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坂本 義昭
放射性廃棄物研究, 1(1), p.107 - 113, 1994/06
放射性廃棄物の地層処分においては、放射性核種の岩石、土壌への吸着挙動を調べることが重要となる。この吸着挙動は、地下水中の共存イオンにより大きな影響を受けることが知られている。本研究においては、TRU元素で重要なNpを取上げ、Np(V)の土壌への吸着に及ぼす炭酸イオンの影響について検討を行った。低濃度の炭酸イオンを含む系においては、Np(V)の吸着挙動はNpO
による陽イオン交換的な吸着とNpO
OHによる吸着に支配されているが、比較的高濃度の炭酸イオンを含む系においては、炭酸錯体の形成による影響とともに、重炭酸イオンが土壌に吸着することによる表面電荷の変化に伴う影響によりNp(V)の吸着量が減少することを明らかにした。
久米 民和; 武久 正昭
食品照射, 19, p.22 - 26, 1984/00
線照射による水溶液中でのキトサンの諸性質の変化について検討した。キトサンの重要な性質の一つであるタンパク質懸濁液に対する凝集能は、照射によって著しく減少した。一方、キトサンの表面電荷や分子量も照射によって減少することが明らかとなった。これらはキトサンの凝集能を左右する重要な因子と考えられている。分子量の減少に要する線量は凝集能変化の場合とほぼ同じオーダーであったのに対し、表面電荷の減少には約10倍の線量が必要であった。これらの結果から、照射によるキトサンのタンパク質凝集能の低下には主として分子量の著しい低下が寄与しているものと考えられた。また、O
は一般に放射線分解を促進すると考えられているが、キトサンの放射線分解はO
により保護されるという興味ある結果が得られた。
久米 民和; 武久 正昭
Agricultural and Biological Chemistry, 47(3), p.627 - 628, 1983/00
グルコースイソメラーゼ含有Streptomyces菌体の凝集性に対する照射効果を検討した。菌体のキトサンによる凝集性は室温での照射により減少したが、凍結状態(-196C)で照射した場合には変化しなかった。Streptomyces菌体表面は負の電荷を有しているが、室温照射により電荷は減少し、5Mradで最初の値の60%にまで減少した。一方、凍結状態で照射した場合には、表面電荷に変化は認められなかった。Streptomyces菌体はキトサンを用いなくてもpHを4.5以下に下げることにより凝集し、この凝集は可逆的であった。凍結状態で高線量照射した場合、時時菌体凝集が認められ、この場合はpHは4近くにまで減少していた。以上の結果から、照射は菌体表面の負の電荷を減少させ、この表面電荷の減少が菌体凝集の減少をひきおこすと結論された。また凍結状態で照射した場合には、これらの変化は完全に保護されていることが明らかとなった。
久米 民和; 武久 正昭
Agricultural and Biological Chemistry, 47(4), p.889 - 890, 1983/00
アルギン酸ソーダおよびカラギーナンを照射した場合の粘度、表面電荷および凝集剤としての効果における変化について検討した。アルギン酸ソーダおよびカラギーナン粉末に完全殺菌線量である50Mradまでの照射を行うと、著しい粘度低下が認められ、とくにカラギーナンの粘度低下が著しかった。表面電荷は照射に対して安定であり、50Mradの高線量照射しても10数%の表面電荷が低下したにすぎなかった。一方、10Mradおよび50Mrad照射したアルギン酸ソーダおよびカラギーナンでは、清酒のオリ下げ促進効果が認められた。これらの結果から、放射線殺菌法は増粘剤やゲル化剤としての多糖類に用いることはできないが、吸着剤や凝集剤には適用できると考えられた。さらに、高線量照射による凝集剤としての改質が可能であった。