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I.Kim*; 岡本 芳浩
JAERI-Research 99-033, 15 Pages, 1999/04
NdCl-LiCl及びPrCl-LiClの各2成分系の相状態を、200~800Cの範囲における示差熱分析及び急冷したサンプルの室温X線回折によって調べた。NdCl-LiCl系では、31mol%NdClの組成に共晶(456C)が見られたのに加えて、包晶点(467C)の存在が観測された。一方、PrCl-LiCl系では同じく31mol%PrClの組成に共晶(464C)が見いだされたのみで包晶の存在は確認されなかった。これらの結晶をもとに、各2成分系の状態図を作成した。
斉藤 淳一; 青砥 紀身; 天藤 雅之*
PNC TN9410 97-101, 36 Pages, 1997/10
一般に状態図はある温度での化合物の存在状態(固体、液体および固体+液体)を知るのによく使われている。主要なナトリウム化合物(Na2O, Na2O2 およびNaOH)による高速増殖炉(FBR)用構造材料の腐食挙動を理解するために、これら化合物の状態図を把握することはたいへん重要である。しかし、本研究で対象としている系では、これまでNa2O-NaOH系状態図が調べられているが、それ以外の擬2元系および擬3元系状態図の研究はない。 本研究ではそれらナトリウム化合物の存在状態を明らかにするために、擬2元系および擬3元系状態図の作成を試みた。示差走査熱量計(DSC)を用いて2成分および3成分系の一連の熱分析を行った。その結果、状態図を作成するのに有効な情報である液相線温度および3元共晶点が得られた。これらDSC測定結果に基づき、熱力学計算ソフトThermo-Calcの相互作用パラメータを最適化することにより正確な擬2元系および擬3元系Na2O-Na2O2 -NaOH状態図を提示できた。
not registered
PNC TJ1635 97-001, 3 Pages, 1997/03
硝酸セリウム水溶液を噴霧熱分解して得られた酸化セリウム顆粒(H8-1H8-6)及び他の方法で作製した粉末(H8-7)を、成形特性、焼結特性の観点から以下の測定により評価した:顆粒粉末のSEM観察、熱重量/示差熱分析、成形時の圧密特性、成形体の気孔径分布、焼結挙動、焼結体破断面のSEM観察。顆粒粉末のSEM観察では7種類の試料は4つのグループに分類された:第一グループH8-1、2、3、第二グループH8-4、第三グループH8-5、6、第四グループH8-7。このグループ分けは成形体の気孔径分布、焼結体の焼結挙動および微構造にも当てはまった。熱重量・示差熱分析では800まで重量の単調な減少が観測されたが、熱分解反応等を示すDTAピークは観測されなかった。圧密特性評価では3800kgf/cm2までの加圧で成形体の密度変化に編曲点を示すものと示さないものの二種類が観測された。噴霧熱分解顆粒より作製した成形体の焼結挙動は全てH8-7に劣り、その中で第三グループが良、第一グループが中、第二グループ(H8-4)が下の成績であった。H8-7を除くグループにおいて、1600一時間の焼結で得られた最高密度はH8-6の6.19g/cm3、RD:84.8%であった。微構造観察では、焼結後も顆粒内の気泡に起因すると思われる大型の気孔が多数観測された。高圧成形(3800kgf/cm2)されたペレットは焼結による到達密度が通常圧で成形されたペレットより大幅に向上した。
高野 公秀; 湊 和生; 福田 幸朔; 佐藤 正知*; 大橋 弘士*
JAERI-Research 97-021, 19 Pages, 1997/03
