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明午 伸一郎; 山口 雄司; 岩元 大樹
Proceedings of 21st Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.32 - 37, 2024/10
宇宙機器の開発において必要な400MeV以上の陽子が供給が可能な加速器施設は世界的に少なく、国内ではJ-PARCが唯一となる。しかし、J-PARCでは二次粒子を安定に継続する必要があるため、試験装置を加速器の真空槽に設置することは困難となる。J-PARCで進めている「陽子ビーム照射施設」により試験を進める計画としている。本施設ではLINACの400MeV Hビームから、レーザーにより微弱な陽子ビームを取り出し、デグレーダにより利用者が要求するエネルギーの陽子を供給する予定となる。本報ではこの施設の詳細について報告する。また、宇宙開発での陽子利用は極めて高く、宇宙航空研究開発機構(JAXA)および情報通信研究機構(NICT)では、衛星搭載の宇宙線センサーにおける試験の強い要求があった。しかし、加速器を安定に運転させる必要があるため、真空槽に試験装置を組み込むのは困難となり、さらに試験で必要な微弱なビームを得るのは困難となる。我々はビーム窓の散乱による陽子を利用する方法を開発し、JAXAおよびNICTとセンサーの試験を開始した。陽子ビーム散乱のデータは加速器において重要なデータとなるもののデータはほとんど存在しないため、この測定を開始した。
多田 健一
Proceedings of 12th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC2023) (Internet), 8 Pages, 2023/10
熱中性子散乱則データのエネルギー点数は、連続エネルギーモンテカルロ計算コードの断面ファイルのデータサイズに大きく影響する。エネルギー点数の最適化は、断面ファイルのデータサイズを削減するための効果的な手法の一つである。本研究では、エネルギー点数の最適化のため、熱中性子散乱断面積の線形化機能を開発し、核データ処理コードFRENDYに実装した。線形化手法として、共鳴再構成とドップラー広がりで使用される線形化手法を用いた。エネルギー点数の違いが中性子輸送計算に与える影響を推測するため、ZrHを減速材として用いた臨界実験ベンチマークを計算した。計算結果から、熱中性子断面積の線形化が中性子輸送計算の計算精度が改善することが分かった。
田中 泰貴*; 成清 義博*; 森田 浩介*; 藤田 訓裕*; 加治 大哉*; 森本 幸司*; 山木 さやか*; 若林 泰生*; 田中 謙伍*; 武山 美麗*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 87(1), p.014201_1 - 014201_9, 2018/01
被引用回数:23 パーセンタイル:75.95(Physics, Multidisciplinary)ガス充填型反跳生成核分離装置GARISを用いてCa +
Pb,
Ti +
Pb,
Ca +
Cm反応系における準弾性散乱断面積の励起関数を測定した。これらのデータから融合障壁分布を導出し、チャンネル結合計算と比較した。
Ca +
Pb及び
Ti +
Pb反応の障壁分布のピークエネルギーはそれらの反応系における2中性子蒸発断面積のピークエネルギーと良く一致し、一方
Ca +
Cm反応の障壁分布のピークエネルギーは4中性子蒸発断面積のピークエネルギーより少し下に現れることが判った。この結果は超重核合成の際の最適ビームエネルギーの予測に役立つ情報を与える。
亀田 恭男*; 佐々木 基弥*; 臼杵 毅*; 大友 季哉*; 伊藤 恵司*; 鈴谷 賢太郎; 福永 俊晴*
Journal of Neutron Research, 11(3), p.153 - 163, 2003/09
水HOのTOF中性子回折におけるH(軽水素)からの非弾性散乱の効果を、D
O(重水)と混合することで干渉性散乱強度をゼロにして、構造と関係ない非干渉性(-非弾性)散乱のみを観察することで、直接調べた。
柴田 恵一*; 長谷川 明*
JNC TJ9400 2000-004, 109 Pages, 2000/02
平成810年度に高速炉の炉心解析で重要な核種・反応について、評価済核データライブラリーJENDL-3.2に収納されている中性子核データの共分散を推定し、共分散ファイルを作成した。今年度は、作成した共分散ファイルの見直しを行い、データの改良を行った。改良されたのは16乗Oの非弾性散乱断面積、23乗Naの全断面積、235乗Uの核分裂反応断面積、238乗Uの中性子捕獲断面積及び238乗Uの分離共鳴パラメータの共分散である。また、233乗Uに関しては新たに共分散データを整備した。本研究で求められた共分散は、ENDF-6フォーマット編集されファイル化された。
高田 弘
