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論文

FE-SEM observations of multiple nanohillocks on SrTiO$$_{3}$$ irradiated with swift heavy ions

喜多村 茜; 石川 法人; 近藤 啓悦; 藤村 由希; 山本 春也*; 八巻 徹也*

Transactions of the Materials Research Society of Japan, 44(3), p.85 - 88, 2019/06

高速重イオンがセラミックスに真上から入射すると、イオン一つに対してヒロック(ナノメートルサイズの隆起物)が一つ表面に形成される。一方で近年、SHIがチタン酸ストロンチウム(SrTiO$$_{3}$$)や酸化チタン(TiO$$_{2}$$)の表面をかするように入射した場合、表面にはイオンの飛跡に沿って連続的に複数個のヒロックが形成されると報告された。これらは原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察されており、観察結果にはAFMのプローブ寸法由来の測定誤差を含んでいる。そこで本研究では、ヒロックのサイズより十分小さい分解能(1.5nm)を有し、非接触で観察可能な電界放出形走査電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて連続ヒロックを観察し、形状の違いを検討した。SrTiO$$_{3}$$はNbを添加することで電気伝導性が発現する。SrTiO$$_{3}$$(100)とNbを0.05wt%添加した単結晶SrTiO$$_{3}$$(100)に対し、350MeVのAuビームを、単結晶表面に対するイオンの入射角が2度以下となるよう照射した。照射後のFE-SEM観察によって、SrTiO$$_{3}$$(100)表面には長さ数百nmにわたって直径20nmのヒロックが連続的に形成されていた一方で、Nbを添加したSrTiO$$_{3}$$(100)表面では、ほぼ同じ長さで凹状に溝が形成されていることがわかった。これらの形状の違いは電気伝導性とそれによる熱伝導性の違いが起因し、イオントラックの温度が融点付近になるSrTiO$$_{3}$$(100)ではヒロックが、昇華温度にまで上昇するNb添加SrTiO$$_{3}$$(100)では溝ができると考えられる。

論文

Hillocks created for amorphizable and non-amorphizable ceramics irradiated with swift heavy ions; TEM study

石川 法人; 田口 富嗣*; 大久保 成彰

Nanotechnology, 28(44), p.445708_1 - 445708_11, 2017/11

 被引用回数:2 パーセンタイル:66.33(Nanoscience & Nanotechnology)

近年、照射材料工学研究グループは、高速重イオン照射したセラミックスの表面ナノ構造(ヒロック)を透過型電子顕微鏡で直接観察できる手法を初めて開発した。この手法を用いた観察の結果、非晶質化する材料であるY$$_{3}$$Fe$$_{5}$$O$$_{12}$$(YIG)ではヒロックも非晶質化していること、一方、非晶質化しないCaF$$_{2}$$等のフッ化物ではヒロックも非晶質化せず結晶性を有していることを発見した。さらに、YIGではヒロックの直径とイオントラック損傷の直径が同じであるのに対して、フッ化物ではヒロックの直径がイオントラック損傷の直径より常に大きいことを見出した。非晶質化する/しないという材料特性が、照射で形成されるナノ構造の寸法に影響を与えるという結果は、イオンの飛跡に沿って局所的に融解した後の再結晶化プロセスの有無が最終的な損傷形態を決定しているというシナリオで全て説明できる。

論文

Temperature of thermal spikes in amorphous silicon nitride films produced by 1.11 MeV C$$_{60}^{3+}$$ impacts

北山 巧*; 中嶋 薫*; 鈴木 基史*; 鳴海 一雅; 齋藤 勇一; 松田 誠; 左高 正雄*; 辻本 将彦*; 磯田 正二*; 木村 健二*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 354, p.183 - 186, 2015/07

 被引用回数:2 パーセンタイル:66.76(Instruments & Instrumentation)

