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吉村 一夫; 堂田 哲広; 藤崎 竜也*; 井川 健一*; 田中 正暁; 山野 秀将
Proceedings of 29th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 29) (Internet), 10 Pages, 2022/08
反応度モデルの適用性確認のため、タンク型高速実験炉EBR-IIのULOHS模擬試験のベンチマーク解析に参加している。コールドプールを完全混合モデルで模擬したプラント動特性解析(1D)コードを使用したブラインドフェーズにおける解析では、コールドプールで発生している温度成層化現象を無視したことにより、炉心入口温度の上昇が緩慢であり、フィードバック反応度が過小評価されていることがわかった。そこで、本報では、コールドプールを数値流体力学(CFD)解析コードで詳細に模擬し、1D-CFD連成解析手法を適用することで、コールドプールにおける温度成層化現象と炉心入口温度上昇を再現できることを確認した。
徳島 二之; 白数 訓子; 星野 国義*; 小原 浩史*; 倉田 正輝
Proceedings of Annual Topical Meeting on LWR Fuels with Enhanced Safety and Performance (TopFuel 2016) (USB Flash Drive), p.1055 - 1063, 2016/09
シビアアクシデントの燃料溶融段階において、その過程で形成される中間生成物が事故進展に影響を及ぼすことが予期される。これらは酸素ポテンシャルや温度にも影響を受け、燃料デブリのリロケーションや成層化を評価するうえで非常に重要である。これらを評価するために、異なる酸素ポテンシャル条件で、2種類の試験を実施した。採用する中間生成物は、我々の過去の制御棒ブレードとチャンネルボックスの溶融・崩落試験から得られた知見により決定した。試験の結果、雰囲気の酸素ポテンシャルが、金属相のウランの濃度に大きく影響を及ぼすことが確認された。また、中間生成物として採用したBC-Fe合金が、UO
とZrの相互作用を軽減することが確認された。
村松 壽晴; 須田 一則; 村上 諭*; 山口 彰
JNC TN9400 2000-109, 96 Pages, 2000/11
高速炉の実用化に向け、多様な作動流体を冷却材として用いた場合の検討に資するため、原子炉基本設計を左右する重要熱流動課題として、(1)自由液面揺動、(2)温度成層化、(3)サーマルストライピングおよび(4)自然対流の4項目を取上げ、作動流体としてNa、Pb-Bi合金、Co2ガスを用いた場合のそれぞれの現象の特性変化を数値解析的に検討・評価した。得られた結果は、以下の通りである。[自由液面揺動](1)Fr数を指標とした内部流動特性および自由液面特性につき、Naを作動流体とした場合とPb-Bi合金を作動流体とした場合で有意な違いは生じない。(2)液面近傍流速を指標としたガス巻込み限界につき、AQUA-VOFコードが実験結果と概ね一致する結果を与え、同コードがガス巻込み限界の1次評価に使用可能であることを確認した。[温度成層化](1)連行現象(上下層剪断渦)の発生位置は、NaあるいはPb-Bi合金を作動流体とした場合Ri数の減少とともに下流側に移動する。一方、CO2ガスの場合には、その発生位置はRi数の減少により上流側に移動する。(2)温度成層界面の解消速度は、流体物性としての熱伝導度に大きく依存した特性を示す。すなわち、CO2ガス中に温度成層界面が発生した場合には、より積極的な界面解消策を講じる必要があることを示唆している。[サーマルストライピング](1)CO2ガスを作動流体とした場合には、大きな粘性係数値と小さな熱伝導度との相乗効果によって、より下流側まで大振幅の温度揺らぎが到達する。(2)作動流体を変更した場合、温度揺らぎ振幅を評価するためにはReを一致させる必要が、温度揺らぎ周期を評価するためには流速値を一致させる必要がある。[自然対流](1)基本的に、浮力噴流挙動に準じる特性を示す。ただし、自然循環力の立ち上がりの特性は、流体の熱容量および熱伝導度の影響を大きく受ける。なお、CO2ガスの場合には、自然循環ヘッドが大きい場合のみ、液体金属の場合と同様な温度過渡特性を示す。(2)各作動流体を用いた場合のピーク温度到達時間は、Ra数一致条件の下で評価が可能である。
柴本 泰照; 与能本 泰介; 安濃田 良成; 久木田 豊*
