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筒井 智嗣; 中田 正美; 小林 康浩*; 那須 三郎*; 芳賀 芳範; 大貫 惇睦
Hyperfine Interactions, 133(1-4), p.17 - 21, 2001/11
UFeはMgCu
型の結晶構造を持つLaves相である。UFe
はアクチノイドと鉄のLaves相の中で最も低いCurie温度を持ち、磁気異方性も小さい。UFe
はメスバウアー分光の可能な元素だけで構成された化合物であり、メスバウアー分光にとって都合の良い化合物である。本研究では、UFe
の
Fe及び
Uメスバウアー分光を行い、その磁性について調べた。
Uメスバウアー分光はFeの磁気モーメントがほぼ飽和している82Kと5.5Kで行った。82Kのスペクトルは
Uメスバウアー効果の自然幅とほぼ等しい31mm/sのシングレットであった。中性子散乱や磁気コンプトン散乱からウラン原子では軌道とスピンが打ち消しあっていることを示唆する結果が得られていたが、
Uメスバウアー分光の結果はウラン原子が磁気モーメントを持たないことを示唆するものであった。
筒井 智嗣; 中田 正美; 那須 三郎*; 芳賀 芳範; 山本 悦嗣; 木村 憲彰*; 大貫 惇睦
Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 226-230(Part.1), p.87 - 88, 2001/05
重い電子系超伝導化合物UPtについて
Uメスバウア分光を行った。UPt
の超伝導転移温度は0.5Kであり、中性子散乱だけで5Kにおいて反強磁性秩序が観測されている。帯磁率は常磁性状態25K付近で極大を示し、UPd
Al
やURu
Si
同様、その温度(Tx
)は重い電子の形成と相関があると考えられている。測定したすべての温度のスペクトルで磁気分裂と四極子分裂が観測された。スペクトルの温度変化はTx
付近で最もシャープなスペクトルを示し、UPd
Al
やURu
Si
の実験結果とは異なった。しかしながら、常磁性状態で観測された内部磁場は磁気緩和によって生じたものであり、観測された磁気緩和は重い電子の形成過程との相関を示唆する。また、5Kでの反強磁性秩序に関しては、UBe
の
Uメスバウアー分光の結果から、2.8Kでは核位置に内部磁場を生じていることを示唆する。
筒井 智嗣; 中田 正美; 那須 三郎*; 芳賀 芳範; 本間 徹生; 山本 悦嗣; 常盤 欣文; 青木 大*; Winiewski, P.*; 大貫 惇睦
Journal of the Physical Society of Japan, Vol.70, Supplement A, p.34 - 36, 2001/05
UX(X=Ga, P, As, Sb, Bi)はいずれも2次元原子配列を持つ磁性体であり、UGa
は強磁性体、そのほかの化合物は反強磁性体である。de Haas-van Alphen効果測定によりUGa
のフェルミ面は3次元フェルミ面だけで構成されているのに対し、その他の化合物のフェルミ面は2次元フェルミ面で構成されている。そこで本研究では、これらの化合物の原子配列、フェルミ面と5f軌道との相関を調べることを目的として
Uメスバウアー分光測定を行った。これらの化合物ではすべて磁気秩序状態で電気四極子相互作用と磁気双極子相互作用が観測された。いずれの化合物も核位置の電場勾配の主軸と磁気モーメントの方向は平行である。電場勾配の符号は、UGa
が正,ほかの化合物が負である。これらの結果は、これらの化合物においてフェルミ面の次元性が原子配列でなく、5f軌道や磁気構造と相関があることを示唆している。
筒井 智嗣; 中田 正美; 那須 三郎*; 芳賀 芳範; 本間 徹生; 山本 悦嗣; 大國 仁*; 大貫 惇睦
Hyperfine Interactions, 126(1-4), p.335 - 340, 2000/07
被引用回数:6 パーセンタイル:37.56(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)重い電子系化合物の磁性核のメスバウアー分光による研究は、イッテルビウム(Yb)金属間化合物でかなり精力的に研究が行なわれてきた。しかしながら、ウラン金属間化合物、特に磁性や超伝導で興味深い物性を示す重い電子系超伝導体についてのウランのメスバウアー分光はこれまで行なわれたことがなかった。本研究では、ウランの重い電子系超伝導体であるUPdAl
およびURu
Si
について
Uメスバウアー分光を行った。その結果、どちらの化合物においても反強磁性状態だけでなく、常磁性状態でも常磁性緩和による内部磁場が観測された。観測された温度は重い電子の形成に相関があると考えられる帯磁率が極大になる温度付近であることから、観測された常磁性緩和と重い電子の形成には密接な関係があると考えられる。
筒井 智嗣*; 中田 正美; 佐伯 正克; 那須 三郎*; 芳賀 芳範; 山本 悦嗣; 大貫 惇睦*
Physical Review B, 60(1), p.37 - 39, 1999/07
被引用回数:11 パーセンタイル:53.91(Materials Science, Multidisciplinary)強磁性体のウラン化合物UGeの微視的電子状態及びその磁性を調べるために
Uメスバウアー分光を行った。キュリー温度52K以下で強磁性秩序に伴う内部磁場が観測された。5.3Kにおける内部磁場の大きさは240
10Tであった。内部磁場の温度変化は磁化の温度変化と同じ振る舞いであった。このことから、超微細結合定数は
U核位置において160
10T/
であり、全く温度変化をしないことがわかった。
筒井 智嗣*; 中田 正美; 小林 康浩*; 正木 信行; 佐伯 正克; 那須 三郎*; 中村 彰夫; 芳賀 芳範; 本間 徹生*; 山本 悦嗣; et al.
Physics of Strongly Correlated Electron Systems (JJAP Series 11), p.266 - 268, 1998/00
これまでに行ったウラン化合物のU及び
Feメスバウアー分光の結果について報告する。UFe
及びU
Feではそれぞれの化合物中のFeの局所的電子状態について明らかにした。
Uメスバウアー分光では、重い電子系超電導化合物URu
Si
及びUPd
Al
で共通する現象を観測した。この現象は重い電子の出現との関連が示唆される帯磁率が極大になる温度とほぼ一致することから、重い電子の出現と何らかの相関があると考えられる。
筒井 智嗣*; 佐伯 正克; 那須 三郎*
固体物理, 32(10), p.821 - 828, 1997/00
近年、ウラン化合物、特にウラン金属間化合物に関する研究は、磁性や超伝導など興味深い物性を示すことから、精力的に行われている固体物性の一分野である。我々はこのウラン化合物の物性を知るための手段としてUメスバウアー分光を用いた研究を始めた。そこで、過去に行われたウランのメスバウアー分光に関する文献を現在までに得た結果、現在行っている研究内容についてまとめた。