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櫻井 真治; 朝倉 伸幸; 伊丹 潔; 久保 博孝; 東島 智; 嶋田 道也
Bulletin of the American Physical Society, 43(8), P. 1829, 1998/11
JT-60UのOH加熱及びNB加熱Lモード放電においてW型ダイバータのX点近傍の電子温度,密度,圧力及び放射損失の分布を調べた。主プラズマ密度の増加に従って放射損失が増加し、セパラトリクス近傍では電子密度が急増するとともに電子温度が低下した。電子温度が30eV以下になると炭素不純物からの放射損失が急増し、主プラズマ密度がグリンワルド密度限界の35%(OH加熱)45%(Lモード)では電子温度は10eV以下まで低下し、電子圧力も低下した。Lモードでは電子温度が10eV未満でセパラトリクス近傍の電子圧力が1/10以下に低下し、X点直下でも非接触状態が形成された。さらに主プラズマ密度が増加すると非接触領域の電子圧力は徐々に低下したが、領域自体はセパトリクス近傍に限定された。これはX点MARFE状態では放射損失領域がX点近傍に集中していることと一致する。
G.F.Matthews*; 朝倉 伸幸; J.Goetz*; Guo, H.*; A.Kallenbach*; B.Lipshultz*; K.McCormick*; M.Stamp*; S.Allen*; U.Samm*; et al.
Journal of Nuclear Materials, 241-243, p.450 - 455, 1997/00
被引用回数:59 パーセンタイル:95.78(Materials Science, Multidisciplinary)ITERのダイバータ設計では、ダイバータ板への熱負荷を低減するため、不純物ガス入射を行いプラズマ周辺部での放射損失を増加することを予定している。しかし、このため主プラズマのZは増加し、現在の大型トカマクでの実験結果は、ITERで予定している値(1.6)を越えている。そこで、各国の中型、大型トカマク(Alcator C・MOD,ASDEX,ASDEX-Upgrade,JET,JT-60U,TEXTOR)で行われた高密度ELMy Hモード中でのZと放射損失率のデータベースを集め、スケーリング則の導出を初めて試みた。この2つのパラメータの関係は、プラズマ表面積、平均密度、不純物電荷の関数として、簡単な比例則として表すことができた。このスケーリングの結果は、不純物輸送コードで計算した値とファクタ2の範囲で一致する。このスケーリングをITERの運転パラメータへ外挿すると、Z~13程度が予想されるが、低密度運転では、Zが増加する問題が生ずる。