Nuclear Engineering and Design, 201(1), p.83 - 98, 2000/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)ROSA/AP600実験では、コールドレグにおいて、PRHRによる冷水とダウンカマ側からの熱水により最大温度差150Kという高密度比の対向成層流が観察された。このような多次元現象は従来の1次元安全解析コードでの予測は難しく、また、CFDコードによる微視的モデルも開発途上の段階である。これら計算コードの性能評価に用いるデータ取得のため、大気圧力下ての実験を行った。実験では、実機相当の密度差を模擬するために、作動流体に飽和塩水と淡水を使用した。両作動流体は水平試験部内で対向流を形成し、上層はほぼ静止状態の淡水層、下層は塩水層となる。乱流状態になる下層塩水層について、その速度及び塩の濃度分布は、密度成層せん断流に関するモーニン=オブコフ相対理論によって説明することができ、実験値は理論値と良く一致した。さらに、上下層の界面における抵抗係数・エントレインメント係数について、これらのfitting結果から評価し、既存の文献値との比較を行った。また、混合層厚さについて実験相関式を提案した。
村松 壽晴; 山口 彰
JNC TN9400 2000-056, 150 Pages, 2000/05
[目的]本研究では、安全系の限定や多重性要求の合理化を行った場合、および多様な作動流体を冷却材として用いた場合に顕在化する熱流動課題を調査するとともに、温度成層化およびサーマルストライピングの両現象につき、作動流体を変化させた場合の特性変化を数値解析により評価することを目的とする。[方法]作動流体の違いから派生するプラント設計上の特徴、及び安全系の局限化に係わる設計概念の調査を行ない、主要な熱流動課題に関する定量的な評価検討を行なった。その結果に基づき、設計上留意すべき事項、さらには温度成層化およびサーマルストライピングに係わる熱流動上の特性を明らかにした。[主要な成果](1)熱流動課題の検討ガス冷却炉、及び重金属冷却炉で顕在化する課題を摘出した。・ガス炉:自然循環、流動振動(高流速に対する配慮)、減圧事故・重金属炉:温度成層化、流力振動(ランダム振動)、地震時のスロッシングさらに安全系の局限化に係わる課題として、原子炉容器のコンパクト化、及びRVACSに着目した課題を摘出した。(2)温度成層化およびサーマルストライピングに係わる熱流動上の特性評価数値解析により得られた各現象についての影響の程度の順列は、以下の通りである。・温度成層化:ガスナトリウム
鉛・サーマルストライピング:ガス
鉛
ナトリウム
Yang Zumao*; 村松 壽晴
JNC TN9400 2000-009, 81 Pages, 2000/02
原子炉構造物に熱疲労を与える温度成層化現象およびサーマルストライピング現象について、その熱流動上の特徴を把握することは、原子炉設計の観点から重要である。本研究では、核燃料サイクル開発機構で開発された多次元熱流動解析コードAQUAを用い、水,ナトリウム,鉛および炭酸ガスを冷却材として用いた場合の熱流動上の特徴を数値解析により抽出する。温度成層化現象については、リチャードソン数Riをパラメータとして合計8ケースを解析し、以下の結果を得た。(1)流体物性および計算初期条件は、同現象を支配する浮力、熱拡散などの効果に大きな影響を与える。(2)炭酸ガスを用いた場合の熱流動上の特徴は、この他の流体を用いた場合のそれらと大きな違いを示し、特に温度成層界面近傍における運動量および熱量の交換特性に関する差異が顕著である。サーマルストライピング現象については、同現象を特徴づける熱流動上の特徴の内、温度ゆらぎ振幅の空間分布特性についての評価を行い、以下の結果を得た。(1)高乱流条件である今回のサーマルストライピング解析結果は、前記の温度成層化現象で抽出された特徴と比較して、違いが認められた。(2)今後の温度ゆらぎ周波数の検討では、炭酸ガスを冷却材に用いた場合に低流速領域での特徴把握に、その他の冷却材を用いた場合に剪断流領域での特徴把握に注意を払う必要がある。
アキラ トーマス トクヒロ; 木村 暢之
JNC TN9400 2000-015, 26 Pages, 1999/09