酸化物燃料中での生成が予測されているウラン酸セシウムについて、熱膨張率と熱伝導率の測定用試料として、CsUOとCsUOの2種類の試料をUOとCsCOから調製した。調製に際して、自由エネルギー最小化法に基づく熱力学計算コードによる化学平衡計算を行い、これらの化合物が生成および分解する温度を評価し、その結果から試料の調製温度を決定した。調製した2種類の試料に対してX線回折を行い、それぞれ単相の試料が得られたことを確認した。また、熱重量分析および示差熱分析を行い分解温度を測定し、化学平衡計算の結果と比較したところ、両者はほぼ一致した。
not registered
PNC TJ1635 95-001, 9 Pages, 1995/03
セリウム硝酸塩水溶液を種々の条件で噴霧熱分解して得られた酸化セリウム粉体を以下の測定により評価した:熱重量/示差熱分析、粉末X線回折、比表面積、タップ密度、安息角、圧密体密度、気孔径分布、粉末X線回折により粉体中に依存する結晶層は酸化セリウムのみであることが確認されたが、熱重量分析によりかなり高温(800程度)まで重量減少が続き、硝酸根が残留していることが示された。重量減少量は高温で調製された粉体ほど少ない。比表面積は調製温度が高くなるほど小さく(一次粒径が大きく)なる傾向を示した。X線回折の回折線の半値幅と比表面積には対応関係があった。タップ回数を増やして行ったときのタップ密度の変化の仕方には二つのパターンが見られた。第一のグループの粉体はタップ回数とともにタップ密度が単調に増加し、第二のグループの粉体ではある回数まで密度が増加した後一定となった。安息角の測定は粉体の流動性の目安となるが、流動性の高い粉体がタップ密度の第二グループの粉体に対応した。タップ密度の最も高かった粉体は最も流動性の低い粉体であった。高い圧密体密度が得られた粉体もタップ密度の第二グループの粉体に対応した。これらタップ密度、安息角、圧密体密度の測定値は粉体の粒径と粒子間の相互作用を反映したものと考えられるが、与えられた調製条件(原料水溶液濃度、調製温度)との間には系統的な関係は見いだせなかった。気孔径は0.02mと0.085mにピークを持つバイモーダル分布を示した。
鈴木 康文; 前多 厚; 大道 敏彦
Journal of Alloys and Compounds, 182, p.L9 - L14, 1992/00
被引用回数:11 パーセンタイル:88.1(Chemistry, Physical)粉末冶金的手法を用いて製造したPu-Zr合金を用いて50at.%Zr以上の組成領域におけるPu-Zr系状態図を調べた。示差熱分析及びX線回折の結果、共析反応(-Pu=-Zr+-Pu)の温度及び存在組成領域が従来の報告と異なることを見い出した。これらの相違は、試料調製法と試料純度に起因する可能性のあることを指摘した。
鈴木 康文; 笹山 龍雄
JAERI-M 89-163, 20 Pages, 1989/10
アクチノイドおよび金属系燃料の状態図解析のための手段のひとつとして、プルトニウム燃料用示差熱分析計を整備した。標準物質および金属ウランを用いた試験から良好な装置性能が確保されていることを確認するとともに、粉末冶金的手法を用いてU-Ni系およびU-Nd系合金を作製し、示差熱分析による状態図解析を実施した。U-Ni系試料の測定結果から精度のよい合金状態図分析が可能なことが明らかになったほか、U-Nd系では、-U相には若干量のネオジムが固溶しうるのに対して、-U相にはほとんど固溶しないことを示唆する結果が得られた。
馬場 恒孝; 田代 晋吾
JAERI-M 8706, 20 Pages, 1980/02
高レベル廃棄物ガラス固化体を貯蔵、および処分したときの安全性を確かめる試験の一環として、廃棄物の崩壊熱によって受ける固化体の影響、すなわち熱的安定性を知るため模擬廃棄物を含有したゼオライト添加のホウケイ酸ガラス固化体について転移温度、失透温度、廃棄物成分の揮発等を調べた。その結果、次のような知見を得た。(1)示差熱分析結果から確定した固化体含水量の多いものほど(最大、0.23wt%)固化体の物性(浸出性)は劣っており、この含水量の測定結果が固化体物性の評価の目安として使用できる。(2)固化体組成中のBO配合比を増加させることにより、失透温度域が低温側に移行する。また廃棄物、およびCO配合比の増加は最大結晶化温度を高温側移行させる。(3)高温加熱時におけるガラス固化体中の廃棄物成分の揮発率は850C以上の温度で急増し、950Cでは850Cでの揮発率の2~4倍になる。
