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論文

Room-temperature flexible manipulation of the quantum-metric structure in a topological chiral antiferromagnet

Han, J.*; 内村 友宏*; 荒木 康史; Yoon, J.-Y.*; 竹内 祐太郎*; 山根 結太*; 金井 駿*; 家田 淳一; 大野 英男*; 深見 俊輔*

Nature Physics, 20(7), p.1110 - 1117, 2024/07

 被引用回数:19 パーセンタイル:96.80(Physics, Multidisciplinary)

量子状態の幾何学的構造を特徴づける基礎的な量として、「量子計量」と「ベリー曲率」が存在する。ベリー曲率は、凝縮系において多種の重要な現象に寄与することが知られている。一方、量子計量も新たなトポロジカル物理現象の起源となることが予想されているが、特に常温常圧下においては、その効果はほとんど探索されていない。本研究では、トポロジカルカイラル反強磁性体Mn$$_{3}$$Snと白金の接合系を用い、界面でのナノスピン構造を介して、電子系の量子計量構造の制御に成功した。ベリー曲率ではなく量子計量特有の効果として、時間反転反対称でかつ電子散乱に対して頑強な、二次非線形ホール効果を測定した。更に、界面スピン構造は弱磁場及び界面スピン軌道相互作用によって急峻に変調されるため、量子計量構造も鋭敏に制御可能であることを示した。本研究成果により、量子状態に内在する量子計量構造を活用したトポロジカル物理現象が室温環境下でも可能になり、且つ応用面においても非線形素子を構築する助けとなることが期待される。

論文

LSDスパイクの経時変化確認

芝野 幸也; 阿部 勝男; 政 和男*; 細金 達哉; 茅野 雅志; 角 美香; 藤原 英城*; 山口 和哉*; 本木 知佳*

第41回日本核物質管理学会年次大会会議論文集(インターネット), 4 Pages, 2020/11

LSDスパイクは、同位体希釈質量分析法によるU, Puの計量分析に使用する標準物質である。LSDスパイクはU, Puの混合溶液を調製後、バイアル瓶に分取し、乾固して調製される。LSDスパイクは、乾固直後、バイアル瓶の底に張付いた状態であるが、保管期間の経過に伴いバイアル瓶の底から剥がれるなど徐々に劣化し、分析結果に影響を与える恐れがある。本研究では、日本原燃から委託を受け調製したLSDスパイクを用いて、約2年間静置状態で保管し、LSDスパイクの経時変化を評価した。

論文

「地域保障措置」の設立に係る要素の考察

北出 雄大; 玉井 広史; 田崎 真樹子; 清水 亮; 木村 隆志; 中西 宏晃; 須田 一則

日本核物質管理学会第39回年次大会論文集(インターネット), 9 Pages, 2018/11

「地域保障措置」は既存のIAEA保障措置を強化する手段の1つと考えられ、2000年以降のNPT運用検討会議ではその重要性に言及し、また2011年以降のNSGガイドラインは原子力資機材受領国に対する保障措置の条件として「地域保障措置」も掲げている。本研究は、代表的な「地域保障措置」として機能しているEURATOM及びABACCの事例に基づき、「地域保障措置」の設立に係る要素について検討する。

論文

核不拡散・核セキュリティ用アクティブ中性子NDA技術の開発,1; 次世代型DDA装置の性能評価

大図 章; 前田 亮; 米田 政夫; 古高 和禎; 藤 暢輔

日本核物質管理学会第38回年次大会論文集(インターネット), 9 Pages, 2018/04

原子力機構では、欧州委員会共同研究センターと共同で核不拡散、核セキュリティ用非破壊測定技術の開発に取り組んでおり、従来の技術では測定が難しい核変換用MA-Pu燃料等の高線量核物質や共存物質が多い難測定核物質を測定する技術の確立を目指している。その技術開発において、核分裂性核物質の定量が可能な次世代型アクティブ中性子ダイアウェイ時間差分析(DDA)部と元素分析が可能な即発$$gamma$$線分析(PGA)部を組み合わせた、小型DT中性子源を用いるアクティブ中性子統合非破壊測定試験装置"Active-N"を新たに設計、開発した。現在、製作したDDA部の基本性能を評価するために微量のPu酸化物試料を封入したバイアル瓶を用いて測定試験を実施している。本報では、その試験結果をモンテカルロシミュレーション(MCNP)結果と比較して報告する。

