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論文

Numerical verification for the effect of suppressing hydrogen embrittlement by Sn doping in the Al-Zn-Mg alloy

海老原 健一; 藤原 比呂*; 清水 一行*; 山口 正剛; 戸田 裕之*

International Journal of Hydrogen Energy, 136, p.751 - 756, 2025/06

 被引用回数:0

高強度のAl-Zn-Mg合金へのSn添加は水素脆化を抑制する効果があるとの実験的報告があり、これは、Snの第二相粒子による水素吸収に起因すると考えられる。この事実を検証するため、第一原理計算で評価した水素の固溶エネルギーを取り入れた反応拡散方程式に基づくモデルを用い、アルミ中のSn相への水素侵入のシミュレーションを実施した。その結果、Sn第二相粒子による水素吸収が水素脆化を抑制するには、第二相粒子の水素固溶サイト濃度がAl相の5倍以上必要であることが分かった。このことから、実際にはSn第二相粒子のHE抑制効果は限定的であり、実験における水素脆化抑制には他の要因の影響が考えられる。

論文

先進型原子炉の設計プロセスの革新を実現するARKADIAの開発(設計最適化支援ツールARKADIA-Designの開発)

田中 正暁; 堂田 哲広; 浜瀬 枝里菜; 桑垣 一紀; 森 健郎; 岡島 智史; 菊地 紀宏; 吉村 一夫; 松下 健太郎; 橋立 竜太; et al.

日本機械学会論文集(インターネット), 91(943), p.24-00229_1 - 24-00229_12, 2025/03

先進型原子炉システムの設計最適化や安全評価を支援する「AI支援型革新炉ライフサイクル最適化手法(ARKADIA)」の一部として、設計基準事象までの設計課題に適用する「ARKADIA-Design」の整備を進めてきた。本報では、ARKADIA-Designにおける、炉心設計及び炉構造設計、並びに保全に関わる点検工程の最適化プロセスの実装状況と、最適化検討とともに個別評価におけるプラント挙動の解析に必要な複数の解析コードの連成解析を含む解析評価技術の開発状況を報告する。

論文

緊急時対応への大気拡散計算の有効活用に向けて; 大気拡散データベースシステムWSPEEDI-DBの開発

寺田 宏明; 都築 克紀; 門脇 正尚; 永井 晴康

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 67(2), p.113 - 117, 2025/02

2011年に発生した福島第一原子力発電所事故では、大量の放射性物質が大気中に放出され、広く拡散して環境汚染が生じた。このような原子力緊急時の対応と準備に有用な情報となる精緻な大気拡散計算結果を様々な条件に対して迅速に取得可能な数値シミュレーションシステムとして、大気拡散データベースシステム(WSPEEDI-DB)が完成した。本稿では、このWSPEEDI-DBの開発経緯、システムの概要および活用例を紹介する。

論文

Neutronics/thermal-hydraulics coupling simulation using JAMPAN in a single BWR fuel assembly

神谷 朋宏; 永武 拓; 小野 綾子; 多田 健一; 近藤 諒一; 長家 康展; 吉田 啓之

Proceedings of 31st International Conference on Nuclear Engineering (ICONE31) (Internet), 7 Pages, 2024/11

忠実な核熱連成シミュレーションを実現するためにJAEA Advances Multi-Physics Analysis platform for Nuclear systems (JAMPAN)の開発を行ってきた。今回は、JAMPANを用いたMVP/JUPITER連成シミュレーションの実現可能性を確認するため、BWR条件下での単一燃料集合体に対する核熱連成シミュレーションを実施する。発表では、MVP/JUPITER間のデータの授受方法およびシミュレーション結果について説明する。

論文

Gradient residual stress and fatigue life prediction of induction hardened carbon steel S38C axles; Experiment and simulation

Qin, T. Y.*; Hu, F. F.*; 徐 平光; Zhang, H.*; Zhou, L.*; Ao, N.*; Su, Y. H.; 菖蒲 敬久; Wu, S. C.*

International Journal of Fatigue, 185, p.108336_1 - 108336_13, 2024/08

 被引用回数:9 パーセンタイル:93.27(Engineering, Mechanical)

