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論文

Chemical state and isotope ratio analysis of individual uranium particles by a combination of micro-Raman spectroscopy and secondary ion mass spectrometry

蓬田 匠; 江坂 文孝; 間柄 正明

Analytical Methods, 9(44), p.6261 - 6266, 2017/11

 被引用回数:5 パーセンタイル:44.8(Chemistry, Analytical)

本研究では、単一ウラン微粒子の化学状態と同位体比を、顕微ラマン分光分析および二次イオン質量分析の組み合わせにより決定する方法の開発を行った。電子顕微鏡-X線検出によりウラン微粒子を特定し、マイクロマニピュレータを用いてウラン微粒子を単体分離した。顕微ラマン測定時のレーザーパワーの最適化により、1から5$$mu$$mの大きさのウラン微粒子のラマンスペクトルの取得が可能になり、得られたラマンスペクトルの形状からU$$_{3}$$O$$_{8}$$とUO$$_{2}$$の化学形が判別できた。また、ラマン分光分析を非破壊で行うことで、化学状態分析後の微粒子に対してSIMSによる同位体比分析を行うことができた。したがって、顕微ラマン分光分析とSIMSの併用は、個々のウラン微粒子の化学状態と同位体比分析に有効であることが示された。

口頭

顕微ラマン分光法を用いたマイクロメートルオーダーのウラン微粒子に対する化学状態分析手法の開発

蓬田 匠; 江坂 文孝; 間柄 正明

no journal, , 

環境試料中の微粒子の化学状態は、その粒子が辿った履歴に関する情報を含んでいる。原子力施設で採取されたウラン微粒子の場合、その化学状態を分析することにより、ウラン精錬・転換・濃縮といった各施設における原子力活動の推定が可能となる。本研究では、環境試料中の単一ウラン微粒子の化学状態分析を行うため、走査型電子顕微鏡(SEM)により微粒子を検出し、マイクロマニュピレータによる微粒子の移送を行った後、顕微ラマン分光測定により化学状態を分析する方法の検討を行った。標準試料として数マイクロメートル程度の大きさのU$$_{3}$$O$$_{8}$$微粒子を用いた。SEMにより同定したU$$_{3}$$O$$_{8}$$微粒子を、マイクロマニピュレータを用いてガラス状炭素基板上に移送し、それぞれの微粒子に対して顕微ラマン分光測定を行った。直径2$$mu$$m程度の標準ウラン微粒子のラマンスペクトル測定結果から、U$$_{3}$$O$$_{8}$$の構造に由来するラマンピークがはっきりと確認でき、その化学状態がU$$_{3}$$O$$_{8}$$であると同定できた。

口頭

アルファトラック法を用いたウラン微粒子の検出と化学状態分析手法の開発

蓬田 匠; 江坂 文孝; 間柄 正明

no journal, , 

本研究では、環境試料中のウラン微粒子本来の化学状態を分析することを目的に、アルファトラック法によりウラン含有微粒子を検出し、その化学状態を顕微ラマン分光法で測定する方法の検討を行った。試料としては、U$$_{3}$$O$$_{8}$$、およびUO$$_{2}$$の化学形を持つウラン微粒子を用いた。粒子を含むフィルムをアルファトラック検出器(TNF-1)に1$$sim$$2ヶ月間曝露した。曝露後の検出器中のアルファトラックの飛跡から、フィルム中のウラン含有粒子の位置を特定し、顕微ラマン分光測定を行うことで個々のウラン微粒子のラマンスペクトルを取得した。その結果、U$$_{3}$$O$$_{8}$$、およびUO$$_{2}$$の構造に由来するラマンピークが観測され、それぞれの構造を持つウラン微粒子の化学形を同定することができた。