田川 博章*; 藤野 威男
Inorg.Nucl.Chem.Lett., 16(2), p.91 - 96, 1980/00
一ウラン酸カドミウムCdUOのおよびの相転移を酸素不定比性との関連において調べた。空気中で加熱すれば-CdUOは680Cにおいて一旦CdUOまで還元されるが、-CdUOへの相転移が起こると同時に酸化される。この転移は不可逆である。の相転移は920Cで起こり、酸素量はCdUOからCdUOに変わる。の相転移は可逆的であるが、転移速度は非常に小さい。
中瀬 吉昭
熱分析実験技術入門, p.71 - 72, 1979/00
JAERI-A2395(JAERI-J3735,1973年)と同一であり、上記単行本に再録された。本書は熱分析の実験技術の入門解説書であり、熱分析装置製作に関する技術,無機物質,有機物質の熱分析,反応速度の解析,一般熱物性の測定法,及び周辺実験技術に関して、10章よりなる。標題の「放射線重合の熱化学」は、高分子,有機物質の熱分析の1節である。また、本書は真空理工(株)を発行所とし、科学技術社を販売元とし、販売ルートの1つとして丸善(株)を経て出版されるものである。
加藤 俊夫*; 中瀬 吉昭; 依田 修; 栗山 将; 小田島 晟*
Polym.J., 8(4), p.331 - 339, 1976/04
被引用回数:5放射線固相重合ポリテトラオキサンの小角X線回折写真の子午線方向に2つの独立した散乱がある。一方はスポット状であり100Aの長周期に、他方は約500Aの長周期に対応する。 ポリテトラオキサンの100A長周期の熱処理効果、熱処理物の融解挙動を研究し、溶融結晶化ポリオキシメチレン(ラメラ晶)の熱処理効果と比較検討した。その結果、上記100A長周期を示す構造はラメラ晶型であることを明らかにした。 したがって、放射線固相重合ポリテトラオキサンには伸び切り分子鎖よりなる結晶のフィブリル束の間にラメラ型結晶が存在することが明らかになった。
中瀬 吉昭
分析機器, 14(3), p.180 - 188, 1976/03
B-4371およびA-5139と同様であるが、この発表内容を解説的に記述した。放射線固相重合ポリテトラオキサンの示差熱分析で、その融解挙動から試料の微細構造を検討する。この場合、加熱曲線における吸熱プロファイル(融解挙動)を解析することにより各種の知見が得られる。熱処理効果として、再配列が起る場合、部分融解が起る場合があり、また、系中の酸素がポリマーの分解、特に融解状態で分解を激しく起すことを明らかにした。また、X線回析データを同時に検討することにより、融解挙動からの推定の妥当性を確めることができたと同時に、より詳しい情報を得られた。
中瀬 吉昭; 栗山 将; 小田島 晟*
Polym.J., 8(1), p.35 - 42, 1976/01
被引用回数:7前報に引き続きポリテトラオキサンの示差熱分析をおこなった。今回は熱処理時の雰囲気を変え、そのミクロ構造変化におよぼす影響を検討し、X線回折データも同時に検討した。熱処理時に酸素が存在するとポリマーは分解する。とくに、ポリマーが部分融解などを起して液相になったとき非常に激しく分解する。窒素中(封管、開管)では分解は起こり難い。タカフェストなどでは、融解開始温度(Ts)以下の熱処理では再配列が起り、Ts以上では、融解が起る。しかし、ポリテトラオキサンの場合、Ts以上の熱処理でも再配列が起り、前者とミクロ構造が異なっていることがわかる。熱処理後、加熱曲線に二重ピークが現われるポリマーではX線小角散乱の子午線方向に明瞭なストリークが認められ、部分融解後の結晶化がオーバグロス(シシケバブ型)することが明らかとなった。
