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本多 真紀; Martschini, M.*; Marchhart, O.*; Priller, A.*; Steier, P.*; Golser, R.*; 佐藤 哲也; 塚田 和明; 坂口 綾*
Analytical Methods, 14(28), p.2732 - 2738, 2022/07
被引用回数:4 パーセンタイル:52.48(Chemistry, Analytical)環境放射線学の発展に資するために加速器質量分析装置(AMS)による高感度Sr分析法を開発した。AMSの利点は、Sr/Srの原子比が10の様々な環境試料を簡単な化学分離で分析できることである。本研究ではSr濃度が既知の3種類のIAEA試料(コケ土、動物の骨、シリアの土壌:各1g)を分析し、化学分離とAMS測定の妥当性を評価した。Srの測定は、優れた同重体分離性能を有するウィーン大学のイオンレーザーインターアクション質量分析装置(ILIAMS)と組み合わせたAMSシステムで実施した。SrのAMSにおけるZrの同重体干渉は、まず化学分離によって除去された。Sr樹脂と陰イオン交換樹脂を用いた2段階のカラムクロマトグラフィーにおけるZrの分離係数は10であった。試料中に残存するZrはILIAMSによって効率的に除去された。この簡単な化学分離で一般的な線検出よりも低い検出限界0.1mBqを達成した。Sr濃度に関して本研究のAMS測定値とIAEAの公称値が一致したことから、AMSによる新規の高感度Sr分析は土壌や骨の高マトリクス試料に対しても信頼できることを示した。
Hain, K.*; Martschini, M.*; Glce, F.*; 本多 真紀; Lachner, J.*; Kern, M.*; Pitters, J.*; Quinto, F.*; 坂口 綾*; Steier, P.*; et al.
Frontiers in Marine Science (Internet), 9, p.837515_1 - 837515_17, 2022/03
被引用回数:12 パーセンタイル:90.16(Environmental Sciences)Vienna Environmental Research Accelerator (VERA)における加速器質量分析(AMS)の最近の大きな進歩は、検出効率向上とアイソバー抑制向上であり、環境中の極微量の長寿命放射性核種を分析する可能性を開くものである。これらの核種はU, Cs, Tc及びSrであり、通常は安定して海水中に溶存していることから、海洋混合・循環や放射性物質の広がりを研究する海洋トレーサーへの適応が重要になる。特に、同位体比U/UとCs/Csは元素分別の影響を受けないため、放出源の特定に有力なフィンガープリントであることが我々の研究によって実証されている。検出効率の向上により、10Lの海水試料で主要長寿命アクチニドU, Np, Pu, Amに加え、非常に稀なUを分析することが可能となり、北西太平洋におけるアクチノイドの典型的な深度プロファイルを得ることに成功した。特にSr分析に関しては、IAEAの標準物質(例えばIAEA-A-12)を用いて我々の新しいアプローチが海洋学的研究へ応用可能であることを示した。我々の推定では、SrとCsそれぞれの分析に必要な海水はわずか(1-3)Lである。
三輪 一爾; 小畑 元*; 鈴木 崇史
Journal of Nuclear Science and Technology, 57(5), p.537 - 545, 2020/05
被引用回数:2 パーセンタイル:18.85(Nuclear Science & Technology)本研究では、チャクチ海, ベーリング海において人為起源の放射性核種であるIodine-129(I)の鉛直分布の観測を実施した。現在、Iの主なソースはヨーロッパの核燃料再処理施設である。2013年6月から8月の観測結果よりチャクチ海, ベーリング海におけるI濃度はフォールアウトレベルであった。ヨーロッパの核燃料再処理施設から海洋に放出されたIを高濃度に含んだ海水の流入は確認できなかった。また、海洋の生物生産に重要な役割を果たしているヨウ化物イオンの鉛直分布をチャクチ海, ベーリング海にて初めて観測した。観測の結果、当海域においては海底付近でヨウ化物イオンの濃度が高くなる傾向が見られた。
峰原 英介; 田島 訓; 荒川 和夫
JAERI-M 84-004, 18 Pages, 1984/02
原研タンデム加速器で4年間使用されたSFガスをガスクロマトグラフ法、生物学的毒性試験法、質量分析法を用いて分析した。又、ガス中の油分、酸分、水分を測定した。このガスはガスクロマトグラフ法の分析から約99.8%のSFと約0.2%の空気から成ることが判明した。この空気はガス回収時に貯蔵タンクに蓄積されたものと考えられる。このガスの質量分析からSFの濃度の上限値は8ppmであり、SFが、この分子式で存在するとしてもイオン化効率曲線の分析から極めて微量であることがわかった。ニ十日ネズミを使った毒性試験の結果から毒性物質の上限値はSF換算で1.3ppmでしかない。従ってこのガス中にはSFはほとんど存在しないと考えられる。
本多 真紀; Martschini, M.*; Marchhart, O.*; Priller, A.*; Steier, P.*; Golser, R.*; 坂口 綾*; 末木 啓介*
no journal, ,
大気圏内核実験や福島第一原子力発電所の事故由来のSrによる環境・生物への長期的な影響を明らかにするとともに、今後の原子力災害に備え様々な性質をもつ環境試料に対しSrを効率的に分析する必要がある。本研究では、優れた感度と同重体分離能力を有する加速器質量分析(AMS)を用いてSrを測定するための一連の化学処理方法を構築するとともに、その処理方法による標準環境試料のSr分析から測定性能等について報告する。