検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 23 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

発表言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Pressure-induced Diels-Alder reactions in C$$_{6}$$H$$_{6}$$ - C$$_{6}$$F$$_{6}$$ cocrystal towards graphane structure

Wang, Y.*; Dong, X.*; Tang, X.*; Zheng, H.*; Li, K.*; Lin, X.*; Fang, L.*; Sun, G.*; Chen, X.*; Xie, L.*; et al.

Angewandte Chemie; International Edition, 58(5), p.1468 - 1473, 2019/01

 被引用回数:51 パーセンタイル:83.96(Chemistry, Multidisciplinary)

芳香族の圧力誘起重合反応(PIP)は、sp$$^{3}$$炭素骨格を構築するための新しい方法であり、ベンゼンとその誘導体を圧縮することによってダイヤモンド様構造を有するナノスレッドを合成した。ここで、ベンゼン-ヘキサフルオロベンゼン共結晶(CHCF)を圧縮することにより、PIP生成物中に層状構造を有するH-F置換グラフェンを同定した。その場中性子回折から決定された結晶構造およびガスクロマトグラフィー質量スペクトルによって同定された中間生成物に基づいて、20GPaでは、CHCFがベンゼンおよびヘキサフルオロベンゼンを交互に積み重ねた傾斜カラムを形成し、それらが[4+2]重合体に転化し、次いで、短距離秩序を持つ水素化フッ素化グラフェンに変化する。反応プロセスは[4+2]ディールス-アルダー, レトロディールス-アルダー、および1-1'カップリング反応を含み、前者はPIPの重要な反応である。われわれの研究は、CHCFの素反応を初めて確認した。これは、芳香族化合物のPIPについての新しい見方を提供する。

論文

Spectroscopic study of reaction mechanism of laser-ablated silicon ions and neutrals with benzene molecules

佐伯 盛久; 大場 弘則; 横山 淳

Journal of Physics; Conference Series, 59, p.732 - 735, 2007/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Optics)

ネオン・ベンゼン蒸気中でシリコンのレーザーアブレーションを行い、アブレーションにより生成するシリコン原子・イオンとネオン原子及びベンゼン分子との反応を空間・時間分解した発光分光法により調べた。その結果、シリコン+ネオン系では、ネオン原子はシリコンイオンからの電子-電子エネルギー移動または並進-電子エネルギー移動により、入射エネルギー(1.17eV)よりもはるかに高いエネルギー準位(18-19eV)まで励起されることがわかった。一方、シリコン+ベンゼン系では、ベンゼン分子はシリコン原子・イオンとの反応によりC2ラジカル及びCHラジカルまで分解されることがわかった。

論文

Charged nanoparticle formation from humidified gases with and without dilute benzene under electron beam irradiation

箱田 照幸; Kim, H.*; 奥山 喜久夫*; 小嶋 拓治

Journal of Aerosol Science, 34(8), p.977 - 991, 2003/08

 被引用回数:15 パーセンタイル:54.20(Engineering, Chemical)

高密度フリーラジカル,電子及びイオンが存在するガス中でのナノ粒子の生成過程を調べるために、0~6000ppmvの水分を含む空気、窒素、酸素及びアルゴンガス各々に電子ビームを照射を行い、微分型静電分級器及びファラデーカップ電流計システムを用いてイオンクラスターを含めた帯電ナノ粒子の分析を行った。その結果、ベンゼンの存在にかかわらず、含水ガス中では平均粒径が1.0~1.1nmの水のイオンクラスターの他に、平均粒径が7~10nm程度の帯電ナノ粒子が正負同数で観測された。この大きな帯電粒子の平均粒径は吸収線量に依存しないが、その個数濃度は吸収線量及び水分濃度に比例して増加することがわかった。この大きな帯電粒子は、負の水のイオンクラスターが観測されない含水窒素やアルゴン中でも、正負同個数濃度で生成していることから、その生成には水のイオンクラスターが関与していない可能性が示された。さらに、この大きな帯電粒子の化学分析の結果、低蒸気圧成分の過酸化水素が含まれていることが明らかとなった。また、ベンゼンが含まれている場合には、ベンゼンからの分解生成物と、過酸化水素等、複数の成分の凝縮によりナノ粒子が生成し、その後帯電すると考えられた。