論文

廃棄物ドラム缶のウラン量を短時間で精度良く定量できる革新的アクティブ中性子非破壊測定技術; 高速中性子直接問いかけ法の実用化

大図 章; 米田 政夫; 呉田 昌俊; 中塚 嘉明; 中島 伸一

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 59(12), p.700 - 704, 2017/12

ウラン廃棄物ドラム缶内のウラン量を定量する従来の非破壊測定法では、内容物の種類やウランの偏在に起因する測定誤差の大きさが問題となるケースや、さらに長時間の測定時間が必要となる測定上の問題がある。このような問題を解決する高速中性子直接問いかけ法というアクティブ中性子非破壊測定法を開発し、実廃棄物ドラム缶のウラン定量に実用化することができた。本報では、本測定法を概説するとともに今後の展望について解説する。

報告書

「もんじゅ」の原子炉格納容器全体漏えい率試験に対する代替露点検出器の実証試験

市川 正一; 千葉 悠介; 大野 史靖; 羽鳥 雅一; 小林 孝典; 上倉 亮一; 走利 信男*; 犬塚 泰輔*; 北野 寛*; 阿部 恒*

JAEA-Research 2016-021, 32 Pages, 2017/02

JAEA-Research-2016-021.pdf:5.0MB

日本原子力研究開発機構は、高速増殖原型炉もんじゅのプラント工程への影響を低減するため、現在、原子炉格納容器全体漏えい率試験で用いている塩化リチウム式露点検出器の代替品として、静電容量式露点検出器の検証試験を実施した。原子炉格納容器全体漏えい率試験(試験条件: 窒素雰囲気、24時間)における静電容量式露点検出器の測定結果は、既存の塩化リチウム式検出器と比較して有意な差は無かった。また、長期検証試験(試験条件: 空気雰囲気、2年間)においては、静電容量式露点検出器は、高精度鏡面式露点検出器との比較の結果、「電気技術規程(原子力編)」の「原子炉格納容器の漏えい率試験規程」に基づく使用前検査時に要求される機器精度(精度: $$pm$$2.04$$^{circ}$$C)を長期間にわたり有することを確認した。

論文

Development of Pu standard material preparation and characterization technique in Japan

岡崎 日路; 芝野 幸也; 阿部 勝男; 角 美香; 茅野 雅志; 影山 十三男; Mason, P.*

Proceedings of INMM 57th Annual Meeting (Internet), 7 Pages, 2016/07

IDMS法による計量分析において使用される、LSDスパイクと呼ばれる標準物質は、試料の取扱いや分析が困難な状況下で、様々な核物燃料質の精確な分析を可能としている。LSDスパイク調製に必要なプルトニウムの主原料であるプルトニウム標準物質の海外からの長期的な安定供給が困難なため、プルトニウム燃料技術開発センター(PFDC)は、LSDスパイクのPu原料として国内で入手可能なMOX粉末の使用の可能性について検討した。その中でPFDCは、米国エネルギー省のニューブルンスウィック研究所(NBL)との共同研究において、MOX粉末中のプルトニウムの分離・精製及び値付けを行い、LSDスパイクの原料として適したPu標準物質(MOX-Pu)を調整した。MOX-Puの詳細な調製手順及び共同研究結果等について報告する。