中瀬 吉昭; 依田 修; 栗山 将; 小田島 晟*; 石橋 輝雄*
Reports on Progress in Polymer Physics in Japan, 18, p.241 - 242, 1975/00
放射線固相重合により得られたポリテトラオキサンの融解挙動はポリトリオキサンとは異なり明確な二重吸熱ピークを示す。このような吸熱プロファイル(ポリテトラオキサン)は10MR以下の照射線量ではほとんど変化しないが、やや低温側に移動する。10MR以上の線量では、吸熱プロファイルは根本的に異なり、120C付近にピークを持つ非常にブロードな吸熱と、140C付近のかなりブロードな吸熱とになる。しかし、小角X線散乱像は100MRの照射でもそれほど大きな変化を示さない。これらの結果から、ポリテトラオキサンはポリトリオキサンと非常に異なったポリマー結晶であり、結晶のC軸方向にそって、かなりの密度の違いがあることを推定した。
中瀬 吉昭; 新井 英彦; 栗山 将
J.Macromol.Sci.,Part B, 10(1), p.41 - 58, 1974/01
放射線重合により得られたポリエチレン-タカセン-の特徴を知るために示差熱分析を行なった。重合したまま(as-polymerized)、熱処理をしたもの、あるいは硝酸処理をしたものをここでは取り上げた。タカセンは微結晶でありかつ不完全な結晶から成っており、それ以外に無定形部分がある。結晶部分、無定形部分においてポリマー分子は歪を受けており、これは分枝(短鎖、長鎖)の存在が原因するものと考えられる。したがってポリマー分子の熱運動も困難となる。ポリマー分子のうけた歪は、110C以上の熱処理で除くことができるが、120C以上の熱処理では部分融解が起り、新しいポリマー結晶が生成することがある。この新しい結晶は重合したままの試料中には存在しないものであり、歪を大きく受けたポリマー鎖を持つ試料で、熱処理中に生成するものと考えられる。
中瀬 吉昭; 栗山 将
Polym.J., 4(5), p.517 - 525, 1973/05
放射線固相重合により得られたポリテトラオキサン(TEOX)の示差熱分析を行った。得られた吸熱曲線の形は主として重合収率と関係がありこの吸熱の温度(融点)はポリマーの平均分子量に関係する。テトラオキサンを空気中で放射線重合すると、得られたポリマーの平均分子量は極大値を経て低下する。それと同時に融点も低下することから、すでに生成していた高分子量ポリマー鎖が切断されると共に、ポリマー結晶も融点の低いものになると考えられる。ポリテトラオキサンは熱処理を受け易く、160°~170Cの熱処理では、吸熱曲線はシャープになる。また170°~180Cでは溶融結晶化した試料の融点よりさらに低い温度で吸熱がある。これらの事実より、as-polymerized PTEOXは Extended型の結晶を作り、熱処理後、低融点を与えるものはfolded型と推定した。
斎藤 保; 本多 敏雄; 衛藤 基邦
炭素, (75), p.131 - 132, 1973/00
グラッシィカーボンの酸化に伴なう示差熱分析曲線の変化を追跡した。1000Cで熱処理されたグラッシィカーボンの酸化・示差熱曲線には2つの発熱ピークの存在が認められ熱処理温度が1300Cになると第1の鋭いピークが急激に減少し、熱処理温度が増すにつれ第2のピークが支配的になってくる。この結果は野田・稲垣によるX線回折手法による未組織炭素量の加熱処理温度増加に伴なう減少とかなり良い対応を示している。また、電気比抵抗、ヤング率、圧力強度の測定結果からも1300Cで著るしい変化が認められる。以上の結果からグラッシィカーボンは、化学的な反能性の異なる炭素質の集合体であろうと推定され、酸化示差熱曲線の解析は炭素の構造についての知見を補足する情報を与えるものと考えられる。