論文

Transfer of actinide ion at the interface between aqueous and nitrobenzene solutions studied by controlled-potential electrolysis at the interface

北辻 章浩; 吉田 善行; 工藤 博司*; 木原 壮林*

Journal of Electroanalytical Chemistry, 520(1-2), p.133 - 144, 2002/02

定電位電解法により水相中のイオンを有機相に迅速,かつ定量的に移動させることに成功した。電解平衡後の、二液相界面へ印加した電位差と、イオン移動量との関係は、ネルンスト式で表される。なお、イオン移動量は、両溶液相中のイオン濃度の放射能測定により求めた。これにより、イオン移動量を選択的,かつ高感度に測定でき、従来の電解電位-イオン移動電流関係曲線の測定では観測できなかった難移動性あるいは極微量のイオンの移動反応にも適用可能とした。同法をアクチノイドイオンの水相/ニトロベンゼン相界面移動反応に適用し、UO$$_{2}^{2+}$$及びAm$$^{3+}$$のイオン移動ギブスエネルギーを決定した。また、促進イオン移動反応系にも適用し、同反応に関与する化学種や錯形成反応,イオン対生成反応などを調べた。測定したイオン移動電位に基づくと、定電位電解により、Cs$$^{+}$$/UO$$_{2}^{2+}$$,Cs$$^{+}$$/Am$$^{3+}$$,UO$$_{2}^{2+}$$/Am$$^{3+}$$を選択的に分離できることを明らかにした。

論文

Voltammetric study on transfer of UO$$_{2}^{2+}$$ across the interface between aqueous and nitrobenzene solutions in the presence of Octyl(phenyl)-N,N-diisobutylcarbamoyl-methyl-phosphine oxide (CMPO)

Ying, M.*; 北辻 章浩; 木村 貴海; 吉田 善行

Journal of Nuclear and Radiochemical Sciences, 2(1-2), p.11 - 15, 2001/12

中性子配位子CMPOをイオン移動促進剤とするUO$$_{2}^{2+}$$の水相/有機相界面での促進イオン移動を、液々界面イオン移動ボルタンメトリーあるいは同ポーラログラフィーにより調べた。UO$$_{2}^{2+}$$の水相からニトロベンゼン(NB)相へのイオン移動は、有機相にCMPOを加えることにより大きく促進され、そのイオン移動反応は非可逆な特性を示した。このUO$$_{2}^{2+}$$の非可逆な界面移動はUO$$_{2}^{2+}$$-CMPO錯体の水相/NB相界面への吸脱着反応が律速過程であるためと考えられる。サイクリックボルタンメトリー(CV)測定においてUO$$_{2}^{2+}$$の促進イオン移動電位はCV測定前の静置時間に依存し、静置時間の増加とともに正電位側にシフトした。CMPOのプロトン付加反応と、それに伴うHCMPO$$^{+}$$と対アニオン(TPhB$$^{-}$$)のイオン対生成物の水相/NB相界面への蓄積により、界面付近におけるCMPO濃度が減少するためにこの電位シフトが起こると結論した。

