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山本 博之; 江坂 文孝; 朝岡 秀人
Proceedings of 12th International Conference on Secondary Ion Mass Spectrometry (SIMS 12), p.295 - 298, 2000/00
数mA/cm以上の高電流密度のイオンが表面に衝突した場合、励起された原子の一部が2~3個以上の原子からなるクラスターとして表面を離脱する。本研究では、SF等の分子イオンを用い、1A/cm程度の低電流密度においてC~Cクラスターを得た。これらの質量及び運動エネルギー分布を測定し、単原子イオン照射の結果との比較から、分子イオン照射の効果及びCクラスターの脱離機構について検討した。この結果、(1)クラスターイオン強度はSFXeArとなり、照射イオンの径と相関のあること、(2)いずれの照射イオンにおいてもCの強度が非常に低く、C,Cの強度が相対的に高いこと、(3)正イオンCはほとんど観測されないことを見いだした。さらに、各クラスターイオンの運動エネルギー分布から、表面を脱離した原子は再結合-分解等の過程を経て観測されることが示唆された。
山本 博之; 馬場 祐治
Surface Science, 433-435, p.890 - 895, 1999/00
被引用回数:4 パーセンタイル:28.64(Chemistry, Physical)数mA/cm以上の電流密度のイオンが表面に衝突した場合、励起された原子の一部はクラスターとして表面を離脱する。本研究では、1A/cm程度の電流密度においてSF等の分子イオンをSi(100)に照射し、Si(n≦8)クラスターを得た。これに対しXe等の単原子イオン照射では、顕著なクラスター生成は認められない。これらの結果から、分子イオン照射においてはイオンの径に応じた極めて高密度の励起領域が表面に形成されるためにクラスターの生成が促進されるものと考えられる。さらに、得られたクラスターイオンの運動エネルギー分布から、分子イオン照射に伴うSiクラスターの脱離過程について検討した結果、Si原子はいったん個々の単原子として表面を離脱した後、再結合-分解の過程を経て観測されることが示唆された。
山本 博之; 馬場 祐治
Applied Physics Letters, 72(19), p.2406 - 2408, 1998/05
被引用回数:9 パーセンタイル:42.99(Physics, Applied)数mA/cm以上の高電流密度のイオンが表面に衝突した場合、励起された原子の一部が2~3個以上の原子からなるクラスターとして表面を離脱する。本研究では、SF等の分子イオン(4keV)を用い、1A/cm程度の電流密度においてSi~Siまでのクラスターを得た。これは、SFが6原子で構成されることから、単原子イオン照射の場合と異なり、分子イオンの径に応じて局所的に極めて高密度の励起領域が表面に形成されるためと考えられる。また、各種分子イオン、単原子イオンの照射結果から、分子イオンの径とクラスター強度に相関のあることを明らかにした。さらに、得られたクラスターイオンの運動エネルギー分布から、Si原子はいったん個々の単原子として表面を離脱した後、これらの再結合によりクラスターとなる可能性を示唆した。