According to an inelastic-thermal-spike (i-TS) model, which is regarded as the most promising among several models proposed to explain the formation of an ion track, a part of the energy deposited to electrons in a solid by a swift heavy ion is gradually transferred to target atoms via electron-phonon coupling. The temperature of target atoms rises along the ion path and consequently an ion track is formed when the temperature exceeds the melting point. Therefore, the temperature of target atoms along the ion path is regarded as a key parameter for the i-TS model; however, such a spatiotemporally-localized temperature is difficult to measure because the processes involved occur in a very short period ($$<$$ 10$$^{-10}$$ s) and in a very localized area. In this study, the temperature of target atoms along the ion path is estimated experimentally with transmission-electron-microscope (TEM) observation of desorption of Au nanoclusters (the melting point $$sim$$1300 K) on an amorphous Si$$_{3}$$N$$_{4}$$ thin film under 1.1-MeV C$$_{60}^{3+}$$-ion irradiation to the fluence of $$sim$$5$$times$$10$$^{10}$$ ions/cm$$^{2}$$. TEM images show that Au nanoclusters, deposited at the areal density of 1.16$$times$$10$$^{12}$$ particles/cm$$^{2}$$, disappear in a surface area with a diameter of $$sim$$20 nm around each ion track, whose diameter is $$sim$$4 nm, after irradiation. This indicates that the temperature at the film surface rises locally to at least 1300 K by the ion bombardment.

論文

Immunofluorescence observation of oxidative damage of DNA induced by heavy ions from TIARA

北畠 里実*; 後田 藤太*; 平山 亮一*; 古澤 佳也*; 舟山 知夫; 横田 裕一郎; 岡畑 恵雄*; 伊藤 敦*

JAEA-Review 2014-050, JAEA Takasaki Annual Report 2013, P. 86, 2015/03

高LETイオンビームの特異な生物作用は、その飛跡に沿ったエネルギー付与分布のトラック構造が原因であると言われている。そこで、トラック構造を構成するコア領域とペナンブラ領域それぞれの生物作用を明らかにするために、それらがDNAに誘発する損傷の可視化を行った。本研究では、不溶性DNAシートの作製プロトコルを確立すると共に、高LETイオンビームで照射した後に生じる代表的なDNA酸化損傷である8-ヒドロキシグアニンの分布の可視化を試みた。実験では、不溶性DNAシートを原子力機構TIARAのプロトンおよびネオンイオンビームで照射した後、8-ヒドロキシグアニン特異的抗体と蛍光二次抗体で処理することで損傷の可視化を試みた。予備的な実験の結果では、照射したDNAシート上にドット状の蛍光が観察され、これがイオン照射で生じたDNA損傷由来である可能性が示唆された。

論文

Atomic structure of ion tracks in Ceria

高木 聖也*; 安田 和弘*; 山本 知一*; 松村 晶*; 石川 法人

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 326, p.140 - 144, 2014/05

 被引用回数:23 パーセンタイル:3.55(Instruments & Instrumentation)

透過型電子顕微鏡を利用した観察技術を駆使して、高エネルギー重イオン(200MeV Xe)を照射したCeO$$_{2}$$に形成された柱状欠陥集合体(イオントラック)の原子配列構造を詳細に調べた。高分解能Z(原子番号)コントラスト像(HAADF像)の観察結果によると、イオントラック内部のCe副格子の結晶構造は照射後も保持されていること、ただし、Ce副格子に起因する信号強度が減少している4-5nm径の領域が形成されていることが分かった。さらに、環状明視野(ABF)法による観察結果によると、O副格子の方がCe副格子よりも顕著に乱れていること、O副格子が乱れている4nm径領域が形成されていることが分かった。

論文

Microstructure and atomic disordering of magnesium aluminate spinel irradiated with swift heavy ions

山本 知一*; 島田 幹夫*; 安田 和弘*; 松村 晶*; 知見 康弘; 石川 法人

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 245(1), p.235 - 238, 2006/04

 被引用回数:10 パーセンタイル:35.61(Instruments & Instrumentation)

高速重イオン(200MeV Xe$$^{14+}$$及び350MeV Au$$^{28+}$$)を照射したマグネシア-アルミナ系スピネル(MgO${it n}$Al$$_{2}$$O$$_{3}$$(${it n}$=1.1及び2.4))の微細構造変化と原子配列の不規則化過程について調べた。透過型電子顕微鏡による明視野像と高分解能像、及び高角度分解能電子チャンネリングX線分光法(HARECXS)を用いて照射誘起構造変化の定量分析を行った。イオン入射面の明視野像では、直径4$$sim$$7nmの円柱状の黒いコントラストが観測された。複数のイオントラックが隣接して生成された場合には強い歪コントラストが見られた。また高分解能像では、イオントラック内においても鮮明な格子像が観測された。このことは、スピネル結晶はイオントラックに沿って部分的に不規則化しており、アモルファス化していないことを示している。HARECXS法による定量分析では、陽イオンの不規則化がイオン照射量に伴って進行しており、不規則化領域はイオントラックに沿った直径12$$pm$$2nmの範囲に広がっていることがわかった。これは明視野像や高分解能像で観測されたイオントラックの大きさより広範囲である。