論文

Orientation-selective excitation and dissociation in multilayer benzene

関口 哲弘; 馬場 祐治; 関口 広美*; 今村 元泰*; 松林 信行*; 島田 広道*

Applied Surface Science, 169-170(1-4), p.287 - 291, 2001/06

固体表面上の吸着角度に依存した励起分子の化学反応を調べるため、試料表面から放出される脱離イオン断片の収量を種々の放出角度で観測することができる検出器を設計・製作した。実験システムとしては超高真空チャンバー中で、試料の表面清浄化を行うことができるほかに、放射光の水平偏光面内で回転することができる飛行時間質量分析器を備えている。この装置を高エネルギー加速器研究機構・放射光研究施設に持ち込み、Si(100)上のベンゼン多分子層について予備実験を行った。結果としては、あるベンゼン平面内($$sigma$$$$^{ast}$$)に遷移モーメントをもつ共鳴内殻励起において表面平面に対して垂直方向10度以内を向いたベンゼン分子が非常に大きなH$$^{+}$$イオン脱離(解離)確率を示すことが見いだされた。

論文

Electron beam treatment of VOCs in air

廣田 耕一; 箱田 照幸; 橋本 昭司

Air Pollution 9 (Advances in Air Pollution Vol.10) 2001, p.439 - 446, 2001/00

脂肪族(四塩化炭素,酢酸ブチル,クロロエテン)及び芳香族系(ベンゼン,キシレン,クロロベンゼン)揮発性有機化合物に電子ビーム照射し、その分解挙動について調べた。その結果、芳香族系の場合照射分解率の大きさはOHラジカルとの速度定数の大小関係と一致したことから、芳香族系の化合物はOHラジカルとの反応により分解することがわかった。また、照射による主なガス状生成物はカルボン酸であるほか、粒子状の物質を生成することがわかった。これに対して脂肪族化合物は、例えば四塩化炭素はe及びO$$^{2-}$$、酢酸ブチルはOH、クロロエテンはCl$$^{-}$$による連鎖反応など化学構造により分解に関与する活性種が異なることを明らかにした。照射では粒子状物質はほとんど生成せず、CO、CO$$_{2}$$やホスゲンなどのガス状物質が観察された。

論文

Dechlorination of chlorobenzene in air with electron beam

広田 耕一; 箱田 照幸; 新井 英彦; 橋本 昭司

Radiation Physics and Chemistry, 57(1), p.63 - 73, 2000/01

 被引用回数:36 パーセンタイル:88.28(Chemistry, Physical)

初期濃度およそ20ppmの空気中クロルベンゼンに対して、4,8kGy及び4kGyにアンモニアを加えた場合の3種類について、塩素と炭素のマスバランスを調べた。その結果、4kGy照射により、除去されたクロルベンゼンのおよそ65%が脱塩素化していることがわかった。この値は8kGyでもほぼ同じとなった。アンモニアを加えることにより脱塩素化は促進され、およそ80%となった。また、クロルベンゼン分解により生成したガス状の物質を分析した結果、ギ酸と無機炭素の量が全ガス状物質のおよそ70%を占めることがわかった。さらに、FTIR等による分析により、ガス状物質の生成には脂肪族系酸化物が、エアロゾルの生成には有機窒素酸化物がそれぞれ関与していることがわかった。

論文

電子ビームによる排ガス処理

新井 英彦

平成11年電気学会全国大会講演論文集, p.S.1.1 - S.1.4, 1999/03

現在、塗装工場や地下水浄化プラントなどからの排ガスの処理に電子ビームを利用しようとする研究が、原研を含め世界の各地で進められている。本報告では、これらの研究を概括し、今後の課題を整理した。研究の現状では、一部の排ガスについては、基礎実験から実地試験まで進み、反応メカニズムもある程度解明されてきている。しかし、今後実用化を推進するためには、(1)プロセスの最適化、(2)生成物の把握、(3)混合ガス系の基礎データ、(4)分解メカニズムの解明及び(5)現場試験の実施が課題となる。

論文

Decomposition of volatile organic compounds in air by electron beam and $$gamma$$ ray irradiation

