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海老根 守澄; 片桐 政樹; 美留町 厚; 松林 政仁; 坂佐井 馨; 佐藤 節夫*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 529(1-3), p.429 - 432, 2004/08
被引用回数:1 パーセンタイル:10.15(Instruments & Instrumentation)中性子散乱実験及びラジオグラフィーのために、シンチレータと波長シフトファイバを用いた中性子イメージ検出器を開発した。特に、高精度な中性子イメージ検出にはデータ収集システムに多チャンネルの信号処理が必要であるため、FPGAs(Field Programmable Gate Array)を用いて信号処理システムを開発した。イメージ信号処理においては6464チャンネルイメージを扱うことを可能とするとともに、中性子入射位置の決定精度を上げるための機能を装備した。
小林 鉄也; 千代 悦司; 穴見 昌三*; 山口 誠哉*; 道園 真一郎*
Proceedings of 1st Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 29th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.320 - 322, 2004/08
J-PARCリニアック(全長約300m)では、加速電界(972MHz)の位相変動,振幅変動をそれぞれ1度,
1%以内に抑える必要がある。位相の基準信号では
0.3度(=約
1ps)の安定性を目標とし、約60にもなる高周源制御ステーションの位相をこの厳しい精度で揃えなければならない。本発表では、J-PARCリニアックにおける高周波基準信号分配システムに関して、これまで発表した評価結果をまとめ、さらにタイミング系信号の分配も含めた最終的なデザインの詳細を紹介する。
酒井 卓郎; 水橋 清; 宇野 定則
第16回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.80 - 83, 2004/02
静電加速器の運転においては、ターミナル電圧の偏差など各種のアナログ信号のモニターを行いながら、加速器が安定な動作条件になるように最適な調整を行う必要がある。しかしながら、通常用いられているオシロスコープ等によるアナログ信号の波形観測では、定量的な値は得られず、また経時的な変化を知ることは困難である。そこで、パーソナルコンピューター(PC)とアナログ-デジタル変換器(ADC)をもとにしたリアルタイム信号計測システムの開発を行った。ADCは、100kHz,1秒間のサンプリング周期・間隔でアナログ信号を12bitのデジタル値に変換し、その値をPCに取り込み、各種演算処理を行う。PCの画面上には、入力信号波形,FFTによるスペクトル解析,偏差の度数分布をリアルタイムで表示,測定データの平均化やレコーダー機能も持つ。また、測定したデータはテキスト形式で保存でき、市販の表計算ソフトウエアなどで取り扱うことができる。このシステムの導入により、各運転条件における電圧変動などの不安定性を定量的に解析することができ、より安定な加速器の運転業務を行うことが可能になる。
永井 良治; 沢村 勝; 菊澤 信宏; 羽島 良一; 西森 信行; 峰原 英介
Proceedings of 28th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.315 - 317, 2003/08
自由電子レーザーにおいては非常に安定した加速空洞のRF位相が要求される。この位相の安定化は短時間のみならず年間を通しての安定性・再現性が要求される。しかしながら、現在の原研自由電子レーザーで用いているRF基準信号分配用ケーブルには特に安定化のための措置が施されておらず、長時間でのRF位相のドリフトの一因となっている。そこで、温度安定度の高いケーブル(Helax)に冷却水を通した銅パイプにより温調を掛けて電気長の安定化を図った。
小林 鉄也; 千代 悦司; 穴見 昌三*; 山口 誠哉*; 道園 真一郎*
