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吉井 賢資
Materials Research Bulletin, 47(11), p.3243 - 3248, 2012/11
被引用回数:95 パーセンタイル:90.19(Materials Science, Multidisciplinary)ペロブスカイトTmCrOが2つの温度で磁化反転することを報告する。磁化の温度変化測定から、28Kでの反転はTmとCrモーメントの逆向きの結合により、低温6-7Kでの反転は磁気モーメントの回転によると考えた。磁気熱量効果の測定からは、4-5Jkg
K
程度の比較的大きなエントロピーの変化が見られた。ヒステリシスループが小さいことから、熱損失が小さく、よって磁気冷凍に有利な系であることがわかった。また、28Kでの磁化反転では、交換バイアス効果類似のヒステリシスループのずれが見られたが、トレーニング効果が見られないことから、これは交換バイアスでなく磁気異方性によると考えた。さらに、2つの温度での磁化反転は、特徴的な磁化のスイッチングを可能とすることを提案する。例えば、外部磁場を反転することなく磁化が反転できる。
吉井 賢資; 平光 雄介*; 岡島 由佳*; 米田 安宏; 西畑 保雄; 水木 純一郎; 中村 彰夫; 下条 豊; 石井 慶信*; 森井 幸生; et al.
Materials Research Bulletin, 45(11), p.1574 - 1580, 2010/10
被引用回数:12 パーセンタイル:36.16(Materials Science, Multidisciplinary)RSr
MnO
(R=Gd, Tb, Dy)の磁性と誘電性を調べた。磁気測定からは、すべての系において40K以下でスピングラス的な相が観測され、中性子散乱の結果と定性的に一致した。このグラス相の起源は、R
とSr
のサイズの違いによるランダムネス効果であると考えられる。誘電率測定からは、50Kから300Kの間で5000-10000程度の誘電率が観測され、誘電率はスピングラス転移温度付近でブロードなピークとなった。誘電分散の解析からは、誘電応答の乱雑性が見いだされ、磁性の結果同様、これはR/Srサイトのランダムネスに起因すると考えた。さらに、放射光測定の結果などから、この系の誘電応答はMn-3d電子に由来することが示唆された。
吉井 賢資; 阿部 英樹*; 中村 彰夫
Materials Research Bulletin, 36(7-8), p.1447 - 1454, 2001/06
被引用回数:43 パーセンタイル:79.43(Materials Science, Multidisciplinary)LnSr
CoO
(Ln=Pr, Nd, Sm and Eu)の磁性と伝導について調べた。Srを含まないLnCoO
は磁気転移を示さない絶縁体として知られている。次の結果が得られた。(1)結晶構造はPr
Sr
CoO
tが単結晶(P2
/n),Nd
Sr
CoO
及びSm
Sr
CoO
が斜方晶(Pnma),Eu
Sr
CoO
は立方晶(Pm3m)である。(2)いずれの系も低温で強磁性転移を起こす。強磁性転移温度は、Lnイオンを重くするとともに233Kから155Kへと低下する。(3)いずれの系も300K以下では金属的である。(2)(3)は、対応するBa置換系Ln
Ba
CoO
の挙動と異なる。Ln
Ba
CoO
は、強磁性転移より下の温度で反強磁性転移を起こし、350K近傍の金属-絶縁体転移のためこの温度以下で絶縁体である。この違いは結晶構造の違いに由来するものと考えた。