箱田 照幸; M.Yang*; 広田 耕一; 橋本 昭司

J. Adv. Oxid. Technol., 3(1), p.79 - 86, 1998/00

放射線による揮発性有機物(VOC)の分解及びエアロゾル生成の可能性を検討するため、数種の芳香族VOCとクロルエテンを空気中で気化した状態で電子線及びガンマ線照射を行った。芳香族VOCについては、ガンマ線での分解のG値は電子線照射の値に比べて約1.5倍大きく、また分解したVOCのエアロゾルへの変換割合は、炭素変換で約30から60%であることが分かった。クロルエテンについては、分解のG値が芳香族VOCの値に比べて6から45倍大きく、また生成物はほとんどガス状物質であることが分かった。さらに、電子線照射では、分子中の塩素原子数が増加するにつれて大きくなるのに対して、ガンマ線照射ではほとんど一定となることが分かった。

論文

Hydration of N,N-bis(2-ethylhexyl)hexanamide in dodecane

長縄 弘親; 太田 康雄*; 館盛 勝一

Bulletin of the Chemical Society of Japan, 69(10), p.2869 - 2875, 1996/00

 被引用回数:3 パーセンタイル:27.37(Chemistry, Multidisciplinary)

ドデカンのような無極性溶媒中においては、溶質と溶媒との間の相互作用が非常に小さいため、溶質間(ここでは硝酸分子と水分子間)の相互作用の大きさを見積るのに適している。本研究では、このような不活性溶媒を利用して、硝酸の水和、およびそれに伴うイオン化の本質を明らかにするものである。分配法は、溶質(極性物質)の濃度を大きくできない無極性溶媒の系に適した手法であり、さらに溶媒の効果を評価できるという利点がある。ドデカン中では、ベンゼン中と同様に分子性硝酸1水和物とイオン性硝酸10水和物が見つかったが、これらの水和物の生成に及ぼす溶媒の効果をドデカンとベンゼンで比較することができる。ベンゼンはどちらの水和物もドデカンよりもずっと安定化させることがわかったが、分子性硝酸1水和物の安定化効果の方が大きく、その結果、ベンゼン中ではドデカン中ほど硝酸のイオン化は起こらない。

報告書

各種抽出剤によるアクチニドの抽出に関する調査

渡部 雅之; 小沢 正基; 田中 康正

PNC TN8420 95-022, 228 Pages, 1995/10

PNC-TN8420-95-022.pdf:7.59MB

これまでのAm(3)の調査に引き続き、今回は、酸化状態の異なる各種アクチニドの抽出特性について、環状ポリエーテル並びにそれらの同族体による抽出に重点をおいて調査を行った。調査の結果、クラウンエーテル類によるアクチニドの抽出特性について次の点が明らかとなった。1)Am(3)の抽出について、15C5/ニトロベンゼン/疎水性アニオン-pH2系で、DAm=440が得られた。水相硝酸濃度0.1$$sim$$1Mでは一般にDAmは低い。塩析剤を加えるとDAmは大きくなる。2)UO22+の抽出では、0.1MCEs/CHCl3-7MHNO3系で、DUO2は1.62、5MHNO3で、12C4$$<$$15C5$$<$$18C6$$<$$24C8の順にDUO2は大きくなる。30%アセトニトリル/0.5MDCN18C6/トルエン-4MHNO3系で、DUO2は7.12。0.1MDCH18C6/ジクロロエタン-4MHCL系で、DUO2は100。3)Pu(4)の抽出では、20%プロピレンカーボネート/0.2MDCH18C6/トルエン-5MHNO3で、DPu(4)=24、添加剤なしでDPu(4)=12。有極性溶媒がDPu(4)を大きくする。4)Th(4)の抽出では、0.1M18C6/クロロフォルム-0.04Mピクリン酸系で、DTh(4)=10、0.1MDC24C8/1,2ジクロロエタン-4.8MHNO3系で、DTh(4)=7。5)Np(4)の抽出に関しては、0.01MDCH18C6/ジクロロエタン-5MHNO3+1MAINO3系で、DNp(4)=0.64、塩析剤の添加は、DNp(4)を大きくする。6)クラウンエーテル類はアクチニド及びランタニドの抽出剤として、強力な抽出剤ではない。高レベル廃液に適用する場合、クラウンエーテル類の化学的及び放射線損傷について、また、希釈剤のニトロ化生成物による、プロセスの化学的安定性について、詳細な研究が必要と思われる。さらにクラウンエーテル類でアメリシウムを抽出する場合、アメリシウムとマクロ成分であるウラン、プルトニウム及びランタニドとの競争抽出、マクロ成分のローディング効果についても十分な研究が必要であろう。