Mathematics and Computation, Reactor Physics and Environmental Analysis in Nuclear Applications, 2, p.929 - 938, 1999/00
原研の中性子科学研究計画における標準核設計ツール整備の一環として、核子・中間子輸送コードNMTC/JAERI97の核反応計算部及び輸送計算部の両方について改良を行った。核反応計算については、アイソバー共鳴モデル、ストリングモデル及び摂動QCDモデルに基づく原子核反応計算モデル(JAM)を組み込んで、適用エネルギー範囲を従来の3.5GeVから200GeVに拡張した。24GeV陽子を入射した厚い水銀ターゲットの円筒側面におけるBi(n,4n)
Bi反応率分布について、計算結果は実験値とおおむね良く一致し、その実用性が確認できた。輸送計算部については、20~100MeV領域の中性子微分弾性散乱断面積データを光学ポテンシャルによる計算値に変更し、弾性散乱の後方成分を正確に考慮できるようにした。鉄などの遮蔽体における43及び68MeV準単色中性子の透過スペクトル測定実験の解析計算を行い、C/E値が従来よりも顕著に向上することを確認した。
今野 力; 前川 藤夫; 和田 政行*; 小迫 和明*
Fusion Technology, 34(3), p.1013 - 1017, 1998/11
原研FNSで実施した鉄ベンチマーク実験の解析をJENDL Fusion File,FENDL/E-1.1,EFF-3.0ライブラリーを用いてDORTコードで行い、10MeV以上の中性子束の体系深部での大きな過小評価の原因を検討した。その結果、FENDL/E-1.1,JENDL Fusion Fileの鉄のデータのうち15MeV付近の弾性散乱の角度分布を最も前方の強いEFF-3.0のFeのデータと置き換えたライブラリーを用いると、10MeV以上の中性子束の体系深部での過小評価が大幅に改善されることがわかった。また、FENDL/E-1.1の鉄のデータと比べ、15MeV付近でJENDL Fusion fileの(n,2n),(n,np)反応断面積はそれぞれ9%、28%過大、EFF-3.0の非弾性散乱断面積では5%過小で、これらも10MeV以上の中性子束の体系深部での過小評価の要因であることを明らかにした。
Sukhovitskii, E. S.*; Y.Porodzinskii*; 岩本 修; 千葉 敏; 柴田 恵一
JAERI-Data/Code 98-019, 48 Pages, 1998/05
プログラムOPTMANはベラルーシの放射線物理化学研究所において光学模型計算のツールとして開発され、核データ評価に使用されてきた。このコードは20年以上にわたり改良が加えられ、多くのオプションが追加されてきている。近年ISTCプロジェクトのもと日本の財政支援によってマイナーアクチナイドの核データ評価に使用され成功を収めている。プログラムSHEMMANは集団原子核構造を計算し、原子核ハミルトニアンのパラメータを推定する。得られたパラメータはOPTMANによる光学模型計算に使用される。このレポートはこの2つのコードの使用方法について、報告を行う。
Hunter
PNC TN9410 98-015, 81 Pages, 1998/02
本研究は、CEAから提供されたSuper-Phenixの起動試験炉心ベンチマークデータを動燃が解析した成果であり、動燃-CEA共同研究の一環として実施されたものである。動燃によるSuper-Phenixの解析結果を、CEAの解析結果及び実験測定値と比較したところ、CEAのC/E(解析/実験)値が系統的な径方向依存性を示すのに対して、動燃のC/E値はその3040%しかなく非常に小さいことが判明した。CEAが原因を検討した結果、両者のC/E値径方向依存性の違いの主たる要因は、使用した核データセット(JENDL-3.2CARNAVAL-IIII)にあると結論された。本検討の最終段階として、動燃はこの2種の核データセットの違い詳細に検討するために、感度解析を実施した。中性子束分布計算で用いた解析コードは2次元RZまたは3次元Hex-モデルのCITATIONとMOSESコードである。JENDL-3.2CARNAVAL-IIIIの違いに対する感度解析は、SAGEPコードを用いて行われた。ここでは、両者のエネルギー構造を統一するための縮約操作を施す必要があり、また、両者の核断面積の定義には幾つか食い違いがあることが分かった。感度解析の結果、JENDL-3.2とCARNAVAL-IIIIのC/E値径方向依存性の違いの原因は、少数の核種による寄与であることが判明した。両者の核データの比較結果は以下のとおりである。核分裂当たりの中性子発生数
の違いは小さい(
5%)。低エネルギーでの核分裂断面積差は大きい(
30%、代表値
10%)。下方散乱断面積は相対差としては大きい違いがあるが、絶対値の差は自群散乱と比較すれば無視できる。自群散乱の相対差は75%程度まであり、一般には20%以下である。捕獲断面積の違いは非常に大きく、30
200%まで見られた。
Fletcher, J. K.