論文

イオンビームトラック内での高分子架橋

小泉 均*; 市川 恒樹*; 田口 光正

JAERI-Review 99-025, TIARA Annual Report 1998, p.93 - 94, 1999/10

イオンビームはその飛跡にそって高密度にエネルギー付与する。これまでの結果からイオントラック内では数十kGyから数MGyが局所的に照射された効果が引き起こされていることがわかった。この線量は、放射線架橋型高分子のゲル化線量に達している。イオントラック内の高線量の部分ではゲル化が起こり、イオントラックに沿ってゲルの曲線が生成する。この細線の形状からイオントラック内の化学反応に関する情報が得られるはずである。ポリジメチルシロキサンを脱気後6$$mu$$mのハーバーフォイル窓付きの金属製セルに入れ、窓を通して350MeV Ne,175MeV Ar,520MeV Krイオン照射した。照射後の試料をヘキサンに溶解し、メンブランフィルターでろ過した。ろ紙上に残ったものを洗浄後、ろ紙をヘキサンに浸し超音波洗浄器にかけることで不溶成分を分散させ、マイカ上に滴下した。不溶物は、原子間力顕微鏡及び走査電子顕微鏡で観察したところ、幅数十nmの不溶物が観測された。

論文

Thermal switching of grafted single ion tracks

Reber, N.*; 大道 英樹; Spohr, R.*; 玉田 正男; Wolf, A.*; 吉田 勝

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 105(1-4), p.275 - 277, 1995/11

 被引用回数:22 パーセンタイル:11.05

イオンビーム照射による有機機能材料創製の研究の一環として、重イオンを照射した有機薄膜への機能性の付与について検討している。共同研究の相手先のドイツ重イオン研究所で1個のAuイオンを照射しアルカリでエッチングして単一孔をもつ薄膜としたポリエチレンテレフタレートに、原研でN-イソプロピルアクリルアミドを$$gamma$$線の照射によりグラフト重合させた。得られた膜は、孔の部分にゲル成分を有することから、温度変化により孔を占有するゲルの体積が変化し、結果として孔の径を温度により可逆的に変えられることを見い出した。すなわち、この膜を0.1NのKCl溶液に浸漬して17$$^{circ}$$Cから42$$^{circ}$$Cまで毎分0.5$$^{circ}$$Cの速度で温度を変化させたとき、孔の径が温度変化に追随して変化し、最大値と最少値で25%の差を生じることを見い出した。

論文

多孔膜製造

大道 英樹

Radioisotopes, 44(10), p.744 - 758, 1995/10

「イオンビーム利用の基礎と現状」と題する講座の一環として執筆したもの。多孔膜生成の基礎過程、ドイツ、ロシア、原研での多孔膜製造プロセスの現状、ならびに、最近原研で開発した新規の機能性多孔膜について紹介。

論文

Heavy ion track registration in polyvinylidene fluoride

古牧 睦英; 大野 新一; 大津 仁; 伊藤 洋; 瀬口 忠男; 岩崎 又衛*

Nucl.Tracks Radiat.Meas., 11(1-2), p.99 - 101, 1986/00

タンデム加速器を利用してポリフッ化ビニリデンに重イオンを照射し、多孔性高分子膜作製研究を進めるにあたり、本樹脂による重イオントラック形成特性を知る必要がある。従って$$^{1}$$$$^{1}$$$$^{5}$$In,$$^{5}$$$$^{8}$$Ni,$$^{3}$$$$^{8}$$Clおよび$$^{1}$$$$^{6}$$Oの4種のイオンを重ねた薄膜に貫通させ、それぞれをエッチングした。その時、表面の電顕写真観察により、重イオンの飛程と、異なる入射エネルギーによるトラックエッチング像形成の有無を知ることが出来た。その結果ポリフッ化ビニリデンは、Clイオン以上の重イオントラックを形成し、Oイオンではエッチング像は、はっきりと現れないことが分かった。これらの結果を、Northcliffeらの計算値と比較すると飛程は、大略よく一致し、重イオンの検出限界エネルギーは、12~13MeV/amu以上にあたると計算された。これらは、フッ素樹脂が、7~20MeV/amuの範囲内とする文献値とよく一致した。