報告書

アスファルトの微生物分解に関する研究(2)-概要書-

川上 泰*

PNC TJ1564 95-004, 14 Pages, 1995/03

PNC-TJ1564-95-004.pdf:0.34MB

中、低レベルの放射性廃棄物はアスファルトで固化されて地層処分される。そのため処分環境でのアスファルトの安定性の評価が重要である。アスファルトの主要成分は炭素数の多い炭化水素の集合体であり、長期間のうちには微生物により分解される可能性がある。本研究では、微生物によるアスファルトの分解に関わる現状調査及びアスファルトの成分分画と微生物による易分解成分の同定を行い、今後のアスファルトの生物的な安定性の検討とよりよい固化材をめざす研究開発に資することを目的として行われた。その結果は次のようにまとめられる。1.アスファルトの成分分画及び化学分析に関して・本実験に用いたアスファルトは動力炉・核燃料開発事業団、東海事業所 環境技術開発部 地層処分開発室より供給されたもので、実際にプロセス濃縮廃液の固化に用いられているものである。このアスファルトを石油学会規格の方法により分画した。その結果は、飽和分:20.3%、芳香族分:33.4%、レジン分:21.6%、アスファルテン分:24.7%(回収率92.3%)であった。この数値は今回用いたアスファルトがブローンアスファルトであるため、昨年度のストレートアスファルトに比べ、レジン分、アスファルテン分が多くなっている。化学分析としては紫外-可視吸光スペクトルをとった。そのスペクトルから1)トルエン流下分には芳香環2-3の芳香族炭化水素とその関連物質が多く含まれる。2)レジン画分には直鎖の炭化水素骨格に酸素などが付加した極性物質が多く含まれる。3)アスファルテン画分には芳香環が4以上の多環芳香族炭化水素とその関連物質が多く含まれる。ことが示唆された。2.アスファルトを最も劣化させ易い微生物の選定及び培養実験に関して・地下埋設処分に用いられるアスファルトを劣化させる能力を持つ微生物を用いた実験のために昨年度用いた芳香族炭化水素分解細菌の既存株の他に、新たに環境中より適当な菌株を単離した。川崎、横浜両市の淡水域と海水域より水試料から目的の細菌を数株単離した。・今回単離した菌株のうち、その一部の脱窒能を調べた。その結果かなりの株が脱窒能を有していた。・脱窒能は有機炭素源を用いた時は高い能力を示したが、モデル炭化水素を用いた時は極めて薄弱なガス発生しか観察されなかった。

論文

Study of hydration and ionization of nitric acid in benzene

長縄 弘親; 館盛 勝一

Bulletin of the Chemical Society of Japan, 67, p.2690 - 2699, 1994/00

 被引用回数:7 パーセンタイル:43.66(Chemistry, Multidisciplinary)

