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吉田 浩*; 青木 尊之*; 内海 隆行*
電子情報通信学会論文誌, A, 86(3), p.223 - 231, 2003/03
固体ターゲットへのレーザー照射に伴うプラズマ流体運動を数値的に解析するためには、高精度かつ安定的な数値解析手法の開発が必要である。プラズマ流体運動の連続体モデルは双曲型偏微分方程式で表され、この数値解法として局所補間微分オペレーター法(IDO)が提案されてきた。従来のIDO法では従属変数の時間積分をテーラー展開で行い時間微分を空間微分で置き換える方法をとってきた。しかし、この方法では補間関数の次数に時間精度が制限されるだけでなく多次元問題では計算の煩雑さから補間関数の持つ空間精度が十分に出ないということがおこる。また、数値安定性の面でもCFL数による安定領域は狭い。そこで、本論文では、空間・時間精度の確保を図るためにルンゲクッタ法による時間積分を適用することを提案する。結果として、多次元の場合についてルンゲクッタ法はテーラー展開より高い精度,安定性を得ることができ、有効性を確認した。
阿部 豊*; 渡辺 正; 足立 和成*; 山本 憲一*
日本機械学会論文集,B, 66(644), p.238 - 244, 2000/04
液体中の気泡の運動を制御する技術を確立するため、超音波を利用した気泡並進運動制御システムについて、実験並びに数値シミュレーションを行った。実験では、液体を満たした容器の上下に超音波伝送体を設置し音響定在波を形成することにより、気泡を安全に保持できることを示した。さらに、上下の超音波の位相差により任意の位置へ気泡を移動させることが可能であることを示した。数値シミュレーションでは、気泡の半径方向及び並進方向の運動方程式を連立させルンゲクッタ法により解き、超音波の位相に対応した気泡位置の過渡変化を求めた。計算された気泡の移動量は実験値と一致し、気泡駆動のメカニズムが確認された。これにより超音波を用いた気泡運動制御が有効であることが明らかとなった。