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中野 佳洋
JAERI-Tech 95-002, 63 Pages, 1995/02
JRR-4燃料のウラン濃縮度低減化に当たり、ウラン密度が3.8g/cm(内側燃料板)の低濃縮燃料を用いた場合の核特性解析を行った。計算には原研で開発されたSRACコードシステムを使用した。解析の結果、炉心を安全に制御でき、かつ運転を行うに十分な過剰反応度が確保されていること、各種の反応度係数が常に負の値であり、固有の安全性を持っていること、現行炉心とほぼ同じレベルの照射筒内中性子束が得られること、等が確認された。これらのことから、今回計算に用いた燃料はJRR-4にとって適当であり、この燃料を採用するという最終判断が下された。
材料試験炉部
JAERI-Review 94-012, 83 Pages, 1994/12
1993年度、JMTRは、核燃料及び材料の照射研究並びにラジオアイソトープの製造のため106から109サイクル前半の運転を行った。照射実績は水力ラビットが96件、キャプセル、ガスループ及び出力急昇試験の照射設備の利用が162件である。ホットラボでは照射後試験として106キャプセルに対して各種の試験を実施した。また、設計では2種類のキャプセルを開発した。最近のトピックスとして、燃料の濃縮度低減化計画に従って、1993年度にLEU燃料炉心に移行した。核融合炉分野ではブランケット材料の開発を中心とした研究を実施している。現在、出力急昇試験を進めているが、将来更に計画を拡げていく。新しい技術として、再計装技術、遠隔自動制御クラック伝播試験機、微小試験片の試験技術及び高放射化器材の水中切断機を開発した。
斎藤 実; 山本 克宗
日本原子力学会誌, 36(4), p.321 - 322, 1994/00
標記国際会議は、原研主催により1993年10月4日~7日に大洗町で開催された。本報は、この会議における6つのセッション(各国の低濃縮化計画、燃料の開発及び製造、燃料の試験及び評価、炉心転換の研究及び安全評価、燃料サイクル、研究・試験炉の利用、その他)での発表及びパネル討論の概要をまとめ、日本原子力学会誌の「国際会議の窓」欄に報告するものである。
中野 佳洋
JAERI-M 92-103, 67 Pages, 1992/07
現在研究炉部で進められているJRR-4燃料ウラン濃縮度低減化計画において、低濃縮燃料としてウラン・シリサイド燃料を用いた場合の核特性解析を行った。解析にはSRACコードシステムを用い、燃料ミート中のウラン密度をパラメータとした計算を行い、ウラン装荷量の変化に伴う炉心性能の変化を評価した。同時に、現在JRR-4で使用している高濃縮B型燃料を用いた場合の計算を行い、低濃縮シリサイド化に伴う炉心性能の変化についても検討を行った。その結果、ウラン密度としては3.8gU/cm程度が適当であること、また照射筒での熱中性子束は数%減少することが分かった。更に、より詳細な計算手法の検討として、中性子断面積ライブラリの違いが計算結果に与える影響を評価した。また、連続エネルギーモンテカルロコードVIMによる計算を行い、SRACの結果と良く一致することを確認した。
岩井 孝; 清水 道雄; 中川 哲也; 相沢 静男; 宮田 精一; 川又 一夫; 小向 文作; 齋藤 順市; 板橋 行夫; 酒井 陽之; et al.
JAERI-M 90-027, 28 Pages, 1990/02
JMTR燃料の濃縮度低減化計画に際し、低濃縮ウラン(LEU)燃料の安全評価に資するため、高温時(600Cから1100C)における核分裂生成物(FP)の放出率測定装置を開発し本試験を行った。試料は、JMTRにて1サイクル(燃焼度約22%U)照射したLEUの分散型シリサイド燃料と中濃縮ウラン(MEU)の分散型アルミナイド燃料である。試験は、照射終了後10日から90日の間に行い、試料を600Cから1100Cまで100Cステップで加熱し、各温度において放出されるKr、Xe、I、Cs、Ra、Te等のFPの放出量をキャリアガスに乾燥空気を使用して測定した。試験の結果、各試料においてKr、Xe、I、TeはU-Al合金燃料についてG.W.Parker等の行った試料結果よりやや低い放出率を示した。しかし1個のシリサイド燃料においてCs、Ruが、またアルミナイド燃料においてCsがやや高い放出率を示した。
酒井 陽之; 岩井 孝; 坂倉 淳*; 斎藤 実; 小山田 六郎; 山本 章; 岡本 芳三
ANL-RERTR-TM-9, P. 16, 1988/00
JMTR燃料の濃縮度低減化計画に基づき、濃縮度19.5%の3種類のLEUミニプレート(U密度4.8g/cm及び5.3g/cmのUSiとU密度5.3g/cmのUSi)11枚を照射した。JMTRの2サイクル(44日)照射により、燃焼度は25.3%~37.7%であった。 これらのミニプレートの照射後試験として外観検査、X線検査、ガンマスキャンニング、酸化膜厚さ測定、寸法測定、重量測定、体積測定、ブリスター試験、金相試験を行った結果、ミニプレートすべてにおいて、異常あるいは不都合な照射挙動は認められず、健全性が確認された。