再処理・群分離における抽出分離工程は、硝酸系であることから、硝酸の化学的性質が常に問題となる。水溶液中での硝酸の研究は歴史が古く、今までに多くの報告が発表されているが、有機溶媒中、特に炭化水素系の無極性有機溶媒中において硝酸がどのような状態で存在しているかは、ほとんど知られていない。しかしながら、上記の抽出分離工程において、実際にかなりの量の硝酸が有機相(TBP-ドデカン溶液等)に抽出されるため、有機溶媒中の硝酸の存在状態を研究することが非常に重要となる。本研究は、無極性溶媒中における硝酸のイオン化や水和、溶媒和といった基礎的な性質を解明することを目的とし、溶媒には、アルカンよりも多くの硝酸を溶解できるベンゼンを選んだ。分配法と分光法(UVスペクトル)からベンゼン中における硝酸のイオン化と水和を明らかにした。

論文

Design of a fast method to produce $$^{14}$$C-labeled carboxylic acids

G.Ferro-Flores*; 守屋 孝; 三浦 文徳; 松岡 弘充; 保泉 澄*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, Letters, 175(3), p.219 - 228, 1993/00

$$^{11}$$C標識カルボン酸を合成するための短時間合成法の検討を、装置の設計・製作および[1-$$^{14}$$C]安息香酸の合成を通して行った。この結果、化学的、放射化学的収率および化学的、放射化学的純度は満足できる値で、全操作に要した時間は20分以内であったことから、本法は$$^{11}$$C標識カルボン酸の合成に適用できることが示された。

報告書

高濃度不純物の吸着試験研究(吸着剤によるウランと不純物との 分離試験)

江川 博明*

PNC TJ6614 92-001, 20 Pages, 1992/03

PNC-TJ6614-92-001.pdf:0.43MB

カナダ産ウラン鉱石酸浸出液中のウランを分離・回収するプロセスの開発を目的として、大過剰のニッケル及びヒ素の共存下においてウランを選択的に吸着するキレート樹脂の開発を行った。前記酸浸出液の液性等を考慮し、本研究室における従来の研究成果を基に、巨大網状構造(MR型)を有するスチレン-ジビニルベンゼン球状共重合体(RS)にホスフィン酸基およびホスホン酸基を導入したキレート樹脂を合成した。ホスフィン酸基を有する樹脂RSPはRSを無水塩化アルミニウム存在下三塩化リンと反応させ加水分解して合成し、ホスホン酸基を持つ樹脂RSPOはRSPのホスフィン酸基を硝酸で酸化して合成した。またRSにメチレン基を介してホスホン酸基が結合した構造の樹脂RCSPは、RSをクロロメチル化したのち、無水塩化アルミニウム存在下三塩化リンと反応させ加水分解して合成した。これらの樹脂を充填したカラムに、カナダ産ウラン鉱石酸浸出液を通液した場合、ウランとモリブデンは各樹脂に強く吸着されるがニッケルとヒ素は殆ど吸着されないことが判った。すなわち、酸性度の調製など特別な前処理なしで、カラムへの通液のみによりウランをニッケルとヒ素から分離可能である。ウランの破過吸着容量はRSP$$<$$RSPO$$<$$RCSPの順に増大した。また吸着されたウランとモリブデンの分離も容易である。1M水酸化ナトリウム溶液を通液すれば、モリブデンのみが迅速かつ定量的に溶離される。一方、ウランは0.2M炭酸ナトリウム溶液または1M塩酸溶液で溶離可能である。しかしこの条件ではまだウランの回収が定量的ではないので、最適溶離条件の探索が必要である。比較の目的で、代表的な強酸性陽イオン交換樹脂SP120(MR型)及びSK104(ゲル型)による同様の検討を行ったが、ウランの選択的分離は不可能であった。 以上本年度は、本研究で開発したキレート樹脂、特にRCSPがカナダ産ウラン鉱石酸浸出液中ウランの高選択的分離・回収に有効に利用できることが明かになった。

論文

Production of carbon-14 and preparation of some key precursors for labeling organic molecules