論文

高速中性子直接問いかけ法による実廃棄物ドラム缶のウラン量非破壊測定システムの実用化研究

大図 章; 米田 政夫; 呉田 昌俊; 在間 直樹; 中塚 嘉明; 中島 伸一

日本原子力学会和文論文誌, 15(2), p.115 - 127, 2016/06

実廃棄物ドラム缶に含まれるウラン量を少ない誤差で非破壊測定する技術の実用化を目的に、高速中性子直接問いかけ法による測定装置を設計、開発した。本法は、ドラム缶に照射した14MeVの高速中性子に起因する熱中性子とドラム缶内のウランとの核反応により発生する核分裂中性子を測定して、ドラム缶に含まれるウラン($$^{235}$$U)量を位置感度差を低く抑えて測定可能とするものである。ウランサンプルを用いた基本特性試験では、約10g以上の天然ウランを$$pm$$20%以内の誤差で測定できること、及びウラン量の増加に対して発生する核分裂中性子数が比例して増加することを実証した。また、実廃棄物ドラム缶を用いた試験では、新しく開発した核物質量の導出法による補正値を用いることによりウラン量を迅速に推定することができた。本報では、本法の測定原理と核物質量の導出法、開発した装置、及び試験とシミュレーション結果に関して報告する。

論文

代替$$^{3}$$He中性子検出器を用いた在庫サンプル測定装置(ASAS)の開発,1; ASAS検出器の設計・製作

大図 章; 飛田 浩; 呉田 昌俊; 谷川 聖史; 向 泰宣; 中道 英男; 中村 仁宣; 栗田 勉; 瀬谷 道夫

核物質管理学会(INMM)日本支部第36回年次大会論文集(インターネット), 9 Pages, 2015/12

原子力機構では、中性子検出器に標準的に使用されている$$^{3}$$Heガスの近年の世界的な供給不足に対処するため、$$^{3}$$Heガスを使用しないZnSセラミックシンチレータを用いた代替中性子検出器を開発している。また、この開発と並行して保障措置で広く使用されるPuインベントリ評価用測定装置HLNCC(High Level Neutron Coincidence Counter)の代替装置ASAS(Alternative Sample Assay System)を代替中性子検出器を用いて開発している。ASASの開発では、中性子モンテカルロ計算コード(MCNPX)によるシミュレーション設計を実施し、24本の代替中性子検出器を用いれば従来のHLN CCと同等の性能を有することが明らかになった。本発表では、シミュレーション設計で得られたASASの中性子検出効率、Die-away time等の性能とASASの内部構造について報告する。

論文

Development of advanced MOX holdup measurement technology for improvement of MC&A and safeguards

中村 仁宣; 向 泰宣; 栗田 勉

Book of Abstracts, Presentations and Papers of Symposium on International Safeguards; Linking Strategy, Implementation and People (Internet), 8 Pages, 2015/03

分散線源マトリクス解析法(DSTA)技術は、核物質を大きな空間で取り扱う場合、その中の位置や量を求める手法として種々の保障措置アプリケーションで使用されている。その技術を用いて、原子力機構では自身の計量管理 を改善するため、2つの異なる先進的な中性子測定技術を開発し運用した。最初の先進的技術はグローブボックスクリーンアウト支援ツール(BCAT)であり、運転員がPITの前に実施するクリーンアウトにおいて、クリーンアウトを効果的に行うことを支援するとともに、核物質の回収量を増加させ、未測定在庫を減少させる効果がある(2011年のPITより導入)。2つ目の先進的技術は動的クロストーク補正法(DCTC)である。DCTCは複数のグローブボックス間交互に存在する実際のクロストーク(Doubles計数率)をより正確に求めることができる手法である。ホールドアップ中のPu量を正確に求めるため、原子力機構はDCTC法の適用を含めた改良型HBASシステムを導入した。2つの先進的なホールドアップ測定技術は、核燃料サイクルを実施するために必要な安全環境と保障措置を、運転員と査察官に提供するものである。

論文

Japan Atomic Energy Agency (JAEA)'s international capacity building regarding safeguards and SSAC; 20 years of achievement and future challenges

