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和田 延夫
日本原子力学会誌, 21(5), p.434 - 440, 1979/00
被引用回数:0中速中性子の減速に基づく重水濃度測定法について述べる。水減速材の中央に同位体中性子源を置き、線源近傍にホウ素及びカドミウムの二重のフィルターで低速中性子を遮蔽した円筒状の空間を設ける。この空間内にBF比例計数管とこれを取り囲み環状の試料セルを配置する。試料セルに重水試料を入れると、フィルターを透過して試料に入射する中速中性子は、試料中の水素原子核との衝突により効率よく減速されて熱中性子になる。検出器の熱中性子計数率は重水濃度が高くなると減少する。これは重水濃度が高くなると試料の中性子減速能が低下するからである。熱中性子計数率は重水濃度の尺度となる。1.6gのCf中性子源(3.810n/s)を用い、試料量を500ml、計数時間を2~10分とすると、0~100mol%の広い濃度範囲においておよそ0.02mol%の精度で測定できる。本法は筒便で精度も高く、非破壊的であり実験室またはオンラインでの重水濃度測定に利用できる。
和田 延夫
Journal of Radioanalytical Chemistry, 44(1), p.175 - 187, 1978/01
中速中性子の減速に基づく小試料中の微量の水素、および水分測定法について実験的に検討した。水減速材の中央にCf中性子源(3.810n/s)を置き、線源近傍の中性子場にCdおよびBの二重フィルターで、おそい中性子を遮蔽した空間を設けた。この空間内にBF比例係数管(B:96%,35cmHg,有効容積54cm)とこれを取り囲む環状の試料セルを配置した。試料セルに水素を含む物質を入れると、フィルターを通過して試料に入射した中速中性子は、物質中の水素原子との衝突により効率よく減速されて熱中性子になる。この熱中性子をBFと比例計数管で検出し、あらかじめ求めた水素または水分量と熱中性子計数率との関係から水素または水分量を測定した。試料量200ml、中性子計数時間を10分としたときの水素の検出限界は0.01wt%であった。本法を重水中の軽水濃度の測定に応用したところ、試料量500ml、中性子計数時間1分の場合、0.1mol%に及ぶ感度で測定できた。