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西尾 勝久; 池添 博; 光岡 真一; 佐藤 健一郎*; Jeong, S.-C.*
Physical Review C, 63(4), p.044610_1 - 044610_6, 2001/04
被引用回数:35 パーセンタイル:84.93(Physics, Nuclear)原子核が変形していることによって、2つの原子核どうしの融合確率がどのように変化するかを調べた。このためGe+Nd及びSe+Ceについて、融合反応の直接の証拠となる蒸発残留核断面積を測定した。前者の反応でNdは変形しており、後者の反応でCeは球形である。両反応のZ,Z値(陽子数の積)は近い値を持っていて、比較するのに適している。Se+Ceでは、バスバリヤ近傍で大きなfusion hindranceが見られ、エキストラ-エキストラ-プッシュエネルギー(Ex)として275Mevが得られた。一方、Ge+Ndではfusion hindranceは見られず、(Ex0)、バスバリヤ以上で融点確率は1であった。これからNdの側面にGeが衝突した場合、fusion hindranceがないことが示された。
池添 博; 光岡 真一; 西尾 勝久; 佐藤 健一郎; Jeong, S.-C.*
AIP Conference Proceedings 561, p.334 - 343, 2001/00
重い重イオン融合反応において、変形核のビームに対する向きが融合確率に大きく影響することを実験的に明らかにした。NdとSmの変換核とGeとNi核との融合反応を、タンデム-ブースター加速器と反跳生成核分離装置を使って測定した。これらの反応で生成される蒸発残留核を入射エネルギーの関数として測定した結果、変形核の長軸側で衝突する場合、融合確率は大きく減少する。一方短軸側で衝突すると、融合確率は1に近い。この現象は球形核を使った場合と比較するとより明らかになり、変形核特有の現象である。この研究成果を口頭発表する。
X.Wu*; J.Gu*; 岩本 昭
Physical Review C, 59(1), p.215 - 220, 1999/01
被引用回数:5 パーセンタイル:33.65(Physics, Nuclear)変形核での準粒子スペクトルの統計的性質が調べられた。その結果、核分裂の鞍点の変形の偶々核ではもとのウィグナー型の1粒子準位分布がウィグナー型とポアソン型の混合型に変わること、一方奇核においては準粒子になってももとのウィグナー型のままであることがわかった。基底状態の変形ではもとの1粒子準位も準粒子準位も、ともにポアソン型のままであることも示された。
池添 博; 生田 智彦*; 光岡 真一; 葛巻 剛*; L.Jun*; 永目 諭一郎; 西中 一朗; 塚田 和明
Proc. of Tours Symp. on Nuclear Physics III, p.249 - 258, 1998/00
クーロン障壁近辺の入射エネルギーで起きる標的核と重イオンの衝突では、核分裂片の角度異方性が理論値の2倍ぐらい大きくなる現象が知られている。この異常な反応はクーロン障壁から低い方に下がるにつれて顕著になる。この現象を調べるために、Th+Si融合反応のxn反応断面積の励起関数依存性を測定した。その結果を統計モデル計算結果と比較することによって次のことが判明した。クーロン障壁以下の入射エネルギーでは、変形核の長くのびた軸方向から衝突すると完全融合した複合核が形成されない。従って3n,4n反応が小さくなる。この結果は核分裂片の異常な異方性とも密接に関係している。
岩本 昭; Mller, P.*; J.R.Nix*; 佐川 弘幸*
Nuclear Physics A, 596, p.329 - 354, 1996/00
被引用回数:64 パーセンタイル:92.16(Physics, Nuclear)重イオン核融合断面積を理解するためには、入射核及び標的核の変形の効果を考慮する必要がある。この論文の目的は、散乱核の変形及びその配向が核融合障壁の高さ並びに2核が接する配位での系のコンパクトネスに大きな影響を与えることを示すことにある。変形核の配位に関する議論を分かりやすくするため、最初に分類法とそれに対応する記号法を導入する。我々はコンパクトな接触配位と、複合核の励起エネルギーが出来るだけ低くなるような核融合障壁について議論する。そのような配位は超重核合成に最も有利になる。我々はそのように有利な入射核・標的核の組み合わせで、合成された超重核のアルファー崩壊の寿命が1マイクロ秒以上のものについて解析する。