Gradient distribution of triaxial residual stresses to a depth of several millimeters is retained in middle carbon steel S38C axles after high-frequency induction hardening, which has become a critical concern for fatigue structural integrity. To address this, the axial, hoop, and radial gradient residual strains inside the axles were measured for the first time by advanced neutron diffraction. The SIGINI Fortran subroutine was then adopted to reconstruct the global initial residual stress field from the measured data. Experimental and simulation results show that residual stresses of about -520 MPa (axial), -710 MPa (hoop), and -40 MPa (radial) residual stress were retained below the axle surface. Subsequently, the fatigue crack propagation behavior of S38C axles was numerically investigated in the framework of fracture mechanics. The calculated results clearly show that the compressive residual stresses at a depth of 0?3 mm from the axle surface lead to a low crack growth driving force, and that fatigue cracks do not propagate as long as the crack depth is less than 3.7 mm for hollow S38C axles. These results further indicate that the maximum defect size allowed in routine inspections is acceptable from a safety and economic point of view. Accurate measurement and characterization of the global gradient residual stress field through experiments and simulations can provide an important reference for optimizing the mileage intervals of nondestructive testing (NDT) of surface defects in these surface-strengthened railway axles.

論文

原子力事故時の放射性プルームの定量的可視化

永井 晴康; 中山 浩成; 佐藤 大樹; 谷森 達*

第52回可視化情報シンポジウム講演論文集(インターネット), 4 Pages, 2024/07

原子力施設の事故により放出された放射性プルームの3次元分布を定量的に可視化するための革新的モニタリング手法を提案し、その解析手法の実現可能性を仮想データを用いた試験により示す。提案する手法は、電子飛跡検出型コンプトンカメラ(ETCC)によるガンマ線分光イメージングとドップラーライダーによる3次元気流場測定に基づくリアルタイム高分解能大気拡散シミュレーションの組合せである。ETCCは、対象とする放射性プルーム中の特定の放射性核種からの直達ガンマ線の入射方向分布画像を取得できる。放射性プルームの3次元分布は、対象の周囲複数個所に設置したETCCの直達ガンマ線画像とリアルタイム大気拡散シミュレーションによるプルームの濃度分布予測を融合した逆解析により再構築される。解析手法を試作し、大気拡散と放射線輸送の数値シミュレーションにより生成された仮想的なデータを用いて試験を行った。

論文

Structure of drifting snow simulated by Lagrangian particle dispersion model coupled with large-eddy simulation using the lattice Boltzmann method

渡辺 力*; 石川 修平*; 川島 正行*; 下山 宏*; 小野寺 直幸; 長谷川 雄太; 稲垣 厚至*

Journal of Wind Engineering and Industrial Aerodynamics, 250, p.105783_1 - 105783_17, 2024/07

 被引用回数:3 パーセンタイル:68.80(Engineering, Civil)

ラグランジュ粒子分散モデルとラージ・エディ・シミュレーション(LES)コードを組み合わせた漂流雪のシミュレーションを実施した。このモデルは、質量輸送率の流速依存性や粒径分布の変動といった観測された特徴を正確に再現した。また、従来の推定に反して、跳躍層の高さは流速とともに単調に増加することを示した。さらに、推定された跳躍層の高さ付近で跳躍から浮遊への移行が確認され、密な雪の流れが表面近傍流の小規模な低速ストリークと関連していることがわかった。

論文

保健物理の最新動向と原子力安全

飯本 武志*; 嶋田 和真; 橋本 周; 永井 晴康; 芳原 新也*; 村上 健太*

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 66(7), p.356 - 360, 2024/07

保健物理分野における最近の研究成果や放射線防護にかかる国内外における議論の動向を整理しつつ、原子力安全に直結する短期的、中長期的な課題を抽出した。特に防災や緊急時対応に関連の深い、原子力施設における平常時および事故時の安全管理と被ばくの評価について、オフサイトとオンサイトの両方の観点から、保健物理・環境科学部会と原子力安全部会の連携協力の下、情報を共有し議論を深めた。

論文

変動性再生可能エネルギー大量導入に向けた蓄熱発電のシステム評価

藤井 祥万*; 山野 秀将; 大野 修司; 早船 浩樹

第28回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(インターネット), 4 Pages, 2024/06

年間シミュレーションを行うための修正価格追従モデルを開発し、太陽光、風力、蓄熱式SMRを結合したシステムを対象にケーススタディを実施した。結果として、熱源である太陽光と風力を比較すると、蓄熱材の容量の場合、SMRのような安定熱源の方が売電量を大きくできることがわかった。