守屋 孝; 本石 章司

Proc. of the 3rd Asian Symp. on Research Reactor, 8 Pages, 1991/00

窒化アルミニウムをターゲットとしてJMTRで照射し、$$^{14}$$N(n,p)$$^{14}$$C反応により生成する$$^{14}$$Cを分離し安定な[$$^{14}$$C]-炭酸バリウムとして得る$$^{14}$$C製造法を紹介する。本法は50GBq/バッチの規模で行われるため高中性子束及び高ガンマ線束下で長時間の照射を必要とし、ターゲットの健全性が求められる。このため窒化アルミニウム粉末を加圧成型したのちヘリウム雰囲気で焼結することにより、照射時の健全性を保てることが確認されるとともに、比放射能の低下をもたらす$$^{12}$$Cの含有量も低下させることが判った。照射後ターゲットは高温燃焼炉で二酸化炭素に酸化し、いったんアルカリ溶液に吸収させた後塩化バリウムを加え炭酸バリウムとした。[$$^{14}$$C]炭酸バリウムから、さらに有機化合物を標識するのに便利な四種類の前駆体[1-$$^{14}$$C]酢酸ナトリウム、[$$^{14}$$C]メタノール、[$$^{14}$$C]シアン化カリウム及び[U-$$^{14}$$C]ベンゼンの合成操作について述べる。

報告書

P$$_{y}$$Cの蒸着及び組織

小川 清行; 井川 勝市

JAERI-M 82-152, 22 Pages, 1982/11

JAERI-M-82-152.pdf:1.51MB

熱分解炭素蒸着に関する以下の2種類の実験を行った。そのひとつはアルミナ粒子及びバッファー層付UO$$_{2}$$粒子に、流動層蒸着により、ラミナ一組織の熱分解炭素を被覆する実験である。炭素原料としてベンゼンを用い、蒸着温度は1000$$^{circ}$$Cとした。他のひとつは黒鉛面上にガス流方向に均一な炭素被覆を施こす実験である。炭素原料に主としてn-ヘキサンを用い、蒸着温度は750-850$$^{circ}$$Cとした。いずれの実験でも蒸着物の微細組織の観察を行った。

論文

Synthesis of m-bromophenol-$$^{1}$$$$^{4}$$C$$_{6}$$ with high specific activity

守屋 孝; 茂木 照十三; 松岡 弘充

Radioisotopes, 27(5), p.263 - 265, 1978/05

殺虫剤として広く用いられている「スミチオン」を$$^{1}$$$$^{4}$$Cでラベル化するために、中間体として要望されてきた表記化合物の合成をおこなった。合成経路はベンゼン-$$^{1}$$$$^{4}$$C$$_{6}$$からm-ジニトロベンゼン$$^{1}$$$$^{4}$$C$$_{6}$$に導き、ブロム置換によりm-ブロモニトロベンゼン-$$^{1}$$$$^{4}$$C$$_{6}$$を得、続いて還元、ジアゾ化、加水分解などの常法に従い目的物を合成する方法を採った。本法によるm-ブロモニトロベンゼンの合成は始めての試みで他法と比べいくつかの点で秀れたものであることが判った。とくに小規模での分離が容易におこなえること、異性体が生成しないことなどがメリットである。

論文

$$gamma$$線照射したベンゼン-シリカゲル系におけるベンゼンカチオンの生成機構と反応(予稿)

永井 士郎; 大西 俊一*; 仁田 勇*

触媒, 13(1), p.48 - 51, 1971/00

シリカゲルに吸着したベンゼンを-196$$^{circ}C$$$$gamma$$線照射してESRを測定すると,吸着量に対応してベンゼンモノマーカチオンおよびダイマーカチオンが観測される.ダイマーカチオンは,吸着量2.0$$times$$10$$^-$$$$^5$$mol/g付近から生成し,また,吸着試料をわずか昇温すると,モノマーカチオンと中性分子との反応によっても生成する.トルエン,3種のキシレンおよびメシチレンの吸着試料からも対応するモノマーカチオンおよびダイマーカチオンの生成が観測される.

23 件中 1件目~20件目を表示