現が難しいと言われている。そこで、原子力機構で開発を進めている統合ダイバータコードSONICを用いてJT-60Uの非接触ダイバータの再現を試みた。熱に関する非接触ダイバータを再現することはできたが、他のダイバータコードと同様に実験で観測されるようなイオン粒子束の著しい減少は再現できなかった。問題点を把握するために、種々のパラメータに対するダイバータプラズマの特性変化を調べたところ、壁リサイクリング係数を小さくすることで非接触ダイバータの傾向が現れた。結果の比較から、前述のシミュレーションでは、リサイクリングによる粒子増加と体積再結合による粒子低減が同時に起こっていたことで、非接触ダイバータの傾向が現れていなかった可能性が高いことがわかった。