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柴田 恵一; 中川 庸雄; 深堀 智生; 市原 晃; 岩本 修; 大塚 直彦*; 片倉 純一
AIP Conference Proceedings 769, p.171 - 176, 2005/05
招待講演としてJENDL計画の現状について報告する。内容は、以下の通りである。汎用ライブラリーとして、JENDL-4が開発中である。このライブラリーでは、中性子入射反応に加え、荷電粒子・光子入射反応や自発核分裂データも核種を限定して扱われる。最大入射エネルギーはニーズに応じて、現行の20MeVより拡張される。JENDL-4では、マイナーアクチニドやFPデータの精度向上,共分散データの充実等が図られるとともに、品質保証が重要なテーマとなる。一方、特殊目的ファイルとしてはJENDL高エネルギーファイル、光核反応データファイルを今年公開した。また、ADS開発のために、アクチニドファイルや共分散ファイルの作成を行っている。評価用コードの開発では、核反応断面積計算コードを作成し、最新の原子核理論をデータ評価に活用している。さらに、データ利用者のために、インターネットを介した総合核データ利用システムを開発中である。
奥野 浩; 内藤 俶孝*; 安藤 良平*
JAERI-Research 2000-041, 179 Pages, 2000/09
この報告書は、経済開発機構原子力機関(OECD/NEA)の後援の下に燃焼度クレジット臨界計算ワーキンググループで実施されたベンチマーク問題IIIAの最終結果を示す。ベンチマーク問題は、1層の沸騰水型原子炉使用済燃料集合体配列モデルの中性子増倍率(k)に対する、現行の計算コード及びデータ・ライブラリの組み合わせが持つ予測能力を確認することを意図している。全部で22題のkを計算するベンチマーク問題を提案している。以下のパラメタの効果を検討する: 冷却期間、FP核種考慮の有無、軸方向燃焼度分布考慮の有無、燃焼時の軸方向ボイド率分布または一定ボイド率の考慮。22題のうち5題の問題については、軸方向の核分裂割合の分布も要求している。9ヶ国からなる17機関の寄与により、21組の結果を提示している。参加者により計算されたk値の平均値からの相対的な広がりは、ほぼ1%k/kの幅に収まっている。また、核分裂割合分布計算値の平均からのずれは、多くの場合において5パーセントの範囲内にあるとの結果を得ている。
高野 誠; 奥野 浩
JAERI-Research 96-003, 170 Pages, 1996/02
この報告書は、経済開発機構原子力機関で実施された燃焼度クレジットの臨界ベンチマーク問題フェーズIIAの最終結果を示したものである。フェーズIIAのベンチマーク問題では、加圧水型原子炉使用済燃料の軸方向燃焼分布が臨界性に与える効果(端部効果)を検討した。燃焼度10、30及び50GWd/tにおける軸方向分布を考慮した。10ヶ国、18機関から合計22の結果が提出された。参加者の中性子増倍率は、1.0%kの幅で広がっていた。しかし、より厳密な比較を行った後では、この幅は0.5%kに縮まった。30GWd/tまでの照射では端部効果は1.0%k未満であった。しかし50GWd/tの場合では、この効果はアクチノイドとFPを両方考慮したときには4.0%kを超え、またアクチノイドのみでは1.0%k未満にとどまった。核分裂密度のデータは、燃焼燃料系の臨界安全解析における端部領域が持つ重要性を示した。