Proceedings of 28th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.366 - 368, 2003/08
J-PARC陽子リニアックでは、RF基準信号12MHzを光伝送によって各クライストロン駆動ステーションへと分配する。加速電場(324MHz,972MHz)の位相,振幅変動はそれぞれ+/-1度,+/- 1%以内が要求され、それゆえ、基準信号に求められる安定度は非常に厳しく、リニアック300m間、約60ヶ所にも及ぶステーション間の位相変動は+/-0.3度(972MHzで約+/-0.9ps)程度以内を目標としている。そのために新たに開発・製作された光コンポーネント(E/O,O/E等)の性能特性評価及び基準信号分配システムの安定性試験の結果ついて報告する。併せてリニアックのタイミング制御信号の分配方法についても述べる。
大島 貴幸; 岩崎 慶太*; 清水 和明
平成14年度東京大学総合技術研究会技術報告集, 3 Pages, 2003/03
JT-60はS60年から実験運転を実施し、JT-60データ処理設備で計測データ収集を行ってきた。H14年度は「ガス出し」とよばれる壁調整運転を実施した。通常実験時の計測用タイミングシステムは完成された巨大な計算機システムでできているが、それに一時的にハンドメイドで手を加え今回の運転でも計測できるように工夫した。
小林 鉄也; 千代 悦司; 穴見 昌三*; 山口 誠哉*; 道園 真一郎*
Proceedings of 27th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.302 - 304, 2002/08
KEK/JAERI統合計画の陽子リニアックでは、加速電場(324MHz及び972MHz)の位相,振幅変動をそれぞれ1
,
1%以内に抑えなければならない。ゆえに、その基準信号の分配においても高安定なものが要求される。12MHzの基準信号は光伝送によって約50台の各クライストロン駆動システムへと分配される。このため光コンポーネント(位相安定化光ファイバ,E/O,O/E等)の特性は非常に重要で性能評価・検討を行った。既製のものでは要求される性能に対して不十分であり、E/O,O/Eに関しては新たに開発を行っている。その性能評価結果と、提案される高周波基準信号分配システムを報告する。
中山 王克; 林田 均
JNC TN9400 2000-087, 74 Pages, 2000/07
液体金属ナトリウムの熱流動現象を定量的に把握するため、液体金属ナトリウム中の流速分布を超音波により計測する技術の開発を進めている。これまで、ナトリウム中試験を行って、その適用性を票Kするとともに課題を整理した。これを受けて、センサ特性や計測アルゴリズムの最適化を図ることを目的とした水中及びナトリウム中試験を計画しており、これらの試験に供試する高温用超音波トランスデューサを試作した。本報告は、試作した高温用超音波トランスデューサの単体特性の計測結果をまとめたものであり、試験により得られた主な知見は以下の通りである。(1)散乱超音波による流速分布計測手法において特性支配因子となる音圧分布特性を把握した。また、超音波トランスデューサによって生成される液中の音圧分布の予測式や近距離音場限界距離を計測データから導出した。(2)超音波トランスデューサの周波数帯域が、散乱波の周波数シフト計測を行うのに十分であることを確認した。また、距離方向計測範囲や散乱波の周波数シフト計測を行うのに必要な送受信回路の距離方向信号増幅仕様を導入した。(3)散乱波の周波数シフト計測システムの計測システムの計測精度評価を行う上で必要な超音波トランスデューサ単体に起因する空間分解能を推定した。
久保 篤彦
JNC TN9410 2000-010, 72 Pages, 2000/03
高速実験炉「常陽」は、昭和57年に照射用炉心(MK-II炉心)として初臨界を迎えて以来、31サイクルの定格出力運転を行い、平成9年12月にMK-III炉心への移行を開始した。その間、「常陽」では多くのプラント特性試験データを蓄積しており、これをMK-II炉心の運転開始に先立って原子炉の性能を確認する性能試験、原子炉の安全な運転を確保するためサイクル毎に実施する運転特性試験、高速炉開発に関するデータ取得と解析評価手法の開発・整備のために実施する特殊試験がある。本報告書では、試験項目毎にその内容と結果を示した。また、本文中に記載したデータの他、動特性に関する時系列データを含め、ユーザーがこれらのデータを机上のPC環境下で利用できるように、光磁気ディスクにて支給可能とした。