PNC TN9410 97-065, 25 Pages, 1997/07
位置r、単位方向ベクトルの中性子束を
(r,
)と定義すると、多群輸送方程式は次式で表される。ただし、
t(r)、はそれぞれ、全断面積、方向
1 から
への散乱断面積、生成断面積を表し、また、
は臨界係数を、
(r,
)は外部中性子源を表す。そして、この方程式を次の球面調和関数展開を用いて解く。ここで、
(cos
)はオーダー
のルジャンドル陪関数で、
と
はそれぞれ方向
の仰角及び方位角を表す。NはPN近似の次数を表す。三角関数の多項式である球面調和関数の直交性と漸化式を用いることにより、展開係数とに関する1階の微分方程式が導かれる。
が奇数の項を消去することにより、拡散方程式の場合に用いられるような通常の有限差分法により解くことの可能な、2次の微分方程式が導かれる。メッシュ誤差低減は、その記述式の高次の差分項を保持したまま、2次式を用いて数値的に近似することにより行われる。当手法の採用により、メッシュ誤差は大幅に減少され、他の手法、特にモンテカルロ法により得られたものに匹敵する結果を直接計算することが可能となった。
高田 弘
原子核研究, 41(3), p.39 - 47, 1996/06
68MeV陽子を厚いC、Au及びCuターゲットに入射した場合の中性子スペクトルについて、NMTC/JAERIとMCNP-4Aから成る高エネルギー核子・中間子輸送計算コードシステムを用いて、前平衡過程を導入した場合(3STEPオプション)と反射・屈折及び媒質効果を考慮した核子・核子散乱断面積による原子核の平均場の効果を導入した場合(ISOBARオプション)の2通りの解析計算を行った。3STEPオプション計算は45°より後方では全エネルギー範囲について実験と良く一致したが、0°~30°方向では20MeV以上の中性子放出を実験よりも極端に大きく評価した。一方、ISOBARオプション計算は、3STEPオプション計算に生じた前方角度の不一致を良く改善し、後方角度でも実験とかなり良く一致した。この結果、原子核の平均場の効果を考慮することにより、NMTC/JAERI-MCNP-4Aコードシステムの計算精度の向上が確認できた。
Z.Pintai*; 高野 秀機
JAERI-Research 96-010, 72 Pages, 1996/03
JENDL-3.2は、JENDL-3.1より高速炉核計算への適用性が良く、それらの主な特徴は次のようである。(1)JENDL-3.2におけるPu-239の核分裂スペクトル、U-238の非弾性散乱断面積の再評価により、Pu炉心の実効増倍率が改善されている。(2)JENDL-3.2による大型ウラン炉心ZPR-6-6Aの実効増倍係数は実験値との一致がよい。これは、JENDL-3.2のU-235共鳴捕獲積分値が、JENDL-3.1より14%小さく評価されたためである。(3)ENDF/B-VIとJENDL-3.2のU-238非弾性散乱断面積の相違は、実効増倍計数に平均して1.4%の大きな影響を及ぼした。これは、両者で分離レベルと連続レベルの評価は極めて大きな相違があるためである。
山内 良麿
Proc. of a Specialists Meeting on Neutron Cross Section Standards for the Energy Region above 20 MeV, p.57 - 64, 1991/00
20MeV以上のエネルギー領域における標準中性子断面積に関するNEANDC専門家会合において、原研での28.2MeV中性子のCによる散乱断面積の測定、原研での実験装置、測定方法を中心に、日本でのこの分野の研究と実験施設についての報告である。中性子断面積の絶対値を出すためには、標準中性子断面積への規格化や標準中性子断面積による中性子検出効率の決定が必要であり、その1つである
Li(p,n)
Be反応標準断面積の現状についても言及する。又中性子検出効率を求める有力な方法の1つとして、D(d,n)
He反応から放出される中性子と
He粒子の同時計数法に関する原研での計画についても述べる。
高野 秀機; 金子 邦男*
Nuclear Science and Engineering, 77, p.250 - 256, 1981/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)鉄の非弾性散乱断面積の自己遮蔽因子を評価済み核データファイルENDF/B-IVとJENDL-2から計算し、その遮蔽効果が中性子スペクトルへ及ぼす影響を、高速炉臨界集合体ZPR-3-54とMZBに対して調べた。この遮蔽効果はスチール反射体中で顕著で、スペクトラムをより固くすることがわかった。反応率分布はこの遮蔽効果を考慮することによって、ブランケット部と反射体部において、fと
fに対しては小さく、
fに対してはより大きくなることが分った。 この鉄の非弾性散乱断面積の自己遮蔽効果は、原子炉の遮蔽計算や鉄の集合体におけるスペクトラム実験解析においては考慮されるべきものである。
坂本 正誠; 千原 順三; 中原 康明; 角谷 浩享*; 関谷 全*; 後藤 頼男
JAERI-M 6857, 287 Pages, 1976/12
この文献集は熱中性子散乱と、それに関連する凝縮系の動力学的性質についての測定、計算、論評や基礎的研究についての文献を集めたものである。今回は第5版で1975年末までに収集した約2700件の文献を収めている。収集文献は計算機により物質別に分類されており、熱中性子散乱断面積の評価と、物性の研究に広く役立っている。
木村 敦; 遠藤 駿典; 中村 詔司; Rovira Leveroni, G.
