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大平 直也*; 斎藤 滋
Heliyon (Internet), 6(2), p.e03429_1 - e03429_8, 2020/02
被引用回数:4 パーセンタイル:38.66(Multidisciplinary Sciences)鉛ビスマス共晶合金(LBE)は高速炉や加速器駆動炉(ADS)の冷却材の候補である。フリーズシールバルブはこれらのシステムに受動的安全性を付加する機器と考えられている。一方、LBEは固化後に膨張する材料として知られており、LBE膨張により配管内に生じる応力を定量的に評価することが必要である。多くの研究者がこの膨張に関するデータを報告しているが、LBE膨張による歪みの評価はほとんど無い。そこでステンレス容器を用いたひずみ測定と応力評価、並びに光学顕微鏡による組織観察を行った。その結果、室温以上の温度で保持することが配管の歪みを大きく低減する有効な方法であることが示された。
湊 和生; 辻本 和文; 田辺 博三*; 藤村 幸治*
日本原子力学会誌ATOMO, 59(8), p.475 - 479, 2017/08
本稿は、日本原子力学会「放射性廃棄物の分離変換」研究専門委員会において、国内外における分離変換技術や関連する技術の研究開発状況について調査・分析してきた結果を基に、長寿命核種の分離変換技術の現状について、4回に分けて紹介するものである。第1回にあたる本稿では、分離変換の意義は何であるのかを解説するとともに、分離変換を効果的・効率的に行うために研究開発が進められている分離変換のシステムについて解説する。分離変換の意義については、放射性廃棄物を経口摂取した場合の被ばく線量で定義される潜在的有害度低減の観点から、使用済み燃料の潜在的有害度が原料とした天然ウランの潜在的有害度を下回るまでに要する時間はおよそ10万年であるが、再処理後は約1万年、分離変換後は数百年まで短縮されることを示した。また、潜在的な吸入摂取毒性の低減にはMAの分離変換の効果が顕著であることから、数十万年の超長期にわたる人間活動や地殻変動の予測等に相当の不確実性が伴うことから、分離変換は処分場影響の不確実性低減にも寄与すると考えられることを示した。分離変換システムについては、総合的なシステムとして分離変換技術を捉えた場合、比較的有望な概念として考えられている発電用の高速炉を用いたシステム(高速炉利用型)と核変換専用の小規模な燃料サイクルを商用発電サイクルに付加したシステム(階層型)を紹介するとともに、プルトニウムや核分裂生成物を核変換対象とするその他のシステムも紹介した。
辻本 和文; 佐々 敏信; 西原 健司; 大井川 宏之; 高野 秀機*
Proceedings of International Conference on Physics of Fuel Cycles and Advanced Nuclear Systems; Global Developments (PHYSOR 2004) (CD-ROM), 8 Pages, 2004/04
原研では、マイナーアクチニドや長半減期核分裂生成物などの核変換を行うために加速器駆動炉の開発を行っている。炉物理的及び工学的観点から、加速器駆動炉の成立性を評価するために、J-PARC計画において核変換実験施設(TEF)の建設が提案されている。TEFは、核変換物理実験施設(TEF-P)と加速器駆動炉ターゲット試験施設(TEF-T)の2つの実験施設で構成される。TEF-Pは、未臨界状態の臨界集合体に低出力の陽子ビームを導入して、加速器駆動炉の炉物理特性及び制御性の研究を行う施設である。TEF-Tは、溶融鉛ビスマス合金を用いて、材料照射試験と加速器駆動炉ビーム窓の部分モックアップ試験を行う装置である。本論文においては、各実験施設の目的・実験項目・仕様等を述べる。
辻本 和文; 佐々 敏信; 西原 健司; 大井川 宏之; 高野 秀機
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(1), p.21 - 36, 2004/01
被引用回数:145 パーセンタイル:99.23(Nuclear Science & Technology)マイナーアクチニド核変換のための鉛-ビスマス冷却加速器駆動炉(ADS)の核設計を行った。ADSのこれまでの研究で、燃焼反応度とピーキング係数が大きいという2つの問題が指摘されていた。この問題を解決するために、設計パラメータがADSの核特性に与える影響を調べた。ここで取り上げた設計パラメータは、初装荷Pu量,核破砕ターゲットと炉心の間へのバッファ領域、及び燃料のゾーン装荷である。パラメータサーベイ計算では、燃焼とリサイクルからなる燃焼サイクルを考慮した。その結果、燃焼反応度は初装荷Pu量に依存することがわかった。さらに、反応度係数を用いて適切な実効増倍率の評価も行った。その結果、提案しているADSに対しては、実効増倍率の最大値を0.97とすることにした。以上の結果から、バッファ領域を設置し、燃料のゾーン装荷を行った新しい炉心概念を提案した。
辻本 和文; 田澤 勇次郎; 大井川 宏之; 佐々 敏信; 高野 秀機
JAERI-Tech 2003-085, 158 Pages, 2003/11