論文

新シミュレーション手法開発; 次世代革新炉の設計支援

内堀 昭寛; 岡野 靖

Isotope News, (793), p.32 - 35, 2024/06

AI支援型革新炉ライフサイクル最適化手法ARKADIAの基盤技術として、ナトリウム冷却高速炉のシビアアクシデント発生時に原子炉容器内外で進展する事象を一貫してシミュレーションする手法(SPECTRAコード)を開発している。本手法は、安全性と経済性を両立させる最適な機器設計条件を探索することに有用である。本研究では、Na漏えい・燃焼を含む仮想的な事故を例題として、複数の設計条件に対する解析を実施し、安全性を保ったまま経済性を向上できる小型格納容器及び安全対策の設計条件を発見できた。これにより、ARKADIAの設計最適化プロセスに対する本手法の有効性を確認した。

論文

PHITSのミューオン輸送計算機能とその応用

安部 晋一郎

核データニュース(インターネット), (138), p.24 - 31, 2024/06

近年、ミューオンの応用研究が様々な分野で活発に進められており、ミューオン核データの整備も検討されている。放射線挙動解析コードPHITSには負ミューオン原子核捕獲反応モデルが搭載されているが、二次軽粒子生成を過小評価する課題があった。本研究では、PHITSの負ミューオン原子核捕獲反応モデルの改良として、JQMDモデルに表面合体モデル(SCM)を適用するとともに、励起関数にメソン交換流(MEC)の成分を考慮することで、高エネルギー核子放出および軽複合粒子放出の過小評価を改善した。また改良したモデルを用いてソフトエラーシミュレーションを行った結果、メモリアレイ周辺で負ミューオンが停止するような条件ではモデルの改良によってSEUイベント断面積が10$$sim$$50%程度増加することを明らかにした。

論文

Monte Carlo simulation study on the dose and dose-averaged linear energy transfer distributions in carbon ion radiotherapy

石川 諒尚; 古場 裕介*; 古田 琢哉; Chang, W.*; 米内 俊祐*; 松本 真之介*; 橋本 慎太郎; 平井 悠大*; 佐藤 達彦

Radiological Physics and Technology, 17(2), p.553 - 560, 2024/06

At the Heavy Ion Medical Accelerator in Chiba (HIMAC), a series of retrospective studies are ongoing in patients treated with carbon ion radiotherapy (CIRT) to obtain the knowledge to improve tumor control and reveal the mechanism of the low risk of secondary cancer after CIRT. Dose-averaged linear energy transfer (LET$$_{rm d}$$) is generally used as a measure of treatment effectiveness or biological effects in such retrospective studies; however, it is conventionally evaluated from the relative biological effectiveness (RBE)-LET$$_{rm d}$$ fitted function used in the treatment planning system. In this study, we calculated the physical doses and their linear energy transfer (LET) distributions for a series of treatment plans for a homogeneous rectangular phantom and a human body phantom with typical CIRT beams using Monte Carlo (MC) simulation. The LET$$_{rm d}$$ was then deduced from the MC simulation and compared with the corresponding data obtained using the conventional method. The comparison suggested that the two types of LET$$_{rm d}$$ agreed well with each other, except around the distal end of the spread-out Bragg peak, where the MC simulation yielded significantly higher LET$$_{rm d}$$ values than that of the conventional method. This is because the RBE-LET$$_{rm d}$$ fitted function adopted in the conventional method ignores the contribution of the high-LET components, causing an overkill effect. Furthermore, an MC simulation was conducted to determine the material composition of water and realistic materials from the CT number in the planned image. The profiles of physical dose and LET$$_{rm d}$$ were in good agreement for both techniques. These results indicate the possibility of enhancing the efficiency of retrospective studies of CIRT using MC simulations in the future.

論文

Simple 3D PIC analysis for beam phase space oscillation in RF driven negative hydrogen ion source

柴田 崇統*; 神藤 勝啓; 中野 治久*; 星野 一生*; 宮本 賢治*; 大越 清紀; 南茂 今朝雄*; 池上 清*; 川井 勲*; 小栗 英知; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 2743, p.012007_1 - 012007_5, 2024/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Particles & Fields)