液体金属冷却高速炉(LMFBR)において、温度成層界面(軸方向温度勾配が最も急峻となる軸方向位置)の上昇速度を定量化することは、構造材への熱荷重を評価する上で重要である。温度成層化現象は、対流による生成エネルギーの入力があるPr>1の密閉空間内流体においても同様に発生する。LMFBRの温度成層化現象に関しては、成層界面の上昇速度を無次元数群(Ri, Re, Gr, Ra[Fr])により定量化する研究が数多く行われている。温度成層化現象は、炉容器プレナム内での過渡事象である。本研究では、エネルギーバランスを考慮に入れた概略解析(order-of-magnitude analysis: OMA)に基づく成層界面上昇速度の整理を行い、既往試験結果がひとつの整理式によってまとめられることを示した。さらに、本整理は、自然/共存/強制対流問題における保存式のOMAと整合がとれていることを確認した。
柴本 泰照; 与能本 泰介; 安濃田 良成; 久木田 豊*
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 14 Pages, 1999/00
ROSA/AP600実験では、コールドレグにおいて、PRHRによる冷水とダウンカマ側からの熱水により最大温度差150Kという高密度比の対向成層流が観察された。このような多次元現象は、従来の1次元安全解析コードでの予測は難しく、また、CFDコードによる微視的モデルも開発途上の段階である。これら、計算コードの性能評価に用いるデータ取得のため、模擬流体として塩水と淡水を用いた等温・大気圧下での実験を行った。両作動流体は水平試験部内で対向流を形成し、上層はほぼ静止状態の淡水層、下層は塩水層となる。乱流状態にある下層塩水層について、その速度及び塩の濃度分布は、密度成層せん断流に関するモーニン-オブコフ理論によってうまく説明することができ、実験値は理論値とよく一致した。また、上下層の界面における抵抗係数・エントレインメント係数について、これらのfitting結果から評価し、既存の文献値との比較を行った。
土岐 祥介*; 三浦 均也*; 西村 右敏*
PNC TJ1600 98-006, 33 Pages, 1998/02
近年の構造物の長大化・重量化、および丘陵・山岳地帯への構造物の建設に伴って、十分な支持力を得るために、軟岩地盤を基盤として選定することが多くなってきており、これに伴い軟岩の力学的性質の研究は、十分ではないにしてもかなり蓄積されてきている。しかし、軟岩地盤の支持力を扱った研究は少なく、3次元的な地盤変形や破壊機構については未だ不明な点が多いのが現状である。また、軟岩地盤の工学的挙動はその生成過程や構成物質によって多種多様で、実際の地盤は、多層であったり層が傾斜している場合が多く、支持力の評価は更に複雑で困難である。そこで本論文は基礎研究として、「地質不連続面を有する二層軟岩地盤」の支持機構を調べることを目的とし、模型地盤を作製し、載荷実験を行っている。その内容は次の二通りの載荷シリーズからなる。・二層水平地盤 二層の物性が異なる水平地盤・二層傾斜地盤 二層の物性が異なる傾斜地盤人工軟岩は、固結材として焼石膏を用い、砂と水を混合して作製した。本研究では配合および作製法の異なる2種類の地盤の組み合わせで、成層地盤を作製し、その力学的特性、変形特性を明らかにするとともに、力学試験と支持力実験との関連性を調べ、また試験終了後の地盤断面を観察することにより内部破壊メカニズムについての検討を行っている。
武田 哲明
JAERI-Research 97-061, 35 Pages, 1997/09
鉛直流体層内に2成分流体により密度成層が形成される場合について、流体層内に発生する自然対流が流体混合過程に及ぼす影響を調べるため、温度の異なる鉛直2平板からなるスロット内への気体混合実験をレイリー数が0Rad
7.5
10
の範囲について行い、混合気体の密度変化、温度分布等について求めた。鉛直スロット内の分子拡散による気体混合過程においては、平板間の温度差による自然対流の影響を大きく受け、たとえ伝導領域であっても気体の移動量は壁面に沿って上昇下降する自然対流による移動量を定量的に評価する必要があることを示した。
新宮 和喜*; 堀之口 賢治*; 中嶋 敏秀*
PNC TJ7187 97-001, 170 Pages, 1997/03