加速器駆動未臨界システム(ADS)を用いた核変換技術の炉物理に関する研究開発を目的とした「核変換物理実験施設」の安全性の検討を行った。まず、実験施設の設計に反映させるために、以前に作成した「核変換物理実験施設の安全設計方針」及び重要度分類を見直し、安全設計方針の各項目に対する適合のための設計方針を検討した。この結果に基づき、陽子ビーム導入にかかわる機器・系統及び安全上重要な機器・系統について具体的な設計方針と主要設備の検討を行った。また、安全上重要な機器・系統に関する設計方針の検討結果を反映して、以前に実施した安全評価の判断基準,主要な解析条件及び予備解析結果の再評価を行った。この際に、公衆被ばく評価事象については、ICRP1990年勧告を取り入れて改訂された安全評価指針類に基づく線量評価を行った。さらに、核変換物理実験施設における設計基準外事象として、再臨界事象に伴う炉心崩壊事故を最新の知見及び計算機コードを用いて解析した。解析の結果、再臨界事象時においても原子炉建家の閉じ込め性能は十分確保される見込みであることがわかった。
大井川 宏之; 池田 裕二郎; 佐々 敏信; 明午 伸一郎; 高野 秀機; 辻本 和文; 西原 健司
JAERI-Tech 2000-062, 64 Pages, 2000/09
原研-KEK大強度陽子加速器計画の一環として、加速器駆動未臨界システム(ADS)を用いた核変換技術の開発を目的とした「核変換実験施設」の検討を行っている。同施設は「核変換物理実験施設」と「核変換工学実験施設」で構成される。このうち、核変換物理実験施設は、ADSの炉物理上の課題である「核破砕中性子源で駆動される高速未臨界体系の核特性評価」、「加速器駆動ハイブリッドシステムの運転制御性検証」及び「MA及びLLFPの核変換特性評価」を目的とした臨界実験施設である。本報告書は、核変換物理実験施設について、加速器施設から陽子ビームを導入する方法、装置の概略仕様、施設の安全性確保の考え方など、施設検討で最も重要な部分についての検討をまとめたものである。
向山 武彦
原子核研究, 44(6), p.23 - 32, 2000/04
大強度陽子加速器を用いた大強度中性子源や加速器駆動未臨界炉の研究開発の現状について述べる。特に、加速器原子力システムとして核破砕中性子源の特性と既存施設の概要と将来計画について述べ、その利用方策の一つとしての加速器駆動未臨界炉の研究、研究開発計画について紹介する。
辻本 和文; 滝塚 貴和; 佐々 敏信
Proc. of Int. Conf. on Future Nuclear Systems (Global'97), 1, p.435 - 439, 1997/00
日本原子力研究所では、加速器駆動型消滅処理システムの概念設計を進めており、炉心は大強度の陽子加速器から供給される高エネルギー陽子により駆動される。炉心の核特性解析を行うには、GeVオーダーの荷電粒子の輸送が必要であり、従来の核設計コードだけでは不十分となる。加速器駆動型炉の核特性解析のために、炉心設計コードATRAS(Accelerator-driven Transmutation Reactor Analysis Code System)を開発した。ATRASでは、解析的な輸送計算コードの採用、非等方中性子源を用いた炉心燃焼解析など、より炉心特性解析に重点を置いて開発を行った。ATRASを用いることで、陽子ビームにより生成される非等方中性子源を用いた、総合的な炉心解析を行うことができる。また、概念設計では、タングステンディスクターゲットとTRU窒化物燃料を用いたシステム及び鉛塩化物溶融塩燃料を用いたシステムについて、ATRASコードシステムを用いた炉心解析結果を紹介する。
辻本 和文
no journal, ,
2014年に閣議決定されたエネルギー基本計画では、原子力発電は重要な基幹電源として位置付けているが、対策を将来へ先送りせず着実に進める取組として、「使用済燃料対策を抜本的に強化し、総合的に推進する。」こととしている。こうした取組の一環として、「将来の幅広い選択肢を確保するため、放射性廃棄物の減容化・有害度低減などの技術開発を進める。」とされている。原子力機構では、新たなエネルギー基本計画の策定を受けて、「放射性廃棄物の減容化・有害度低減技術」の選択肢の一つとして高速炉や加速器駆動炉(ADS)による分離変換技術に関する研究開発を強化している。本発表では、主に原子力機構を中心とした日本における分離変換技術の研究開発の現状や将来計画について報告する。
辻本 和文
no journal, ,
原子力エネルギーを持続的に利用していくための最も重要な課題の一つは高レベル放射性廃棄物(HLW)の取扱である。分離変換技術は、HLWの潜在的有害度やHLWの地層処分に関する管理負担の低減に有効であると考えられ、原子力機構ではHLW中の長寿命核種の核変換システムの一つとして加速器駆動核変換システム(ADS)の研究開発を行ってきている。原子力機構が提案しているADSは、熱出力800MWの液体鉛ビスマス冷却システムである。ADSの実現には解決すべき様々な課題があり、これらの技術開発課題に関して、原子力機構では様々な研究開発を実施しており、本発表では現在の研究開発の状況及び将来計画について報告する。