高周波イオン源より引き出された負水素イオンビームの位相空間での振動について、電子、陽子および負水素イオンのイオン源引出領域での輸送過程を考慮した単純な3次元のParticle-In-Cell(PIC)法で調べた。J-PARC高周波負水素イオン源の配位で単孔の引き出し孔近傍を計算領域とした。プラズマ密度振動と引き出された負水素イオンビームの特性を理解するために、イオン源内のドライバー領域プラズマからの電子及び陽子の流れをプラズマ生成のために駆動している高周波の基本波(2MHz)と2倍高調波(4MHz)で変化させて、シミュレーションを実施した。数値解析の結果、プラズマパラメータの振動と様々な高周波位相で引き出された負水素イオンの軌道との間で主な物理過程が見いだされた。本発表では、振動の機構を抑える対処法についても議論する。

論文

Development of element functions and design optimization procedures for knowledge- and AI-aided advanced reactor lifecycle optimization method, ARKADIA

田中 正暁; 江沼 康弘; 岡野 靖; 内堀 昭寛; 横山 賢治; 関 暁之; 若井 隆純; 浅山 泰

Mechanical Engineering Journal (Internet), 11(2), p.23-00424_1 - 23-00424_13, 2024/04

安全性や経済性に関する要求、カーボンフリーエネルギー源としての要求に適合する革新的原子炉の設計を創出する統合評価システムであるARKADIAについて、その概要とともに、要素開発及び設計最適化プロセスの開発状況についてまとめたものである。ARKADIAは、安全設備を含めたプラント設計及び運転を最適化するための、人工知能(AI)を活用した数値解析を実現するとともに、最先端の数値解析技術と、過去の研究開発プロジェクトで得たデータや知見を格納した知識ベースを、AIと融合させるシステムであることについて概要を紹介する。

論文

Development of high-fidelity multi-physics platform JAMPAN

多田 健一; 近藤 諒一; 神谷 朋宏; 永武 拓; 小野 綾子; 長家 康展; 吉田 啓之

Proceedings of International Conference on Physics of Reactors (PHYSOR 2024) (Internet), p.1488 - 1497, 2024/04

原子力機構は核計算コードや熱流動計算コードなどのシングルフィジクスコードを結合するため、高忠実なマルチフィジクスプラットフォームJAMPANを開発している。JAMPANは、HDF5形式のデータコンテナとシングルフィジクスコードの入力作成及び出力読み取りのためのモジュールから構成されている。ユーザーは結合する計算コードに適合した入出力取り扱いモジュールを実装することで、簡単に計算コードを追加・変更することができる。JAMPANの最初の目標は、炉心解析コードの参照解を提供するための核熱結合計算である。現行のJAMPANでは、核計算コードMVPと熱流動計算コードJUPITER、ACE-3D、NASCAに対応した取り扱いモジュールを実装し、結合を可能としている。ユーザーは計算規模や計算性能などに応じて熱流動計算コードを選択することが可能である。本発表では、JAMPANの概要と核計算と熱流動計算の結合計算の結果を示す。

論文

Integration of level 3 probabilistic risk assessment for nuclear power plants with transportation simulation considering earthquake hazards

嶋田 和真; 櫻原 達也*; Farshadmanesh, P.*; Reihani, S.*; Mohagehgh, Z.*

Annals of Nuclear Energy, 197, p.110243_1 - 110243_12, 2024/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:23.64(Nuclear Science & Technology)

本研究は、原子力発電所に対するレベル3確率論的リスク評価(PRA)において住民の避難行動を設定する際の主観的な専門家判断を回避したレベル3PRA手法を開発する。そのために、交通シミュレーションコードMATSimで出力した避難速度をレベル3PRAコードMACCSに入力した。さらに、道路封鎖を検討する箇所の優先順位を設定するために、自然災害リスク評価コードHAZUSを用いて地震による道路封鎖リスクを評価する手法を開発した。そして、米国原子力規制委員会が実施した最先端の原子炉事故影響研究において採用されたSequoyah原子力発電所のケーススタディに対して、住民の避難経路と放射線被ばく線量の関係を評価した。その結果、地震封鎖リスクは小さいが、封鎖されると住民の被ばく線量が増加する避難経路を見出した。この結果は、提案するレベル3PRA手法が避難経路を強化する意思決定を支援することを示した。

論文

Assessment of hydrogen embrittlement behavior in Al-Zn-Mg alloy through multi-modal 3D image-based simulation

藤原 比呂*; 戸田 裕之*; 海老原 健一; 小林 正和*; 眞山 剛*; 平山 恭介*; 清水 一行*; 竹内 晃久*; 上椙 真之*

International Journal of Plasticity, 174, p.103897_1 - 103897_22, 2024/03

 被引用回数:9 パーセンタイル:93.27(Engineering, Mechanical)