陸域地下構造フロンティア研究では、活断層の形成メカニズム(地震の発生メカニズム)を解明することを目的として、活断層(跡津川断層系)を横断する調査坑道を掘削している。本坑道および本坑道近傍では、活断層の力学特性、水理特性等を把握するための試錐孔が掘削されている。本資料は、これらの試錐孔のうち、調査ボーリングB孔、応力No.1孔および応力No.2孔で実施した孔内調査(検層等)の結果を取りまとめたものである。実施した調査は、以下の通りである。1.岩芯調査(調査ボーリングB孔、応力No.1孔、応力No.2孔)2.物理検層1)音波検層(調査ボーリングB孔、応力No.1孔)2)PS検層(調査ボーリングB孔、応力No.1孔)3)自然放射能検層(調査ボーリングB孔、応力No.1孔)4)電気検層(調査ボーリングB孔、応力No.1孔)5)温度検層(調査ボーリングB孔、応力No.1孔)6)キャリパー検層(調査ボーリングB孔、応力No.1孔)7)孔曲検層(調査ボーリングB孔)3.ボアホールスキャナー観測(調査ボーリングB孔、応力No.1孔、応力No.2孔)岩芯調査の結果、調査ボーリングB孔は主に砂岩、礫岩、頁岩層から構成されており、応力No.1孔および応力No.2孔は砂岩、頁岩から構成されている。ボアホールスキャナー観測および物理検層は、地層および岩盤の性状を定量的に表している。以上の調査結果は、活断層の力学特性、水理特性を把握するための一資料として供される。しかし、これらの特性を把握するためには、今回の資料だけでは不十分であり、今後様々な場所で多種多様な調査を行うことを提案する。
高瀬 和之; 功刀 資彰; 小川 益郎; 関 泰
Nuclear Science and Engineering, 125(2), p.223 - 231, 1997/00
被引用回数:11 パーセンタイル:65.45(Nuclear Science & Technology)核融合炉の真空容器が破断した場合、圧力差による空気置換が行われた後、破断口部には真空容器内外の温度差に起因する浮力駆動型置換流が形成される。この置換流によって、真空容器内に存在する放射化ダストの微粒子やトリチウムは炉外に同伴されることが考えられ、核融合炉安全性の観点から真空破断時の置換流挙動を把握することは大変重要である。そこで、核融合炉のトカマク型真空容器を縮小簡略モデルで模擬した実験装置を使って、作動流体にヘリウムガス(容器内部)、空気(容器外部)を用い、真空破断予備実験を行った。その結果、置換量は破断口の数や真空容器設置面から破断口までの鉛直方向距離に大きく依存することがわかった。また、真空容器上部が破断した場合には破断口を通る置換流は対向流となるため置換流挙動は抑制されること、並びに、容器側部が破断した場合には置換流は成層流となるため置換流挙動は比較的スムースに進行することが判明した。さらに、真空容器内の置換量は、破断口径の増加とともに増大し、破断口長さの増加とともに減少することを実験的に明らかにした。
高瀬 和之; 功刀 資彰; 関 泰
Fusion Technology, 30(3(PT.2B)), p.1459 - 1464, 1996/12
核融合炉の真空容器が破断すると、破断口部に密度差駆動による置換流が形成される。この置換流は放射化したダストを同伴して容器内部から外部へと流れるため、汚染領域の拡大に繋がり、この置換流挙動を把握することは核融合炉の安全上大変重要である。著者らはすでに、核融合炉の真空容器をスケールモデルで模擬した実験装置を使って真空容器破断事象(LOVA)予備実験を行い、破断口位置と置換量との関係を明らかにした。今回は、破断口に直径及び長さの異なる数種類のダクトを取り付けて、破断面積と破断長さが置換流量に及ぼす影響を調べた。その結果、ダクト長さに比例してダクトの摩擦損失が増加するために、置換量は減少することが分かった。また、大口径破断の場合には破断口位置には無関係に置換量は破断面積に比例して増大した。一方、小口径破断の場合には、置換量は破断口位置に依存する傾向を示した。すなわち、真空容器の上部に破断口がある場合には対向流の影響を受けて破断面積の縮小とともに置換量は大きく減少したが、破断口が真空容器側部にある場合には成層流の影響が支配的になり破断面積によらず置換量はほぼ一定値を示した。
藤村 薫
原子力工業, 41(3), p.49 - 51, 1995/00
流体系における層流から乱流への遷移の素過程としての、流体運動の安定性と分岐について述べ、代表的な例として、現在行っている縦横モード相互作用に関する研究の解説を行った。不安定成層をしたせん断流においては、ベナール対流に対応するロールが流れ方向に軸をもって現われる。しかし、せん断流を強くしてゆくと、流体力学的不安定モードである流れ方向に周期性をもつ伝播波が現われる。縦ロールと横伝播波が同時に出現するパラメータ領域ではどのような空間パターンが形成されうるかについて、弱非線形理論に基づく結果を紹介し、展望について述べた。
岡田 裕紀*; 亀岡 利行*; 秋野 詔夫; 高瀬 和之