陳 振茂; 青砥 紀身; 加藤 章一; 永江 勇二
JNC TN9400 2000-022, 46 Pages, 2000/03
本研究では、SUS304ステンレス鋼における自然磁化と機械損傷の相関に関する試験研究を実施した。単純引張試験及び両振疲労試験を用いて試験片に機械損傷を与え、フラクスゲートセンサーで試験中及び除荷後の磁化特性を測定した。その結果外部磁場をかけなくても塑性変形や疲労損傷により自然磁化が発生し、損傷の増加と伴い飽和することが明らかにした。切欠試験片に疲労き裂を入れた試験から、自然磁化は特に疲労き裂の検査に有効であることが判った。更に疲労試験中測定した磁場信号の処理により、疲労損傷の検出に適用可能な信号の特微量(磁場・ひずみヒシテリシス曲線の面積)を提案した。最後に塑性変形を与えた試験片に対して永久磁石励磁による残留磁化の分布を測定し、残留磁化は塑性変形が十分大きくなると増加する傾向があると判った。上記内容から、損傷誘起自然磁化は絶対値が小さいものの、特微量の抽出やセンサーの工夫によって損傷状態の監視に十分適用可能であると考えられる。一方、自然磁化の測定は走査検査への適用のためにまた努力する必要があるが、これに対して残留磁化に基づいた手法は有効である可能性が高い。なお、提案手法を実機環境への応用に至るまでは、異なる試験条件下の挙動や実環境ノイズの影響の確認などさらなる研究を重ねる必要があると考えられる。
陳 振茂
JNC TN9400 2000-021, 104 Pages, 2000/03
本報告書はJNCにおいて行われた2年間のポストドクター研究の成果を取りまとめたものである。本研究は磁性及び非磁性の構造物を対象に電磁非破壊検査法の向上または新規開発を目指して、渦電流探傷法を用いた自然き裂の形状再構成及び損傷誘起磁化現象の解明と非破壊検査への応用に関する研究を実施した。渦電流検査法の向上には自然き裂の形状を再構成するアプローチを提案し、理想化したき裂モデルに対して再構成を行うことによってその有効性を実証した。自然磁化に関する研究では損傷誘起磁化と損傷の相関の解明及び弱磁性体のSUS304構造物の非破壊検査への適用妥当性を試験手法で評価した。また、測定した磁束漏洩信号から材料内部の磁化分布(損傷の状態と相関する)を再構成するために、最適化手法及びウェーブレットを用いた手法を提案し、実際に測定したデータの逆解析を行った。解析した結果はコロイド法によって計測した磁化に分布と定性的によく一致し、提案手法の有効性を確認した。
林田 均; 荒 邦章
JNC TN9400 2000-020, 54 Pages, 1999/11
レーザ誘起ブレークダウン分光法によるレーザNa漏洩検出システム(Laser Sodium Leak Detector:以降LDDと略す。)は,レーザ光によりナトリウムエアロゾルをプラズマ化し,それにより発生する蛍光中からナトリウム特有の光スペクトルを検出するもので,ナトリウムを選択的に検出するために,ナトリウム微少漏洩を早期に信頼性高く検出できる可能性がある。本報告では,LLDのナトリウム微少漏洩検出への適用性を検討するために,LLDの原理的な動作確認と基本的な性能把握を目的に,ナトリウムエアロゾルを用いて各種条件で検出特性を試験した結果についてまとめた。その結果,以下のような知見を得た。1)LLDにより,原理通りにナトリウム特有の光スペクトルを検出できることが確認できた。2)ナトリウム濃度とLLD蛍光強度の関係は,Na濃度10のマイナス11乗10のマイナス8乗g/cmの3乗の広い範囲で,ほぼ比例する。3)本試験範囲でLLD信号は,サンプリングガス流量,酸素濃度,水分濃度などの影響をほとんど受けない。LLDはナトリウム濃度にのみ大きな反応を示すので,極微少な漏洩においても高SN比の信号が得られ,信頼性の高い検出が可能である。これらから,LLDは,ナトリウム微少漏洩を,早期に信頼性高く検出する手法として適用できる可能性が明らかになった。
田村 浩司; 有澤 孝
JAERI-Tech 99-059, 9 Pages, 1999/09