千崎 雅生; 直井 洋介; 栗林 敏広; 濱田 和子; 奥村 由季子

Proceedings of INMM 55th Annual Meeting (Internet), 10 Pages, 2014/07

原子力機構は、日本政府やIAEA,米国DOE,欧州委員会とともに、またFNCA, APSNの枠組みで、アジアを中心にSGとSSACに関する人材育成を支援してきた。本論文では、国際協力を通じてSGとSSACに関する、20年に渡る人材育成の努力と貢献、そして将来のチャレンジについて記述する。

論文

Development and demonstration of a Pu NDA system using ZnS/$$^{10}$$B$$_{2}$$O$$_{3}$$ ceramic scintillator detectors

中村 仁宣; 大図 章; 小林 希望*; 向 泰宣; 坂佐井 馨; 中村 龍也; 曽山 和彦; 呉田 昌俊; 栗田 勉; 瀬谷 道夫

Proceedings of INMM 55th Annual Meeting (Internet), 9 Pages, 2014/07

計量管理及び保障措置に用いられているHe-3型中性子検出器の代替技術を開発するため、ZnS/$$^{10}$$B$$_{2}$$O$$_{3}$$セラミックシンチレータを用いた中性子検出器(Pu非破壊測定システム)の開発プロジェクトを日本国政府の支援のもと進めている。代替システム(ASAS:代替サンプル測定システム)の設計は基本的に従前からプルトニウムの測定に用いられているINVS(在庫サンプル測定装置)を参考にした。INVSはサンプル瓶に採取されたMOX粉末またはPu溶液中のPu量を測定する装置であり、18本のHe-3中性子検出器(検出効率約42%)を有している。ASAS検出器の開発(製作)後、その技術や性能を確立するために、原子力機構はデモンストレーションを2015年の早々に計画しており、サンプルの位置再現性の確認、検出器パラメータの最適化、計数の統計ばらつき、温度変化や$$gamma$$線の線量率の変化に対する安定性及び代替He-3技術の有効性に係る指標(FOM)の評価をチェックソースやMOX粉末を利用して行う予定である。さらに、INVSとASASの性能比較試験も実施する計画である。本論文は、MCNP遮蔽計算コードによる研究成果、ASASの設計図及び性能や技術を証明するためのデモンストレーション計画についてまとめたものである。

論文

Statistical characteristics of turbulent plasmas dominated by zonal flows

松本 太郎; 岸本 泰明; 宮戸 直亮; Li, J.*

Journal of Plasma Physics, 72(6), p.1183 - 1187, 2006/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:20.68(Physics, Fluids & Plasmas)

磁場閉じ込めプラズマでは、さまざまな時定数及び特徴的長さを持つ乱流揺動と、それによって二次的に生成される帯状流とが、相互作用しつつ輸送過程に影響を及ぼす。このような時空間スケールが異なる揺らぎが混在している系における輸送の解析には、シミュレーションによる再現とともに、それらの揺らぎの特性をさまざまな側面から同定し、特徴付けることが重要である。本研究では、ジャイロ流体モデルを用いた電子温度勾配(ETG)モード乱流の3次元スラブ配位シミュレーションを行い、異なる磁場及び温度勾配の条件の下で、帯状流の形成や間歇的な熱流束等の輸送特性と、揺動から得られる相関次元,確率密度関数(PDF)等の統計量との関係を明らかにした。また、電場と圧力揺動とのクロススペクトル解析から、帯状流による乱流輸送の低減が、異なる二つの素過程に起因することを明らかにした。

論文

Study on tritium accountancy in fusion DEMO plant at JAERI

西 正孝; 山西 敏彦; 林 巧; 発電実証プラント検討チーム

Fusion Engineering and Design, 81(1-7), p.745 - 751, 2006/02

 被引用回数:33 パーセンタイル:87.74(Nuclear Science & Technology)