可視化情報学会誌, 14(SUPPL.2), p.185 - 188, 1994/10
本研究は水平円柱まわりの自然対流を積極的に利用した高性能蓄熱装置の開発を目的としている。本報告は鉛直方向に設置されている2本の加熱水平円柱に発生するプリューム挙動について述べるものである。実験装置は矩形容器内に設置した2本の電気ヒータ内蔵水平円柱を使用した。作動流体はシリコンオイルである。この中に、温度で発色が変化する感温液晶を混入懸濁して容器内温度分布を可視化観察できるようになっている。加熱された下側円柱からのプリュームが、同様に加熱された上側円柱を通過するときの温度場、速度場を観察した。同時に上下円柱表面温度と周囲流体温度を測定し、熱伝達の経時的変化を評価した。これにより、円柱間のオフセット量とプリューム挙動、円柱の熱伝達の関係を得ることができた。さらに汎用熱流体数値解析コードFLUENTを用いて数値解析を行い、実験結果を良好に模擬できた。
鶴 大悟*; 岡本 孝司*; 班目 春樹*; 文沢 元雄
可視化情報学会誌, 14(SUPPL.1), p.39 - 42, 1994/07
高温ガス炉配管破断時空気侵入挙動解明の一環として、安定成層流の密度分布を調るため、遺伝アルゴリズムによる干渉画像解析を行った。この画像解析手法では、マッハツェンダ干渉画像から3次元密度分布を構築する場合、素密度分布の組合せの最適化手法として遺伝アルゴリズムを用いた。したがって、少数の干渉画像から高精度の密度分布を再構築することができた。
岡本 孝司*; 文沢 元雄
JSME International Journal, Series B, 37(3), p.503 - 508, 1994/00
本研究は高温ガス炉の配管破断時炉内熱流動安全性研究の一環として行ったものである。負の浮力噴流によって生ずる置換過程の非定常密度分布を測定するため、マッハツェンダ画像処理を行う自動計測システムを開発した。マッハツェンダ干渉縞のVTR画像をEWSで自動的に解析することで、2次元密度分布を求めた。その結果、ヘリウム中への上向き空気噴流に対して、噴出口上部において、密度成層を形成していることが、定量的に示された。
川橋 正昭*; 細井 健司*; 平原 裕行*; 福井 大俊*; 文沢 元雄
Proc. of the 3rd Asian Symp. on Visualization:ASV 94, 0, p.792 - 797, 1994/00
高温ガス炉スタンドパイプ破断事故時空気浸入挙動の解明の一環として、本研究では浮力置換流の挙動を調べた。傾斜した開口管及びテスト容器にレーザライトシートを照明することで可視化し、また置換流量は質量変化法により測定した。その結果、置換流量は時間とともに変化し、傾斜角にも大きく依存することがわかった。また可視化により、傾斜角が30゜以上では成層した分離流となること、傾斜角が15゜の場合は、衝突振動流と分離流の2つの流動様式が混在することが明らかとなった。
秋野 詔夫; 高瀬 和之; 亀岡 利行*; 岡田 裕紀*
Proc. of the 3rd Asian Symp. on Visualization:ASV 94,E32, 0, p.537 - 542, 1994/00
直方体容器の中に置かれた二本の水平円柱の自然対流を実験的に調べた。熱電対によって熱伝達係数を詳細に測定した。液晶を用いた温度場及び流れ場の可視化を行い、熱伝達の結果の検討及び現象の解明を行なった。円柱の加熱を開始するとサーマルプリュームが発生し、上方の円柱と干渉する。さらに、サーマルプリュームによって上方へ輸送された熱によって、容器内に成層が生じる。これに関連して熱伝達係数を計算するための流体温度の適切な選択が極めて重要であることが分った。可視化によって、現象を適確、詳細に解明することができた。
文沢 元雄
日本機械学会論文集,B, 59(567), p.3686 - 3693, 1993/11
高温ガス炉スタンドパイプ破断時空気侵入挙動解明の一環として、不安定密度成層間の円筒状接続管において対向する流れの流速を測定する実験を行った。レーザ流速計を用いた測定より、浮力置換流の体積流量を算出する手法を開発した。また半球内自然対流が接続管での置換流挙動に及ぼす影響も調べた。その結果、以下のことが分かった。円筒状接続管では時間的にも空間的に不規則な置換流が生じている。置換する流体の局所流速分布は、レーレー数の増加とともに一山分布から二山分布に変化する。冷却半球内面温度が加熱面温度より低い場合、置換する気体の体積流量は冷却半球内面温度が加熱面温度に等しい場合に比べて低下する。