チタンサファイア共振器からのレーザーパルスをヤグレーザーの第二高調波により励起することにより増幅し、出力レーザーパワーを測定した。励起のある場合とない場合の出力強度比から、シングルパスとダブルパスの小信号利得を励起レーザー光密度の関数として測定した。シングルパスの利得を2準位のレート方程式により計算した。得られた結果は実験結果をよく再現した。この結果に基づき共振器出力を多段階増幅部を用いて増幅した。
堀田 政國*; 穂刈 利之*
JNC TJ7440 99-022, 378 Pages, 1999/06
本報告書は清水建設株式会社が核燃料サイクル開発機構との契約により実施した業務成果に関するものである。本業務は超深地層研究所における研究の一環として、深度1,000mの試錐孔(AN-1号孔)において、地下水の水圧および水質の長期観測を実施するために、多区間封圧採水・間隙水圧測定装置を設置した。指定された22区間にポンピングポート、メジャメントポートが位置して、これらのポートをダブルパッカー方式で閉鎖するように設計したケーシングログに基づいて多区間封圧採水・間隙水圧測定装置を設置した。設置後に、指定された20区間を対象に多連式水圧観測プローブを設置し作動確認試験を行い、多区間封圧採水・間隙水圧測定装置が正しく設置されていること、間隙水圧測定が正しく行えることを確認した。
後藤 和幸*; 牧野 章也*; 奥寺 勇*; 松本 隆史*
JNC TJ7440 99-016, 120 Pages, 1999/03
本業務は、現存の1,000m対応水理試験装置の基本コンセプトを維持しつつ、孔内部装置の長さを短縮することにより傾斜孔への適応範囲の拡大を目的として改良を実施した。また、試錐孔内でコントロール用光ケーブルを保護するため、中継部のロッドに装着できるセンターライザーを製作した。なお、現存の差圧計を廃止し、より精度の高い絶対圧力計(水晶発振式)を採用した。この変更の結果、測定時に差圧計の背圧調整の作業が不要になることによる操作性の向上と圧力計の精度向上により取得データの信頼性が高くなった。
澤村 卓史*
JNC TJ1400 99-002, 73 Pages, 1999/03
核燃料施設からの直接線およびスカイシャイン線による線量評価は、施設の環境評価項目の1つに位置づけられており、遮蔽計算コードにより解析が行われている。しかし、ベンチマークデータが極めて少ないこと等もあり、評価においては十分な安全裕度が見込まれている。このため、合理的な評価を行うためには、スカイシャイン線に係わる実測データの取得が不可欠である。本研究は、施設からのスカイシャイン線のベンチマークデータの取得および各種計算コードの検証を目的として実施するものである。今年度は、中性子を対象とした同期方式によるパルス状放射線測定装置を改良し、北大45MeV電子線型加速器施設内および周辺の中性子到来時間分布測定を実施することにより、作製した装置がスカイシャイン線による線量測定に有効であることを実験的に明らかにすると共に汎用ユ一ザ一ズ版EGS4およびMCNPコードによる北大45MeV施設のスカイシャイン線評価への適用を検討するため以下の研究を行った。・同期法によるパルス状放射線測定装置を改良し、ゲート動作の有効性とバックグランド低減率の測定等の基礎実験を行った。装置の改良の結果、施設建て屋外においても信号中性子、バックグランド中性子および中性子到来時間分布を同時に測定することが可能になった。・北大45MeV電子線型加速器施設の建て屋内および周辺の中性子到来時間分布測定を実施した。その結果、中性子スカイシャイン線の測定に対しても同期測定法が適用できること示した。中性子に対しても排気筒が中心的な漏洩源であることが分かった。・シミュレーションによる北大45MeV電子線型加速器施設からの中性子スカイシャイン線評価のための基礎的計算を開始した。その結果を示す。
*
JNC TJ1400 99-004, 110 Pages, 1999/02
臨界安全監視システムは高い信頼性と新しい手法を容易に取り込むことのできる柔軟性が必要である。この様な観点から1997年にはシステムの基本構成を報告した。ここでは、この基本デザインに新たに加えるべきシステムと手法について報告すると共に、1996年のDCA実験データの解析結果を報告した。1:本報告書では、先ず、ガンマ線信号を用いたFeynman-法による未臨界度推定モジュールと、その信号取得に必要となる高速パルス信号処理系の追加を提案した。ガンマ線信号に対してFeynma-