口頭

顕微ラマン分光分析および二次イオン質量分析による単一ウラン微粒子の化学状態・同位体比分析

蓬田 匠; 江坂 文孝; 間柄 正明

no journal, , 

原子力施設で採取される環境試料中に含まれるウラン微粒子個々の同位体組成を調べることで、その施設での原子力活動の内容および履歴を推定できる。また、ウラン微粒子の化学状態も、原子力活動の推定において重要な情報を持つ。しかし、1つのウラン微粒子に対して化学状態と同位体比の両方を測定することは、微粒子の単体分離が難しいためにこれまで困難であった。本研究では、マイクロマニピュレータによる微粒子移送と顕微ラマン分光分析、二次イオン質量分析を組み合わせた分析法を開発した。その結果、単一ウラン微粒子に対してその化学状態と同位体比を測定することができた。

口頭

Application of micro-Raman spectroscopy to chemical form identification of uranium particles with micro-meter size

蓬田 匠; 江坂 文孝; 間柄 正明

no journal, , 

現在、保障措置分析化学研究グループでは、原子力施設で採取された環境試料中に含まれる個々のウラン微粒子の化学状態を分析するために、電子顕微鏡による微粒子の検出と顕微ラマン分光測定による化学状態分析を組み合わせた方法を開発している。特に、粒径の小さいウラン微粒子は、ラマン測定時のレーザー照射により微粒子が破壊され、明瞭なラマンスペクトルが得られている例はほとんどない。本研究では、これまで分析が困難であった1マイクロメートル程度のウラン微粒子に対して、測定時のレーザー出力の最適化により、非破壊での化学状態分析を可能とした。

口頭

X線検出およびラマンマッピングによる環境試料中ウラン微粒子の化学状態分析

蓬田 匠; 江坂 文孝; 間柄 正明

no journal, , 

原子力施設で採取された環境試料中に含まれるウラン微粒子の化学状態は、未申告の原子力活動の検知において重要な情報を持つ。しかし、環境試料中のウラン微粒子は、微粒子中にウラン以外の元素が共存している場合がある。ラマン分光法を用いたウラン微粒子の化学状態分析において、この共存元素が妨害となる場合がある。本研究では、ラマン分光測定時において、微粒子中に偏在する共存元素の影響を低減するために、X線分析とラマンマッピングを組み合わせた分析法について検討を行った。X線分析によりウラン微粒子を検出した後、X線マッピング分析を行い共存元素の位置を特定した。その後、分析対象とするウラン微粒子をラマン分光光度計の光学顕微鏡で特定できるように、マイクロマニピュレータを用いて別の試料台上に微粒子を移送し、顕微ラマン分光測定を試みた。顕微ラマンマッピングを用いて偏在する共存元素の位置を避けて測定を行った結果、UO$$_{2}$$の構造に由来するラマンピークが観測され、共存元素が偏在するウラン微粒子の化学状態分析を行うことができた。

口頭

MoO$$_{3}$$含有鉄リン酸塩ガラスの耐水性と構造の関係

藤澤 政晴*; 武部 博倫*; 小林 秀和; 天本 一平

no journal, , 

使用済核燃料の再処理工程で生じる高レベル放射性廃液を常圧下で蒸発濃縮させるとMoとZrとの化学反応により、結晶性のモリブデン酸ジルコニウムを主成分とする沈殿物が生成することが知られている。しかし、従来の高レベル放射性廃液の固化媒体であるホウケイ酸塩ガラスは、Moを取り込むことで水に易溶性な相が形成されやすいという問題がある。この現象を克服するために、新しい放射性廃棄物固化ガラスとして、耐水性に優れ金属酸化物を多く含有可能である鉄リン酸塩ガラスが期待されている。本研究では、沈殿物主成分の一つであるMoに着目し、MoO$$_{3}$$を添加した鉄リン酸塩ガラスの耐水性とガラス構造の関係について調査し、鉄リン酸塩ガラスの有効性を確認している。