no journal, ,
「革新型原子炉開発のための核データ整備基盤の構築」において、熱中性子散乱則導出のため、J-PARC物質・生命科学実験施設を用いた異なる温度での全断面積及び散乱断面積測定を進めている。本発表では、測定に用いる試料セル及び昇温装置の開発等、実験準備の進捗状況と今後の測定計画について報告する。
明午 伸一郎; 山口 雄司; 岩元 大樹
no journal, ,
大強度陽子加速器施設では、核計算に用いる核内カスケードモデル(INC)の高度化のため、陽子放出の二重微分断面積(DDX)の実験データが必要となる。中性子放出のDDXの実験データは比較的あるものの、陽子放出データはほとんど無いので、我々は入射陽子400MeVにおけるAl(p,xp)反応のDDXの測定を実施した。測定に用いる検出器は、1GeV以上の陽子の停止が困難なため、カロリメトリックな測定は不可能となる。本研究では、数GeV陽子のAl(p,xp)反応によるDDXデータ取得および弾性散乱断面積の取得を目指し、飛行時間と検出器の部分的なエネルギー付与の観測により、入射陽子3GeVのエネルギースペクトルを測定した。0.4GeV陽子入射に対し明瞭に測定可能なビーム強度を3GeV陽子に適用すると、パイルアップと偶発的計数による分布の悪化が生じたため、さらに微弱なビームを用いた。本講演では、測定で得た検出器の時間分解能と部分的なエネルギー損失について議論を行う。
福島 昌宏; Goda, J.*; Bounds, J.*; Cutler, T.*; Grove, T.*; Hutchinson, J.*; James, M.*; McKenzie, G.*; Sanchez, R.*; 大泉 昭人; et al.
no journal, ,
鉛の散乱断面積の積分評価に資する新たなベンチマークデータを取得するため、米国National Criticality Experiments Research Center (NCERC)の臨界実験装置COMETを用いて、複数の実験体系において鉛ボイド反応度価値に関するシリーズ実験を行っている。鉛の散乱断面積に対して異なる感度を有する相補的な実験データセットを得るように、燃料組成の異なる(高濃縮ウラン, 低濃縮ウラン, プルトニウム)体系を構成した。本報では、シリーズ実験の全体概要とこれまでに測定が終了した濃縮度の異なる2つのウラン体系での結果について報告する。JENDL-4.0及びENDF/B-VII.1による実験解析では、低濃縮ウラン体系では実験値をよく再現する一方で、高濃縮ウラン体系では大きな差異が判明した。
多田 健一
no journal, ,
本発表では、熱中性子散乱データを処理する際の参考になることを目的とし、評価済み核データの概要と、評価済み核データから断面積ライブラリ作成までの核データ処理の流れとその手法を解説する。また、評価済みデータではなく、熱中性子散乱の実験データや解析結果から断面積ライブラリを作成する際に必要なデータや処理の流れについても併せて解説する。
木村 敦; 遠藤 駿典; 中村 詔司; Rovira Leveroni, G.; 中山 梓介
no journal, ,
熱中性子散乱則(以下、TSL)は熱中性子炉などにおいて臨界性等の炉特性や炉設計に影響を及ぼす重要な核データである。TSLは物質の原子・分子運動による中性子散乱を記述するデータであり、分子動力学計算を用いて導出した最新のTSLが評価済み核データに取り込まれている。導出したTSLの妥当性の確認は、TSLを含んだ二重微分散乱断面積及び全断面積の測定結果を用いて行われており、我々のグループでは検証に用いるためこれらの断面積の測定研究をJ-PARC・物質生命科学実験施設にて進めている。本発表では、J-PARCで実施している二重微分散乱断面積及び全断面積測定の現状及び将来計画について報告する。