法を用いることにより原子炉の減衰定数を推定することが可能であることが最近報告されており、このモジュールを追加することは、計数率の広い範囲に亙って臨界安全監視システムの信頼性を高めるものと考えられる。2:昨年度、ARMAモデル同定と平行して信号解析を行う冗長系として最小2乗法に基づくアダプティブフィルタ(ADF)アルゴリズムモジュールを報告したが、この手法は有色雑音が混入する信号に対してパラメータの収束が遅くなることが知られており、ここでは近年注目されているブロックアルゴリズムの基礎理論と、これを実現するための跳躍アルゴリズムについて報告した。3:アナログ信号系では不可避の電源雑音を除去するノッチフィルタを設計法を実際のソフトウェアにつ臨界安全監視システムは高い信頼性と新しい手法を容易に取り込むことのできる柔軟性が必要である。この様な観点から1997年にはシステムの基本構成を報告した。ここでは、この基本デザインに新たに加えるべきシステムと手法について報告すると共に、1996年のDCA実験データの解析結果を報告した。1:本報告書では、先ず、ガンマ線信号を用いたFeynman-
法による未臨界度推定モジュールと、その信号取得に必要となる高速パルス信号処理系の追加を提案した。ガンマ線信号に対してFeynma-
法を用いることにより原子炉の減衰定数を推定することが可能であることが最近報告されており、このモジュールを追加することは、計数率の広い範囲に亙って臨界安全監視システムの信頼性を高めるものと考えられる。2:昨年度、ARMAモデル同定と平行して信号解析を行う冗長系として最小2乗法に基づくアダプティブフィルタ(ADF)アルゴリズムモジュールを報告したが、この手法は有色雑音が混入する信号に対してパラメータの
後藤 和幸*; 牧野 章也*; 奥寺 勇*; 松本 隆史*
JNC TJ7440 99-001, 151 Pages, 1999/01
本業務では、これまでの1,000m対応水理試験装置の開発経験をもとに、1,000m対応水理試験装置(高温環境型)2式を製作した。製作にあたりこれまで試験装置に採用していた差圧計より精度の高い絶対圧力計(水晶発振式)に変更した。この結果、測定時に差圧計の背圧調整の作業を廃止できることによる操作性の向上と圧力計の精度向上により取得のデータの信頼性が高くなった。
神谷 富裕; 酒井 卓郎; 内藤 豊*; 平尾 敏雄
第11回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.126 - 128, 1999/01
3MWタンデム加速器のビームライン上に設置した重イオンマイクロビーム装置を用いたシングルイオンヒット技術を確立した。これを基に、試料に対してプログラムしたヒット位置と個数に従って自動的にシングルイオン照射するシステムを製作した。ビームのパルス化を制御するパルスジェネレータは、MCPからのシングルイオン検出信号を数えるカウンターと連動し、カウンターが動作中の時のみイオンの入射が許可される。また、イオンの入射がプリセット値に達した瞬間に後続の入射が禁止される。この制御機能がマイクロビーム走査の制御プログラムに組み込まれることにより、イオンを予め入力した個数と位置のデータに基づいて自動的に次々と打ち込むことが可能となった。本システムを用いて15MeVのNiイオンをCr-39上に微細なだるま状のヒットパターンで自動照射することに成功している。
陳 振茂
JNC TN9400 99-009, 39 Pages, 1998/12
本報告書では、渦電流探傷信号に基づいて接触のあるき裂の再構成手法を提案・検証した。まず、自然き裂を離散化するために2種類のき裂モデルを提案し、それに基づいてき裂によるECT信号及びその勾配を高速且つ高精度的に計算する手法を開発した。更に上記順問題の高速ソロバー及びモデル化した自然き裂に基づき、最適化手法の共役勾配法を改良し、異なる種類のき裂パラメ-タを同時に逆推定することに成功した。具体的に矩形き裂に対して再構成を行った結果、2種類のき裂モデル共に接触のあるき裂の再構成に有効であることを実証した。但し、接触がき裂の境界部に限った2番目のモデルはより効率よく再構成することができると判った。本研究の結果は、表面き裂の非破壊検査技術の向上に貢献することが期待できる。