口頭

高速イオンの照射点付近における温度の測定

林 宏昭*; 北山 巧*; 森田 陽亮*; 中嶋 薫*; 鳴海 一雅; 齋藤 勇一; 松田 誠; 左高 正雄*; 辻本 将彦*; 磯田 正二*; et al.

no journal, , 

固体に高速重イオンを照射すると、イオンの軌跡に沿って直径数nmの円筒状の照射痕(イオントラック)が生成する場合がある。このイオントラックは、固体内の電子励起に伴うイオン軌跡近傍の温度上昇によるものと考えられている。しかし、イオン軌跡近傍の温度上昇は数ピコ秒の極短時間に数nmの極めて狭い領域で生じるため、温度の直接測定はこれまで非常に困難であった。そこで本研究では、試料表面上の金ナノ粒子が、表面温度が金の融点(約1300K)を超えると表面から脱離することを利用して局所的な温度を測定する手法を提案する。表面に金ナノ粒子を蒸着した非晶質窒化ケイ素薄膜に1.11MeVのC$$_{60}$$イオンを照射した後、薄膜を透過型電子顕微鏡で観察した結果、各イオントラックの周囲数nmにわたって金ナノ粒子が消失している領域が観察され、照射によってイオントラック近傍の温度が少なくとも金の融点を超えたことが明らかになった。イオントラック形成機構を説明するモデルの中で現在最も有力と考えられている非弾性熱スパイクモデルを用いて、照射点近傍の温度分布を計算した結果、金の融点を超える領域は金ナノ粒子が消失した領域とおおよそ一致した。この結果より本手法が局所的な温度を測定する方法として適切なものであると結論した。

口頭

Novel method for observing hillocks created for ceramic materials irradiated with swift heavy ions

石川 法人; 大久保 成彰; 田口 富嗣

no journal, , 

本研究では、高速重イオン照射したセラミックス材料の照射表面において形成されるナノ隆起物(いわゆるヒロック)の新しい観察手法を提案する。これまで、照射表面に形成されるナノ構造の多くは、AFM(原子間力顕微鏡)で観察されてきたが、AFMの空間分解能は、AFM装置のプローブ端子の寸法に制限されてきた。プローブ端子は、通常ヒロックと同じオーダーの寸法をしているために、AFMで観測されるヒロックの寸法は、常に数nmの系統誤差を含み、過大評価してしまう。本研究では、透過型電子顕微鏡を用いるとともに、ヒロックを側面方向から観察することによって、寸法を過大評価することなくヒロックを観察する手法を開発した。この手法を用いて、核燃料模擬物質CeO$$_{2}$$および同じ結晶構造を持つCaF$$_{2}$$、さらに(Y,Fe)系酸化物、NiOなどの様々な材料におけるイオン照射時に形成されるヒロックの寸法を測定し、これまでAFMで報告されてきたヒロック寸法がどれだけ過大評価されてきたかについて議論する。

口頭

蛍石構造酸化物中のイオントラックの原子構造; CeO$$_{2}$$とZrO$$_{2}$$の比較

高木 聖也

no journal, , 

蛍石構造酸化物は次世代原子力燃料や核変換処理の母相候補材料として研究されており、放射線照射に伴う微細組織変化の形成メカニズムを明らかにすることは重要な課題である。特に70-100MeVのエネルギーを有する核分裂片は材料中に高密度の電子励起損傷を誘起する。この結果、イオン秘跡に沿ってイオントラックと呼ばれる柱状の照射欠陥が形成することが報告されている。本研究では核分裂片を模擬した高速重イオン照射によりCeO$$_{2}$$や立方晶ZrO$$_{2}$$ (YSZ)中に形成されるイオントラック構造を透過型電子顕微鏡観察から明らかにし、その比較を行った。CeO$$_{2}$$中に形成されるイオントラックはその中心領域で空孔密度が増加しており、酸素イオン配列の優先的な不規則化が生じていることがわかった。一方、同様の条件でYSZ中に形成されるイオントラックは、CeO$$_{2}$$中のものと比較すると、そのサイズは小さく、イオントラック面密度も非常に小さいということがわかった。これらの違いは、溶融した領域が回復する過程で、YSZ中に存在するOイオン構造空孔が影響していると考えられる。