原研では実験炉ITERに続く核融合装置として発電実証プラントの設計検討を進めている。発電実証プラントは長期定常運転と消費量を上回るトリチウムの生産を目指す装置であり、安全と運転の観点から必要である適切なトリチウムの計量管理について検討を進めている。放射性物質に対する法規制の観点からは、発電実証プラントのトリチウム関連設備を3つの計量管理区画に分割することが可能である。(1)汚染廃棄物一時保管施設,(2)トリチウム長期保管施設,(3)燃料プロセス設備。それぞれの区画においては法規制に則ったトリチウムの出入り管理を行うことになるが、燃料プロセス設備にはブランケットにおけるトリチウム生産が含まれ、生産トリチウムの適切な計量の考え方や手法の開発が必要である。さらに、常時連続的にトリチウムを含む燃料を循環処理する燃料プロセス設備では、その安全確保と効率的な運転の観点から設備内におけるトリチウムの分布を測定監視する動的計量管理技術を確立させる必要がある。

論文

よくわかる核融合炉のしくみ,8; トリチウムを扱う燃料循環システム,気体状トリチウム燃料の取扱い技術

深田 智*; 林 巧

日本原子力学会誌, 47(9), p.623 - 629, 2005/09

核融合炉の燃料処理技術については、なぜ重水素とトリチウムを燃料として使用し循環処理する必要が有るのか、どのようにプラズマ排ガスから水素同位体を精製し、重水素やトリチウムを同位体分離し、効率よく貯蔵(供給)するのかを解説する。また、トリチウムの安全取扱技術についても、その性質や安全取扱の考え方を整理し、万一の想定異常時にいかに検知し、除去し、その除去したトリチウム(トリチウム水)を処理するのかを解説する。

論文

Tritium accounting stability of a ZrCo bed with "In-bed" gas flowing calorimetry

林 巧; 鈴木 卓美; 山田 正行; 西 正孝

Fusion Science and Technology, 48(1), p.317 - 323, 2005/07

 被引用回数:10 パーセンタイル:55.51(Nuclear Science & Technology)

核融合炉燃料であるトリチウムの安全貯蔵とその効率的な計量の観点から、ZrCo金属間化合物を用いた通気式熱量計量方式による「その場」トリチウム計量機能付き貯蔵ベッドを開発し、計量精度: $$pm$$1%のITERの要求性能を実証するとともに、試験的に実用に供して総合的実証を進めている。本ベッドは、一次容器内にZrCo金属間化合物700gを充填したもので、ZrCoT1.8として約25g-T2,約100Lの水素同位体ガスを貯蔵できる。また、ZrCoの一次容器内に螺旋状の配管を有し、この配管内部にHeガスを循環することにより、貯蔵したトリチウムの崩壊熱を循環Heの温度上昇として計測し、トリチウム貯蔵量を計量できる構造となっている。今回は、長期保管後の計量性能の確認のため、約13gの純トリチウムの7か月間の安定貯蔵、及び約5gのトリチウムを同量の重水素で希釈したガスの5年4か月間の安定貯蔵の前後にくり返し熱量計測を実施し、初期の計量性能と比較した。その結果、計測条件(一次容器内に蓄積する3Heガス圧など)を整えることにより、初期の計量感度(約0.2g)及び精度(約0.05g)を維持できること、などを確認し、現状までのトリチウム貯蔵においては計量性能の劣化はないことを確証した。

論文

NUCEFにおける槽再校正試験について

大野 秋男*

核物質管理センターニュース, 33(9), p.12 - 15, 2004/09

NUCEFにおける臨界実験装置STACY及びTRACYは,保障措置上は溶液燃料を用いたバルク施設である。核燃料物質量の確定は、工程内の溶液燃料を計量槽に集めてディップチューブ式液位計で測定された液位をあらかじめ定められた校正曲線(液位と体積の関係)によって体積に換算する。計量槽については、使用開始に先立って水を用いた測定で校正曲線が求められている。溶液燃料の密度,粘性及び表面張力が水のそれらと異なることから、溶液燃料の校正曲線は水の校正曲線と異なる可能性がある。そこで、校正曲線に差異があるかどうかを調べるために実際の運転に用いるウラン溶液燃料を用いた校正試験がIAEA支援プログラム(JASPAS)の一つとして提案された。STACYの計量槽(ダンプ槽II)について、10%ウラン硝酸溶液燃料を用いて校正試験を実施し、JASPASのタスクを完了した。この試験の結果、溶液燃料の校正曲線は水による校正曲線と比較して差がなく、計量管理には水の校正曲線を用いることで十分であることが確認された。本報はタスクの概略と試験の結果について概説したものである。