高強度化したアルミ合金において水素脆化は、理解し解決すべき問題である。アルミ合金において、水素が析出物界面に蓄積し脆化の原因となっていると考えられている。しかし、き裂付近の水素分布と応力場の局所的な相互作用について、空間的な複雑さを考慮した定量的な知見は明らかでない。本研究では、結晶塑性有限要素法と水素拡散解析を組み合わせたマルチモーダル3次元画像ベースシミュレーションを用い、実際のき裂近傍の応力分布と、それが水素分布に及ぼす影響およびき裂発生確率に及ぼす影響を捉えることを試みた。その結果、粒界き裂は、その先端近傍の水素蓄積により、MgZn$$_2$$析出物の半整合界面の凝集エネルギーが低下した領域で擬へき開き裂に遷移することが分かった。この結果は、本シミュレーション手法がナノスケールの剥離とマクロスケールの脆性破壊の橋渡しに成功したことを示すものと考える。

論文

半導体ソフトエラーの数値シミュレーション

安部 晋一郎

CROSS T&T, (76), p.39 - 43, 2024/02

我々の住む地上には宇宙から放射線が絶えず降り注いでおり、これによって電子機器に生じる一時的な誤動作(ソフトエラー)の発生率を評価することは、電子機器の信頼性を保障するために重要となる。一般財団法人総合科学研究機構(CROSS)の発刊するCROSS T&T誌の解説記事において、放射線挙動解析コードPHITSを用いたソフトエラーシミュレーション技術の研究開発や、新たに開発した地上でのソフトエラー発生率の評価手法などについて紹介する。

論文

Emergence of crack tip plasticity in semi-brittle $$alpha$$-Fe

鈴土 知明; 海老原 健一; 都留 智仁; 森 英喜*

Journal of Applied Physics, 135(7), p.075102_1 - 075102_7, 2024/02

 被引用回数:3 パーセンタイル:70.50(Physics, Applied)

体心立方(bcc)金属および合金では延性脆性遷移温度以下において脆性的破壊が起きる。この事象は、脆性破壊を起こすき裂先端の臨界応力拡大係数が塑性変形を起こす臨界応力拡大係数よりも小さく塑性変形よりも脆性破壊が優先的に選択されるという考え方によって理論的に説明されている。この考え方は巨視的には正しいが、このような脆性破壊は常にき裂先端近傍での小規模な塑性変形、すなわちき裂先端塑性変形を伴う。この論文では、最近開発された$$alpha$$-Feの機械学習原子間ポテンシャルを用いて原子論的モデリングを行い、この塑性の発現メカニズムを解析した。その結果、高速なき裂進展によってき裂先端位置の原子群が動的に活性化され、それがき裂先端塑性の前駆体になっていることが判明した。

論文

Continuous data assimilation of large eddy simulation by lattice Boltzmann method and local ensemble transform Kalman filter (LBM-LETKF)

長谷川 雄太; 小野寺 直幸; 朝比 祐一; 伊奈 拓也; 今村 俊幸*; 井戸村 泰宏

Fluid Dynamics Research, 55(6), p.065501_1 - 065501_25, 2023/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:13.13(Mechanics)

格子ボルツマン法(LBM)に基づくラージエディーシミュレーション(LES)に対するデータ同化の適用性を調査した。2次元等方乱流の観測システムシミュレーション実験を行い、空間的に疎かつノイズを含む観測を用いてナッジング法及び局所アンサンブル変換カルマンフィルタによるデータ同化の精度を検証した。LETKFの利点として、ナッジングで必要となる空間補間及び巨視的量(流体密度及び流速)からLBMの速度分布関数への変換を必要としないことが挙げられる。計算条件として$$256times256$$格子及び10%の流速観測ノイズを設定した実験では、64アンサンブルのLETKFは$$8times8$$の観測点(計算格子点数に対して0.1%程度)でも観測ノイズよりも小さい誤差を示した。これは、ナッジングで同様の精度を示すのに1桁程度多くの観測点数を要する精度である。さらに、LETKFでは観測点数の不足はエネルギースペクトルの振幅には影響せず、スペクトルの位相誤差のみに影響することが確認された。以上の結果により、LETKFは、空間的に疎かつノイズを含む観測を用いた2次元のLBM計算のデータ同化に対してロバストかつ高精度であることが示された。

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