口頭

蛍石構造酸化物の高密度電子励起損傷

高木 聖也; 安田 和弘*; 松村 晶*; 石川 法人

no journal, , 

次世代燃料や核変換処理母相材料は、高速中性子、電子、$$alpha$$線、核分裂片等の種々の放射線照射環境下で使用され、照射欠陥の形成や微細組織発達はこれらの放射線の重畳照射効果として現れる。イオン・共有結合材料中の点欠陥挙動は、電子励起により影響を受けることが知られている。特に核分裂片による高密度電子励起損傷はイオントラックと呼ばれる柱状欠陥を比熱的に形成し、燃材料の微細組織発達に大きく影響を与える。本講演では核分裂片を模擬した高速重イオン照射によりCeO$$_{2}$$や立方晶ZrO$$_{2}$$ (YSZ)中に形成されるイオントラック構造を種々の電子顕微鏡法を用いて観察した結果を報告する。蛍石構造酸化物中に形成されるイオントラックはその中心領域で空孔密度が増加しており、酸素イオン配列の優先的な不規則化が生じていることがわかった。また、高照射量まで照射したCeO$$_{2}$$中には高密度の転位組織が発達することがわかった。これは、高密度の空孔を含むイオントラックが照射量の増大に伴い、重畳を繰り返す間、格子間原子の蓄積が生じ、転位組織が発達したためと考えられる。一方、立方晶ZrO$$_{2}$$ (YSZ)中に形成されるイオントラックはCeO$$_{2}$$中のものと比較してそのサイズは小さく、原子密度の低下を示さない照射欠陥が形成されていることがわかった。これは、YSZ中の構造空孔がイオントラック形成時の回復に影響を与えた結果だと考えられる。

口頭

Structure of hillocks at surface of ceramics irradiated with swift heavy ions

石川 法人; 田口 富嗣*; 大久保 成彰

no journal, , 

原子力システムにおいて用いられる酸化物セラミックス(酸化物核燃料や酸化物イナートマトリクス等)の耐照射性を支配する因子を把握する観点から、酸化物セラミックスにおける照射影響の機構論的理解と予測モデルの開発は重要である。本研究は、高エネルギーイオン加速器を利用して、耐照射性酸化物の微細組織の形成挙動を詳細に観察し、セラミックス中で高エネルギー核分裂片が発生したときに形成される微細組織の形成プロセスを推察することを目的として照射実験を行った。照射試料に形成されるナノ構造を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察すると、表面のナノ構造(ヒロック)の形態が、材料によって大きく依存することが分かった。ある特定のセラミックスの耐照射性が特に高い理由の一つは、イオン照射によって一旦は融解しても、急速に自己回復できる能力が高いことであることが分かりつつある。結晶性の回復能力の有無が、材料のどのような性質によって決まるのか、現状で分かっている知見を整理し議論する。

口頭

高速重イオンの斜入射により酸化物単結晶表面に形成される連続ヒロックのFE-SEM観察

喜多村 茜; 石川 法人; 近藤 啓悦; 藤村 由希; 山本 春也*

no journal, , 

高速重イオンがセラミックスに真上から入射すると、イオン一つに対してヒロック(ナノメートルサイズの隆起物)が一つ表面に形成される。一方で、高速重イオンがチタン酸ストロンチウム(SrTiO$$_{3}$$)や酸化チタン(TiO$$_{2}$$)などの試料表面をほぼ平行に斜入射すると、イオンの飛跡に沿って連続的に複数個のヒロック(連続ヒロック)が形成される。先行研究では原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察されており、観察結果にはAFMのプローブ寸法由来の測定誤差が含まれている。本研究では、ヒロックのサイズより十分小さい分解能(1.5nm)を有する電界放出形走査電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて連続ヒロックを観察し、形状変化過程について検討した。最も知られている連続ヒロックの形成過程は、試料の結晶構造に由来した電子濃度の分布が入射イオンのエネルギー付与強度に起因して規則的に等間隔でヒロックが形成されるとしている。本研究ではSrTiO$$_{3}$$表面での連続ヒロックが、等間隔に形成されていなかったことから、SrTiO$$_{3}$$にNbを添加して電気伝導性を発現させた電子濃度の偏りが小さい試料を用いて比較検討を行った。これらの結果から、連続ヒロックの形成メカニズムとして、試料表面でイオン飛跡付近が溶融した後に溶融部分がレイリー不安定性に基づいて球状に分裂するという新しいモデルを提案する。

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