岩本 昭; Mller, P.*
Nuclear Physics A, 605, p.334 - 358, 1996/00
被引用回数:17 パーセンタイル:67.25(Physics, Nuclear)球型入射核と変形標的核とのサブバリアー核融合を計算した。クーロン及び核力からのポテンシャルは正確に計算し、最終的には1つの任意パラメターによる計算である。基底状態の変形は計算値を用いて、断面積はWKB法と断熱近似を用いた。精密な実験データのある幾つかの反応については、障壁の分布を計算し実験との良い一致を得た。
池添 博
原子力工業, 41(3), p.31 - 34, 1995/00
ウランより重い元素はどこまで存在するか(超重元素の探索)、また、原子核はどこまで変形するか(超変形核の探索)に関する解説である。超重元素(114元素)の存在の可能性が最近の理論的及び実験的研究により、ますます高まってきた。原研においても、これらの超重元素領域の原子核を合成すべく、新しい反跳生成核分離装置を建設中である。又原子核の軸比が2対1からそれ以上にもなる超変形核が存在する可能性があり、これらを発見すべく、多重線測定器の製作が進行中である。以上2つのトピックスについて、やさしく解説した記事である。
大島 真澄
研究会報告集,短寿命核ビームの科学 93, 0, p.259 - 263, 1994/06
原研タンデムブースターはビスマス以下の全ての安定核種間の反応を起こさせることができるので、核分光研究を行う上で最適の加速器となる。ここではタンデムブースターの性能と現在計画中の全国共同研究により行う実験テーマのいくつかを紹介する。(1)超変形、ハイパー変形またそれらとオクタボール変形との結合した特異な変形状態の研究、(2)集団的振動モードで重要な2フォノン状態の解明、(3)高スピンアイソマーに代表される変形共存現象、(4)奇々核の回転バンドに現れる指標逆転現象、などが挙げられる。これらの研究をタンデムブースターとEアレーナの施設における安定核・不安定核ビームを用いて行う実験手法の可能性について議論する。
大塚 孝治; 吉永 尚孝*
Phys.Lett.,B, 168(1-2), p.1 - 7, 1986/00
変形した原子核のためのフェルミオン-ボゾン射影が内部固有状態(intrinsic state)の回転という観点から研究された。多核子変形系とそのボゾン射像の間には、回転に関して注目すべき類似性があるのが見つけられた。この類似性に基いて、簡単にして、有用な射影法が作られた。相互作用するボゾン模型の四重極相互作用の強さが、この方法によって計算され、現象論的な方法で求められた値と良く一致する事が確かめられた。
大塚 孝治; 有馬 朗人*; 吉永 尚孝*
Physical Review Letters, 48(6), p.387 - 390, 1982/00
被引用回数:85 パーセンタイル:95.06(Physics, Multidisciplinary)ニルソン模型に於ける固有内部状態を、0、2、4、6、・・・という様々なスピンに組んだ核子対の立場から解析した。内部固有状態は変形四重極場内でのクーパー核子対の凝縮状態として記述される。このクーパー核子対は、変形四重極場がスカラー量ではないので、様々なスピンの核子対の重ね合わせになっている。原子核が大きく変形している場合、このクーパー核子対が主として、0及び2の核子対から成っている事を、この論文で示した。この性質は対相関力の強さには余り依らず、変形場だけが存在するという極端な場合を仮に考えても、0及び2の核子対の優位性は示される。変形原子核の固有内部状態がこのような力学的特徴を持っていることはこれまで報告されていない。
宇都野 穣; 市川 隆敏*; 清水 則孝*; 大塚 孝治*
no journal, ,
Caは二重魔法核であり、その周辺核の基底状態は球形とされているが、数MeV励起した準位から始まる大きく変形した状態が存在することが知られている。Caは最近、非軸対称した超変形状態をもつことが実験的に示唆され、興味を持たれている。本講演では、Caの変形状態の性質を探るため、大規模殻模型計算によってそのエネルギー準位や遷移行列要素を計算した結果を報告する。従来知られていた6粒子4空孔励起した超変形状態の他、変形度がやや小さい4粒子2空孔励起した変形バンドも得られた。これに対応するエネルギー準位もガンマ線分光のデータの中に存在していることがわかった。