口頭

マイクロサンプリング-顕微ラマン分光法によるサブミクロンサイズのウラン微粒子の化学状態分析

蓬田 匠; 江坂 文孝; 宮本 ユタカ

no journal, , 

原子力施設で採取された環境試料中に含まれるウラン微粒子の化学状態は、各施設で行われた原子力活動を推定するために重要な情報を持つ。しかし、環境試料中に含まれるウラン微粒子の中には、その粒形が1$$mu$$m以下と極めて小さいものが存在する。そこで本研究では、サブミクロンサイズのウラン微粒子を検出し、その化学状態を分析する方法として、マイクロサンプリングと顕微ラマン分光法を組み合わせた分析手順について検討を行った。X線分析によりウラン微粒子を検出した後、マイクロマニピュレータによりウラン微粒子を印の付いた別の基板へと移送し、光学顕微鏡で判別して顕微ラマン分光測定を試みた。測定時のレーザー出力を最適化して1$$mu$$m以下のUO$$_{2}$$およびU$$_{3}$$O$$_{8}$$微粒子の測定を行った結果、それぞれの構造に由来するラマンピークを検出でき、サブミクロンサイズのウラン微粒子の化学形を判別することができた。

口頭

顕微ラマン分光分析によるウラン酸化物微粒子の化学状態分析

蓬田 匠; 江坂 文孝; 高橋 嘉夫*; 北辻 章浩; 宮本 ユタカ

no journal, , 

保障措置分析化学研究グループでは現在、顕微ラマン分光法を用いて、原子力施設で採取された環境試料中に含まれる、ウラン微粒子の化学状態を分析する手法の開発を行っている。マイクロメートル以下の空間分解能を持つ顕微ラマン分光法は一般的に、用いるレーザーの波長を短波長にすればラマン散乱強度が強くなり、空間分解能も向上する。一方、試料から蛍光が発生すると測定妨害となるため、対象物に応じたレーザー波長の選択が重要となる。本研究では、532nmと785nmのレーザーを用いて、二酸化ウラン, 八酸化三ウラン, 過酸化ウランの化学形を持つ微粒子に対する顕微ラマン分光測定を行った。その結果、532nmと785nmのどちらのレーザーを測定に用いた場合もウラン酸化物由来の蛍光は観測されず、それぞれのウラン微粒子のラマンスペクトルを取得できた。また、これらの化学形のウラン酸化物に対しては、測定感度と空間分解能の双方の点で、532nmを用いた測定が優れていることを明らかにした。

口頭

ラマン分光法とX線吸収分光法による二酸化ウランの酸化状態分析

蓬田 匠; 大内 和希; 松村 大樹; 辻 卓也; 小林 徹; 北辻 章浩

no journal, , 

原子力発電用の燃料として用いられている二酸化ウラン(UO$$_{2+X}$$)は、不定比化合物であり、ウランの酸化状態がわずかに異なる場合がある。また、酸化されることによりその安定性が変化するため、福島第一原子力発電所の廃炉において、事故で発生した燃料デブリ等のウラン酸化物の酸化状態を把握することが必要である。本研究では、微量の試料でウランの酸化状態を判別する手法の開発を目的として、ラマン分光法及びX線吸収分光法を用いた状態分析を検討した。経年UO$$_{2}$$のX線吸収端近傍構造スペクトルの吸収端を新規合成UO$$_{2}$$と比較したところ、高エネルギー側にシフトしたため、経年UO$$_{2}$$は4価よりも酸化されていると判別できた。また、新規合成UO$$_{2}$$と経年UO$$_{2}$$のどちらも、二酸化ウランの蛍石型結晶構造に由来する447cm$$^{-1}$$, 1150cm$$^{-1}$$のラマンピークが観測されたが、447cm$$^{-1}$$のラマンピークに対する1150cm$$^{-1}$$のラマンピークの強度比は新規合成UO$$_{2}$$の方が大きく、ウランの酸化状態の変化を反映した。これらの結果から、両分光法を用いた微少試料の分析により、ウラン酸化物の不定比性を判別可能であることが示された。

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