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論文

Radionuclide release from mixed-oxide fuel under severe accident conditions

日高 昭秀; 工藤 保; 更田 豊志

Transactions of the American Nuclear Society, 91, p.499 - 500, 2004/12

VEGA計画では、プルサーマルのPSAや安全評価のための技術的基盤を提供することを目的とし、これまでデータがほとんど得られていないシビアアクシデント条件下のMOX燃料からの放射性物質放出挙動を調べた。実験ではATRふげんで照射されたMOX燃料を大気圧下で燃料の融点を超える3123Kまで昇温し、放射性物質の放出挙動を、$$gamma$$線計測,ICP-AES,$$alpha$$線計測により評価した。その結果、被ばく評価上、重要な核種であるセシウムがUO$$_{2}$$燃料よりも低温の1,000K前後から放出し始め、3,123Kでほぼ全放出となることが明らかになった。また、他の核種も含めた放出挙動について、UO$$_{2}$$燃料実験に基づくORNL-Boothモデルで評価した結果、2200K以下のCs放出は若干過小評価となるものの、ほぼ予測可能であることが明らかになった。U-235とPu-239の収率の差と、実験で得られた放出割合から予測されるUO$$_{2}$$燃料とMOX燃料からの放出量はほぼ同等であることから、原子炉のリスクに影響を与えるシビアアクシデント時のMOX燃料からの放射性物質放出挙動は、UO$$_{2}$$燃料の場合と比べてほとんど差が無いと考えられる。今後は、実験結果をもとに放出モデルを作成し、原研のソースターム解析コードTHALES-2に組み込んでソースタームへの影響を系統的に調べる。

論文

Development of Decommissioning Engineering Support System(DEXUS) of the Fugen Nuclear Power Station

井口 幸弘*; 兼平 宜紀*; 立花 光夫*; Johnsen, T.*

Journal of Nuclear Science and Technology, 41(3), p.367 - 375, 2004/03

新型転換炉ふげん発電所は、2003年に運転を終了し、現在、廃止措置の準備が進んでいる。「ふげん」では、廃止措置のためにエンジニアリング支援システムを、3次元CADや仮想現実(VR)などの最新のソフトウェア技術を用いて開発しており、解体計画の作成に利用している。特に、VR技術による被ばく線量評価システムを開発し、試行した。本支援システムは、放射性廃棄物の定量化,放射能インベントリの可視化,解体工程のシミュレーション,放射線環境下での作業量評価、及び廃止措置の最適化等に用いるものである。また、作業者の教育訓練及び一般の理解を得るのにも有効である。

報告書

Advanced graphical user interface to the MAAP/Fugen simulator system

Lund

PNC TN3410 98-002, 34 Pages, 1998/01

PNC-TN3410-98-002.pdf:6.11MB

ふげん版モジュール型事故解析プログラム(MAAP/Fugen)の新たに改善されたグラフィカル・ユーザー・インターフェイス(GUI)が開発され、実際にふげんで利用された。新しいインターフェイスは、既存のMAAPのGUI-MAAP/FUGEN/GRAAPH- の上位版である(このインターフェイスが、GRAAPHのすべての機能を有し、加えていくつかの新機能を提案しているという意味で)。MAAP-PICASSOと名付けられた新しいインターフェイスは、ノルウェーエネルギー技術研究所/OECDハルデン・リアクター・プロジェクトによって開発されたPicasso-3の技術を基盤にしている。MAAP-PICASSOとMAAP-FUGEN-GRAAPHのGUIの主な違いは、MAAP-PICASSOのGUIが数値シミュレータから完全に分離していることである。このことは、GUIの向上、外部ソフトウェアや他との接続、そしてユーザーとの親和性を考えると、さらに高い自由度を与える。また、2バイト文字セット-すなわち日本語文字のテクストを表現する技術も含んでいる。MAAP/GRAAPHに与えられるグラフィカルプラント情報をPicassoプログラミング言語で自動的に取得・再利用するために、特別のソフトウェアが開発された。このソフトウェアは、「ふげん」のプラントデータ上だけでなく、Fauske社から与えられた他の原子力プラントの画面でも実証された。新たなGUIは、MAAPコード自身の最低限の修正が必要になる。しかしながら、それらの修正はパラメータ通信のためだけで、MAAP自身の数値計算をじゃまするものではない。GUIは、モジュール型オブジェクト指向プログラミング技術を使用して開発され、「ふげん」のユーザーからの現在及び将来の要求に応える拡張と変更が比較的容易に行える他、MAAPコードの将来バージョンとも互換性と有する。MAAP-PICASSOは、HP UNIXワークステーション上でのみ、開発され現在稼働している。しかしながら、新しいPicasso-3のNT版が、1998年2月にハルデンプロジェクトから公開されるだろう。これは、MAAP-PICASSOのGUIの適用性と使いやすさをさらに高めることになろう。

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