論文

日本原子力研究所トリチウムプロセス研究棟(TPL)におけるトリチウムの計量管理; 15年間の実績と研究開発

西 正孝; 山西 敏彦; 林 巧; 山田 正行; 鈴木 卓美

プラズマ・核融合学会誌, 79(10), p.1078 - 1084, 2003/10

原研トリチウムプロセス研究棟(TPL)では核融合炉の燃料プロセス技術及びトリチウム安全取扱技術の研究開発が進められてきた。TPLは1g(約0.36PBq)以上のトリチウムを取り扱うことの許可された国内唯一の施設であり、その運転管理自体が核融合炉施設の開発にとってトリチウム管理の観点から重要である。TPLでは1988年以来、22PBqまでのトリチウムを放射線障害防止法に則って取り扱い、種々の実験を安全に遂行してきた。さらに、TPLでは自主的なトリチウムの計量管理計画を立て、15年間の安全実績を通してその手法を確立した。また、核融合炉でのキログラム規模のトリチウム取扱に備えて計量管理方法の研究を進め、新技術を開発してきた。本報では、ITERのトリチウム燃料システムの工学設計に大きく貢献したこれらTPLの運転実績や研究開発及び今後の課題についてレビューする。

論文

日本原子力研究所の計量管理システムの開発,運用

小畑 敬; 沼田 和義; 並木 伸爾; 鈴木 恒男*; 山内 隆弘*

第24回核物質管理学会日本支部年次大会論文集, p.65 - 70, 2003/00

日本原子力研究所(原研)では、従来大型計算機による計量管理を行ってきたが、操作,管理の容易さ,計量管理データの柔軟な利用を目的に、平成11年からPCベースの計量管理システムを開発し、平成14年10月から運用を開始した。開発した計量管理システムは、サーバを中心にクライアントから専用アプリケーションで操作を行うサーバ・クライアント方式を採用しており、計量管理データの入力,編集,査察対応データの作成,国への報告書の作成などが容易に行うことができる。さらにプログラミング言語を使用してデータベースにアクセスすることで、計量管理データを利用したWebアプリケーションをユーザレベルで作成することも可能である。現在は原研に特化したシステムであるが、当システムを汎用化し、他施設,機関でも使用できるシステムとして開発する計画中である。ここでは、日本原子力研究所の計量管理システムの概要及び運用状況について述べる。

論文

核物質の計量・測定及び核物質管理の品質保証について

菊地 昌広*; 村岡 進*; 長部 猛*; 寺田 博海; 清水 堅一; 大谷 哲雄*; 藤巻 和範*; 石川 忠嗣*; 篠原 芳紀*

第23回核物質管理学会日本支部年次大会論文集, p.91 - 98, 2002/12

核物質の計量・測定は、核物質の量を確定する手段であり、これによって、核物質の受入れ量,払出し量,在庫量,滞留量等を、核物質取扱者が把握する。また、これら個々の量をもとに、物質収支を採り、会計するのが核物質管理である。この核物質管理は、核不拡散の世界では、主たる保障措置手段として位置付けられてきたが、物質会計という技術的な側面からその特徴を見ると、核物質の転用が無かったことの確認手段としての用途だけでなく、安全性確保のため,財産保全のため、あるいは環境汚染防止のためなど、事業者レベル,国レベルにおいてさまざまな用途がある。本論文においては、核物質計量・測定及び核物質管理の用途を議論するとともに、その目的別機能を明らかにし、主体となる事業者レベルから規制を行う国レベルに至るまでの各部署における品質保証への留意点を考察する。

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